ええっとでは、第18話「ホワイトアウト」まで観て
いる、「舞-乙HiME」(公式サイト)についてのコメ
ントを少しだけ。
なんだかんだで追いついてしまったので、現在は
AT-Xでのリピートで視聴中です。前作「舞-HiME」
の時みたいに、DVD収録の最終話がディレクター
ズ・カット版とかになったらどうしよう……。
「サービス」が過ぎる映像特典は、「舞-HiME」の頃
から観ていないのでどうでもいいんですけど。
エピソードごとの感想が言えなくて申し訳ないんで
すが、現時点までの評価を端的に言うと、前作から
のキャラクターを引用したスター・システムの制約
をどう乗り越えるかが、最大の課題だろうとは思っ
ています。
スター・システムの利点のひとつは、観客側に共通
認知のあるお馴染みのキャラクターを利用すること
によって、人格造形構築と説明のための時間が省
略出来ることと、その共通認知に基づく、キャラクタ
ーへの感情移入の容易化ですよね。←あ、ふたつだ
前作「舞-HiME」を知っている方なら、説明がなくて
も、再利用されたキャラクターの性格や関係は、あ
る程度把握した上で、物語を見られるわけです。
そういうシステムを採用するくらいに、前作のキャ
ラクター達が魅力的な素材だったことは確かですし、
今作「舞-乙HiME」の新主人公達も、本来なら十分
に魅力を備えたキャラクターなんですが、説明の要
らない前作キャラ達が頻繁に場面をかっさらうこと
により、必要なだけの人格構築とアピールをする時
間を、重要な前半で物理的に奪われてしまっていて、
少々不憫に感じています。
ここ数話では、色々と本作キャラ関連の大事件が続
発しているわけですが、18話を費やしたここまでに、
もっとそれぞれのキャラクターを深く描いてくれてい
たならなあ、と思わずにいられませんでした。
特にニナちゃんもエルスちゃんも、雄弁で自己アピ
ールの強いタイプ、というわけではありませんので、
割を食ってしまっている感は否めません。
問題なのは、全体の物語構造から見た時に、例え割
を食ってしまっている立場であっても、主役は主役と
しての役割を果たさなくてはならない、という難しさで
す。まあ、いつの間にか前作の主役が続編でも主役
の座に収まっている、という作品もないわけではあり
ませんけれど(最近だと「ガンダムSEED DESTINY」
とか?)。
確かに、説明の手間が要らない前作キャラ達は、共
通記号としての「キャラクター」を派手にアピールさえ
していればよいのですが、そういう立場ゆえに、物語
解決のための、本質的なポジションに収まることは、
本作の主役キャラ達がいる以上、出来ません。
にもかかわらず、そういう「動けない」前作キャラを、
各国政府やグループの代表といった立場に置いてい
ることで、物語現実内で必然のない、無能さを提示し
なくてはならない、彼女達にとっての不憫さというか窮
屈さもまた、表出しているのが現状です。
本来なら、まあナツキさんはあんなものでしょうけれ
ど(←ひどっ)、間違いなく有能なシズルさんがテキパ
キと立ち回っていれば、それで済むようなお話の筈な
のに、後輩達に花を譲るためにあえて活躍を抑えてい
ることが、状況を悪化させ彼女自身の魅力も削いでい
るように見えてしまうのは、もったいないですね。
そういう風に考えてくると、今作の主人公アリカちゃん
が対するべきはニナちゃんではなく、構造的に枷とな
ってしまっている前作の、いずれ今作にも登場する主
人公の舞衣さんじゃないのかなーとも思ったりしてい
ます。なんらかの形で舞衣さんを乗り越えないと、ア
リカちゃんの立場が「勝ち」になりませんし。
その中で、前作のヒメシステムとは違う、相互承認を
前提としたオトメシステムをふまえた、アリカちゃんと
マシロちゃんそれぞれの成長物語が、見事な昇華に
いたることを、切に期待しています。
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