2010年01月02日

意識調査・あなたがアニメコンベンションへ行く理由は?


世界のアニメコンベンション情報を伝える
サイトAnimeCons.comのフォーラムで、
昨年11月16日から意識調査が始められて
いたテーマが、

"What draws you to a convention?"

つまり何を目的として、コンベンションへ参加
するのか、というものでした。
締め切りだった、現地時間の2010年1月1
日午前12時が過ぎたので、その結果も見ら
れるようになっています。
―― いますけれど、総投票数はわずか47な
ので、北米ファンの意見を示す有意数とする
には、かなり物足りません。ちょっと宣伝不足
だったでしょうか。


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それでも、最大の理由として挙げられていた
のは、

"Hanging out with friends"(13 27%)
(友達と過ごす)

で、フォーラムの同じようなテーマの過去ス
レッド"What draws you to the con?"
でも、多くの人が語っていた理由ですね。
"Meeting new friends(新しい友達を見つける)"
(3 6%)も合わせていいかもしれない、ファン
同士の交流ということだと思います。


アメリカは広いですし、身近に専門店やアニ
メクラブのようなコミュニティが見つからない
場合は、コンベンションが唯一、ネットでしか
交流のない他のアニメ・マンガファンと、
リアルに接することの出来る機会になってし
まうことも多いんでしょうね。
ネットでいくらでも最新のアニメが見られる
ようになってしまった現在、それが目的であ
ったアニメクラブがどんどんと無くなっている
とも聞きますし、その代わりの場所としても、
コンベンションは機能しているんでしょう。


2位の"Guests of Honor"(9 19%)は、
逆の調査である、"What is least important
to you in deciding on a convention?"
(コンベンションに行くかどうかを決める時に、
最も重要でないことは?)でも、1位(12 26%)
なのが、興味深いところです。
私見ですけれど、日本からスタッフさんや有
名ミュージシャンが来てくれるような、大規模
イベントでもない限り、ローカルなコンベンショ
ンのゲストの多くは、英語吹替版の声優さん
達だったりしますよね。あとは地元のマンガ・
アーティストとか。
でも、コアなファンには、やはりオリジナルの
日本語音声と英語字幕でしか見ないという人
もいますし、当然そういう人達だと、英語吹替
版の声優さん達に対する興味もないわけで、
そういう点で意見が分かれているのかな、と
も想像します。日本人のゲストなら、という意
見もありますし。
ただし日本人ゲストが来てくれても、セキュリ
ティが厳しくて近づけない、アマチュアのサイ
ト・ブログからの取材はお断り、パネルでの写
真撮影も禁止など、障害もあったりするようで
(声優さんゲストに多いみたいですね)、交流し
たくてもアメリカ人ゲストよりずっと難しく、そも
興味がない(というか諦めている)、なる声も、
よく目にするところです。


よく海外のアニメコンベンションの華として伝
えられるコスプレについては、票が低いですね。

"Wearing costumes around the con"(2 4%)
"Masquerade / Costume Contest"(3 6%)

特に一般メディアが伝える場合は、派手な(あ
るいは露出の多い)コスプレイヤーさん達ばか
りなんですが、それが目的の人ばかりじゃない
し、実際のコスプレイヤーさんの割合は、それ
ぞれのイベントで直接見てみないとわからない
と思います。季節もあるでしょう。


以下、上位の意見だけ並べておきます。

"What draws you to a convention?"

1."Hanging out with friends"(13 27%)
2."Guests of Honor"(9 19%)
3."Dealers' Room / Exhibit Hall"(5 10%)
4."Concert"(3 6%)
"Masquerade / Costume Contest"
"Meeting new friends"


"What is least important to you in
deciding on a convention?"

1."Guests of Honor"(12 26%)
2."RPG/TCG/Miniature Gaming"(8 17%)
3."Anime Screenings"(4 8%)
"AMV Contest"
4."Masquerade / Costume Contest"(3 6%)
"Manga Library"


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2010年01月01日

ToonZone選出による、00年代の重要日本アニメ関連作品・人物


あけましておめでとうございます。
いつまで続けられるかわかりませんが、
今後も出来る範囲で頑張っていきますので、
よろしくお願いします。


そうそう、スペインの情報サイトAnimecion.es
さんからリンクしていただきました。
Muchas gracias!
こちらのサイトさんの楽しみは、情報もですけ
ど、70〜90年代にスペインで発売されたアニ
メ作品の、VHSテープのパッケージを定期的
に紹介する企画ですね。
最近の作品、「美少女戦士セーラームーン」
とか「少女革命ウテナ」なんかは、ちゃんと作
品がわかりますが、ずっと昔の作品、例えば
「惑星ロボ ダンガードA」だと、ジャケットに主
役ロボのダンガードAがそもそも出ていなかっ
たりして、面白いです。
「はだしのゲン」は、そのまま「HIROSHIMA」
なのだなあ、とか。


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では本題。
北米のカートゥーン・アニメ情報サイトの
ToonZoneがそのブログで2ヶ月ほど費やし
て進めていた、2000年代最初の10年間に
おけるアニメーションの歴史をまとめた企画、
"Toons of the 2000s"
が完結しています。
全ての文章に目を通せたわけではないです
が、日本アニメ関連で名前の出ている作品・
人物を、それぞれの特集記事の中から引き
出してみますね。


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"Top 5 Significant Headlines from the '00s"
(00年代に起きた、5つの重要事件)

・日本アニメを多く放送した、Cartoon Network
 の深夜ブロックAdult Swimの開始(2001年9月2日)
・ジェネオンUSAのアニメDVD販売からの撤退
 (2007年9月26日)


"Top 5 Animated Features"

2位に「千と千尋の神隠し」(2001年 宮崎駿監督)。

その他の注目作として、
「猫の恩返し」(2002年 森田宏幸監督)
「ハウルの動く城」(2004年 宮崎駿監督)
「千年女優」(2001年 今敏監督)
「東京ゴッドファーザーズ」(2003年 今敏監督)
「パプリカ」(2006年 今敏監督)
「鉄コン筋クリート」
 (2006年 マイケル・アリアス監督)
「メトロポリス」(2001年 りんたろう監督)
「スチームボーイ」(2004年 大友克洋監督)
「ストレンヂア 無皇刃譚」(2007年 安藤真裕監督)
「カウボーイビバップ 天国の扉」
 (2000年 渡辺信一郎監督)
「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」
 (2005年 水島精二監督)


"Top 5 Animated Shorts"

2位に「ほしのこえ」(2002年 新海誠監督)。


"Top 5 Anime That Made It To U.S. TV"
(アメリカのテレビ局で放送されたアニメTOP5)

1.「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」
 (神山健治監督)
2.「カウボーイビバップ 天国の扉」
 (渡辺信一郎監督)
3.「フリクリ(FLCL)」
 (鶴巻和哉監督)
4.「サムライチャンプルー」
 (渡辺信一郎監督)
5.「ガングレイブ」
 (都留稔幸監督)


"Anime We Hope Never Come to America"
(アメリカへ永遠に来て欲しくないアニメ)

1.「こどものじかん」
 (菅沼栄治監督)
2.「UG☆アルティメットガール」
 (ムトウユージ監督)
3.「Kiss X Sis」
 (名和宗則監督)
4.「ちょこッとSister」
 (黒田やすひろ監督)
5.「School Days」
 (元永慶太郎監督)


"Top 5 Toonami Programs"

1.「Justice League」
2.「星方武侠アウトロースター」
 (本郷みつる監督)
3.「Month of Miyazaki」(宮崎駿監督作品特集)
4.「新機動戦記ガンダムW」
 (池田成・高松信司監督)
5.「NARUTO」
 (伊達勇登監督)


"Reviewed Cartoons You Probably Haven't
Seen, But Really Should"

(見過ごされているかもしれない良作)

「FREEDOM」
 (森田修平監督)
「十兵衛ちゃん2 -シベリア柳生の逆襲-」
 (大地丙太郎監督)
「N・H・Kにようこそ!」
 (山本裕介監督)


"Anime That Still Haven't Made It To America"
(ふさわしいのに、まだアメリカに来ていない
アニメ)

1.「電脳コイル」
 (磯光雄監督)
2.「風人物語」
 (西村純二監督)
3.「ふたつのスピカ」
 (望月智充監督)
4.「ケモノヅメ」
 (湯浅政明監督)
5.「ミチコとハッチン」
 (山本沙代監督)


"Top 5 Most Influential People in Animation"
(アニメーション業界で、最も影響力のある
人物TOP5)

5位に丸山正雄氏(マッドハウス取締役チーフ
クリエイティブオフィサー)。

その他の重要人物として
Gen Fukunaga
(FUNimationのCEO)
宮崎駿
(監督)


"Top 25 Animated Television Series Countdown"

11.「鋼の錬金術師」
 (2004〜2006年 水島精二監督)
14.「サムライチャンプルー」
 (2004〜2005年 渡辺信一郎監督)
15.「機動戦士ガンダム00」
 (2007〜2009年 水島精二監督)
16.「妄想代理人」
 (2004年 今敏監督)


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といった辺りですね。
主にアメリカのテレビというメディアにおける、
この10年間での日本アニメの評価というもの
が、ある程度俯瞰出来ると思います。
「涼宮ハルヒの憂鬱」などは、結局大きな規模
でのテレビ放送がなかったので、人気評価と
いう意味では、別のアプローチが必要でしょう
けれど。
また、記事が組まれていますが、テレビ放送に
対して、どんどんと本格化しつつあるネット配
信が、どれだけ状況を変えていくかということ
も注目です。特に日本アニメは、海外との同時
配信という、独自の展開を余儀なくされていま
すし。


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2009年12月31日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(2009年12月下旬編)


じゃあマンガに続いて、アニメ作品の北米
批評界における、2009年度の評価をまと
めてみようと思ったんですが、これはちょっ
と無理っぽいですね。
なので今日のところは、今年最後のニュース
として、恒例の北米各オンラインストアにお
ける、アニメDVDの売り上げ・予約ランキン
グです。
前回の調査は、感謝祭シーズンを反映した
ものでしたが、今回はクリスマスシーズンに
おける売れ筋作品を反映したものになると
思います。
ちなみにDVD/ブルーレイ全体で、この時期
最も売れた作品は、日本では劇場未公開の、
「ハングオーバー The Hangover」(2009
年 トッド・フィリップス監督)という作品。
典型的な、アメリカでは受けるけど、日本で
は受けないコメディ映画といった位置づけに
なるようです。

ソース・Home Media Magazine
 2009年12月30日付け記事
"'Hangover' Hangs On To Top Spot
 on Sales Chart"


では以下、2009年12月下旬時点での、各スト
アのトップセラー・リストになります。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
(予約含む売り上げランキング)

1.「クレイモア Complete Series」
2.「Clannad After Story Collection 2」
 (第13〜24話)
3.「一騎当千 Dragon Distiny」第1巻
 (第1〜4話)
4.「これが私の御主人様 Complete Collection」
5.「一騎当千 Dragon Distiny」第2巻
 (第5〜8話)
6.「ひぐらしのなく頃に Complete Box Set」
7.「狼と香辛料 Complete Season 1」
 (第1〜13話)
8.「ウルフズレイン Perfect Collection」
9.「コードギアス 反逆のルルーシュR2
  Part2」(第8〜13話)
10.「コードギアス 反逆のルルーシュR2
  Part3」(第14〜19話)


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「狼と香辛料 Complete Season 1」
 (第1〜13話)
2.「地獄少女 Box Set」
3.「これが私の御主人様 Complete Collection」
4.「ガラスの艦隊 Box Set」
5.「BACCANO! -バッカーノ- Complete Series」
6.「ラブひな Box Set」
7.「Clannad After Story Collection 2」
 (第13〜24話)
8.「岩窟王 Box Set」
9.「銀河鉄道物語-THE GALAXY RAILWAYS- 
  Box Set」
10.「グラップラー刃牙 Season 1-2 Box Set」


The Anime Corner Store

1.「一騎当千 Dragon Distiny」第1巻
 (第1〜4話)
2.「バンブーブレード Collection Part #1」
 (第1〜12話)
3.「精霊の守り人」第7巻(第21〜23話)
4.「コードギアス 反逆のルルーシュR2
  Part2」(第8〜13話)
5.「Clannad After Story Collection 2」
 (第13〜24話)
6.「ティアーズ・トゥ・ティアラ Collection #1」
 (第1〜13話)
7.「げんしけん2」第2巻(第5〜8話)


Anime Castle
(予約含む)

1.「D. Gray-Man Season 2 Part 2」
 (第40〜51話)
2.「狼と香辛料 Complete Season 1」
 (第1〜13話)
3.「ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス-
  Complete Series Part 2」(第14〜26話)
4.「ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス-
  Complete Series Part 1」(第1〜13話)
5.「S・A〜スペシャルエー〜 Collection 1」
  (第1〜12話)


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一般DVDストアのANIMEコーナー

DVD PLANET

・この二週間のTOP10にアニメ作品はなし。


DVD Empire
(予約含む在庫あり商品のみ)

1.「ハウルの動く城」
2.「Bleach: Season 3 Box Set」
3.「劇場版NARUTO−疾風伝-」
4.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.15」
5.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.16」
6.「ドラゴンボールZ Season 1 Uncut DVD Set」
7.「銀色の髪のアギト」
8.「天地無用!GPX Box Set」
9.「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」特別版
10.「鋼の錬金術師」第10巻


Video Universe
(日本アニメのみ)

1.「千と千尋の神隠し」
2.「カウボーイビバップREMIX」
3.「ドラゴンボールZ Season 9 Uncut DVD Set」
4.「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 1.01」
5.「Clannad After Story Collection 2」
6.「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG
  Complete Collection」
7.「精霊の守り人」第7&8巻
8.「もののけ姫」
9.「攻殻機動隊」
10.「ドラゴンボールZ Season 3 Uncut DVD Set」


Wal-mart
(日本アニメのみ)

1.「Bleach Box Set3」
2.「NARUTO−疾風伝-」第4巻
3.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
4.「ドラゴンボールZ Season 1 Uncut DVD Set」
5.「新世紀エヴァンゲリオン Platinum Complete」
6.「ドラゴンボールZ Season 8 Uncut DVD Set」
7.「Bleach Box Set1」
8.「犬夜叉 Season 5 Box Set」
9.「ドラゴンボールZ Season 7 Uncut DVD Set」
10.「ドラゴンボールGT Season 1 Uncut DVD Set」


Buy.com

1.「犬夜叉 Season 1 Box Set」
2.「犬夜叉 Season 2 Box Set」
3.「ドラゴンボールZ Season 5 Uncut DVD Set」
4.「サムライチャンプルー Complete Series」
5.「狼と香辛料 Complete Season 1」
6.「新機動戦記ガンダムW Collection 1」
7.「コードギアス 反逆のルルーシュR2 Part4」
8.「魔女の宅急便」
9.「ハウルの動く城」
10.「コードギアス 反逆のルルーシュR2 Part3」


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という結果です。
今期は、一般ストアと専門店で、わりにわかり
やすく作品傾向が分かれたと思います。
一般ストアでは、

宮崎アニメ
「NARUTO」
「Bleach」
「犬夜叉」
「ドラゴンボールZ」

がずっと売れ筋で、アニメ・マンガの専門店、
つまり北米のアニメファン間における現時点
での人気作というか、実際に売れている作品
として、

「狼と香辛料」
「Clannad After Story」
「一騎当千 Dragon Distiny」
「これが私の御主人様」
「コードギアス 反逆のルルーシュR2」

を挙げていいと思います。ユニット数までは
わかりませんけれど。
専門店だと、数としては、一般ストアで売れ
ている作品よりはずっと少ないと思いますが、
日本で人気のある作品が、北米のアニメファ
ン間でも順当に受けている気はします。少な
くとも、お金を出して買おうと思うくらいには、
好きになってくれているわけです。


今年後半のひとつの注目は、9月から始まって
いる「NARUTO−疾風伝-」の単巻のセールス
が、そんなに目立つものではないという、ずっと
続いている傾向ですね。
全く姿を見せていないわけでもありませんけれ
ど、常連として居座っている前作「NARUTO」
のBOXセットほどの勢いはありません。
単巻だからということもあるでしょうし、その辺
りは、来年1月26日に予定されている、BOX
セット1(第1〜13話収録)の反応で、もっとわ
かってくるでしょうか。


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2009年12月30日

北米版「絶対無敵ライジンオー」DVDリリースにおける、三つの不安点


ちょうど、1年前の記事↓の追記というか、
新情報が出ています。

当ブログ2008年12月29日付け記事
「北米版『絶対無敵ライジンオー』エグゼクテ
 ィブ・プロデューサーJimmy Taylor氏イ
 ンタビュー記事」


アメリカ中西部のミズーリ州セントルイスに
拠点を置く、Anime Midstreamという新
しい会社が、サンライズ制作のスーパーロボ
ット作品、「エルドラン」シリーズの第1作目
である「絶対無敵ライジンオー」のライセンス
を取得したと発表したのが、1年前のことでした。

アニメ!アニメ! 2008年12月25日付け記事
「新しいアニメ流通会社が『ライジンオー』の
 米国ライセンス獲得発表」


その後しばらくは、公式サイトの更新もなく、
どうなっているんだろうと思っていたんですが、
Mania.comのアニメ・マンガコーナーのフォ
ーラム
に、1週間ほど前、

"Anime Midstream to release Press Release
on for Raijin-Oh in a few days!"


というスレッドが立てられていたんですね。
内容は、Anime Midstreamに北米版「ライジ
ンオー」DVDの状況について問い合わせてみ
たら、企画は健在で、数日中にプレスリリース
が出されるだろう、なる返答が来たというもの
でした。


その後数日が過ぎても、プレスリリースが出
される気配はなかったんですが、昨日になっ
て、Anime Midstreamの公式サイトが改
装され、「ライジンオー」DVDの直販についても、
受付が始まっていました。
それによると、DVD第1巻は約130分の5エピ
ソード収録、日本語・英語音声に英語字幕と
いう仕様で、定価は19.99ドル(約1840円)に
なっています。発売スケジュールは未定です。
第1巻のDVDジャケット画像もありますが、これ
で決定デザインです?
「ライジンオー」は全51話ですから、この収録
ペースだと、どこかに6話収録巻を含んだ、全
10巻になりますね。
とりあえず現時点では、AmazonやRight Stuf
といったオンラインストアでの扱いは、まだ始まっ
ていないようです。


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このAnime Midstreamによる「ライジンオー」
DVDリリースが上手くいくかというと、素人目
でも、不安点をいくつか指摘出来ます。
それらを並べてみると、


1.作品の古さ・ジャンル

「絶対無敵ライジンオー」は91〜92年にかけて
日本で放送された作品で、好評を博し、「エルド
ラン」シリーズがさらに2作続いたわけですが、
さすがにもう、20年近く前の作品になるわけです。
「ガンダム」シリーズのように、今でも新作が作
られているのならともかく、知名度という点では
厳しいかもとか、映像・音質のクオリティ的にどう
だろう、とは思います。
一方でその古さゆえに、現在英語ファンサブが
ネット上でまったく流通していない、という利点
はあります。


加えて、北米ではスーパーロボットというジャン
ル自体が不人気とされてもいます。
「エルドラン」と並ぶ、サンライズのスーパーロ
ボットを代表する「勇者」シリーズ最終作の「勇
者王ガオガイガー」は、北米ではMedia Blasters
によって、2006年から英語吹替収録仕様で、
まず単巻でのリリースが始まりましたが、セー
ルスの不調により、リリースは前半のみで中断
され、後半はコストカットのために英語吹替を収
録しない、安価なBOXセットのみでの発売とな
った、という過去があります。


2.リリース形態

既に伝えられている第1巻の仕様が続くのなら、
「ライジンオー」は、おそらく全10巻の単巻リリー
スになります。
FUNimationやVIZ Mediaなどの大手は、
まだ頑張っていますけれど、北米の中・小規模
な会社では、日本アニメのDVDリリースについて
は、英語吹替を収録しない、安価な単巻・BOXセ
ットでのリリースが、トレンドになりつつあります。
その中で、北米でテレビ放送されているわけで
もない、20年近く前の旧作を、10巻買い続けて
くれる人がどれだけいるだろう、という話ですね。
将来的なBOXセットの発売にしても、エグゼク
ティブ・プロデューサーのJimmy Taylor氏は
認めていますし(Otaku Review.net
2008年12月24日付け記事
)、Mania.comの
フォーラムでも、単巻では買わずに、BOXセット
を待つという声があります。
ただし、現在でも単巻リリースがされる場合は、
日本側の権利者からの要望であるとも聞くので、
Anime Midstream側による判断かどうかは、
断定出来ません。


3.英語吹替への新人起用

まだ残っていますが、旧公式サイトのページで
声優オーディションを告知
していたように、この
「ライジンオー」の英語吹替トラック制作におい
ては、通常、アニメ英語吹替が制作されるテキ
サス、ニューヨーク、ロサンゼルス、カナダ・バン
クーバーといった地域の人材・スタジオに依頼
するのではなく、ミズーリ州の新たな人材を採
用する方針になっています。
実際、2009年3月27〜29日にセントルイスで
開催されたコンベンションAnime St. Louis
では、公開オーディションも行われたようです。

ソース・Anime St. Louisフォーラム
"AnimeStL & Anime Midstream"

・Anime St. LouisのTwitter

地元の人材を発掘する、中西部のアニメ声優
志望者にチャンスを与えるという意味ではとて
もいい話ですよね。ご存知のように、「ライジン
オー」はとてもキャラの多い作品ですし。
それにまっさらの新人ということで、ギャラも低
く抑えられるかもです。この地域でのユニオン
の影響力についてはよく知りませんが。


ただ、全ての声優がそうなるかは不明ですけ
れど、オーディションで集めた新人を多く採用
することになれば、やはりその技量についても、
どこまで期待出来るのかわかりません。それな
りの期間があるのですから、訓練がきちんと積
まれればいいのですけど。
また、新人声優さんばかりということは、人気
声優さんのネーム・バリューに頼れない、とい
うことでもあります。
いま北米で、アニメ英語吹替声優さんのファン、
この人が吹替えているから、正規版のDVDを
買うという人がどれだけいるのかはわかりませ
んけれど、少なくとも、そういう面での購入意欲
は煽れない、ということですね。
なので、クオリティを確認するためにも、英語吹
替版の第1話くらいは、無料配信してみた方が
いいと思います。


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2009年12月29日

北米マンガサイト・ブログでの、2009年度ベストリスト・PART3/最大注目作は「PLUTO」「劇画漂流」


昨日の記事は売り上げについてでしたが、
今日はPART1PART2に引き続いて、北米
のマンガ批評界における、2009年度作品の
評価について調べてみたいと思います。
以下、各マンガ・コミック関連サイト/ブログに
おける、それぞれのチョイスです。


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Precocious Curmudgeon
"For your Eisner consideration"
―― 2010年度のウィル・アイズナー漫画
 業界賞ノミネート候補として
(by David Welsh)

「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)
「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)
「20世紀少年」(浦沢直樹 VIZ Media)
「リアル」(井上雄彦 VIZ Media)
「エマ」(森薫 CMX)
「ファンシージゴロ・ペル」(水野純子 LAST GASP)
「海獣の子供」(五十嵐大介 VIZ Media)
「フルーツバスケット」(高屋奈月 YOKYOPOP)
「大奥」(よしながふみ VIZ Media)
「君に届け」(椎名軽穂 VIZ Media)
「よつばと!」(あずまきよひこ Yen Press)
「さよなら絶望先生」(久米田康治 Del Rey)
「デトロイト・メタル・シティ」
 (若杉公徳 VIZ Media)
「神々の山嶺」(夢枕獏&谷口ジロー
 Fanfare/Ponent Mon)
「素晴らしい世界」(浅野いにお VIZ Media)
「GOGOモンスター」(松本大洋 VIZ Media)
「ブラック・ジャック」(手塚治虫 Vertical)
「美味しんぼ a la Carte」
 (雁屋哲・花咲アキラ VIZ Media)
「勝又進作品集 赤い雪」(勝又進 Drawn & Quarterly)


Comics-and-More
"10 Best Manga of 2009"
(by Dave Ferraro)

1.「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)
2.「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)
3.「Honey Hunt」(相原実貴 VIZ Media)
4.「大奥」(よしながふみ VIZ Media)
5.「GOGOモンスター」(松本大洋 VIZ Media)
6.「地球を呑む」(手塚治虫 Digital Manga)
7.「X-Men: Misfits」
(Raina Telgemeier, Dave Roman & Anzu
 Del Rey)
8.「20世紀少年」(浦沢直樹 VIZ Media)
9.「よつばと!」(あずまきよひこ Yen Press)
10.「まかせてPETくん」(そにしけんじ VIZ Media)


Anime Vice
"Quick Pick Faves of 2009: Manga Edition"
(Gia Manry and Geekachu)

「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)
「20世紀少年」(浦沢直樹 VIZ Media)
「ブラック・ジャック」(手塚治虫 Vertical)
「涼宮ハルヒの憂鬱」(谷川流・ツガノガク Yen Press)
「エマ」(森薫 CMX)
「大奥」(よしながふみ VIZ Media)
「デトロイト・メタル・シティ」
 (若杉公徳 VIZ Media)
「すんドめ」(岡田和人 Yen Press)
「イタズラなKiss」(多田かおる DMP)
「よつばと!」(あずまきよひこ Yen Press)


Manga:About.com
"2009 Best New Manga"
(by Deb Aoki)

「海獣の子供」(五十嵐大介 VIZ Media)
「もやしもん」(石川雅之 Del Rey)
「テガミバチ」(浅田弘幸 VIZ Media)
「Cirque du Freak」(Darren Shan &
 Takahiro Arai Yen Press)
「オトメン(乙男)」(菅野文 VIZ Media)
「カラクリオデット」(鈴木ジュリエッタ TOKYOPOP)
「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)
「20世紀少年」(浦沢直樹 VIZ Media)
「大奥」(よしながふみ VIZ Media)
「Butterflies, Flowers,」(吉原由起 VIZ Media)
「まかせてPETくん」(そにしけんじ VIZ Media)
「フェアリーアイドルかのん」
 (袴田めら Udon Kids)
「Nightschool:The Weirn Books」
(Svetlana Chmakova Yen Press)
「Maximun Ride」
(James Patterson&NaRae Lee Yen Press)
「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)
「イタズラなKiss」(多田かおる DMP)
「GOGOモンスター」(松本大洋 VIZ Media)
「勝又進作品集 赤い雪」(勝又進 Drawn & Quarterly)
「よつばと!」(あずまきよひこ Yen Press)
「Clover」(CLAMP Dark Horse)
「くいもの処明楽」(ヤマシタトモコ NETComics)
「愚か者は赤を嫌う」(えすとえむ NETCOMICS)


OKAZU
"Top Ten Yuri Manga of 2009"
(by Erica Friedman)

1.「オクターヴ」(秋山はる 講談社)
2.「青い花」(志村貴子 太田出版)
3.「半熟女子」(森島明子 一迅社)
 「GIRL FRIENDS」(森永みるく 双葉社)
4.「ささめきこと」(いけだたかし メディアファクトリー)
5.「飴色紅茶館歓談」(藤枝雅 一迅社)
6.「パパイヤ軍団」(青木光恵 太田出版)
7.「つぼみ」(芳文社)
 「comicリリィ」(文苑堂)
 「百合少女」(コスミック出版)
 「コミック百合姫」(一迅社)
 「コミック百合姫S」(一迅社)
 「Yuri Monogatari」(ALC Publishing)
―― 全てアンソロジー・雑誌
8.「BUTTERFLY 69」(夏猫 一迅社)
 「リンケージ」(倉田嘘 一迅社)
9.「はやて×ブレード」(林家志弦 集英社
 &Seven Seas)
10.「GunSmith Cats Burst」第4&5巻
 (園田健一 講談社&Dark Horse)


Manga Bookshelf
"Special Edition: Favorite Manhwa of 2009"
(by Melinda Beasi)

「Goong: The Royal Palace」
  (Park SoHee, Yen Press)
「Mijeong」 (Byun Byung-Jun, NBM/Comics Lit)
「Full House」 (Sooyeon Won, NETCOMICS)
「Small-Minded Schoolgirls」 (Toma, NETCOMICS)
「Do Whatever You Want」 (Yeri Na, NETCOMICS)
「Time and Again」 (JiUn Yun, Yen Press)


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といった辺りが、今日までの分ですね。
やはりというか、批評という面では、「PLUTO」
と「劇画漂流」が圧倒的に注目を集めた2009
年になります。
Manga:About.comのDeb Aokiさんが
まとめた、批評で取り上げられた回数ランキング
を引用させていただくと、

1位(19回)
「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)
「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)
2位(11回)
「20世紀少年」(浦沢直樹 VIZ Media)
3位(8回)
「デトロイト・メタル・シティ」
 (若杉公徳 VIZ Media)
「美味しんぼ a la Carte」
 (雁屋哲・花咲アキラ VIZ Media)
「よつばと!」(あずまきよひこ Yen Press)
4位(6回)
「大奥」(よしながふみ VIZ Media)
5位(5回)
「GOGOモンスター」(松本大洋 VIZ Media)
「ファンシージゴロ・ペル」(水野純子 LAST GASP)
「さよなら絶望先生」(久米田康治 Del Rey)
6位(4回)
「海獣の子供」(五十嵐大介 VIZ Media)
「勝又進作品集 赤い雪」(勝又進 Drawn & Quarterly)

といった結果になっていました。
この中で、批評での人気と合わせて、売り上げ
も良かった作品というと、おそらく「よつばと!」
がトップにくると思います。

posted by mikikazu at 20:48 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月28日

北米マンガ売り上げランキング2009年12月中・下旬期(NYタイムズ・オンラインストア)/同時配信された「境界のRINNE」は不調か


じゃあ今日はスペインに続いて、北米の方
のマンガ売り上げデータについてもまとめ
ておきます。もう年末ですし、出来るうちに
どんどん片付けていきますね。


まずはお馴染み、The New York Timesが
伝えている最新週間ランキング(12月13〜
19日)
から。


1.「NARUTO」第46巻
2.「Bleach」第29巻
3.「ヴァンパイア騎士」第8巻
4.「Maximum Ride」第2巻
 (James Patterson & NaRae Lee)
5.「Maximum Ride」第1巻
6.「DEATH NOTE L change the WorLd」(小説)
7.「鋼の錬金術師」第21巻
8.「ソウルイーター」第1巻
9.「よつばと!」第7巻
10.「D・N・ANGEL」第13巻


ということになっています。
Yen Pressから出版再開された「よつばと!」
は、新刊の第7巻も好調のようですね。
新顔では、「ソウルイーター」第1巻が、8週
に渡ってランクインしており、先行出版してい
るヨーロッパに続いて、北米でも大きな売れ
筋作品になりそうな気配です。


USA TODAYによる今週のベストセラー・ラ
ンキング
に、やはりマンガ作品の姿はずっと
ありません。
かつてのように、マンガの売れ筋トップ作品は、
下位とはいえども、こちらのランキングにも登
場するような時代は、とりあえず終わったよう
です。


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では引き続いて、北米(アメリカ・カナダ)の各
オンラインストアにおける、マンガ作品の売り
上げランキング2009年12月下旬編です。
カレンダー、ガイドの類は外してあります。


アメリカ

大手一般書店チェーン

・Borders

1.「Maximum Ride」第1巻
2.「Maximum Ride」第2巻
3.「ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし」
4.「ゼルダの伝説 時のオカリナ」第1巻
5.「Warriors: Ravenpaw's Path」第1巻
6.「ゼルダの伝説 4つの剣」第2巻
7.「ゼルダの伝説 4つの剣」第1巻
8.「ポケモンDP 2―ポケットモンスター
 ダイヤモンド・パール物語」第5巻
9.「桜蘭高校ホスト部」第13巻
10.ポケモンDP 2―ポケットモンスター
 ダイヤモンド・パール物語」第1巻


・Barnes & Noble

1.「鋼の錬金術師」第21巻
2.「ヴァンパイア騎士」第8巻
3.「Vampire Kisses: Blood Relatives」
  第3巻
4.「Maximum Ride」第2巻
5.「NARUTO」第46巻
6.「Maximum Ride」第1巻
7.「フルーツバスケット」第23巻
8.「NARUTO」第45巻
9.「ヴァンパイア騎士」第7巻
10.「Warriors Manga Box Set」


・Books-A-Million

1.「NARUTO」第46巻
2.「ヴァンパイア騎士」第8巻
3.「Bleach」第29巻
4.「Maximum Ride」第2巻
5.「NARUTO」第38巻
6.「フルーツバスケット」第23巻
7.「NARUTO」第33巻
8.「Warriors: Ravenpaw's Path」第1巻
9.「BLACK BIRD」第2巻
10.「Maximum Ride」第1巻


オンラインストア

・アメリカAmazon

1.「よつばと!」第7巻
2.「Maximum Ride」第2巻
3.「ベルセルク」第32巻
4.「Warriors: Ravenpaw's Path」第1巻
5.「Maximum Ride」第2巻
6.「DEATH NOTE ロサンゼルスBB連続
  殺人事件」(小説)
7.「Maximum Ride」第1巻
8.「Dark Hunger」
9.「D-双影の騎士 1&2」(小説) ――
  吸血鬼ハンターDシリーズ
10.「桜蘭高校ホスト部」第13巻


アニメ・マンガ専門店

・Right Stuf

1.「よつばと!」第7巻
2.「黒執事」第1巻
3.「BAMBOO BLADE」第4巻
4.「BAMBOO BLADE」第5巻
5.「ひぐらしのなく頃に」第6巻
6.マンガ版「狼と香辛料」第1巻
7.「よつばと!」第8巻
8.「涼宮ハルヒの憂鬱」第5巻
9.「ひだまりスケッチ」第4巻
10.「あずまんが大王 Complete Omnibus」


・Anime Castle

1.「イタズラなKiss」第1巻
2.「Samurai Deeper Kyo」第35&36巻(合冊)
3.マンガ版「灼眼のシャナ」第1巻
4.「Bleach」第29巻
5.「FAIRY TAIL」第8巻


コミック専門店

・Midtown Comics
(ニューヨーク州ニューヨーク市)

1.「20世紀少年」第6巻
2.「GANTZ」第8巻
3.「ONE PIECE」第23巻
4.「World Of Warcraft Death Knight」
5.「ベルセルク」第32巻
6.マンガ版「バンパイアハンターD」第4巻
7.「Bleach」第29巻
8.「遥かな町へ」第2巻
9.「新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画」
  第3巻
10.「ふしぎ遊戯 玄武開伝」第1巻


カナダ

・Bookmanager
(コミック&グラフィックノベル・ランキング
から日本マンガのみ)
――カナダ国内の、大手チェーンに属していない
独立書店向けの書籍データ・サイトで、調査対象
はコミック専門店や、大手チェーンを除く、400店
ほど。

1.「NARUTO」第46巻
2.「Bleach」第29巻
3.「NARUTO」第2巻
4.「ヴァンパイア騎士」第8巻
5.「NARUTO」第4巻
6.「NARUTO」第3巻


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という結果です。
こちらでの今期の売れ筋は、
「NARUTO」第46巻
「Bleach」第29巻
「ヴァンパイア騎士」第8巻
「よつばと!」第7巻
「Maximum Ride」第1&2巻
辺りになるでしょうか。映画DVDみたいに、
ホリデイ・シーズンだからこそ売れる作品が
あるというわけでもなさそうです。


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実は今期の個人的な注目は、高橋留美子さ
んの新作「境界のRINNE」の動向でした。
周知のように、この「RINNE」は、北米での
出版元であるVIZ Mediaが運営するSHONEN
SUNDAYサイト
において、日本での連載誌
少年サンデーの発売と同時に、英語版がネ
ット上で公開されています。


この動きには、ファンが違法に翻訳してネット
に流すスキャンレーションを抑制する目的が
あったのですが、SHONEN SUNDAYサイ
トにアクセス出来る地域が北米に限られてい
るために、実際には各国語版のスキャンレー
ションが流され続けているようです。
ともあれアメリカ国内では、合法的に日本と
同時に無料で読める状態になったわけです
が、ではそれが単行本の売り上げにどう影響
するのかということが、大きな注目でした。
同じことは、ネットで同時配信されている各ア
ニメ作品にも、いずれ言えます。


日本では10月16日、アメリカでは10月20日
と、単行本第1巻も、日米でほぼ同時に発売
されたのですけど、これまでアメリカのマンガ
売り上げランキング上位では、まったく「RINNE」
の姿を目にしたことがありません。
アメリカAmazonでも、Bordersでも、Barnes
& Nobleでも、Books-A-Millionでも、現在
100位以内にも入っていません。別に在庫が
ないわけではなくて、全て「In stock」表示な
のだから、売る本はあるわけです。
日本でもオリコンチャート初登場15位(第1巻)、
16位(第2巻)と、飛び抜けた売れ行きを示した
わけではありませんが、高橋さんの前作「犬夜
叉」は、アメリカでもベストセラーになっただけに、
それに比べると、「RINNE」の影の薄さが際立
ちます。


この不振を、ネットで、しかも正規にタダで読
める物には、もう購入意欲がわかないという意
識の現われとみるか、それとも作品自体の評
価の低さを理由とするか、難しいところですね。
確かに批評的にも、大絶賛というわけではない
ですし……。
変な話、スキャンレーションの場合は、翻訳も
スキャンもアマチュアの手によるものだから、
それとは違う正規版を購入する理由が生まれ
るけれども、正規に同時配信してしまうと、出
版される正規の単行本の中身は、配信された
ものと同じだから、あえて買う必要を感じない
という状況になっているのかも?


posted by mikikazu at 19:58 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月19日

北米マンガサイト・ブログでの、2009年度ベストリスト・PART2


それでは昨日に引き続いて、北米のマンガ
関連サイト・ブログで発表されつつある、2009
年度のベスト作品リストの紹介ですね。
とりあえず見つかる範囲での選出を、それぞ
れ掲載してみます。やはり重なるタイトルが
多いです。批評家受けする作品っていうか?
あ、ほとんどのサイト・ブログさんは、お馴染み
Brigid AlversonさんのMangaBlog経由
で探しました。ありがとうございます。
まだランキングとしてはですが、Brigidさん
の今年のお薦めは、「PLUTO」(手塚治虫・
浦沢直樹 VIZ Media)になるようです(Flashlight
Worthy:The Best Graphic Novels of 2009
)。


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Manga Worth Reading
"Best Manga of 2009"
(by Johanna Draper Carlson)

Best New Manga
「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)
「大奥」(よしながふみ VIZ Media)
「20世紀少年」(浦沢直樹 VIZ Media)
「美味しんぼ a la Carte」
 (雁屋哲・花咲アキラ VIZ Media)
「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)

Best Continuing Manga
「NANA」(矢沢あい VIZ Media)
「よつばと!」(あずまきよひこ Yen Press)
「ARIA」(天野こずえ TOKYOPOP)
「ヒカルの碁」(ほったゆみ/小畑健 VIZ Media)
「さよなら絶望先生」(久米田康治 Del Rey)

Best Completed Manga
「エマ」(森薫 CMX)
「The Color of Water (The Color of Earth) 」
 (Dong Hwa Kim,First Second)

Guilty Pleasures and Griping
「いぬばか」(桜木雪弥 VIZ Media)
「トカゲ王子」(和泉明日香 CMX)
「高校デビュー」(河原和音 VIZ Media)
「オトメン(乙男)」(菅野文 VIZ Media)


Pop Candy
"Year in review: My top 10 comics/graphic
novels of 2009"

(by Whitney Matheson)

1.「デトロイト・メタル・シティ」
 (若杉公徳 VIZ Media)
2.「Nine Ways to Disappear」
 (Lilli Carre,Little Otsu)
3.「美味しんぼ a la Carte」
 (雁屋哲・花咲アキラ VIZ Media)
4.「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)
5.「I Want You」(Lisa Hanawalt,Buenaventura Press)


The Anime Almanac
"Top Ten Manga Releases of 2009"
(by Scott VonSchilling)

1.「20世紀少年」(浦沢直樹 VIZ Media)
2.「さよなら絶望先生」(久米田康治 Del Rey)
3.「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)
4.「ファンシージゴロ・ペル」(水野純子 LAST GASP)
5.「明日のよいち!」(みなもと悠 TOKYOPOP)
6.「トカゲ王子」(和泉明日香 CMX)
7.「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)
8.「デカ教師」(馬場民雄 CMX)
9.「Pig Bride」
 (KookHwa Huh&SuJin Kim,Yen Press)
10.「しにがみのバラッド。」
 (ハセガワケイスケ・泉明日香 CMX)

No Thank You!
(biggest disappointment of the year)
「デトロイト・メタル・シティ」
 (若杉公徳 VIZ Media)


The Manga Critic
"The Best Manga of 2009"
(by Katherine Dacey)

1.「海獣の子供」(五十嵐大介 VIZ Media)
2.「勝又進作品集 赤い雪」(勝又進 Drawn & Quarterly)
3.「ファンシージゴロ・ペル」(水野純子 LAST GASP)
4.「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)
5.「遥かな町へ」(谷口ジロー Fanfare/Ponent Mon)
6.「花の名前」(斎藤けん CMX)
7.「GOGOモンスター」(松本大洋 VIZ Media)
8.「イタズラなKiss」(多田かおる DMP)
9.「デトロイト・メタル・シティ」
 (若杉公徳 VIZ Media)
10.「美味しんぼ a la Carte」
 (雁屋哲・花咲アキラ VIZ Media)


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例年ランキングを出していて、今年はまだの方々
もおられるのですが、その辺は年を越した頃くら
いにまたあらためて。


まあ、北米のマンガ批評界では名前を出してな
い人がほとんどいないくらい、「PLUTO」(手塚
治虫・浦沢直樹)の圧勝かなという気はします。
それに「20世紀少年」も合わせてですね。
ヨーロッパはともかく北米では、浦沢作品は決
して売れ筋の作品というわけではなくて、これ
らの作品も一般書店の売り上げランキングで上
位に入ったりするわけではないのですが、作品
としてのクオリティは、きちんと評価されている
ようです。
「PLUTO」については、アメコミ・ヒーロー作品の、
現代的リアリズムを踏まえた再実写映画化のト
レンドに合った、ということもあるかもしれません。
大人の鑑賞に耐えうるリアリズムで、かつての
スーパーヒーローを描いたらこうなるという。
「ATOM」がヒットしてたら、こちらも即座に映画
化みたいな流れになっていたかも、ですけど。
あ、「ATOM」を制作した香港のIMAGIスタジオ
では興行的失敗を受けて、400人のスタッフのう
ち100人がレイオフとのことです……(ANN)。



あと、「デトロイト・メタル・シティ」「さよなら絶
望先生」といったクセのある作品も、それなり
の評価を受けていますね。前者については、
僕はScott VonSchillingさんの意見に賛
成なんですけど。
やっと出版の始まった「美味しんぼ」は、とりあ
えず今期の出版は一段落で、続きは売り上げ
次第といった感じでしょうか。マーケティングの
やり方次第になる作品だと思います。


posted by mikikazu at 10:56 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月18日

北米マンガサイト・ブログでの、2009年度ベストリスト・PART1(Manga Recon選)


気がついたら、2009年度もあとわずかという
ことで、毎年恒例のベスト作品選出企画が、
北米のマンガ関連サイト・ブログで、それぞれ
行われているようです。
昨年度の結果は、当ブログ2009年1月9日
1月11日付け記事でチェック出来ます。
それから1年を経て、今年2009年度の北米
マンガ界で注目されたのは、どんな作品にな
るんでしょう。定期的にお伝えしている売り上
げ人気とはまた違う結果になっていると思い
ます。


今日のところは、去年に続いて、マンガ・レビ
ューサイトのManga Reconの評者による、
2009年度リストを掲載してみます。
もちろん選者の好みもありますし、この結果が、
北米のマンガ読者の傾向全てを示しているわ
けではありませんが、ひとつの目安になるでし
ょう。


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Manga Recon
"Our Favorite Manga of 2009"
(順・Connie C.,Erin Finnegan,Grant Goodman,
Ken Haley,Melinda Beasi,Michelle Smith,
Phil Guie,Sam Kusek)


Best New Series
「オトメン(乙男)」(菅野文 VIZ Media)CC
「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)EF
「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)GG
「神々の山嶺」(夢枕獏&谷口ジロー
 Fanfare/Ponent Mon)KH
「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)MB
「PLUTO」(手塚治虫・浦沢直樹 VIZ Media)MS
「デトロイト・メタル・シティ」
 (若杉公徳 VIZ Media)PG
「美味しんぼ a la Carte」
 (雁屋哲・花咲アキラ VIZ Media)SK


Best Continuing Series
「ヒカルの碁」(ほったゆみ/小畑健 VIZ Media)CC
「ブラック・ジャック」(手塚治虫 Vertical)EF
「鋼の錬金術師」(荒川弘 VIZ Media)GG
「無限の住人」(沙村広明 Dark Horse)KH
「xxxHOLiC」(CLAMP Del Rey)MB
「ハチミツとクローバー」(羽海野チカ VIZ Media)MS
「FAIRY TAIL」(真島ヒロ Del Rey)SK


Best Re-Release
「犬夜叉VIZBIG」(高橋留美子 VIZ Media)CC
「よつばと!」(あずまきよひこ Yen Press)EF
「よつばと!」(あずまきよひこ Yen Press)GG
「よつばと!」(あずまきよひこ Yen Press)MB
「寄生獣」(岩明均 Del Rey)SK


Best Oneshot/Anthology
「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)CC
「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)EF
「Mijeong」
 (Byun Byung-Jun NBM/Comics Lit)MB
「劇画漂流」
 (辰巳ヨシヒロ Drawn and Quarterly)SK


Best Yaoi
「未来の記憶」
(国枝彩香 Aurora Publishing)CC
「大奥」(よしながふみ VIZ Media)EF
「エイジ・コールド・ブルー」
 (えすとえむ NETCOMICS)MB
「未来の記憶」
(国枝彩香 Aurora Publishing)MS


Best OEL/World Manga
「Yokaiden」 (Nina Matsumoto Del Rey)EF
「Scott Pilgrim」
(Bryan Lee O’Malley, Oni Press)GG
「Toxic Planet」 (David Ratte Yen Press)MB
「Nightschool:The Weirn Books」
(Svetlana Chmakova Yen Press)MS


Best Manga for Kids
「はぴはぴクローバー」(竜山さゆり VIZ Media)EF
「ヒカルの碁」(ほったゆみ/小畑健 VIZ Media)MB
「ラピスラズリの王冠」(川瀬夏菜 CMX)MS


Best Manga You Thought You Would Hate
「リアル」(井上雄彦 VIZ Media)CC
「Clover Omnibus Edition」 (CLAMP Dark Horse)EF
「いぬばか」(桜木雪弥 VIZ Media)GG
「隠の王」(鎌谷悠希 Yen Press)MB
「TAKERU:SUSANOH魔性の剣より」
 (中島かずき・唐々煙 TOKYOPOP)MS
「ガチャガチャ The Next Revolution」
 (玉越博幸 Del Rey)PG
「境界のRINNE」(高橋留美子 VIZ Media)SK


Best Guilty Pleasure
「学園アリス」(樋口橘 TOKYOPOP)CC
「高校デビュー」(河原和音 VIZ Media)EF
「NARUTO」(岸本斉史 VIZ Media)GG
「DOGS/BULLETS&CARNAGE」
 (三輪士郎 VIZ Media)KH
「One Thousand and One Nights」
(Han SeungHee and Jeon JinSeok Yen Press)MB
「ネギま!?neo」(藤真拓哉 Del Rey)PG
「妖逆門」(田村光久 VIZ Media)SK


Biggest Disappointment
「ヤマトナデシコ七変化」
(はやかわともこ Del Rey)CC
「ミックスベジタブル」
(小村あゆみ VIZ Media)EF
「らき☆すた」
 (美水かがみ Bandai Entertainment)MB
「隠の王」(鎌谷悠希 Yen Press)MS
「ワークワーク」(藤崎竜 VIZ Media)SK


Worst Manga
「メイド戦記」(RAN Del Rey)CC
「Vermonia」 (YOYO Candlewick)EF
「ZOMBIE-LOAN」(PEACH-PIT Yen Press)GG
「天狗神」(夢花李 Aurora Publishing)GG
「キミキス」(東雲太郎 TOKYOPOP)MB


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という結果ですね。
他のサイト・ブログでも概ね同様ですけど、
2009年度新作での最注目作は「PLUTO」と
「劇画漂流」、出版の再開が最も喜ばれたのが、
「よつばと!」だと想像出来ると思います。
個人的には後者に、「ARIA」(天野こずえ
TOKYOPOP)も入れて欲しいところですが、
海外での評価は厳しい作品なんですよね……。
他のサイト・ブログでの結果は、また後日に
続きます。


posted by mikikazu at 20:51 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月04日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(2009年12月初旬編)


では先月に引き続き恒例の、北米各オンライン
ストアにおける、アニメDVDの売り上げ・予約ラ
ンキングです。


11月27日の感謝祭に合わせたセールで、最
もアメリカで売れたDVDは、ディズニーの動物
映画「Air Bud」シリーズの6作目、スピンオフ
の「Air Buddies」シリーズとしては4作目にな
る、「Santa Buddies」(公式サイト)という作
品のようですね。日本でも、「エア・バディ」のタイ
トルでDVD発売されているシリーズです。
さらに、ヴィンス・ヴォーン主演の2008年作品
「フォー・クリスマス」、「天使と悪魔」「スター・トレ
ック」と続いています。

参考
・Video Business 2009年12月2日付け記事
"Holiday shoppers put Santa Buddies
 at No. 1 in DVD sales"


レンタルでは「フォー・クリスマス」が1位という
ことで、これからのホリデイ・シーズンは、クリス
マス関連作品の人気が、ずっと続いてくと思い
ます。


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あいにくと、日本アニメにおいては、クリスマス
話に特化した作品というと、「東京ゴッドファー
ザーズ」(今敏監督)、赤松健さん原作のOVA
「いつだってMyサンタ」(中村憲由監督)くらい
しかすぐには思い出せないです(他に有名なの
あります?)。エピソード単位なら、たくさんある
でしょうけど。


なので、シーズンとは関係なく、この時期最大
の売れ筋DVDと目されていたのは、やはり
FUNimationから11月17日に発売された、
「Evangelion: 1.01 You Are [Not] Alone」
こと、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」だと思い
ます。
アメリカのFUNimationの公式サイトには、日
本からは繋げられませんけれど、YouTube
方で、英語吹替版本編の、冒頭8分25秒分が
正規公開されているので、そちらをチェックする
のも面白いでしょう。

YouTube - Evangelion 1.01 Movie -The
First 8 Minutes -


アメリカでは英語吹替版で劇場公開されました
が(現時点までの興行成績は10万7797ドル。
ソースBox Office Mojo)、このクリップで見る
限り、以前の版からは変更された、新英語版キャ
ストの雰囲気はいいと思います。ミサトさん(声優
はAllison Keithさん)、格好いいですし。
今回の「1.01」版のリリースはDVDのみで、デ
ジタルリマスター版の「1.11」のリリースは、来春
にDVD・ブルーレイ共に予定されています。
日本と違い、「1.01」発売時に、既に「1.11」の
存在を知ってしまっているアメリカのファンは、
春まで待つ人も多いかもですけど。


ともあれ、その「1.01」の反応も含めて、以下、
2009年12月初旬時点での、各ストアのトップセ
ラー・リストになります。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
(予約含む売り上げランキング)

1.「一騎当千 Dragon Distiny」第1巻
 (第1〜4話)
2.「これが私の御主人様 Complete Collection」
3.「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 1.01」
4.「クレイモア Complete Series」
5.映画「Bleach The DiamonDust Rebellion
 もう一つの氷輪丸」
6.「狼と香辛料 Complete Season 1」
 (第1〜13話)
7.「Blood+ Part 2」(第26〜50話)
8.「ゼロの使い魔 Box Set」(全13話)
9.「新機動戦記ガンダムW Complete
 Collection 2」(第26〜49話)
10.「ドラゴンボール Season 2 Uncut DVD Set」
 (第32〜61話)


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「精霊の守り人」第7&8巻セット
 (第21〜26話)
2.「S・A〜スペシャルエー〜 Collection 1」
 (第1〜12話)
3.「Clannad After Story Collection 2」
 (第13〜24話)
4.「DEATHNOTE Box Set 2」(第21〜37話)
5.「ティアーズ・トゥ・ティアラ Collection 1」
 (第1〜13話)
6.「DEATHNOTE Box Set 1」(第1〜20話)
7.「GUNSLINGER GIRL-IL TEATRINO- OVA」
8.「げんしけん2」第2巻(第5〜8話)
9.「一騎当千 Dragon Distiny」第1巻
 (第1〜4話)
10.「Bleach Season 4 Box Set 1」
 (第64〜79話)


The Anime Corner Store

データ更新ないので、予約ランキングのみ

1.「エル・カザド Collection Part #1」
 (第1〜13話)
2.「ひだまりスケッチ Season 1」
 (第1〜12話)
3.「狼と香辛料 Complete Season 1」
 (第1〜13話)
4.「バンブーブレード Collection Part #1」
 (第1〜12話)
5.「コードギアス 反逆のルルーシュR2
  Bundle #2」(第8〜13話)
6.「神曲奏界ポリフォニカ Complete Collection」
 (第1〜12話)
7.「ネオアンジェリーク Abyss Complete Collection」
 (第1〜13話)


Anime Castle
(予約含む)

1.「一騎当千 Dragon Distiny」第1巻
 (第1〜4話)
2.「GUNSLINGER GIRL-IL TEATRINO- OVA」
3.「機動戦士ガンダム00 Season 1 Part 3」
 (第18〜26話)
4.「コードギアス 反逆のルルーシュR2」
 第2巻限定版(第8〜13話)
5.「コードギアス 反逆のルルーシュR2」
 第2巻通常版(第8〜13話)


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一般DVDストアのANIMEコーナー

DVD PLANET

・この二週間のTOP10の第9位に、

「MONSTER Box Set 1」(第1〜15話)


DVD Empire
(予約含む在庫あり商品のみ)

1.「ウィッチブレイド The Complete Series」
2.「隠の王 Complete Series Part 2」
 (第14〜26話)
3.「ドラゴンボールZ Dragon Box One」
 (第1〜42話)
4.「ハンター×ハンター Volume 4」
 (第47〜62話)
5.「バンパイアハンターD」
6.「バンブーブレード Collection Part #1」
 (第1〜12話)
7.「Bleach」第22巻
8.「ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス DVD Part 1」
 (第1〜13話)
9.「コードギアス 反逆のルルーシュR2」
 第3巻(第14〜19話)
10.「クレイモア Complete Series」


Video Universe
(日本アニメのみ)

1.「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 1.01」
2.「ドラゴンボールZ Season 4 Uncut DVD Set」
3.「劇場版 NARUTO -疾風伝-」
4.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
5.「ドラゴンボールZ Season 1 Uncut DVD Set」
6.映画「世紀末救世主伝説 北斗の拳」
 (1986年作品)
7.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.15」
8.「NARUTO -疾風伝-」第3巻
9.「攻殻機動隊」(ブルーレイ)
10.「コードギアス 反逆のルルーシュR2」
 第2巻(第8〜13話)


Wal-mart
(日本アニメのみ)

1.「爆丸バトルブローラーズ」第1巻
2.「爆丸バトルブローラーズ」第5巻
3.「Bleach Box Set3」
4.「ドラゴンボールZ Season 7 Uncut DVD Set」
5.「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&
 パール ギラティナと氷空の花束 シェイミ」
6.「ドラゴンボールZ Season 8 Uncut DVD Set」
7.「ドラゴンボールGT Season 9 Uncut DVD Set」
8.「劇場版 NARUTO -疾風伝-」
9.「Bleach Box Set1」
10.「爆丸バトルブローラーズ」第3巻


Buy.com

1.「カウボーイビバップREMIX」
2.「機動戦士ガンダムSEED Collection 1」
3.「機動戦士ガンダムSEED Collection 2」
4.「天元突破グレンラガン Part2」限定版
5.「舞-HiME Complete Collection」
6.映画「Bleach The DiamonDust Rebellion
 もう一つの氷輪丸」
7.「天元突破グレンラガン Part1」限定版
8.「Sola Complete Collection」
9.「ドラゴンボールZ Season 8 Uncut DVD Set」
10.「ハウルの動く城」


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という感じになりました。
「序」も、もちろん悪くないですが、専門店でのラ
ンキング・アクションにおける今期の売れ筋は、
まず「一騎当千 Dragon Distiny」第1巻にな
りそうですね。
具体的な売り上げ巻数まではわかりませんし、
数からすれば、Wal-martの「爆丸バトルブロ
ーラーズ」の方が、同じ1位でもずっと多いでしょ
うけども。
ただ、他の作品がほとんどセット販売なのを見て
わかるように、北米ではもうアニメの単巻販売ビ
ジネスは終わったとよく言われる一方で、4話の
み収録の、「一騎当千 Dragon Distiny」第1巻
が好評らしいのは、逆に興味深いです。
こういう風に、今でも単巻での発売が続く作品は、
主に日本側の権利者からの要請であることが多
いそうですが、「一騎当千」がそのケースなのか
どうかは、情報がありません。結果として売れて
いるのなら、正しい判断だったわけですし。


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2009年11月25日

北米マンガ売り上げランキング2009年11月中・下旬期(NYタイムズ・オンラインストア)


じゃあ、今日はフランスに続いて北米でのマ
ンガ売り上げについての情報ですね。
まずはお馴染み、The New York Timesが
伝えている最新週間ランキング(11月8〜
14日)
から。


1.「ヴァンパイア騎士」第8巻
2.「NARUTO」第46巻
3.「桜蘭高校ホスト部」第13巻
4.「BLACK BIRD」第2巻
5.「Maximum Ride」第2巻
6.「ロザリオとバンパイア」第10巻
7.「魔法先生ネギま!」第24巻
8.「ソウルイーター」第1巻
9.「D.Gray-man」第15巻
10.「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」
  第24巻



ということになっています。
全米では先週末に公開された人気吸血鬼小
説「トワイライト」シリーズの映画化第二弾「ニ
ュームーン/トワイライト・サーガ」(日本公式
サイト
)が大ヒット中ですけど、マンガでも吸血
鬼ものがトップになっています。って一緒にし
たら、それぞれのファンの人には怒られちゃう
かもですけど(汗)。
でもそうすると、Yen Pressが出版する予定の、
「トワイライト」のマンガ版は、どれだけの反響
を呼ぶでしょうね。俳優さんのイメージとかも
大きいでしょうから、難しいかもですけど。


その、ステファニー・メイヤーによる「トワイライ
ト」シリーズが、

3位 「New Moon」(第2作)
4位 「Twilight」(第1作)
6位 「Eclipse」(第3作)
10位 「Breaking Dawn」(第4作)

と、全作TOP10入りして、売れに売れている様
子の、USA TODAYによる今週のベストセラー・
ランキング
には、マンガ作品の姿はありません。


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では引き続いて、北米(アメリカ・カナダ)の各オン
ラインストアにおける、マンガ作品の売り上げラン
キング2009年11月下旬編です。


アメリカ

大手一般書店チェーン

・Borders

1.「Maximum Ride」第2巻
2.「桜蘭高校ホスト部」第13巻
3.「Maximum Ride」第1巻
4.「ポケモンDP 2―ポケットモンスター
 ダイヤモンド・パール物語」第5巻
5.「D.Gray-man」第15巻
6.「ゼルダの伝説 4つの剣」第2巻
7.「ゼルダの伝説 4つの剣」第1巻
8.「ポケットモンスター☆SPECIAL」第3巻
9.「ゼルダの伝説 時のオカリナ」第1巻
10.「ポケモンDP 2―ポケットモンスター
 ダイヤモンド・パール物語」第4巻

・Barnes & Noble

1.「Maximum Ride」第2巻
2.「ヴァンパイア騎士」第8巻
3.「フルーツバスケット」第23巻
4.「NARUTO」第46巻
5.「Maximum Ride」第1巻
6.「ヴァンパイア騎士」第7巻
7.「NARUTO」第45巻
8.「The Rise of Scourge (Warriors
  Manga Series #4)
9.「Dark Hunger」
10.「Vampire Kisses: Blood Relatives」
  第3巻

・Books-A-Million

1.「NARUTO」第46巻
2.「ヴァンパイア騎士」第8巻
3.「Maximum Ride」第2巻
4.「NARUTO」第38巻
5.「NARUTO」第33巻
6.「フルーツバスケット」第23巻
7.「BLACK BIRD」第2巻
8.「ロザリオとバンパイア」第9巻
9.「Vampire Kisses: Blood Relatives」
  第3巻
10.「NARUTO」第36巻


オンラインストア

・アメリカAmazon

1.「Warriors: Ravenpaw's Path」第1巻
2.「Warriors: Tigerstar and Sasha」第3巻
3.「Warriors Manga Box Set:
  Graystripe's Adventure」
4.「ヴァンパイア騎士」第8巻
5.「Maximum Ride」第2巻
6.「鋼の錬金術師」第21巻
7.「Warriors: Tigerstar and Sasha」第2巻
8.「DEATH NOTE」第1〜13巻BOX SET
9.「The Monster Book of Manga: Draw
  Like the Experts」
10.「Warriors: The Rise of Scourge」


アニメ・マンガ専門店

・Right Stuf

1.「妄想少女オタク系」第4巻
2.「ドージンワーク」第4巻
3.「ドージンワーク」第3巻
4.「ドージンワーク」第2巻
5.「桜蘭高校ホスト部」第13巻
6.「ロザリオとバンパイア」第9巻
7.「エイケン」第9巻
8.「ヴァンパイア騎士」第8巻
9.「ロザリオとバンパイア」第10巻
10.「エイケン」第8巻


・Anime Castle

1.「鋼の錬金術師」第21巻
2.「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」第5巻
3.「FAIRY TAIL」第8巻
4.「ヴァンパイア騎士」第8巻
5.「シャーマンキング」第25巻


コミック専門店

・Midtown Comics
(ニューヨーク州ニューヨーク市)

1.「PLUTO」第6巻
2.「ロザリオとバンパイア」第10巻
3.「機動戦士ガンダム00F」第1巻
4.「銃夢-Last Order」第12巻
5.「火災調査官ナナセ」第3巻
6.「20世紀少年」第5巻
7.「ああっ女神さまっ」第13巻(新装版)
8.「Warcraft Death Knight」
9.「コードギアス 反逆のルルーシュ」第6巻
10.「ホイッスル!」第5巻


カナダ

・Bookmanager
(コミック&グラフィックノベル・ランキング)
――カナダ国内の、大手チェーンに属していない
独立書店向けの書籍データ・サイトで、調査対象
はコミック専門店や、大手チェーンを除く、400店
ほど。

1.「ヴァンパイア騎士」第8巻
2.「ロザリオとバンパイア」第10巻
3.「BLACK BIRD」第2巻
4.「桜蘭高校ホスト部」第13巻
5.「オトメン(乙男)」第4巻
6.「犬夜叉」第42巻
7.「ブラッディ キス」第2巻
8.「高校デビュー」第12巻
9.「翼を持つ者」第3巻
10.「ヴァンパイア十字界」第7巻


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という結果です。
今期は「NARUTO」新刊のお休み時期ということ
もあって(次の第47巻は2010年2月発売予定)、
日本マンガの売れ筋トップは「ヴァンパイア騎士」
第8巻になり、ジェームズ・パターソンのヤング
向け小説の、韓国人アーティストNaRae Leeに
よるマンガ版「Maximum Ride」第2巻と競って
いる感じですね。
さらに、

「桜蘭高校ホスト部」第13巻
「ロザリオとバンパイア」第9&10巻
「BLACK BIRD」第2巻
「Vampire Kisses: Blood Relatives」第3巻

辺りが続いています。


一般書店では見かけませんが、ニューヨークの
コミック専門店Midtown Comicsで、「PLUTO」
第6巻がトップなのは、個人的に嬉しいです。
ホントなら、CG映画「ATOM」との公開と合わせ
て、一般書店でも、もっと話題になっていいとこ
ろだったんですが。
専門店に通うような年長のマニア間ではともか
く、一般層では、アストロ・ボーイの認知度自体
が、もうかなり低くなっているのかもしれません
し、だからこそ映画もヒットしなかったのかもで
すね。レビュー受けはそんなに悪くはなかった
わけですから。


あと、ひとつ気になっているのは、「フルーツバ
スケット」の高屋奈月さんの新作「星は歌う」の、
北米での出版の話が、まだ聞こえてこないこと
です。
ヨーロッパでは、
・フランス(Delcourt)
・イタリア(Panini Comics)
・スペイン(Norma Editorial)
といった出版社がそれぞれの国で翻訳出版権
を獲得していて、既に出版されているフランス・
スペインでは、「フルーツバスケット」の絶頂期
ほどではないかもしれませんけど、それなりに
よく売れています。
当然、「フルーツバスケット」を北米で出版した
TOKYOPOPも手に入れたがっているんですが
(ソース・About.com:Manga 2009年9月3日
付け記事
)、どうなるでしょう。


それから、ランキングに多く入っている、アメ
リカ産原作のMANGAについては、「英語で!
アニメ・マンガ」さんの記事が丁寧に説明して
くださっていますので、ぜひご参考に。

11月16日付け記事
「北米マンガ事情:アメリカ産原作のMANGA化(1)」

11月17日付け記事
「北米マンガ事情:アメリカ産原作のMANGA化(2)」


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2009年11月16日

北米での「遊戯王5D's」関連玩具ビジネスが縮小の方向へ?


Twitterの方で、カナダにお住まいの「遊戯王」
シリーズのファンであるピグモんさん(サイト
「英語でユ〜ギオ〜!」運営)に教えていただ
いたのですけれど、北米で当初発売が予定さ
れていた、シリーズ最新作の「5D's」関連玩具
が発売中止になったり、北米が販売対象地域
から外れたりしている、とのことですね。
この動きが、放送が途中で打ち切られた前シ
リーズ「GX」と同様に、「5D's」も近いうちに、
北米での権利保有者である4Kids Entertainment
から見捨てられてしまう証明では、という強い
不安が、北米の「遊戯王」ファンの間に生まれ
つつあるようです。

・ソースのひとつであるLivejournal
"US isn't getting the Yusei Duel Disk!!!"


4Kidsの経営自体は、ずっと不調が続いていて、

参考
アニメ!アニメ! 2009年11月12日付け記事
「4キッズ第3Q決算苦戦続く 忍者タートルズ
 売却約9億円」


ICv2 11月9日付け記事
"'The Most Challenging Period of My Life'
4Kids Reports another Loss"


会社売却の方向に動いているんですが、その
中でも、前年比で好調とされていたのが、テレ
ビの視聴率なんですね。
そしてその理由は、TheCW4Kidsで9月から
再放送の始まった、1作目の「遊戯王」であると。


ファンとしては、その視聴率は新作の「5D's」
よりも好調らしいので、だったら新たに「5D's」
へ英語吹替制作の予算を注ぎ込む必要はな
いのではという、4Kidsの判断を想像してしま
うようです。まだ、直接そう認めるコメントが
4Kids側から出されているわけではなさそうで
すけど。
また一方でピグモんさんによると、英語吹替が
50話までしか公開されていないこと(英国では
52話まで)、それ以降の吹替作業がなされてい
るのか全く不明なことも、不安に拍車をかける
大きな要因になっているそうです。


では、以前にも少し「Kamen Rider Dragon Knight」
絡みで調べましたが、再放送再開後の「遊戯
王」(TheCW4Kids)と、「5D's」(Cartoon Network)
の視聴率比較をしてみます。
ソースはいつものようにCynthia Turner's
Cynopsis- Cynopsis Kids
、対象年齢層は
6〜11歳です。


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9月5日
「遊戯王5D's」―― 1.5/7
「遊戯王」―― 1.0/5
「遊戯王」―― 0.9/5

9月12日
「遊戯王5D's」―― 1.5/7
「遊戯王」―― 0.9/5

9月19日
「遊戯王5D's」―― 1.5/7
「遊戯王」―― 1.1/5

9月26日
「遊戯王」―― 1.2/6
「遊戯王5D's」―― 1.1/5

10月3日
「遊戯王」―― 1.1/5
「遊戯王5D's」―― 0.9/4

10月10日
「遊戯王」―― 1.3/6
「遊戯王5D's」―― 1.2/6

10月17日
「遊戯王」―― 1.6/7
「遊戯王5D's」―― 1.1/5

10月31日
「遊戯王5D's」―― 1.5/6
「遊戯王」―― 0.9/4

11月7日
「遊戯王5D's」―― 1.3/8
「遊戯王」―― 1.3/5


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という結果になっていて、確かに一時は「遊戯王」
が上回っていましたが、ここ数週はまた「5D's」が
盛り返している状況で、それなりに競い合ってい
ると思います。
だから、平均して同じくらいの視聴率になるのな
ら、吹替予算の要らない1作目の再放送の方が
割がいいという判断をされるのでは、という危惧
に繋がるわけですね。
ちなみにこの1作目「遊戯王」の人気絶頂期、2004
年9月頃の視聴率を調べると、4.3/19(9月4日&
11日)くらいにまでは達していました。
今はもう、それだけの数字を稼ぐ日本アニメはな
いですから、当時の人気の凄さがわかります。
土曜朝の子供枠全体の人気低下も、一方には状
況の変化としてありますけど。


参考・2001年9月の放送開始時の視聴率好調を
伝えるプレスリリース
"4Kids Entertainment's ``Yu-Gi-Oh!'' Scores
in Its First Duel on Saturday, Sept. 29."


2002〜2003年シーズンの視聴率好調を伝える
プレスリリース
"Kids' WB! Dominates 2002-2003 Season as
 Number One Network on Saturday Morning"



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フォーラムなどでの反応をみると、このTheCW4Kids
の前身枠であるKids' WB!で「遊戯王」の放送が
始まったのが、2001年の9月なので、意図してか
どうかわかりませんけれど、ちょうど8周年記念に
なった、という声はありますね。
さすがに8年経っていると、1作目をちゃんと知ら
ない、最初のエピソードからは見ていないという
人もいますし、その辺りの層が、視聴率的に貢献
しているのかもしれませんね。
ともあれ、ずっとファンでいる人達が、放送が始ま
った8年前当時の思い出を色々語ってくれている
のも、読んでいて楽しいです。


posted by mikikazu at 11:02 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月12日

アメリカ・コミック専門店でのマンガ売り上げ各年ランキングTOP15(2002〜2009年)


アメリカのコミック・アニメ・ゲーム業界情報
を伝えるICv2が、2009年10月期の、アメ
リカのコミック専門店における、グラフィック
ノベル売り上げ冊数データを、コミックのそれ
と合わせて掲載していますね。

ICv2 2009年11月11日付け記事
"Top 300 Graphic Novels Actual--
October 2009"


あ、この数字は最大手取次ぎのDiamond Comic
Distributors
を通した、コミック専門店への納
品冊数であり、結果としての売り上げ冊数では
ありません。コミック専門店は、一般書店と違っ
て返品不可能なので、店頭ないし倉庫などに
在庫が残っている可能性もあります。
そういう作品は残念ながら、いずれ大幅割引
きで叩き売られたりするんだと思います。


このICv2による、グラフィックノベルについて
のデータ掲載は、8年前の2001年11月、アメ
リカでグラフィックノベル形態によるマンガ出版
が本格化した頃にまで、さかのぼれます。
そこで今日は、アメリカのコミック専門店にお
ける、この8年各年ごとの、売り上げTOP15
リストを作ってみました。
もちろんこのデータは、あくまでコミック専門店
のみのもので、作品によっては売り上げの多
くの割合を占めている、一般書店の数字を含ん
だものではありませんが、アメリカでの人気マ
ンガの傾向の移り変わりを知る、一つの資料に
なれば幸いです。あ、数字はその月間内のもの
で、通年の累計ではありません。


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2002年度・TOP15

1.「子連れ狼」第20巻 ―― 13429
2.「子連れ狼」第21巻 ―― 13299
3.「子連れ狼」第22巻 ―― 13203
4.「子連れ狼」第28巻 ―― 13195
5.「子連れ狼」第27巻 ―― 13092
6.「子連れ狼」第24巻 ―― 13064
7.「子連れ狼」第18巻 ―― 13063
8.「子連れ狼」第26巻 ―― 13033
9.「子連れ狼」第19巻 ―― 12991
10.「子連れ狼」第23巻 ―― 12928
11.「子連れ狼」第25巻 ―― 12666
12.「AKIRA」第6巻 ―― 8058
13.「鉄腕アトム」第1巻 ―― 5900
14.「鉄腕アトム」第2巻 ―― 4744
15.「鉄腕アトム」第4巻 ―― 4406
15.「無限の住人」第9巻 ―― 4406


2003年度・TOP15

1.「トライガン」第1巻 ―― 6889
2.「ヘルシング」第1巻 ―― 4917
3.「ラブひな」第14巻 ―― 4442
4.「ちょびっツ」第8巻 ―― 4230
5.「ラブひな」第11巻 ―― 4195
6.「ラブひな」第12巻 ―― 4149
7.「ラブひな」第10巻 ―― 4107
8.「ラブひな」第9巻 ―― 4003
9.「ちょびっツ」第6巻 ―― 3983
10.「無限の住人」第12巻 ―― 3942
11.「遊戯王」第1巻 ―― 3761
12.「ちょびっツ」第5巻 ―― 3403
13.「るろうに剣心」第1巻 ―― 3281
14.「バトル・ロワイヤル」第3巻 ―― 3252
15.「ちょびっツ」第4巻 ―― 3229


2004年度・TOP15

1.「トライガン」第2巻 ―― 6991
2.「ヘルシング」第2巻 ―― 6384
3.「トライガン・マキシマム」第2巻 ―― 5646
4.「トライガン・マキシマム」第1巻 ―― 5467
5.「るろうに剣心」第6巻 ―― 5205
6.「るろうに剣心」第7巻 ―― 5078
7.「ヘルシング」第5巻 ―― 4817
8.「ヘルシング」第3巻 ―― 4797
9.「フルーツバスケット」第6巻 ―― 4726
10.「ベルセルク」第5巻 ―― 4609
11.「ベルセルク」第4巻 ―― 4563
12.「ベルセルク」第3巻 ―― 4531
13.「バトル・ロワイヤル」第10巻 ―― 4397
14.「フルーツバスケット」第4巻 ―― 4351
15.「バトル・ロワイヤル」第8巻 ―― 4245


2005年度・TOP15

1.「フルーツバスケット」第10巻 ―― 5554
2.「フルーツバスケット」第12巻 ―― 5459
3.「フルーツバスケット」第9巻 ―― 4905
4.「攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE」
  ―― 4849
5.「フルーツバスケット」第8巻 ―― 4688
6.「NARUTO」第8巻 ―― 4623
7.「ベルセルク」第6巻 ―― 4409
8.「鋼の錬金術師」第1巻 ―― 4372
9.「ベルセルク」第7巻 ―― 4272
10.「フルーツバスケット」第11巻 ―― 4247
11.「ヘルシング」第6巻 ―― 4234
12.「バトル・ロワイヤル」第13巻 ―― 4147
13.「NARUTO」第7巻 ―― 4117
14.「ベルセルク」第8巻 ―― 4024
15.「バトル・ロワイヤル」第12巻 ―― 4012


2006年度・TOP15

1.「フルーツバスケット」第15巻 ―― 7014
2.「フルーツバスケット」第13巻 ―― 6164
3.「NARUTO」第12巻 ―― 6304
4.「NARUTO」第11巻 ―― 5519
5.「NARUTO」第9巻 ―― 5019
6.「キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ」
 第1巻 ―― 5007
7.「フルーツバスケット」第14巻 ―― 4463
8.「鋼の錬金術師」第8巻 ―― 4093
9.「ベルセルク」第14巻 ―― 4041
9.「Bleach」第16巻 ―― 4041
11.「鋼の錬金術師」第5巻 ―― 3942
12.「ベルセルク」第12巻 ―― 3941
13.「D・N・ANGEL」第11巻 ―― 3878
14.「鋼の錬金術師」第10巻 ―― 3849
15.「ベルセルク」第10巻 ―― 3805


2007年度・TOP15

1.「フルーツバスケット」第17巻 ―― 6665
2.「フルーツバスケット」第16巻 ―― 6580
3.「NARUTO」第13巻 ―― 6287
4.「NARUTO」第14巻 ―― 5857
5.「フルーツバスケット」第18巻 ―― 5496
6.「NARUTO」第18巻 ―― 5231
7.「NARUTO」第17巻 ―― 5209
8.「NARUTO」第20巻 ―― 5175
9.「NARUTO」第21巻 ―― 5107
10.「NARUTO」第16巻 ―― 5106
11.「DEATH NOTE」第12巻 ―― 4950
12.「NARUTO」第24巻 ―― 4936
13.「キングダム・ハーツU」第1巻 ―― 4817
14.「NARUTO」第26巻 ―― 4777
15.「NARUTO」第25巻 ―― 4755


2008年度・TOP15

1.「NARUTO」第30巻 ―― 5819
2.「NARUTO」第29巻 ―― 5745
3.「NARUTO」第31巻 ―― 5628
4.「NARUTO」第28巻 ―― 5427
5.「フルーツバスケット」第20巻 ―― 5328
6.「フルーツバスケット」第19巻 ―― 5313
7.「NARUTO」第32巻 ―― 5302
8.「NARUTO」第33巻 ―― 5075
9.「フルーツバスケット」第21巻 ―― 4518
10.「Bleach」第25巻 ―― 4197
11.「Bleach」第23巻 ―― 4163
12.「Bleach」第24巻 ―― 4085
13.「ベルセルク」第21巻 ―― 3822
14.「ベルセルク」第23巻 ―― 3820
15.「ヘルシング」第9巻 ―― 3742


2009年度・TOP15(10月期まで)

1.「NARUTO」第46巻 ―― 4735
2.「NARUTO」第45巻 ―― 4293
3.「NARUTO」第34巻 ―― 4255
4.「フルーツバスケット」第23巻 ―― 4181
5.「フルーツバスケット」第22巻 ―― 3961
6.「NARUTO」第40巻 ―― 3856
7.「NARUTO」第38巻 ―― 3852
7.「NARUTO」第43巻 ―― 3852
9.「NARUTO」第44巻 ―― 4851
10.「NARUTO」第42巻 ―― 3846
11.「NARUTO」第41巻 ―― 3836
12.「NARUTO」第39巻 ―― 3666
13.「Bleach」第26巻 ―― 3609
14.「ベルセルク」第27巻 ―― 3400
15.「ベルセルク」第30巻 ―― 3273


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というわけで、この8年間の、年ごとのトレン
ドがある程度見えてくるかと思います。
マンガ・ブームみたいなものが始まってしば
らくは、ランキングの中位・下位にも、色々な
ジャンルの作品が顔を出せていたと思うんで
すが、ここ数年は売れ筋作品に固定されて
しまった感はありますね。
というか、フランスなんかもそうですけど、
「NARUTO」が終わってしまったら、どうなる
んだろうとはさすがに思います。
ついに完結してしまった「フルーツバスケット」
は、なかなかその後を埋めるだけの勢いをも
つ、男性も女性も読むようなShojo作品が現
れていませんし。


「ベルセルク」なんかは、コミック専門店だか
らこその売れ筋でしょうね。物語的にも、もう
少しは続きそうですし。
このランキングでは最近入っていませんけれ
ど、「ああっ女神さまっ」や「無限の住人」も
そうですね。
逆に「鋼の錬金術師」は、アニメが終わってか
ら、原作マンガの売り上げも落ちていった作品
になります。せっかく同時配信している、新版ア
ニメの影響は、まだそんなに出ていないような。


それと確かに今年に入ってからは、かつての
売れ筋上位作品が越していた、5000冊の
ラインに届くタイトルが無く、市場全体の不調
の気配がうかがえます。
「NARUTO」の数字が落ちているのは、日本
の出版に近づくための、大量連続出版が影響
している面もあるでしょうけど。


posted by mikikazu at 17:18 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月11日

アメリカ版「黒神 The Animation」ブルーレイには、英語音声しか収録されない問題について


昨日辺りから、アメリカのアニメファンダムで
一番語られている話題のひとつが、「黒神
The Animation」(日本公式サイト)の、ブル
ーレイの仕様についてですね。


初めて日本・韓国・アメリカのテレビ局で、
各国語の吹替版がほぼ同時に放送された
(2009年1月〜6月)ことで話題を集めたこ
の作品、既に日本ではDVD・ブルーレイの
リリースは始まっています。
当初はアメリカでも、テレビ放送と同様に、
日本(第1巻が5月26日)とほぼ同時進行の、
6月中旬頃に、DVD第1巻の発売が予定さ
れていたんですが、中止になっていました。
それが10日になってあらためて、アメリカ
でのリリース元であるBANDAI ENTERTAINMENT
(公式サイト)から、DVD・ブルーレイ双方の
リリース予定(2010年2月9日)についての
詳細が発表されたんですね。

Mania.com 2009年11月10日付け記事
"Bandai Announces February Titles"

それによると、まず8話収録で二枚組だっ
たDVDは、6話収録の一枚に仕様が変更。
全体で3セットの予定が4セットになり、価格
も39.98ドルから29.98ドルに下げられて
います。音声は、日本語と英語で、英語字幕
も付きます。


問題とされているのは、ブルーレイの方で、
一枚に4話収録の6セットの予定で、価格も
24.98ドルと安いんですが、音声は英語しか
収録されないんですね。日本語・韓国語音声
トラックは含まれません。
Mania.comの記事を書いたChris Beveridge
氏は、これは権利問題が原因ではないだろ
うかと指摘しています。
日米でリージョンが違うDVDになら、日本語
音声は収録出来ても、日米で同じブルーレイ
の場合は、問題が発生してしまうのでは、と
いうことですね。


もっとも、ファンダムの多数を占める反応は、
より安い価格設定になるアメリカからの逆輸
入を恐れての、日本側からの判断ではない
か、というものです。
日本版「黒神」ブルーレイは、定価7350円だ
った通常版の発売が中止になったために、
現在手に入るのは、3話収録で定価9240円
の限定版のみです。
このブルーレイには、日本語・英語・韓国語
の音声トラックが収録されています。DVDの
方は日本語だけだと思います。
日本Amazonだと、売価は7319円になって
いますが、おそらく売価は20ドル程度になる
だろうアメリカ版ブルーレイの、約4倍という価
格ですね。
3話収録で売価7319円の日本版ブルーレイ
と、4話収録で売価20ドル(約1790円)程度
のアメリカ版ブルーレイ。
もし仕様が同じなら、送料がそれなりにかか
るにしても、日本人でもアメリカ版ブルーレイ
を選んでしまうことを恐れたゆえに、アメリカ
版ブルーレイには、日本語音声トラックを収録
しなかったのでは、という推測です。
逆に、ブルーレイで日本語音声を聞きたいアメ
リカのファンは、4倍の価格の日本版ブルーレ
イを購入するしかないわけで、とても無理だと
いう意見がほとんどです。


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過去にも同じことがあったと引き合いに出され
ているのは(例・ブログSubatomic Brainfreeze
11月10日付け記事
)、同じアメリカBANDAIに
よる、「機動戦士ガンダム」(ファースト・ガンダ
ム)DVDの件です。


アメリカでの「ファースト・ガンダム」テレビシリー
ズのDVDは、2001年8月から発売が開始され
ていたんですけど、DVD・VHSテープ共に、収録
されている音声は英語吹替のみでした。
日本でのDVDリリースは、ずっと遅れて、結局
2007年6月に実現するわけですが、アメリカ版
に日本語音声が収録されなかったのは、その時
まだDVDを買えない日本のガンダム・ファンが、
アメリカ版DVDを輸入購入することを恐れたか
らでは、と今でも囁かれています。


ただしこの件に関しては、他でもない富野由
悠季監督が、アメリカで公式に理由を説明し
てもいます。
アメリカでの「ファースト・ガンダム」DVDリリ
ース後の、2002年8月31日〜9月2日に、
ニューヨークで開催されたコンベンション
Anime Expo New Yorkにゲスト参加して
いた富野監督に、ファンがアメリカ版DVDに
日本語音声が収録されていない事に関する
質問をしたんですね。
富野監督の答えは、現存している「ファースト・
ガンダム」のオリジナル・トラックは状態が悪
過ぎて、とても今のDVDに収録出来るもので
はないから、というものでした。

ソース・Anime Jump 2002年記事
"What is GUNDAM? The Yoshiyuki Tomino
Interview"


やりとりをそのまま訳すと、


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質問
「私の質問は、アメリカのたくさんのガンダム・
ファンを代表するものだろうと思います。
『ファースト・ガンダム』の日本語音声を手に入
れられない理由については理解しているつもり
です。それは、日本ではまだ発売されていない
からですよね。
でも、近い将来に日本でも発売されるようになる
としたらその時は、オリジナルの音声・音楽をそ
のまま収録しますか? それとも、映画三部作で
行ったように、また別の特別なバージョンを再収
録しますか?」


富野監督
「『ファースト・ガンダム』の時に収録された録音
の音質は、今の耳で聞くと、とても酷いものです。
それが理由で、最初の映画三部作については、
新たな音楽を加えることも含めて、再録音する
しか仕方なかったんですね。
だからアメリカでは、オリジナルの録音のままの
バージョンが発売される可能性はないでしょう。
再録音せざるを得ないというバンダイの判断に
は賛成しますし、また一方で、多くのファンを失
望させてしまったことも理解しています。
でも本当に、他の方法がなかったのです。申し
訳ないと思っています。Sorry!(英語で)」



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大体ですが、こんな感じですね。
その後、オリジナル音声のままの「ファースト・
ガンダム」のDVDが日本でも発売されたことで、
「じゃあ、ニューヨークでの富野氏の発言はな
んだったんだ」とアメリカのファンを困惑させた
ようです。またそれゆえに、「やはりアメリカか
らの逆輸入を恐れたんだ」と確信が深まったん
ですね。
事実としてどうなのかは、今でも知りませんけ
れど(5〜6年が経過して技術が向上し、オリジ
ナルの録音をかなりクリアにレストア出来るよ
うになった、という可能性はないでしょうか)、
それがアメリカのアニメファンダム内での一般
認識だとしていいと思いますし、今回の「黒神」
の件でも、まずそういう反応が返ってきたわけ
です。


最新作である「黒神」については、録音の音質
の問題はないでしょうから、アメリカ版ブルーレ
イに日本語音声を収録しない判断には、別の理
由があると思います。いずれ、なんらかの説明
があるでしょうか。


<追記>
Anime News Network 11月10日付け記事
の追加文章によると、BANDAIからのコメントと
して、「BANDAIからの『黒神』のブルーレイの
リリースには、日本語音声の権利までは与えら
れていなかった」と伝えられています。
やはりDVDとブルーレイでは、そういった契約
の形も異なってくるんでしょうか。

posted by mikikazu at 11:25 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月10日

10月28日よりアメリカ・Disney XDで放送の始まった英語吹替版「NARUTO-疾風伝」の人気は


ちょっと興味深く情報が出るのを待っていた
のが、10月28日からアメリカ・Disney XD局
で放送の始まった、英語吹替版「NARUTO
-疾風伝」(北米公式サイト)の反応なんですね。
ご存知のようにこの作品、動画配信サイト
「クランチロール」(「疾風伝」ページ)などで、
日本での放送直後に英語字幕版が配信さ
れています。
それが、テレビ放送やDVDのセールスにど
んな影響を与えるのかは、業界の多くの人
が注目していると思います(もう一方の目玉
は、日本での連載・放送と同時に北米で配信
されている、高橋留美子さんの「境界のRINNE」
とアニメ版「犬夜叉 完結編」でしょうね。
「RINNE」単行本第1巻も、日米ほぼ同時発
売です)。


主に男の子向けチャンネルとされるDisney
XD(残念ながらCartoon Networkと同様に、
日本からはアメリカのサイトにアクセス出来
ません)では、10月28日の午後8時半から
10時半にかけて、

第1話「帰郷」
"Homecoming"
第2話「暁、始動」
"The Akatsuki Makes Its Move"
第3話「修業の成果」
"The Results of Training"
第4話「砂の人柱力」
"The Jinchuriki of the Sand"

の四エピソードが一挙に放送されたとのこと
ですね。
以降は水曜日の午後8時半を本放送のプラ
ットホームとしながら、木・土曜日などにもリ
ピート放送を挟んでいくようです。


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この、初回放送がされた10月28日を含む時
期の視聴率データは、もう出ているんですが
(Cynopsis: Kids! 11月6日付け記事)、
残念ながらどの年齢層のTOP10ランキング
にも、「疾風伝」は含まれていません。
ちょうどMLBのワールド・シリーズと重なった
ので、上位の場所が奪われてしまった、という
こともありますけど。


Cartoon Networkで放送されていた前シリーズ
「NARUTO」の好調時には、12〜17歳のティー
ン層ランキングで、視聴者数68万2000人(2006
年7月8日)、視聴者数69万1000人(2006年7月
15日)を記録し、TOP10入りしたこともありました。
今回のティーン層ランキングで、第10位の「The
OT」(FOX)の視聴者数は71万9000人ですから、
「疾風伝」の数字は、「NARUTO」の好調時には
届いていないのかも、という想像は出来ます。


まあ、日本での放送から2年と半年遅れですし、
字幕版ならいつでもネット配信で見られる状態
だし、DVDも既に第8話まで収録の第1&2巻
が発売されているしで、テレビ放送での視聴者
数の比較が、いまどれだけ意味があるのかは、
難しいところですけど。Disney XDという局自体
の、視聴者数の問題もあるかもですし。
今回のテレビ放送が、どれだけまた「NARUTO」
人気を押し上げるのか、それともそうはならな
いのか、注目してはいます。


posted by mikikazu at 09:40 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月08日

「機甲艦隊ダイラガーXV」(1982年作品)、2010年2月にアメリカで世界初DVD化


日本でDVD化されていないアニメ作品が、アメ
リカで先に……というお話です。
オンラインストアRight Stufの11月5日更新の
新商品情報
によると、1982〜83年にかけて日
本で放送されたロボットアニメ、「機甲艦隊ダイ
ラガーXV」のDVD第1セット(第1〜18話収録)が、
2010年2月23日に、Media Blastersからリリー
スされる予定になっています。

Right Stufの"Dairugger DVD Collection 1"
商品ページ


ご存知のように、アメリカでの「ダイラガー」は、
同じ東映製作の前枠番組「百獣王ゴライオン」
と合わせて、「Voltron: Defender of the Universe」
シリーズ(公式サイト)と改変され、1984〜85年
にかけて放送されました。
ライオンの形のロボットが変形・合体する「ゴライ
オン」の方が、"Lion Force Voltron"、乗り物形
のメカが合体する「ダイラガー」の方は、
"Vehicle Voltron"と称されていたようですね。
「Voltron」への改変における苦労については、
ポッドキャストAnime World Order 2006年
10月13日回
に、ADRスタッフとして関わった
Marc Handler氏がゲスト出演し、色々と当時
の状況を語ってくれているので、参考になると
思います。


その、「Voltron」としてのDVDリリースは既に
済んでいるのですが、「ゴライオン」に続いて、
改変前のオリジナルの形で、今回この「ダイラ
ガー」もリリースされることになりました。
Media Blastersにすれば、二度美味しいとい
ったところでしょうね。
「ゴライオン」と同じスケジュールなら、各セット
18話ずつ収録の、三セットになると思います。
ただし、日本で未DVD化ということで、日本で
旧作を発売する際に施されるリマスターなどの
作業がどこまで加えられているかはわかりませ
んので、クオリティについては保障出来ません。
あらためての英語吹替も収録しない、英語字幕
のみの低価格設定で、定価は34.99ドル、Right
Stufでの売価は、26.24ドル(約2360円)ですね。


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色々な事情で、日本ではDVD化されていない
作品が、海外でDVDが発売されている、という
ケースが稀にあったりします。
一番有名なのは、日本では不完全版エピソード
のDVDセットのみが発売されて話題を呼んだ、
「MUSASHI -GUN道-」が、フランスのKAZE
からは、全26話が三セットでちゃんとDVDリリー
スされていることですね(KAZEの「MUSASHI」
ページ
)。
他に思い出すのは……、アメリカのRight Stuf
がリリースしている、「超GALS! 寿蘭」の後半
(第27〜52話)
とか?


posted by mikikazu at 09:57 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月07日

ICv2による、アメリカでの2009年第3四半期売れ筋マンガランキング(Manga,Shojo,Shonen)


今日二つ目の記事になります。
引き続いてですが、コミック・アニメ・ゲーム
の業界向け情報サイトであるICv2が、情報
"ICv2 Insider’s Guide"第69号の出版
と合わせて、各ジャンルの売れ筋ランキング
をサイト上で発表しています。
マンガ関連のジャンルは三つあって、総合的
な"Manga"、少年マンガの"Shonen"、少女
マンガの"Shojo"ですね。
それぞれのランキングを並べてみます。
あ、このランキングは、売り上げだけではなく、
小売・流通・製造業者への取材からの情報も
加味した、業界向けの、期待値も含んだ売れ
筋作品のチョイスで、売り上げそのものだけの
ランキングではありません。お気をつけて。


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"Manga" TOP 25

1.「NARUTO」
2.「フルーツバスケット」
3.「ヴァンパイア騎士」
4.「Bleach」
5.「DEATH NOTE」
6.「ロザリオとバンパイア」
7.「鋼の錬金術師」
8.「Maximum Ride」
 (James Patterson and NaRae Lee)
9.「魔法先生ネギま!」
10.「桜蘭高校ホスト部」
11.「ツバサ -RESERVoir CHRoNiCLE-」
12.「かりん」
13.「涼宮ハルヒの憂鬱」
14.「オトメン(乙男)」
15.「D.N. Angel」
16.「D. Gray-Man」
17.「遊戯王」
18.「アラクレ」
19.「しゅごキャラ!」
20.「さよなら絶望先生」
21.「ONE PIECE」
22.「ベルセルク」
23.「紳士同盟†」
24.「Return To Labyrinth」
 (Jake T. Forbes and Chris Lie)
25.「スキップ・ビート!」


"Shojo" TOP 10

1.「フルーツバスケット」
2.「ヴァンパイア騎士」
3.「桜蘭高校ホスト部」
4.「オトメン(乙男)」
5.「D.N. Angel」
6.「アラクレ」
7.「しゅごキャラ!」
8.「紳士同盟†」
9.「スキップ・ビート!」
10.「キッチンのお姫さま」


"Shonen" TOP 10

1.「NARUTO」
2.「Bleach」
3.「DEATH NOTE」
4.「ロザリオとバンパイア」
5.「鋼の錬金術師」
6.「魔法先生ネギま!」
7.「ツバサ -RESERVoir CHRoNiCLE-」
8.「かりん」
9.「涼宮ハルヒの憂鬱」
10.「D. Gray-Man」


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という結果ですけど、どうでしょうか。
上位の作品は鉄板ですが、新顔でやはり目
立つのは、Mangaランキングで20位に入っ
ている「さよなら絶望先生」の高評価ですね
(出版元Del Reyのページ)。
アメリカでは今月24日に第4巻が出版される、
というところなんですけど、ベストセラー・ラン
キングでも見かけますし、先日ご紹介した
YALSAによるティーン向けグラフィックノベル
でもノミネートされていましたし、商業面・批評
面の双方で、高く評価されているようです。
翻訳者さんが死ぬほど大変だったろうとは思う
のまで、評価されていることは嬉しいです。
また、このマニアックな作品が、大衆向け作品
「ONE PIECE」よりも上の位置にランクインして
いることが、アメリカでの「ONE PIECE」の評価
の悪さを示しているとも思います。


posted by mikikazu at 12:40 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アメリカでのマンガ売り上げ週間ランキング(NYタイムズ)/USA TODAYランキングでの、「NARUTO」の不振?


昨日のアニメDVDに続いて、今日はアメリカ
でのマンガ人気・売り上げを示すデータを、
記事を分けていくつか掲載しておきます。
まずはお馴染みの、ニューヨーク・タイムズに
よるマンガ売り上げ週間ランキングの最新版
(10月25〜31日)から。
この週のランキングは、

1.「魔法先生ネギま!」第24巻
2.「NARUTO」第46巻
3.「ツバサ -RESERVoir CHRoNiCLE-」第23巻
4.「xxxHolic」第14巻
5.「Maximum Ride」第2巻
 (James Patterson and NaRae Lee)
6.「ソウルイーター」第1巻
7.「DEATH NOTE: L CHANGE THE WORLD」
 (Mによる小説版)
8.「ツバサ -RESERVoir CHRoNiCLE-」第24巻
9.「ロザリオとバンパイア」第9巻
10.「遊戯王R」第1巻


というものになっていますね。
相変わらず強い「ネギま!」が首位です。
先行して出版されているフランスでは、
「FAIRY TAIL」と並ぶ新顔売れ筋マンガの
座を得つつある「ソウルイーター」も、やっと
アメリカでの出版が始まりましたが、それな
りの勢いがあるようです。


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USA TODAY紙が毎週発表している、書籍全体
週間ランキングTOP150今週分
に、残念ながら
上記の作品はランクインしていませんでした。
先週までは、「NARUTO」第46巻が三週間、
最高位第110位でランクインしていたのですが、
この110位という位置、それまでの巻が、ずっと
最高位は30〜50位まで食い込んでいたのと比
較すると大きな落ち込みで、ちょっと気になると
ころです。

・USA TODAY紙での「NARUTO」の近刊過去
 最高位データ

第40巻(3/5) ―― 42位
第41巻(3/12) ―― 55位
第42巻(4/16) ―― 50位
第43巻(4/9) ―― 40位
第44巻(4/16) ―― 44位
第45巻(7/16) ―― 31位
第46巻(10/15) ―― 110位

さすがの「NARUTO」の人気にも、ついに陰り
が――!?ということなのかどうかは、次巻での
動きを見てみないと、判断出来ないでしょう。
10月28日から始まった、Disney XDでの「疾
風伝」の視聴率とかはどうだったのか、また調
べてみます。


posted by mikikazu at 11:39 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月06日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(2009年11月初旬編)


新作のリリースがめっきり減ってしまった
ことで、北米でのアニメ人気を調べる指標
には、もうならなくなってきたのかなと、
ちょっとお休みしていましたが、今日は久
々に、北米各オンラインストアにおける、
アニメDVDの売り上げ・予約ランキングを
チェックしてみますね。
以下、2009年11月初旬時点での、各スト
アのトップセラー・リストになります。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
(予約含む売り上げランキング)

1.「クレイモア DVD Complete Series」
2.「コードギアス 反逆のルルーシュR2
  DVD Part 2」(第8〜13話)
3.「一騎当千 Dragon Destiny」第1巻
 (第1〜4話)  
4.「コードギアス 反逆のルルーシュR2
  DVD Part 3」(第14〜19話)
5.「Bleach DVD Season 4 Box Set 1」
 (第64〜79話)
6.「Clannad After Story DVD Collection 1」
7.「ストレンヂア 無皇刃譚」
8.「ブラスレイター DVD Part 1」
 (第1〜12話)
9.「隠の王 Complete Series Part 2」
 (第14〜26話)
10.「新機動戦記ガンダムW Complete
 Collection 1」(第1〜25話)


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「ゴーストハント Season 1 DVD Part 1」
 (第1〜13話)
2.「ゴーストハント Season 1 DVD Part 2」
 (第14〜25話)
3.「ドラゴンボール Season 2 Uncut DVD Set」
 (第32〜61話)
4.「ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス DVD Part 1」
 (第1〜13話)
5.「クレイモア」第4巻
6.「クレイモア」第3巻
7.「精霊の守り人 Two Pack DVD 5-6」
 (第14〜20話)
8.「クレイモア」第2巻
9.「クレイモア」第1巻
10.「花より男子 DVD Box Set 1」
 (韓国製実写TVドラマ版)


The Anime Corner Store

1.「Clannad After Story DVD Collection 1」
2.「Gunslinger Girl Il Teatrino OVA」
3.「神霊狩/GHOST HOUND Collection #1」 
  (第1〜11話)
4.「無限の住人」第1巻
5.「NARUTO-疾風伝」第1巻
6.「これが私の御主人様 Complete Collection」
7.「Sola Complete Collection DVD Box」


Anime Castle
(予約含む)

1.「ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス DVD Part 1」
 (第1〜13話)
2.「あまえないでよっ!!」第5巻
3.「NANA DVD Uncut Box Set 1」
4.「名探偵コナン Season 1 Box Set」
 (第1〜26話)
5.映画「Bleach The DiamonDust Rebellion
 もう一つの氷輪丸」


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一般DVDストアのANIMEコーナー


DVD Empire
(予約含む)

1.「クレイモア DVD Complete Series」
2.「精霊の守り人」第7巻
3.「Bleach」第21巻
4.「Blood+ DVD Part 2」
 (第26〜50話)
5.「爆裂天使-INFINITY-」
6.「ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス DVD Part 1」
7.「ロミオ×ジュリエット Part 2」
 (第13〜24話)
8.「無限の住人」第1巻
9.「ドラゴンボール Season 1 Uncut DVD Set」
 (第1〜31話)
10.「魔女の宅急便」


Video Universe
(日本アニメのみ)

1.「乙女はお姉さまに恋してる Complete Collection」
2.「NARUTO-疾風伝」第2巻
3.映画「世紀末救世主伝説 北斗の拳」
 (1986年作品)
4.「ドラゴンボールZ Season 9 Uncut DVD Set」
5.映画「Bleach The DiamonDust Rebellion
 もう一つの氷輪丸」
6.「Darker Than Black」第5巻
7.「デビルメイクライ Complete Box Set」
8.「Sola Complete Collection DVD Box」
9.「機動戦士ガンダム00 Season 1 PT. 2」
10.「精霊の守り人」第6巻


Wal-mart
(日本アニメのみ)

1.「Bleach Box Set3」
2.「ドラゴンボールZ Season 6 Uncut DVD Set」
3.「ドラゴンボールZ Season 7 Uncut DVD Set」
4.「ドラゴンボールGT Season 2 Uncut DVD Set」
5.「ドラゴンボールZ Season 1 Uncut DVD Set」
6.「ドラゴンボールZ Season 8 Uncut DVD Set」
7.映画「Bleach The DiamonDust Rebellion
 もう一つの氷輪丸」
8.「NARUTO Uncut DVD Box Set VOL.15」
9.「NARUTO-疾風伝」第2巻
10.「Bleach Box Set2」


Buy.com

1.「Bleach Box Set4」
2.「ゴーストハント Complete Series」
3.「Bleach Box Set2」
4.「バイブルブラック」
5.「ドラゴンボール Season 1 Uncut DVD Set」
6.映画「Bleach The DiamonDust Rebellion
 もう一つの氷輪丸」
7.「天元突破グレンラガン Part2」限定版
8.「天元突破グレンラガン Set 3」限定版
9.「ハンター×ハンター」第1巻
10.「風のスティグマ Season1 Part2」


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という感じになります。
現時点での、北米市場における売れ筋アニメ
DVDの傾向が、ある程度見通せるデータになっ
ていると思います。
ホントいうと、同時配信の視聴者数データも
あればいいんですけど。


――とはいえ、個人的に驚いたというか、間違
いじゃないですよね?って思ったのが、やはり
Video Universeでの、「Otoboku: Maidens
Are Falling For Me」
こと、アニメ版「乙女はお
姉さまに恋してる」(日本公式サイト)の、全話
収録「Complete Collection」の1位ですね。
瑞穂お姉さま、さすがエルダーです。


アメリカでは、Media Blastersから、英語吹
替無しの低価格設定でリリースされているこの
作品、単巻発売の時もそれなりに売れ行きは
よくて、ゲームのアニメ化としては良い出来だ
と思っていた僕も、ゲームをプレイしていない
北米の人にも、それなりに受け入れられてい
るんだなと思っていました。
4話収録の単巻の実売価が15ドルくらいで、
映像特典のオリジナル特別編「ツンデレラ」を
含む全13話収録の、この「Complete Collection」
の実売価も20ドル(約1800円)ということで、
かなりのお買い得ではあります。
日本版DVDは、限定版から半年遅れで出た
通常版でさえ、3話収録の6825円という価格
設定で、個人的にはとても買えるものではあ
りませんでしたし。
この北米での好評を受けて、アニメ版第二期
とかになったらスゴいですね。


それから、今回のランキングを見て気づくの
は、9月から満を持して発売された感のある、
「NARUTO-疾風伝」の英語吹替入りDVDが、
それほどの勢いを示していないことですね。
もちろん、ランキング入りはしているんです
けど、1位を独占、という感じではないです。
この「疾風伝」、クランチロールによる同時配
信が、後に続くDVDの売り上げにどう影響す
るのかということを注目されていた、一番最
初の作品だと思うんですけど、この結果はど
のように受けとめられているんでしょうか。
作品云々ではなく、4話収録の単巻発売には、
もう北米の人も手を出そうとしない、いずれ必
ずあるBOXセットの発売を待っている、という
だけの可能性も高そうですけど。


あと目立つのは、「クレイモア」の人気ですか?
それこそハリウッドで実写化が似合いそうな
作品ですけど。
それから映画「世紀末救世主伝説 北斗の拳」
のランク入りも驚きました。作品が、というよりは、
リリース元のDiscotekって、超マイナー作品ば
かりを出している会社なので、この手のランキ
ングで見かけたことは、これまでなかったので。
「北斗の拳」については、テレビシリーズ全152
話の権利もDiscotekが保有しているので、その
反応で、実は密かに今でもたくさんいた、北米の
「北斗の拳」ファンの数がわかったりするかもし
れませんね。


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2009年11月04日

百合アニメ「ささめきこと」が、アメリカのレズビアン・同性愛情報サイトSheWired.comで配信開始


今日二つ目の記事ですね。
日本では10月より既に放送の始まっている、
女の子同士の恋愛物語であるテレビアニメ
「ささめきこと」(日本公式サイト)が、アメリカ・
カリフォルニア州ロサンゼルス発の、レズビ
アン・同性愛・LGBT情報サイトである、
SheWired.comサイト上でも、11月2日から
英語字幕版で無料配信されることが発表され
ています。


SheWired.com 2009年11月2日付け記事
"New Lesbian Anime Series:
'Sasamekikoto' Episode 1"



記事題ではさすがに「百合 Yuri」では一般
に通じないので、「レズビアン・アニメ」という
表現になっていますが、記事内文章ではき
ちんと、「『ささめきこと』は、『ガールズ・ラブ』
あるいは『百合』とされるジャンルで一般的
な、たくさんのお約束事を深く描いていくコメ
ディ・ドラマです」という風な解説がされてい
ます。


百合アニメの、アメリカのレズビアン情報サ
イトでの配信という試みは、以前にお伝えし
た(2009年7月11日付け記事)、
AfterEllen.comでの、「青い花」に続くもの
ですね。
どちらも、既に日本での放送直後の配信サ
ービスを行っている、クランチロール(「ささ
めきこと」ページ
)からの提供によるもので、
残念ながら日本からは視聴出来ません。


short_g.gif


AfterEllen.comでの「青い花」配信は、「終
わるのがとても悲しい」「ぜひ第二期も作って」
という反応ばかりの、最終話のコメント欄
読むと、アメリカのレズビアンの方達(だけと
は限りませんが)にも、概ね好評をもって受け
入れられたのではないかと想像します。
穏やかで静かな語り口だった「青い花」と違っ
て、「ささめきこと」はコメディ色が強いとのこ
とですが、今度はどんな風に受けとめられる
でしょう。
ともあれ、海外でも多くの人に作品が楽しんで
もらえる正規のルートが増えるのは、いいこと
です。
百合というジャンルにだって、海外の同性愛
者さん達という、新たな顧客層がさらに得られ
るかもしれませんし。
その上で、きちんと作り手さんにも利益が返っ
てきて、さらなる優れた作品が生み出されて
いくような方法が、海外とも確立されればいい
んですけど。


posted by mikikazu at 11:44 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

米・Publishers Weekly選出の2009年度ベスト・コミックに「劇画漂流」(辰巳ヨシヒロ)「PLUTO」(浦沢直樹)


少し時期としては早いんですけど、アメリカ
の書籍専門週刊誌Publishers Weekly
(公式サイト)が、恒例の本年度ベスト10リ
ストを発表しています。
これは売り上げ結果に基づくものではなく、
PWの編集者さんによる選出ですね。

Publishers Weekly
 2009年11月2日付け記事
"Best Books of 2009"

対象カテゴリーは、

・書籍全体
・フィクション
・詩
・ミステリー
・SF/ファンタジー/ホラー
・ペーパーバック
・コミック
・ノンフィクション
・宗教
・子供向け

と多岐に渡っていて、うちの調査対象であるマ
ンガ作品も、コミック・カテゴリーに含まれて
いました。
今年選ばれていた日本マンガ作品は、

「劇画漂流」 ―― 英語題"A Drifting Life"
 (辰巳ヨシヒロ Drawn & Quarterly)

「PLUTO」
 (手塚治虫/浦沢直樹/長崎尚志 VIZ Media)

の二作になります。
「劇画漂流」は、本年度の手塚治虫文化賞(
式サイト
)のマンガ大賞も受賞していましたけど、
辰巳ヨシヒロさんは、海外のコミック関連のレ
ビュー記事で、実は今年一番名前が出されて
いた日本人作家さんかも、というくらいの印象
がありますね。


参考
New York Times 2009年4月14日付け記事
"Manifesto of a Comic-Book Rebel"

Publishers Weekly 2009年5月19日付け記事
"Tatsumi Talks About A Drifting Life"

Manga:About.com
・2009年5月9〜10日に開催されたToronto
Comic Arts Festivalでのパネルの模様
"Q & A with Tatsumi Yoshihiro, the Manga
 Artist of A Drifting Life and Godfather
 of Gekiga"



またこの作品は、アメリカのオンラインストア
Amazonによる、Best Books of 2009内の、
Comics & Graphic Novelsカテゴリーでも、
日本人作家作品で唯一、第8位に選出されて
いました(via Icarus Publishing)。
このランクキングはAmazonの担当者による
判断で、純粋なセールス結果ということになる
と、こちらになります。
こちらにはマンガ作品の姿はなく、またマンガ
独自のランキングもありません。その辺はまた
調べてみます。


short_g.gif


もう一つの「PLUTO」については、個人的にも
好きな作品なので嬉しいですね。
現在公開中の「ATOM」が大ヒットしていたら、
その勢いで浦沢版アトムも映画化――みたい
な可能性もあったかもですけど。


その「ATOM(Astro Boy)」の、これまでの興行
成績ですが、例によってBox Office Mojo
よると、アメリカでの公開二週目になる先週末
は、ひとつ順位を落として第7位、興行成績は
前週マイナス48.4%の346万651ドル、累計で
1131万6418ドル(約10億2129万円)ですね。
最終的には、やはり2000万ドルくらいです?
このBox Office Mojoの作品評価でも、

As: 85 66.9%
Bs: 21 16.5%
Cs: 5 3.9%
Ds: 4 3.1%
Fs: 12 9.4%

という結果で、わりあいに好評で、酷評など
とするには程遠いわけですが、それでも大ヒ
ットしなかったのには、宣伝とか、別の要因
もあるんだろうと想像します。
作品出来とは関係なく、そもそも鉄腕アトム
=Astro Boyというキャラクター自体に、もう
北米の観客を劇場にまで呼ぶだけの現代的
魅力がない、とか……。
一方で、中国ではナンバー1ヒットだったとさ
れているようですし(PRNewswire)、最終的
な世界興行の結果はどうなるでしょう。


posted by mikikazu at 08:19 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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