2008年12月17日

「ふたりはプリキュア」カナダ・YTVで放送決定――なぎさ&ほのかの名前はナタリー&ハンナへ変更か


まず先に、いただいた質問へのお答えです。
実写映画「20世紀少年」第1部の、フランスでの評判に
ついてですが、フランス公式サイトによると、フランスで
の公開日は2009年1月14日ということになっていて、
まだ一般上映はされていないんですね。
フランスの、一般の人達からの評判が出回るのも、それ
以降になると思います。
確かに8月のプレミア時は、11月頃の公開という話も出
ていたようですが、少し延びてしまったみたいですね。
公開規模や興行成績については調べられると思います
ので、またその頃になったらあらためまして。


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さて本題。やはり、今日はこの話題ですね。
既に各所で報じられていますけど、一番早かったのは
Animation Magazineの12月16日付け記事、

"Pretty Cure Prescribed for YTV"

みたいです。
伝えられているのは、東映がカナダの子供向けテレビ
放送局YTV(公式サイト)との、プリキュアシリーズの第1
作目である「ふたりはプリキュア」の放送契約に合意した、
というニュースです(Animation Magazineの記事では、
間違って「Yes!プリキュア5GoGo!」のキュアルー
ジュの画像が紹介されていますが、初代です)。
放送開始時期は、2009年第1四半期(1〜3月)の間と
いうことですから、もうすぐですね。


YTVは、カナダ国内で800万世帯以上の視聴者数を持
つチャンネルで、日本アニメも多く放送しています。現在
放送中なのは、「Bleach」「恐竜キング」「NARUTO」「ポ
ケットモンスター」「遊戯王GX」などですか。
2004年製作のこの「ふたりはプリキュア」は、これまでに
イタリア・ドイツ・スペインや南米などでテレビ放送されて
いますが、英語圏ではこのカナダ・YTVが初めてになると
思います。
引き続いて、同じ英語圏のアメリカでも放送されるかどう
かはわかりません。YTVでは、「機動戦士ガンダムSEED
DESTINY」のように、アメリカでは放送されなかった作品
も放送したりしてますし。


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Animation Magazineの記事では、主人公コンビのなぎ
さ&ほのかの名前は、そのまま伝えられていたんですが、
続いて報じられた、C21Mediaの同日付け記事、

"Canuck outing for Toei's Pretty Cure"

では、主人公コンビの名前が、Natalie(ナタリー)とHannah
(ハンナ)と紹介されていて、英語名への変更が明らかにさ
れています。
さらに続けて出た、World Screenの同日付け記事、

"Toei's Pretty Cure Heads to YTV

では、キャラ説明文から、「冒険心をもった優れた運動選
手」であるナタリーがなぎさ、「知的な」ハンナがほのかで
あること、2人が変身する「キュアブラック」と「キュアホワイ
ト」、そしてメップルとミップルの名前は、そのままらしいこ
とがわかります。


個人的な感想をいえば、久々に「そうきたか」感のある話
ではありますね(笑)。
ナタリーもハンナも、オリジナルの語感に合わせているの
はわかりますけど、主人公の名前としては、ちょっと野暮
ったいんじゃないかと思うんですが、どうでしょう。
そうするとあかねさんはアンとか、藤P先輩はヘンリーとか
にされちゃいそうですね。
あ、舞台が日本じゃなくなるなら、あかねさんのタコカフェ
のたこ焼も、違う食べ物になっちゃうんでしょうか。
でもそれじゃあ、そもそもタコカフェという店名にならない
ですし。むむ。
もちろん放送自体は成功して欲しいんですけど、この英語
名前への改変で成功してしまうと、以降カナダで放送され
るプリキュアシリーズのキャラ達の名前も、全部英名に変
えられてしまうのかな、とも思ったりで。


今回の名前改変でややこしくなるのが、既にネット配信開始
されている、英語字幕版との関係ですね。
「ふたりはプリキュア」の英語字幕版エピソードは、 IGNの
Direct2Driveと、Crunchyrollでダウンロード販売・配信
されているんですが、そちらでは当然、なぎさ&ほのかの名
前は、そのままNagisa&Honokaなんです。
アニメとマンガなら違う場合はありますけど、同じアニメで名
前が異なるのもややこしいですし、どうするでしょう。


2008年09月20日

4Kids Entertainmentが北米での「ふたりはプリキュア」の権利を手放す


まず先に。
時々情報を紹介させてもらっている、Brigid Alverson
さんのMangaBlogが、珍しくお休みが続いていたので、
どうしたのだろうと思っていたんですが、Brigidさんの
お父さんが、火曜日に亡くなられていたそうですね。
お悔やみ申し上げます。
I’m so sorry to hear about you and your
family’s loss,Brigid-san.


もう一件お父さんのことでいえば、Melogの海水瓜さん
のお父さんも、事故に遭われて、ICU(集中治療室)
入りということで心配していたのですけど、こちらの容
態は大丈夫そうとのことで、ほっとしています。
お大事にとお伝えください。


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さて本題。
以前からそうなのでは、と推測されていたのですが、
北米のコミック・アニメ・ゲーム業界情報サイトICv2
の9月18日付け記事、

"4Kids Drops 'Pretty Cure' Anime
License Reverts to Toei"


によりますと、北米での「ふたりはプリキュア」(シリーズ
1作目のみ)の権利を保有していた4Kids Entertainment
(公式サイト)が、その権利を手放して、「プリキュア」の
製作者である東映に返したことが明らかになった、よう
ですね。


4Kidsが「ふたりはプリキュア」のライセンス取得を明ら
かにしたのは、2006年の2月のことです。
ICv2がニューヨーク・コミコンで開催したGraphic
Novel Conference内での、「Anime and Manga--
Looking Forward」というパネルで、4KidsのCEOで
あるAl Kahn氏が発表しました(参考・ICv2 2006年
2月28日付け記事
)。
当初は、その年の秋から放送開始予定とのことでした
が、ずっと放送は実現しないままに、4Kidsはその権利
を手放すことになります。英語吹替も制作していないよ
うですね。


4Kidsは北米で、「プリキュア」からなんの利益も得てい
ないわけですから、ビジネスとしては大損、ということに
なるんでしょうか。東映との契約の詳しいことなどは、
全然知りませんけど。
FOXでの土曜日午前の自社枠4KidsTVで、4Kidsは
同じ女の子向けアニメである「東京ミュウミュウ」「おジャ
魔女どれみ」などを放送した過去がありますが、「ミュウ
ミュウ」は前半で打ち切り、「どれみ」も前半で打ち切りで
後半は公式サイトからのネット配信のみと、ビジネス的に
は失敗だったようですから、「プリキュア」も放送するだけ
無駄だ、という判断が働いたのかも、とは想像します。
まあ結果として、「ミュウミュウ」「どれみ」のように、
テレビで放送されると、キャラクターの名前や設定に大
幅な改変が加えられていたでしょうから、それがなくな
ったことで安心出来るかも、です。
あかねさんのたこ焼屋「タコカフェ」なんか、何屋さんに
されていたでしょうね。「どれみ」の時は、たこ焼はクッキ
ー(?)にされてしまっていたようですけど。


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ICv2の記事では、IGNDirect2Driveサイトで、英語
字幕版の「ふたりはプリキュア」第1&2話が配信されて
いる、と書かれていますが、実際には既に第14話までが
ダウンロード販売中です。ちょっと前から話数が進んでい
ないような気もしますけど、売れ行きとしてはどうでしょう。
少なくとも、サイト下段の「Top 10 Anime」で姿を見かけ
たことはありませんけれど……。


この、「ふたりはプリキュア」ダウンロード販売について、
以前Yuricon代表のエリカ・フリードマンさんに質問してみ
たことがあるんですが、「『プリキュア』がダウンロード販売
で成功するとは、あまり思えません。ここアメリカのアニメ
ファンは、アニメそれ自体のためにお金を使ったりはしな
いからです。お金を使うのは、アニメ関連のグッズに対し
てのみですね」というお答えではありました。
「ミュウミュウ」や「どれみ」のような、子供向けの朝の時
間帯ではなく、かつての「セーラームーン」が、朝から午後
に移って成功したように、「プリキュア」も午後の時間帯で
テレビ放送されれば、成功の可能性はあるかも、という意
見もいただきましたが、日本アニメがどんどんとテレビ放
送から消えていっているアメリカの現状では、望むべくも
ない、というところでしょうか。


2008年08月05日

イタリアでの「Yes!プリキュア5」の放送は、2009年夏から


先に某所で書いた話ではあるのですけど、イタリア
での「Yes!プリキュア5」(日本公式サイト)の放送は、
2009年の夏から、ということになっているようです。
これは、イタリアの「プリキュア」シリーズファンサイト
「Pretty Cure Italian Site」の代表であるCosimo
さんが、現在「ふたりはプリキュア スプラッシュ☆スタ
ー」を放送中である、国営放送局RaiDueに直接メー
ルで確認を取った話ということですから、信用してい
いと思います。
「プリキュア」シリーズは全て放送する予定とのことで、
「5GoGo!」もいずれはオンエアされるのでしょうね。
今は、「5」のイタリア語吹替トラックを制作中とのこと
で、8日に放送される「S☆S」最終回で、ひょっとした
らイタリア版予告が見られるかも、という期待がある
ようです。
(「5」については、もうすぐブラジルでも放送される、と
いう話を、ブラジルのニュースサイトJBox5月12日
付け記事
で見かけましたが、その後の進展はどうなっ
てるでしょう……)


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あ、はい。イタリアでの「ふたりはプリキュア スプラッ
シュ☆スター」の放送は、今週8日で終了なんです。
これまではずっと月〜金曜日の、1日1話ずつの放
送で、先週金曜日(8月1日)が、第40話「La festa a
sorpresa,」(「うるさ〜い!キントレスキーと誕生日」)
でした。
で、今週に入ってからは1日2話ずつの駆け足の放
送になっています。
これは、8日から北京五輪が開幕するので、その中
継のために、放送プログラムの編成にも大きな変更
があり、RaiDueのアニメ・カートゥーン枠が削られて
しまうからなんですね。
だから、五輪終了後まで放送を休止するよりは、ラス
トまでもう少しなのだから、最後までまとめて一気に
放送してしまおう、という判断だと思います。
「S☆S」は終盤、怒涛の展開が続きますから、中途半
端に休止期間を置くよりは、こうやってまとめて見られ
た方が、物語的にはよかったかもです。


ではここであらためて、イタリアでの「プリキュア」シリ
ーズ放送期間データを並べてみると、

「Pretty Cure(ふたりはプリキュア)」
2005年10月17日〜2006年2月8日

「Pretty Cure max heart
(ふたりはプリキュアMax Heart)」
2007年3月4日〜7月30日

「Pretty Cure Splash Star
(ふたりはプリキュアSplash☆Star)
2008年6月9日〜8月8日

「Yes!プリキュア5」
2009年夏(予定)

ということになりますね。
日本からは約2年遅れで、3〜5ヵ月でまとめて放送
する、というパターンになっています。
1年間のお話は、やっぱり1年かけて付き合って見
て欲しいと思う一方で、劇中で描かれる四季感が、
日本のそれと、イタリアのそれで共通するわけでも
ないしと、難しいところです。「既に日本で放送された
作品なんだから、作中季節とかにこだわっても仕方
がない」と冷めているかもしれませんしね。
ともあれイタリアの「プリキュア」ファンには、今週は
思いっきり盛り上がってもらいたいです。


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そのイタリアの「プリキュア」ファンであるCosimoさん
とは、来月に直接会うことになりそうです。
以前にもお伝えしたように、Cosimoさんは今月末から
来月頭にかけて訪日するんですね。
で、そもそもの話の経緯としては、Cosimoさんは、初
代「ふたりはプリキュア」のなぎさ&ほのかの大ファンで、
「2人の活躍をまたアニメで見られる可能性はあります
か?」っていう質問を受けたんです。
アニメは無理にしても、ゲームとか、舞台なんかで、2人
は今でも活躍してますよ、と答えたら、その2人も登場す
るショー「Yes!プリキュア5GoGo! ミュージカルショー」
をぜひ見たい!という話になって、滞在期間中に東京近
辺で開催される公演から、9月6日の調布グリーンホー
ル公演のチケットを、僕が手配してあげることになった
んです。
だったら一緒に見ましょうよ、とのお誘いを受け、確か
にミュージカルですから、歌とダンスだけでも十分に
楽しめるでしょうけれど、やはりある程度の筋とかは、
現地、つまり日本の言葉が分かる人がいてサポートし
てあげた方がいいかも、と了承したんですね。
僕も見たかったショーではあるんですけれど、大阪公
演はうかうかしている間にソールドアウトになってしま
いましたから、これも機会だと考えました。
まあ、僕も東京とその近辺のことは何も知りませんか
ら、かえって迷惑になってしまうかもしれませんけど
(汗)、楽しい時間をすごせたらいいなとは思ってます。
Cosimoさんは浅草のホステル滞在とのことですが、
僕の方はどうしようかな、という感じですね。


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★久々の更新、とてもすっごく安心しました。
あまりの暑さに溶けてしまったのでは、と心配していた
くらいです。←溶けませんっ
微笑ましい「アオイシロ」感想寸劇堪能させていただき
ました。「ナミちゃんにお肉をあ〜ん」のシーンは確かに
よかったですよね。
今後の物語の課題としては、こういう微笑ましい雰囲気か
ら、シリアス編突入時の転調のテクニック、でしょうか。
かれんさんとくるみさんのお話の進展具合はいかがです?
結構楽しみにして待ってるんです、はい。

2008年07月18日

「ふたりはプリキュア」、北米でダウンロード販売始まる


ちょっと余裕がないので一言だけです。
昨日、日本では、「Splash☆Star」に続いて
「Yes!プリキュア5」のダウンロード販売が
東映アニメBBプレミアムで来月から始まる
ということで、「そうすると、初代『ふたりは
プリキュア』『Max Heart』は?」と書いたば
かりですが、どうやら北米地域の方が先にな
ってしまったようですね。
Anime News Networkに大きなバナー広告
が掲載されていたのですぐ気づきましたけど、
IGN ENTERTAINMENTのダウンロード販売
コーナーDirect2Driveで、「ふたりはプリキュア」
第1&2話の販売が開始されているようです。
価格は1エピソード1.99ドルで、「北斗の拳」や
「スラムダンク」などの他の東映アニメーション
作品と同じく、英語字幕バージョンのみです。
つまり、英語吹替はありません。
「東京ミュウミュウ」や「おジャ魔女どれみ」みた
いに、向こうのテレビ向きに改変されて放送され
てしまうよりは、こちらの方がよかったかもしれ
ません。
視聴出来るのは、アメリカ・カナダ地域からのみ
ということで、日本からは逆に羨ましい状況にな
っています。まあ、CSなどでは既に何度もリピー
トされているんですけど。
ともあれ、ついに、「プリキュア」シリーズが北米
に正式進出ということで、ファンとしては反応を見
守りたいですね。


2008年07月08日

イタリアで放送されている「ふたりはプリキュア Splash☆Star」の人気は絶好調なり!の様子


予定していた内容とは変更してお送りします。
っていうか、今日もあまり時間がないんですけ
ど、これだけは伝えておかないと寝られないっ
てくらいハイなので(笑)。


お馴染みですが、交流しているイタリア・ミラノ在
住のプリキュアファン、Cosimoさんからメール
がまた届きました。
こちらからの前回のメールで、日本国内でのプリ
キュア人気がわかる資料(東映アニメーションの
業績レポート英語版
とか)を紹介しておいたんで
すが、そのお返しとして、イタリアで現在放送中
の「ふたりはプリキュア Splash☆Star」の、現地
での反応・評価について、もう少し詳しいデータを
提供してくれてたんです。


まず、以前にも第8話まで紹介した、放送局Rai
Dueにおける、「SS」の占拠率・視聴者数なんで
すが、7月1日に放送された第17話「Una Preziosa
Statuetta」(大切な小彫像? 日本題「壊れた埴輪!
どうする舞とお母さん 」)のそれは、視聴者数63万
6000人、占拠率14.21%に達しています。
第1話時は、視聴者数36万5000人、占拠率6.13
%だったことを考えると、放送開始から3週間で、
どちらの数字も倍増という、とんでもない勢いであ
ることがわかります。


とりあえず、第9話以降の視聴者数・占拠率データ
を続けて掲載してみると、


第9話(6月19日)
視聴者数42万9000 占拠率7.84%

第10話(6月20日)
視聴者数44万7000 占拠率8.17%

第11話(6月23日)
視聴者数33万3000 占拠率6.43%

第12話(6月24日)
視聴者数44万3000 占拠率8.34%

第13話(6月25日)
データ無し

第14話(6月26日)
視聴者数38万0000 占拠率7.49%

第15話(6月27日)
データ無し

第16話(6月30日)
視聴者数48万8000 占拠率10,44%

第17話(7月1日)
視聴者数63万6000 占拠率14.21%

第18話(7月2日)
視聴者数54万9000 占拠率13.45%


までが判明しています。
第15話のデータが不明ですが、断言していいと
思えることは、第14話以降、つまり満と薫が登場
してから、どちらの数字もそれまでの40万人・7
〜8%を一気に超えて、50〜60万人、2ケタ突入
という、スゴイ伸びを示していることです。


確かに、満と薫が登場するまでは、かなり行儀の
いい中学生日記編が続いていて、そこで番組か
ら降りてしまった人も多いと聞きますし、実際に
ストーリー構成担当の人も、2クール目からは交
代したんですよね?
僕個人は、1クール目の雰囲気もそれはそれで
好きですが、満と薫の登場する2クール目からは、
クライマックスまでずっと続く、いわばつながった
本編だと受けとめていいと思います。
だから、満と薫が登場してから、数字が一気に
上昇しているのは、「イタリアの人、わかっている
なあ」という気持ちになります。まあ、2人がイタ
リア人受けするキャラなのかもしれませんが。
どこまで数字が伸びていくか、ものすごく楽しみです。


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Cosimoさんが合わせて送ってくれたデータが、イタ
リアの各地上波放送局ごとの、10分単位での占拠
率変移グラフというものでした(こちらのサイトからの
資料です)。
対象チャンネルは、国営放送局イタリア放送協会
のRai Uno、Rai Due(「SS」を放送)、Rai Tre、
民間放送局グループMediasetの、Italia1、
Rete4、Canal5の計6チャンネルです。
対象期間は6月23〜27日(月〜金曜日)で、対象年
齢層は15〜24歳、つまり若者ですね。
Rai Dueでの「SS」の放送時間は、月〜木が午前8
時10分から、金曜日が8時20分からです。
おそらくは月〜金の平均値だと思われる、占拠率の
数字を、その半ばの時間帯(8時25分頃)で比較して
みると(グラフ目視なので大体の数字ですが)、


Rai Due……21%
Italia1……16%
Canal5……13%
Rai Uno……11%
Rai Tre……4%
Rete4……2%


という結果になっていて、「SS」を放送している
Rai Dueが1位、つまりこの時間帯は、上に挙げ
た主なイタリアのテレビ放送局の番組の中では、
「SS」が15〜24歳の若者達の間で、トップの占拠
率を獲得していると、客観的に判断していいでし
ょう!


作品のファンとしては、海外でこれだけの人気を
博していることが、噂やファンコミュニティ(フォー
ラムとか)内のみでの反応ではなく、客観的な数
字で確認出来たのは、とっても嬉しいです。
それでなくても日本国内だと、「SS」はプリキュア・
シリーズの中では、商業的失敗作とされているの
ですし、イタリアでの好評は、本当に気持ちがいい
ですね。
あるいは、これからのイタリアのコンベンションでは、
もう「ハレ晴レユカイ」ではなく、「ガンバランスde
ダンス」をみんなで踊るのがトレンドになるかもしれ
ませんね!


2008年06月30日

アニメエキスポで「ふたりはプリキュア」など未ライセンスの東映アニメーション作品を上映


あ、昨夜テレビ朝日系列で放送されていたと
いう、「大胆MAPスペシャル 世界に誇る日本
アニメ各国調査」なる番組は、かざみさんの
ところのTwitterのコメントで知った時には、
もう放送が終わってしまった後だったので、
結局見ることは出来ませんでした。普段から、
地上波の番組は全く見ていないので……。
あくまでバラエティ番組ということで、大きな
事実誤認とかがなければいいんですけど。


でも「プリキュア」の扱いが不遇だったという
ことですから、僕的にはダメだったかも(笑)。
別に贅沢は言いませんが、各国の放送局・
放送時間帯、視聴率・視聴者数の詳細、台詞
の翻訳の対比、映像に修正などがあればその
理由の調査、各国語のキャストさん、ADRディ
レクターさんへのインタビュー、実際に放送を
見た人達の感想と、DVDや関連商品が発売さ
れているのならその売り上げデータ、イベントな
どでのコスプレ人気、くらいのことだけ分かれ
ばいいかな、ですね。
↑それは自分でやりなさいっ


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じゃあ「プリキュア」関係ということで話を続けま
すが。
いよいよ今週末に開催の近づいたAnime Expo
(7月3〜6日 公式サイト)ですが、色々なスケ
ジュールも確定しつつあるようです。
その中で、AnimeOnDVDのフォーラム経由で
知って目に付いたのが、東映アニメーションが
「ふたりはプリキュア」のような、北米地域では
未ライセンスの作品も含んだ上映を企画してい
ることですね。
リストを引用すると、


7月3日
「デジモンアドベンチャー02」第1〜5話

7月4日
「ふたりはプリキュア」第1〜4話
「イリヤの空、UFOの夏」第1〜3話
「画ニメ 猫街」

7月5日
「画ニメ 現代畸聞録 怪異物語」
"Olynnsis"第1〜2話
(たぶん「銀色のオリンシス」)
「聖闘士星矢 冥王ハーデス十二宮編」第1〜3話

7月6日
「スラムダンク」第1〜5話(英語吹替)
「画アニメ 葉祥明美術館 LINE」
「画アニメ つゆのひとしずく 〜植田正治
 の写真世界を彷徨う〜」


ということになっていますね。「画アニメ」について
公式サイトを参照してください。
その「画アニメ」は別にして、北米地域で未ライセ
ンスなのは、「ふたりはプリキュア」「イリヤの空、
UFOの夏」「銀色のオリンシス」「聖闘士星矢 冥
王ハーデス十二宮編」ですか? 
「ふたりはプリキュア」は、一度4Kids Entertainment
がライセンス発表をしていましたが、現在は権利が
なくなったものとされているみたいです。


「スラムダンク」は、現在Direct2Driveでダウン
ロード販売中ですが、そちらは英語字幕版のみ
なので、「D」つまり英語吹替という表記が正しけ
れば、また違う展開を狙ったものですね。
「プリキュア」などは、英語字幕の「S」とはまた違
う、「J」(日本語)の表記になっていますが、Anime
Expoみたいな大きなイベントで、字幕制作の間に
合わない最新作というわけでもない作品を、字幕
なしでわざわざ上映するとも思えないので、たぶ
ん字幕はあると思います。


まあ、この未ライセンス作品の上映は、観客や
関係者さんの反応を見るためのもの、でしょうか。
でも「聖闘士星矢」なんかは、オリジナルのTVシ
リーズが、アメリカでは32話までで放送が打ち
切られていますし、いきなりOVA見せられても
わからなさそうですけど。
ともあれ少なくとも、まだ東映アニメーションさ
んとしては、「ふたりはプリキュア」をアメリカで
展開する気はありそうだな、とは想像出来ます。
フォーラムでは、ストリーミング配信するのでは
なんて話もありましたけれど、リークとか推測で
はない、公式なソースは見つけられませんでした。


「プリキュア」シリーズは、日本で現在最も成功
しているアニメ作品のひとつですし、シリーズを
重ねてエピソードの数も溜まっていますから、売
れれば美味しいんでしょうけれど……。
「東京ミュウミュウ」「おジャ魔女どれみ」と、FOX
の4KidsTV枠での少女向け作品の失敗が続い
て、扱いが難しくなっているのだろうとは思います。
思うんですけれど、いまだに人気があるとされる
「セーラームーン」のファンなんかは、どう思うん
でしょうね。「プリキュア」はもっと対象年齢層が
低そうだから、また違うんでしょうか。



2008年06月28日

イタリアでの「ふたりはプリキュア」「マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ」「聖闘士星矢」のトイ・メーカーGiochi Preziosi社


前回の記事で、イタリアで発売されている、
「ふたりはプリキュア」のドールのCM映像を紹介
しましたよね。





このドールを含めた、「ふたりはプリキュア」の
トイを販売しているイタリアの玩具会社が、Giochi
Preziosi(ジョーキ・プレツィオージ)社
というとこ
ろだそうです。
他に販売している日本アニメ関連トイは、

「ドラゴンボールZ」
「甲虫王者ムシキング」
「とっとこハム太郎」
「聖闘士星矢」
「マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ」
「ポケットモンスター」

などになります。
「プリキュア」のページを見ると、なぎささんとほの
かさんの私服姿、プリキュア姿、制服姿、チアリ
ーダー姿それぞれのドールが確認出来ます。
微妙な感じではありますけど、リストの一番下に
ある、小さいサイズ(10cm)のプリキュア姿のドー
ルなんかは、わりに可愛いかと思います。


「マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ」(イタリア題
「Mermaid Melody - Principesse Sirene」)
の方も、同社のドールのCMが見つかりました。
イタリア語版のOP曲は格好良いですね。





ドールの紹介コーナーはこちら。って、CMと違って
全然種類ないですけど。
ヨーロッパだと、「ぴちぴちピッチ」が放送されたの
はイタリアだけのようですね。2007年頃だと思います。
「プリキュア」シリーズと同様に、二作目の「ピュア」
も続けて放送されていますから、それなりに好評だっ
たのかもと想像します。歌のパートの吹替えは、かなり
大変だったでしょうね。


この会社の他のドールでいうと、「聖闘士星矢」
なかなかにアレな出来です。ち、違う人が着てま
すって感じで(笑)。
たぶん最初に登場しているだろうアンドロメダ瞬
(右下のルーペ・マークで拡大出来ます)なんかは、
世が「星矢」ブームの頃だったら、イタリアまで抗議
が殺到しそうな感じですね。聖衣の造形は頑張って
いると思うんですが。


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もうひとつついでに。
多田かおるさん原作のマンガ「愛してナイト」が、
80年代中期にイタリアで実写化されて人気を博し
たことはよく知られていますが、その動画を一部だ
けどうぞ。僕も初めて見ました。





主人公Licia(やっこちゃんのイタリア名)を演じて
いるのが、イタリアで26年間(!)に渡り、アニメ・
カートゥーンの曲を歌い続けているというCristina
D'Avena クリスティーナ・ダヴェナさん(日本Wikipedia
に詳しい解説があります)。
Cosimoさんによれば、これまで歌った曲は600曲
以上、レコードは142枚になるとか。すごいですね。


2008年06月20日

イタリアで放送の始まった「ふたりはプリキュア Splash☆Star」の評判は


6月3日付け記事でお伝えしたように、6月9日
からイタリアの国営放送局Rai Due(放送局公式
サイト
)で、「ふたりはプリキュア Splash☆Star」
(日本公式サイト Rai Due内公式ページ 以下
「SS」)の放送が始まっています。


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Cosimoさんによると、Rai Dueによる朝(8時20
分)という放送時間帯は、実はあまり良い枠では
ないとのことですね。「プリキュア」過去2作も、
同じような時間帯で放送されていたわけですが、
イタリアでアニメが人気を得ようと考えたら、もっ
と視聴者数の多い午後の時間帯の方がよかった
とか。
ただ、そういう朝の時間帯でも、「SS」を含むRai
Dueの番組は、民放のMediasetなどを凌ぐ人気
を得てはいるようです。


その根拠となっているのが、視聴者数と占拠率
(その時間にテレビをつけていた人の中での、
番組を見ていた人の割合)のデータです。
とりあえずの参考として、第1話から第8話まで
の数字を並べてみますね。


第1話(6月9日)
視聴者数36万5000 占拠率 6.13%

第2話(6月10日)
視聴者数48万1000 占拠率 8.81%

第3話(6月11日)
視聴者数48万7000 占拠率 8.64%

第4話(6月12日)
視聴者数50万6000 占拠率 9.12%

第5話(6月13日)
視聴者数45万7000 占拠率 8.44%

第6話(6月16日)
視聴者数38万0000 占拠率 7.20%

第7話(6月17日)
データなし

第8話(6月18日)
視聴者数43万1000 占拠率 7.63%


という辺りまでが、明らかになっているようです。
平均すると、45万人程度のイタリアの方が、「SS」
を見てくれているようですね。
朝の子供番組枠の成績として、どこまで成功して
いるのか判断は出来ませんが、とりあえず「SS」が
始まったおかげで急激に落ち込んだりはしておらず、
安定しているっぽいのに安心しました(笑)。


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また、「プリキュア」シリーズの、イタリアでの商業展
開についての資料として、Cosimoさんが提供して
くれていたのが、前のシリーズ「ふたりはプリキュア」
時のものですけれど、イタリアで放送された、ドール
のCMです。
確か台湾でも実写版のプロモーション・ビデオみたい
なものが制作されていましたが、このCMではイタリア
人のなぎささんとほのかさんが見られます。
日本のCMだと、もう少し年少の女の子が起用される
ものが多い気がしますが、こちらの大人っぽい感じ
も格好いいですね。ちなみに、イタリアではどちらの
ドールが多く売れたんでしょうか(笑)。







2008年06月03日

「ふたりはプリキュア Splash☆Star」、イタリア国営局で6月9日から放送開始


個人的にはPa!っとハレバレなニュースです。
「プリキュア」シリーズ第3作(主人公としては
第2作目)になる、「ふたりはプリキュア Splash
☆Star」(日本公式サイト 以下「SS」)が、来週
月曜日の6月9日から、イタリアの国営放送局
である、イタリア放送協会グループの、Rai Due
(放送局公式サイト)で、放送開始されます。
「SS」はこの4月26日から、台湾の東森幼幼台
でも放送が始まっていますから、海外での展開と
しては、それに続くものですね。

ソース・AnimeClick 6月2日付け記事
"Pretty Cure Splash Star Dal 9 giugno
su Rai Due"



時間帯は、月曜日のみが午前8時10分からで、
あとの火〜金曜日は8時20分から。
そのすぐ後には、ディズニー製作のアニメーシ
ョン「キム・ポッシブル」が放送されるという感じの
枠になるみたいです。


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このRai Dueでは、「プリキュア」シリーズの過去
作である「ふたりはプリキュア」「ふたりはプリキュア
Max Heart」も放送されていますから、必然的な
引継ぎのようですね。
それぞれのイタリアでの、Rai Dueによる放送デー
タを掲載しておくと(ソース・Pretty cure italian
site
イタリア語Wikipedia)、

「Pretty Cure(ふたりはプリキュア)」
2005年10月17日〜2006年2月8日
再放送(午前8時)・2006年3月27日〜6月27日

「Pretty Cure max heart
(ふたりはプリキュアMax Heart)」
2007年3月4日〜7月30日(午前7時45分・8時
35分)

ということになっていますね。放送を平日に続けて
する代わりに、シリーズの間がそれぞれ1年近く空
いています。
視聴率的なデータは見つけられませんでしたが、
3作目も放送してくれるのですから、少なくとも初
代の2作はそれなりに好調だったのだろうと想像
していいでしょう。
イタリア語吹替トラックを制作するのは、シリーズ
通してLaBiBi.itというスタジオですね。他に「明日
のナージャ」「ぷちぷり*ユーシィ」「デジモン」シリ
ーズなども手がけているようです。


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Rai Due公式サイト上のスケジュールにより、
確認出来る各話のサブタイトルは、

第1話「Una nuova avventura(A new adventure)」
 『おっどろきの再会!ふたりは何者なの!? 』

第2話「Amiche per sempre(Friends forever)」
 『パンパカ歓迎会は嵐の予感!』

第3話「Una partita importante(A lot important)」
 『真っ向勝負! 君こそエースだ!!』

第4話「Concorso di disegno(Drawing Contest)」
 『うっそー!? 春の景色とセミの声』

第5話「Il fratello di Mai(The brother of Mai)」
 『健太どうする!? 咲と素敵なお兄さん!』

ということです。これで正式なものかどうかはわか
りませんが……。


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「プリキュア」シリーズの中で、僕は「SS」が一番の
お気に入りですから、このイタリアでの放送が成功
して欲しいとは、とても願っています。
というか、東映的にはまだまだ「SS」を売る気があ
るのがわかって安心したという気持ちかも(笑)。
最近の海外向けの動きでは、既に「5」を次の売れ
筋商品として売り出す感じで、「SS」はもう置いとく
のかな、なんて想像してましたから。
ともあれ、海外での放送により、いずれ「SS」が再
評価されて、1巻だけが出版されたのみで後半は
出ずじまいの、上北ふたごさんによるコミカライゼ
ーション(これも名作ですっ)も、単行本化が実現す
るくらいになってくれたら嬉しいんですけれど。
まあ、見た目からでもオッケーなので、胸を張って
ちょいとハッスルという感じでお願いしますなのです。


2008年04月07日

東映アニメーション・ヨーロッパサイトが「Yes!プリキュア5」などの英語プレビューを配信


まず先に。
日本語化計画を着々と進めつつある、アメリカの
「百合」普及サイト「Yuricon」ですけど、先日一番
重要な、Yuriconの歴史と活動目的を説明するペ
ージ
も、全日本語化されました。
創設者であるErica Friedman エリカ・フリードマ
ンさんの個人ブログ「Okazu」4月5日付け記事で
知ったのですけど、ご自身の経歴についても簡単
に紹介されていて、これでYuriconとエリカさんに
ついての認知も、さらに進むと思います。
リンク・コーナーで、「a very big supporter
of Yuricon」と紹介もいただいてますし(もっと
ふさわしい方は、日本には他にたくさんおられる
と思うので、正直恐縮ですが)、これくらいのお手
伝いはするのであります。


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さて本題。
東映アニメーションのヨーロッパ支社公式サイト
が、4月4日より、ヨーロッパ市場向けの、各作
品英語プレビューの公開を始めています(ソース
Indiantelevision.com4月5日付け記事と、
インド発ですが)。
英語プレビューが加えられた作品は、

「冒険王ビィト」
「怪〜ayakashi〜」
「貧乏姉妹物語」
「祝 ハピ☆ラキ ビックリマン」
「ラブコン」
「Yes!プリキュア5」
「ゲゲゲの鬼太郎」
「一休さん」
「デジモンセイバーズ」
「Dr.スランプ」

などになるようです。
それぞれのページをスクロールダウンして、画面
横の一時停止ボタンを押して、一時停止を解除す
ると、再生が始まります。
「貧乏姉妹物語」などは、ちゃんと各キャラの声
まで英語に吹替られていますが(これがまたいい
シーンなのです)、お目当ての「Yes!プリキュア5」
は、ナレーションだけでしたね。でもまあ、お馴染
みの劇伴音楽に、英語ナレーションがのるのは、
なんだか新鮮で、とってもお薦めです。
ちなみにこれまでの「プリキュア」シリーズの海
外版では、「Pretty Cure」という綴りのままの、
「プリティ・キュア」と発音されることが多かった
と思うのですが、このプレビューではオリジナル
通りに「プリキュア」と発音していると思います。


これらの作品は放送が決まったわけではなく、
あくまで今年から放送権の購入が海外でも可能
になるとのことで、そのための宣伝資料として
のプレビュー、ということになります。
だから英語の解説も、雰囲気やインパクト重視
の、放送・商品発売のための予告とは違って、
作品内容・キャラを丁寧に解説してくれるもの
になっています。


で、そういう英語なら、英語学習でのリスニング
教材に最適かもと思ったんですね。
東映発ですから、一部の発音を除いて、名前や
設定の改変もありませんし、日本のファンが知
っていることのままを、英語でずっと丁寧に解説
してくれているわけです。
各作品ごとに3〜4分の長さですし、英語のリ
スニングで、いきなりNPRやポッドキャストでは
敷居が高いと思う、アニメファンの英語学習者
さんにとっては、理想の教材じゃないかな、と
思いました。お試しください。


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