2005年08月18日

「舞-HiME 運命の系統樹」――命ちゃんの「兄上」イベント


引き続き、PS2ゲーム「舞-HiME 運命の系統
樹」
をプレイしています。
とりあえず主役ということで、鴇羽舞衣さんル
ートをずっと進んでいたのですが、展開がアニ
メ版
に追いついてしまった辺りで、このルート
は一時休止したくなりました。
僕の側のアニメ版視聴も、現状で第19話「ここ
ろの迷宮」までなので、ネタバレをどうしよう?
という危惧もあったのですが、それ以上に、物
語が過酷で、切な過ぎるシリアスな方向に進み
過ぎてしまう前に、このゲーム版の最大の魅力
である、「HiME達と過ごす日常」の雰囲気を、
もう少しだけ味わっておきくたくなったのですね。
なんていうか、アニメ版にしろゲーム版にしろ、
待ち構えている終局は、どうあれシビアなもの
になりそうですから、それを通過する前に、そ
うなってからでは戻れない日常を、HiMEの1人
くらいとは、体験しておきたいといいますか……。
邪道かもしれませんけど。


short_g.gif


それで選んでみたのが、美袋命ちゃんのルート
だったわけです。理由は特にないですけど。
生き別れの兄を探している、という彼女の身上
はアニメ版と同様なのですが、主人公が男性視
点であるこのゲーム版の場合、彼女のそういっ
た年上男性に向ける慕情が、とんでもなくスト
レートにプレイヤーに向けられてくる、という効
用が、このルートにはあります。
それが如実に示されたのが、「今日だけ『兄上』
と呼んでいいか?」イベントでしょうね。


まったく私的な話で恐縮ですが、ネット上でのお
付き合いとはいえ実際に、某りょうさんから(こ
ちらこそ、感想期待してます♪)「お兄様」という
呼称をいただくことに喜んでしまっている僕自身
の現状とも重ね合わせてみて、とてもリアルな体
験感があるイベントでしたね。
ゲームの中でも、それはあくまで1日だけ演じ合
う、つかの間のお遊びであることは相互了解を経
ているわけですが、それでも、だからこそさらけ
出せる、それぞれの本音の甘えと優しさを、素直
に受けとめたくなりました。


いわゆる「萌え」的なジャンルを構築するひとつ
の方法論に、関係性への固執というフォーマット
があって、「妹」ものなんかは特にそうですよね。
「妹」ものに対する「姉」ものが、それほど人気
を博さない理由のひとつに、例えば「シスタープ
リンセス」では実に12通りもあったような、「お兄
ちゃん」「あにぃ」「兄君様」などの、男性側への
呼びかけ方が、姉との関係性では用意出来な
いから、という意見を目にしたことがあります。
相手に対する呼称が、関係性の質をある程度規
定してしまうのが、日本社会の特質の1つとは
よく言われることですが、萌え文化においても、
それは同様ですよね。


ここでの、美袋命ちゃんからの「兄上」という主
人公への呼びかけも、そういった意味での、愛
らしくもくすぐったく微笑ましい感覚を喚起し
てくれるのですが、それがあくまで1日だけの、
本当は兄でも妹でもない2人の間で演じられて
いる、つかの間の関係性だという、刹那の認識
が、この日の出来事を、違うレベルで深いもの
にしていると思います。
主人公が命ちゃんを愛らしく思うのも、命ちゃん
が主人公を慕うのも、2人の中では一面の真実
でありつつも、この日この時は、「兄妹」という
関係性を演じることでしか、それぞれをまだ受け
とめられない。
それはあるいは命ちゃんの側の幼さであり、主人
公の側の臆病さの現れかもしれないけれど、この
時の2人には、それが精一杯の、お互いの心の
受けとめようだったと思います。
かたちは「嘘」でも、こころは「本当」だったのな
ら、それでいいのでしょう。


だからこの先、HiME達の物語が進むにつれて、
この日の2人の瞬間が、どんな意味合いをもつ
のか、とても気になります。
戻れない日常の、切ない思い出のかけらになっ
ていくのか、それとも、状況に立ち向かうため
の力を得る、そして2人が素直に正直に、本人
同士として向き合うための、最初のステップに
なったのか――。
2人が行き着く物語の終着を、ただ見守りたい
と思います。
【ゲーム感想・「舞-HiME 運命の系統樹」の最新記事】
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