2007年12月12日

「ふたりはプリキュア Splash☆Star」前半の評価


諸事情により、「Yes!プリキュア5」の視聴が第39
話までで休止中だったので、代わりに東映アニメ
BBプレミアム
経由で、シリーズ前作の「ふたりは
プリキュア Splash☆Star」
(公式サイト 以下
「SS」)をずっと見ていました。
ちょうど2クールを消化した、折り返し地点の第26
話「咲には内緒!ドッキドキの夏合宿!」まで視聴
済ですので、これまでの感想みたいなものを、少し
だけまとめておきますね。
あ、ちなみに初代「ふたりはプリキュア」「Max Heart」
は未見です。視聴の可能性は、引き続いてネット配
信が始まるか、現在「Max Heart」を放送中のCS局
などで、まとめてリピートがあれば……。なにしろ合わ
せて全96話の長編シリーズですし。


short_g.gif


「5」もそうですが、「SS」における戦士としての
プリキュアの立場は、こちらの世界とは別の、「泉
の郷」という異世界をめぐる戦いに、その能力ゆえ
に助勢している、傭兵的なものですよね。
7つの泉の争奪戦という、フラッピとチョッピと、滅
びの国ダークフォールとの戦いは、基本的に咲と
舞の住む世界には関係のないものですし、2人は
戦場におもむくだけの、個人的な理由(トラウマと
か戦闘衝動とか)を内包した人間というわけでもあ
りません。
作品の性格上、プリキュアとしてのバトルは、ある
程度本人達の意向を無視して、プリキュアに変身出
来るのであれば戦わなくてはいけないという、フォー
マット優先の形で、まず描かれていったと思います。
一番最初の戦うための動機付けは、フラッピとチョ
ッピに対するカレハーンの攻撃から、彼らを救うた
め、という、とりあえずの状況対処以上のものでは
ありませんでした。
結果として初期の話数では、普通の中学生として
過ごす日常と、プリキュアとして戦う非日常に、かな
りの乖離がありました。日常は日常、非日常は非日
常と作中で分離したまま、各エピソードが綴られて
いった印象が強いです。


それが大きく変化し始めたのが、満と薫の登場する
第14話「謎の転校生!満と薫がやってきた」からに
なります。
これ以降のエピソードでは、非日常側の住人である
満と薫からの視点により、咲と舞の暮らす日常に、
新たな価値が与えられていくことになります。
そこで生まれていく新たな日常の価値とは2つあっ
て、1つは、転校生として現れた満と薫と過ごせる、
咲と舞にとっての新たな日常と、その逆の、満と薫
にとっての日常ですね。後者にとっては、それは仮
初めのものに過ぎなかった筈にしても。


作品内の日常が、ここで新たな価値を得られたのも、
それまでのエピソードで、咲と舞にとっての日常が、
丁寧に積み重ねて描かれていたからです。
そういう過程を経ているからこそ、「SS」の日常は
視聴者側にも馴染みがあるものになっていて、それ
らに触れて驚き、変化していく満と薫の姿がよく理
解出来るし、微笑ましく映るのだと思います。
個人的には、第18話「本日特売!満と薫がお手伝
い!?」が、そういう意味での大成功作だと思います。
自分達の心の変化に戸惑う2人の姿が、とても繊細
に描けていました。



そんな、咲と舞、満と薫の触れ合いも、第23話「つい
に対決!脅威のアクダイカーン」で終わりを迎えます。
満と薫を失った咲と舞のショックがあんなにも大き
かったのは、それだけ、満と薫の2人をついに友達
と思えるようになった日常を、ずっと続くだろう、普通
の日々の範囲内のことだと思っていたからです。
これが最初から、異世界側の人間だと知っていた
ら、プリキュアを一生続けるわけでもないのと同じよ
うに、2人との関係もまた一時的な、非日常の中で
交わされていくものだという了解も用意出来たでし
ょう。
しかし、咲と舞は、満と薫の2人を普通の転校生と
して受け入れ、普通の友達として認めていきました。
そして2人とも、正体を隠していた満と薫に裏切ら
れたと感じることもなく、その友情を真実のものと
して、胸に抱き続けていられる純真さと優しさを備
えています。
だからこそ、そんな関係が、非日常側の力によって
奪われてしまったことを、心に重く痛く感じてしまう
のです。


けれど、その咲と舞の心の痛みは、2人が「SS」とい
う物語の中で、ついに語り口の中心、主人公として
本質的な立場を得た証ともいえるのです。
これまでの「SS」におけるプリキュアの戦いは、
冒頭にも述べたように、切り取られた非日常の中
での、第三者的立場からのものでしかありません
でした。
そして、一度非日常の存在を、日常側の文脈で受
け入れてしまった咲と舞には、これからはその非
日常の世界も、少なくとも満と薫が関わっている限
りは、もう他人事ではなくなりました。
カレハーンやドロドロンのように消失してしまった
わけではなく、どうやらアクダイカーンの許に囚わ
れているらしい(?)ことがわかり、わずかでも希望
を保ち続けていられるのなら、なおのことです。
だから、これからの戦いは、満と薫ともう一度会う
ためという、咲と舞にとって、主体的な目的を明確
に備えたものになります。
「泉の郷」のためだけではなく、彼女達自身のため
の戦いにもなっていくのですね。
その戦いの行き着く先に、いつか4人がもう一度、
友達として再会し、笑いあえる瞬間が待っているの
であれば、そしてそこまでの過程を描いてくれるの
であれば、後半の物語にも、見続けていく価値があ
るのだろうと、強く思います。


ストーリー構成という観点からすれば、
第1〜13話――日常の構築
第14〜21話――異者視点からの、日常の価値の
       確認
第22〜23話――日常の破壊
という目的設定が明瞭で、かつ理にかなった語り
口を示していると思います。
設定を超えたドラマの力に沿う形で、主人公達が
主人公としての行動動機を得るまでに、物語の前
半を費やせるのは、長い4クールのテレビシリー
ズだからこそ許される贅沢ですし、守るべき、そし
て取り返すべき日常というストーリー設定に対して、
正解に思えるエピソードの積み重ね方だと思います。


short_g.gif


本編視聴に合わせて、例によってですが「ふたり
はプリキュア SplashStar Vocal アルバムI〜
Yes!プリキュアスマイル〜」
も聴いていたりします
けど、これはこれで良いアルバムですね。
特に4曲目「海が見えたら」、7曲目「Yes!プリキ
ュアスマイル♪〜夢に向かって〜」などで聴ける
咲さんのボーカルは、「うん。彼女に歌わせたら、
これくらい、いっぱいいっぱいになるよね」という
キュートさがよく表現されていると思います。って、
褒め言葉に聞こえないかもしれませんが(汗)。


short_g.gif

★とりあえず、病気とかじゃなくて安心しました。
他だと、PCがクラッシュしたのかなとか。
これから、たぶんお正月明けくらいまで忙しい業種
だと思いますし、更新は気にせず、無理のない範囲
でそれなりに……。待ってます。
eXTReMe Tracker
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。