2013年03月19日

アメリカの百合マンガ専門出版社ALC Publishingが出版・配信事業から撤退へ

Twitterでの情報発信は引き続きほぼ毎日行っていますが、こちらのブログの更新は実に久々になりますし、その内容が楽しい話題ではないのは、とても残念に思います。

現地時間の3月18日付で、アメリカ・ニュージャージー州に拠点を置く百合マンガ専門出版社ALC Publishing及び百合振興団体Yuriconの代表であるエリカ・フリードマンさんが、個人ブログOkazuに、"Hard Decisions"(辛い決断)と題した文章を掲載しました。内容は、ALC Publishingが百合マンガの出版・配信事業から撤退し、当面新しい百合マンガがALCから出される予定がないこと、そしてイベントとしてのYuriconを開催する夢を諦める、というものでした。

公式サイトからの日本語解説を引用させていただくと、「『ユリコン』は元々『アニレズボコン』(ALC)と言う名で2000年にエリカ・フリードマン女史により創立され、日本のアニメやマンガにおける女性同性愛者、いわゆるレズビアンが描かれた作品のファンを集めることを目的とするイベントです」ということになり、その後2003年にニュージャージー州ニューワーク市、2005年には東京でもその名を冠したイベントを開催していますが、イベントとは別の、百合振興団体・コミュニティに対する名前でもあり、実質的にはそちらがメインと言っていいでしょう。

ALC Publishingは、そのYuriconの出版部門であり、世界の百合・レズビアンマンガ作品を集めたアンソロジー「Yuri Monogatari」シリーズ(既刊6巻)や、高嶋リカさんの「リカって感じ!?」や蓼野絵理子さんの作品集「WORKS」を出版する一方で、ここ最近は日本国内の出版社39社からなるデジタルコミック協議会が協賛する北米向け日本マンガオンライン配信サイト「JManga」と提携し、「飴色紅茶館歓談」(藤枝雅)、「青い花」(志村貴子)、「半熟女子」(森島明子)といった人気百合マンガのローカライゼーションを担当してきました。
特にJMangaでは、デジタルコミック協議会に参加している一迅社のコミック百合姫作品を手がけられることになり、またその公式サイトで表示されるベストセラー・リストでも常に上位の人気を誇っていましたから、今後はさらなる、海外向けの百合マンガの翻訳が進むだろうという期待が寄せられていました。

ところが、現地時間の3月14日付けで、JMangaは突然に、事業終了と5月末にサービス停止することを発表します。事業終了の理由は、JMangaの公式フェイスブックでのコメントによれば、「ビジネスとして続けられるだけの収益が得られなかった」とのことで、これはALC代表のエリカ・フリードマンさんにも全く事前に知らされておらず、事実ALCは今年これからの、JMangaとの提携事業計画も用意していました。実を言うと、その情報展開をメインにした、Yuricon/ALC Publishingの情報を伝える日本語サイトあるいはブログの用意も進めていたところだったんですね。


このJMangaとの提携終了や、イベントとしてのYuriconの実現が難しいこと、その他多くの、北米におけるマンガビジネスの困難さが、今回のエリカさんの決断に繋がったのだと思います。長年北米において百合というジャンルの普及に努めてこられてきたエリカさんの決断ですから、それは尊重したいですね。その心情吐露を引用させていただくと、「13年でもう十分です。私は疲れました。13年間は、何かを失敗するには十分なだけの長い時間だったと思います」ということですから…。

エリカさんは個人ブログOkazuでの、百合作品レビューや情報発信は続けられますし、ファン・コミュニティとしてのYuriconも存続しますが、全てのビジネス面から一度撤退するということですね。
お疲れ様でした、エリカさん。今後は個人的に、百合とご自身の人生を楽しんでいってください。

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2012年06月22日

百合姫コミックス作品「ゆるゆり」「空色ガールフレンド」「春夏秋冬」の海外配信がこの夏開始

海外向け電子コミック販売サイト「JManga」では、北米唯一の百合漫画専門出版社ALC Publishingとの提携もあって、最近は百合漫画の英語翻訳配信に積極的で、自社発表のランキングを見る限りでは、反応も上々のようです。特に後藤羽矢子さんの「プアプアLIPS」、森永みるくさんの「GIRL FRIENDS」などは、大きな話題となっていました。
そしてついに、百合漫画の総本山とも呼べる一迅社の百合姫コミックスからの作品が、この夏そのラインナップに加わることを、ニュージャージー州に拠点を置く百合振興団体Yuricon(ALC Publishingは、その商業出版部門)が、その公式サイトで発表しています。

"ALC Publishing and JManga announce a Yuri Summer with Three Comic Yuri Hime titles!"

この夏、翻訳配信開始されるのは、

「ゆるゆり」(なもり)
「空色ガールフレンド」(リカチ)
「春夏秋冬」(作・影木栄貴/画・蔵王大志)


の3作です。
特に「ゆるゆり」は、アニメ版第2期も、第1期に続いてクランチロールによる海外向け同時配信が発表されていますから、良いタイミングでメディアミックス展開出来そうですね。
もちろん、今回の配信作品の評判がよければ、さらなる百合姫コミックス作品の配信が続いていくでしょうから、大いに期待したいです。 自分も密かに、リクエストを送ったりしていますけれど(笑)。
やおい/BLと違って、百合漫画は海外でまだまだ商業的には未開のジャンルですので、百合の海外での発展に尽力されている方々にエールを送りたいですね。


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2012年06月20日

北米の百合振興団体Yuriconによる、百合漫画家森永みるくさんインタビュー翻訳

かねてよりお世話になっている、ニュージャージー州に拠点を置く百合振興団体Yuricon及び百合漫画専門出版社ALC Publishing(公式サイト)の代表であるErica Friedman エリカ・フリードマンさんが、個人ブログOkazuに6月17日付で、百合漫画家森永みるくさんへのインタビュー記事を掲載してくださっています。

Okazu: Interview with Yuri Manga Artist Morinaga Milk

このインタビューは海外で始まった森永さんの作品の翻訳出版展開を受けてのものですね。
まず北米では、正規のオンライン漫画販売サイトJMangaで、代表作「GIRL FRIENDS」第1〜5巻が既に購入可能になっており、また秋からはSeven Seas社から、全2巻にまとめた単行本も出版が予定されています。
また欧州に目を向けるとフランスではTaifu Comicsから、既に「GIRL FRIENDS」全巻が出版済であり、さらに近日中には「ひみつのレシピ」の出版も予定されています。
さらにドイツのCarlsen社でも今月から、"Wir beide!" というタイトルで、「GIRL FRIENDS」の出版が開始されています。さらにロシアでもПалма Пресс社から出版が進んでいるようです。
昨年から今年、そして来年にかけては、森永さんが欧米で羽ばたく年みたいですね。

以下、エリカ・フリードマンさんから正式に許可をいただけましたので、インタビューの日本語訳を掲載させていただきます。

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Q1. 簡単に自己紹介をお願いします。

A. 東京生まれで東京在住です。
 ジェンダーは女性。
 百合漫画を描くのが大好きです。


Q2. どうやって漫画家になったんですか? それは子供の頃からの夢でしたか?

A. 漫画家になるのは、子供の頃からの夢でした。
 20歳の頃に、応募した作品がある賞で選ばれたんですね。
 それで、ライトノベル作品の挿絵でデビューすることになりました。
 それから21歳の時、私の同人誌を読んだことのある編集者さんにスカウトされて、
 漫画家になることが出来ました。


Q3. 理想とする漫画家さんは?

A. 小さな頃は、萩岩睦美さんの少女漫画を読んでいました。それで私も漫画を描き
 始めたんです。作家になれなかったら、「美少女戦士セーラームーン」のようなアニメを
 作りたかったですね。よく見ていましたから。
 女性達の恋愛物語を描ける作家になりたかったんです。


Q4. もし漫画家になれていなかったら、どんな仕事をしていると思います?

A. 本屋さんか、漫画喫茶で働きたかったでしょうね。

Q5. 百合漫画を創りたいという動機はなんでしたか?

A. 動機と呼べるかはわからないですけど、大好きな「美少女戦士セーラームーン」の女性
 キャラ達を見た時に、彼女達が百合カップルだと、自然に思えたんですね。
 それからずっと、百合漫画だけを描き続けています。


Q6. 漫画制作の手順について少し教えてください。
 1. 1話を描くのに、どれくらいの時間がかかりますか?

A.それぞれのお話につき、台詞を書くのに1週間、絵を描くのに1週間かかりますから、
 合計でだいたい2週間ですね。


2.何人のアシスタント達さんと一緒に作業しています?

A. 2人です。

Q7. 日本での「GIRL FRIENDS」への反応はどんなものですか?
  英語に翻訳されることについて、どう思いますか?

A. 日本ではそんなに人気がないと思います。近所の本屋さんでも売っているのを
 見たことがありませんし。熱心な百合ファンだけしか読んでいないみたいですね。
 
 英語に翻訳されると知った時にはとても嬉しかったです。でも私は英語が読めないので、
 翻訳が正しいニュアンスまできちんと伝えてくれているかはどうかは、わからないです。


Q8. 最近の作品は、とても現実的な雰囲気を深めていますよね。
  描いている時は、どんなことを考えているんですか?
  どんなメッセージを伝えようとしているんですか?

A. 恋に落ちるというものは辛いし、悩むべきこともたくさんあります。
 あるいは泣くことだってある。
 でも、そうであっても、恋に落ちることは無意味なんかじゃない。
 それが私の伝えたいことだろうと思います。


Q9. (無回答)
 
Q10. 海外のファンに訊いてみたいことはありますか?

A. 私は女子高生が好きなので、学校を舞台にした漫画を描いているんです。
 海外のファンは日本の学校を舞台にした漫画を読むことを、変に感じたりは
 しないんでしょうか?


Q11. 海外のファンにメッセージをお願いします。

A. 私の躁的な漫画を読んでくださってありがとうございます。
 私が行けない外国の人々が、私の漫画を読んでくれていることは、
 とてもミステリアスですけれど、嬉しいことでもあります。
 いつか海外のファンの方々とお会い出来たら素晴らしいでしょうね。


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2012年06月13日

海外AmazonのKindleストアで無許可販売されていた日本の同人誌は、全て削除されました

6月8日付け記事の続報です。
海外AmazonのKindleストアで無許可販売されていた日本の同人誌の英訳版は、日本時間の6月13日までに、全て削除されたようですね。大きな問題になる前に解決出来て、とりあえずはよかったです。
抗議をするためには、作者から直接、様々な書類や手続きが必要ということでしたが、おそらくはそれも含めて多く抗議が届いたことで、Amazon側が悪質な出品者だとやっと判断してくれたのだと思います。本来なら、出品自体が審査を通ってはいけないと思いますけれど。
ともあれ、今後もこういうことは起こり得ると思いますので、まめにチェックしていきたいです。

今回の件では、とても多くの方にご協力やアドバイスをいただきました。深くお礼を申し上げます。ありがとうございました&お疲れさまでした!!
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2012年06月08日

海外AmazonのKindleストアで、日本の同人誌の英訳版が無許可販売されている件について

一昨日にネット知人の方から、海外のAmazonの電子書籍サービスKindleストアで、日本の同人誌が販売されているのだが、許可を得ているものには見えない、という情報をいただきました。

そこで、まずアメリカAmazonのKindleストアで、「同人誌」の英訳のひとつに当たる"Fanbook"で検索してみると、確かに140冊ほどの、英語翻訳された日本の同人誌作品が登録されているのが見つかりました。9.99ドルの価格設定で、今年の4月19日から大量に登録され始めています。
また、これはアメリカAmazonだけでなく、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、フランスなど、各国のKindleストアでも購入出来るようになっています。
登録されている全ての同人作品について知っているわけではないそうですが、大手のサークルさんが多いそうですし、蒼樹うめさんやむっちりむうにいさんのような、プロの漫画家さんの同人誌もありますね。また、明らかに作者名が、実際の本のそれと異なっているものもあります。

登録されている作品の、日本国内の作家さんとの連絡を試みているのですが、さっそく連絡が取れたある作家さんによると、「全く知らなかった。自分は一切許可していないものである」という回答をいただきました。他の作品も同様に、無許可で登録されているものだろうと想像します。
アニメにおけるファンサブと同様に、商業漫画作品の無許可翻訳(スキャンレーション)についてはよく知られていますが、同人誌作品の無許可翻訳もまた、海外では広まっています。
このKindleストアに登録されている作品を幾つか、そういった同人誌のスキャンレーションを無許可配布しているサイトで調べてみると、やはり同じ作品が見つかります。現物との比較は出来ていませんが、おそらく、このAmazonのKindleストアに登録されている英語翻訳同人誌は、ここでの販売のために翻訳されたものではなく、そういった違法なスキャンレーションサイトから無料で集めてきたものを、第三者が勝手に販売しているのだろうと想像します。それくらいの作業なら、おそらく個人でこなせるでしょうね。
もちろん、日本の同人作家さんが、ご自身でKindleストアで販売されている作品もあるのですが、これは全く違うケースだと思います。

友人であるアメリカの(もちろん正規の)漫画出版社の代表の方とも相談し、確認してもらった上で、Amazonにはまず、「こういった商品が売られている」という連絡は昨日していただきました。翻訳版が勝手に売られてしまっている日本の同人作家さん達から、「無許可である」との確認が取れて、抗議をしたい、やめさせたいというご意志があるようでしたら、またあらためて、その方を通してAmazonには正式に抗議を届けることになるかと思います。もちろん、二次創作という微妙な立場の作品ですから、それぞれの立場でのご判断やお考えはあるでしょう。
とりあえず、登録されてしまっている作品の作家さんと交流のある方は、この件について作家さんにご一報いただけると幸いです。自分個人(メールアドレス: mikikazu.koアットgmail.com)に連絡していただいてもかまいません。よろしくお願いします。


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2012年04月28日

30日午前6時から、北米の百合振興団体YuriconによるYuriパネルの生配信を行います

ニュージャージー州に拠点を置く、北米の百合振興団体Yuricon(公式サイト)と、その代表であるErica Friedmanさん(個人ブログOkazu)の活躍については、かねてよりお伝えしていますよね。
そのYuriconによる初めての試みとして、現地時間4月29日午後5時(日本時間30日午前6時)から、Livestreamによる"live Online Yuri Panel"が生配信される予定になっています。
これは、アニメコンベンションの百合パネルなどで、エリカさんが招待された時に行う定番の百合についてのQ&Aセッションを、生配信で行ってみる、というものなんですね。エリカさんは既に質問を受け付けていますが、もちろん配信が進む中での、生質問もオーケーです。
質問のある方は、メールアドレス yuricon at gmail dot com (atはマークで) までどうぞ。基本的に英語での受け付けになりますが、エリカさんは日本語を読むのも達者な方なので、日本語でも構わないそうです。
日本での配信時間は早朝になってしまいますけれど、その後も再生視聴は可能だそうですから、それぞれの方の余裕がある時に視聴してみてください。

yuricon on livestream.com. Broadcast Live Free

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2011年12月26日

調査・アメリカのアニメコンベンション参加者は増えたのか減ったのか?(2011年1月〜11月期)


毎年この時期恒例の調査ですが、今年でとりあえず4年目になりますね。
引き続いてですけれど、アメリカのマンガ・アニメ市場は縮小傾向にあって、今年辺りそろそろ底を打つんじゃないかという話もありますが、とりあえず全体的には復調の兆しが見えないようです。
その一方で個別の作品では、4月に発売された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」のブルーレイが全米売上TOP10にランクインしたり(当ブログ4月18日付け記事)、9月から新装出版されている竹内直子さんの「美少女戦士セーラームーン」原作マンガが、グラフィックノベルの売上ランキングを席巻したりという明るいニュース(アニメ!アニメ!ビズ 12月11日付け記事)もありました。

2008年頃から、このブログで掲載しているデータでは、北米のアニメ・マンガ市場が縮小を続けている時期でも、ほとんどのアニメコンベンションで、参加者の数は増え続けていることが示されています。

2009年1月5日付け記事
「2008年、アメリカのアニメ・マンガファンは増えたのか減ったのか?」

2009年8月22日付け記事
「調査・アメリカのアニメコンベンション参加者は増えたのか減ったのか?
 (2009年1〜7月期)」

2010年1月2日付け記事
「調査・アメリカのアニメコンベンション参加者は増えたのか減ったのか?
 (2009年7月〜11月期)」


2010年12月7日付け記事
「調査・アメリカのアニメコンベンション参加者は増えたのか減ったのか?(2010年1月〜11月期)


では、今年2011年の状況はどうなっているでしょうか。
いつものように、2011年1月から11月の間にアメリカで開催されたアニメコンベンションから、参加者数が公表されているイベントのリストをつくってみます。ソースは主に、アニメコンベンション情報専門サイトのAnimeCons.comです。一部はWikipediaデータも参照しました。
わかりやすいように、前年度から参加者数が増加しているものは黒字、減っているものは赤字にしておきますね。

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・Ikkicon
 (テキサス州ダラス 2010年12月31日〜2011年1月2日)
 2009年・4000人 → 2010年・4200人 → 2011年・5971人に増加

・Animé Los Angeles
 (カリフォルニア州ロサンゼルス 1月7〜9日)
 2009年・2851人 → 2010年・3207人 → 2011年・3598人に増加 

・Anime Milwaukee
 (ウィスコンシン州ミルウォーキー 2月17〜19日)
 2009年・約800人 → 2010年・2123人 → 2011年・2500人に増加

・Naka-Kon
 (ミズーリ州カンザスシティ 2月18〜20日)
 2009年・2915人 → 2010年・3862人 → 2011年・4452人に増加(有料参加者数)

・Zenkaikon
 (ペンシルバニア州キングオブプロシア 3月18〜20日)
 2008年・1352人 → 2009年・1988人 → 2011人・3168人に増加

・Tekkoshocon
 (ペンシルバニア州ピッツバーグ 3月31〜4月3日)
 2009年・3239人 → 2010年・3522人 → 2011年・3993人に増加(有料入場者数)

・Anime Boston
 (マサチューセッツ州ボストン 4月22〜24日)
 2009年・15438人 → 2010年・17236人 → 2011年・19136人に増加

・Anime Punch!
 (オハイオ州コロンバス 4月22〜24日)
 2009年・1109人 → 2010年・1206人 → 2011年・1603人に増加(有料入場者数)

・Sakura-Con
 (ワシントン州シアトル 4月22〜24日)
 2009年・16586人 → 2010年・18002人 → 2011年・19040人に増加

・Middle Tennessee Anime Convention
 (テネシー州ナッシュビル 4月22〜24日)
 2009年・約4200人 → 2010年・約4200人 → 2011年・5026人に増加(有料入場者数)

・Kawaii Kon
 (ハワイ州ホノルル 4月29日〜5月1日)
 2009年・4479人 → 2010年・4877人 → 2011年・5203人に増加

・Anime Central
 (イリノイ州ロズモント 5月20〜22日)
 2009年・15463人 → 2010年・19511人 → 2011年・23183人に増加

・FanimeCon
 (カリフォルニア州サンノゼ 5月27〜30日)
 2009年・約15000人 → 2010年・約16000人以上 → 2011年・約17000人に増加

・A-Kon
 (テキサス州ダラス 6月10〜12日)
 2009年・16037人 → 2010年・17596人 → 2011年・18447人に増加 

・Anime Mid-Atlantic
 (バージニア州チェサピーク 6月17〜19日)
 2009年・3516人 → 2010年・2584人(減少) → 2011年・2841人に再び増加 

・Anime Expo
 (カリフォルニア州ロサンゼルス 7月1〜4日)
 2009年・10万9000人 → 2010年・10万5000人(減少) → 2011年・12万8000人に増加
 (4日間での延べ参加者数)

・AnimeIowa
 (アイオワ州コーラルビル 7月29〜31日)
 2009年・2700+人 → 2010年・2800人 → 2011年・2800人で変わらず

・Otakon
 (メリーランド州ボルチモア 7月29〜31日)
 2009年・26350人 → 2010年・29274人 → 2011年・31348人に増加(有料入場者数)

・San Japan
 (テキサス州サンアントニオ 8月5〜7日)
 2009年・4003人 → 2010年・5049人 → 2011年・6891人に増加

・Nan Desu Kan
 (コロラド州デンバー 9月9〜11日)
 2008年・6125人 → 2010年・7200人 → 2011年・10000人に増加

・Senshi-Con
 (アラスカ州アンンカレッジ 9月24〜25日)
 2009年・640人 → 2010年・1000人 → 2011年・1400人に増加

・Anime Weekend Atlanta
 (ジョージア州アトランタ 9月30日〜10月2日)
 2009年・11717人 → 2010年・12718人 → 2011年・12499人に減少


・Tsubasacon
 (ウェストバージニア州ハンティントン 10月7〜9日)
 2009年・約900人 → 2010年・1105人 → 2011年・1023人に減少(有料入場者数)


・Anime Banzai
 (ユタ州ソルトレイクシティ 10月21〜23日)
 2009年・3000人 → 2010年・3200人 → 2011年・3382人に増加

・Oni-Con
 (テキサス州ガルベストン 10月29〜31日)
 2008年・5000人 → 2009年・6000人 → 2011年・7000人に増加

・Youmacon
 (ミシガン州デトロイト 11月3〜6日)
 2009年・6200人 → 2010年・9000+人 → 2011年・10375人に増加

・Nekocon
 (ヴァージニア州ハンプトン 11月4〜6日)
 2009年・3429人 → 2010年・3788人 → 2011年・4487人に増加


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というわけで、Anime Weekend AtlantaとTsubasaconのみで微減が確認出来ますが、発表されている数字を信じるなら、アメリカの全体的な状況としては、やはりアニメコンベンションの参加者は、さらに増え続けていると判断していいと思います。
「アニメコンベンションの参加者=アニメ・マンガファン」と定義していいのなら、アメリカでアニメ・マンガファンの総数は増え続けている、というフレーズを、今年も口にしなくてはならないようです。

正直いうと、アニメやマンガのリリース数も激減し、かつてのように各種売上ランキングを騒がせることもほとんど無くなっている情報にしか触れられない、日本にいる自分としては、この数字の結果は、まったくピンと来ません。
ファンが順調に増え続けているのはよいことですけれど、そこからきちんとマネタイズすることが出来なければ、ボランティアでもない限りは意味が無いですし、そのための努力は、業界の方々が日々真摯に考えて取り組んでおられるでしょうから、出来る限りの応援もしたいです。


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2011年04月25日

アメリカの百合振興団体Yuriconが、「あなたはどうやって百合に目覚めましたか?」エッセイを募集中です(日本語OK)

アメリカ・ニュージャージー州に拠点を置く、百合振興団体Yuricon(公式サイト)と、百合マンガ専門出版社ALC Publishing(紹介ページ)については、かねてより何度もご紹介させていただいてますよね。
両者の代表であるErica Friedman エリカ・フリードマンさんとは、ずっと親しく交流していて、個人ブログOkazuでの、毎日の百合作品レビューは、個人的にも楽しみのひとつです。

そのYuriconの4月24日付けニュース、及びOkazuの同日付け記事で新たに発表された企画が、

"Looking for Essayists for New Yuricon Essay Page Feature!"
(Yuriconの新しいエッセイページ特集のために執筆してくれる方を募集します!)

というものだったんですね。
つい最近、Yuriconの公式サイトは全面改修して、新たなデザイン・レイアウトに生まれ変わったんですが、それを記念して進めている新しい企画の一つ、というわけです。
エリカさんからも依頼を受けたので、その告知の日本語訳を、ここでも掲載しておきますね。

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「新しいエッセイページ特集のための、執筆者を募集します!」

あなたは百合を好きですよね? 
みんなわかってますけど、そもそも、どうやって百合の世界にのめり込むことになったんですか? 
あなたの人生にとって、百合がとても大事な存在になったと気づいたのは、どんな瞬間でしたか?

Yuriconは、あなたにとっての最初の百合アニメ/マンガ作品について、そしてその作品が、あなたにとってその時、どんな意味を持ったのか、今でもどんな意味を持ち続けているのかについて語ってくれる、ショート・エッセイ(英語だと500語まで)を募集しています。

集められたエッセイの内のいくつかが、サイト内のエッセイ・ページの新特集「百合は私にとってどんな意味を持つのか」のために選ばれます。全ての掲載はお約束出来ませんけれど、可能な限りたくさん掲載したいと思います!

"What Yuri Means to Me"というタイトルで、yuricon アット gmail.com までメールでお送りください。

世界に広めて、あなたも自分にとっての百合の意味を語り、2005年に東京で開催したYuriconイベントのプログラムで語ってくれた百合作家の高嶋りかさんや、森島明子さんのような方々のお仲間になってください。


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ということです。
エリカさんによると、エッセイの提出は日本から、日本語でも構わないそうです。
最初から英語で書ける方はもちろんそれでお願いしますけれど、日本語で提出しても、Yuricon側で英語に翻訳してくれる予定です。
英語で500語までというと、日本語での換算はちょっと難しいですので、その辺は普通に「短いエッセイ」の文章数の判断で構わないと思います。
百合好きの方の意見や想いが、世界に伝わる良い機会だと思いますので、日本からも参加してみてはどうでしょうか。
上記の、Yuriconのメールアドレスでもいいですし、いきなり海外に送るのは不安だという方は、自分のアドレス mikikazu.koアットgmail.com 宛でも構いませんよ。必ずYuricon側にはお届けしますので。
では、日本の百合ファンのみなさん、どうかよろしくお願いします!!



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2011年04月18日

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」、全米ブルーレイ売上週間ランキング(3/28〜4/3)で、第10位にランクイン!!


つい先日大きな話題になった、大手マンガ出版社TOKYOPOPの、北米マンガ事業からの撤退など(アニメ!アニメ!ビズ 2011年4月16日付け記事)、最近の北米のアニメ・マンガ業界からは暗いニュースばかりなんですが、これは明るいニュースなのでお伝えしたいです。

アメリカのホームメディア業界情報誌Home Media Magazineの公式サイトが毎週伝えている、全米ブルーレイ売上週間ランキングの3月28日〜4月3日分で、3月29日にFUNimationから発売された、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」(日本公式サイト)が、堂々の第10位にランクインしていました!!
DVD・ブルーレイ問わず、北米の売上ランキングの類で日本アニメのタイトルを目にするのは、ずいぶんと久々になります。昨年3月に発売された、「崖の上のポニョ」以来になるかもですね。
売れているのはブルーレイだけではなくて、映画ランキングサイトTHE NUMBERSが発表している、同じ期間(3月28日〜4月3日)のDVD売上週間ランキングでも、「ヱヴァ:破」は第22位にランクインし、4万1912枚の売上枚数になっています。「崖の上のポニョ」の初登場数の成績は、3位(21万1624枚)でしたけれど、天下のディズニー配給の「ポニョ」と違い、あくまでインデペンデントな作品である「ヱヴァ:破」にとっては、大健闘といっていい数字だと思います。

では、ブルーレイの初週売上枚数を想像してみると、同じくTHE NUMBERSの4月11日付け記事では、「3万枚をちょうど超えた辺り」という表現になっています。
また同記事で170万ユニット近くとされている、「Tangled」のブルーレイの売上を100とした時に、「ヱヴァ:破」のそれの割合は2.08だと、Home Media Magazineのランキングでは記されていますから、やはり約3万枚程度くらいと考えられます。
なので、DVD(4万1912枚)とブルーレイ(約3万枚)を合計して、「ヱヴァ:破」のアメリカにおける初週販売枚数は、7万数千枚程度、と考えていいのではないでしょうか。日本市場での100万枚超え、といった数字と比較すると小さいですが、コアな作品だと1万枚を超えれば大ヒットというアメリカ市場では、とても大きな数字です。
また日本だと、「ヱヴァ:破」はブルーレイの売上枚数が、DVDのそれを上回っていたように記憶していますが、アメリカではまだDVDの方が若干多いくらいですね。
ちなみにアメリカでのディスク価格は、アメリカAmazonの実売価格で、DVDが12.99ドル(約1074円)、ブルーレイが19.99ドル(約1675円)です。

この「ヱヴァ:破」は、今年1月から3月にかけて、北米各都市を巡回上映していました。
初週こそ15スクリーンでしたが、後は単館規模でポツポツという感じで。それでもその結果、「序」(10万7797ドル)を上回る、13万3640ドルという興行成績を残してはいます(Box Office Mojo)。
その興行成績よりも、各地を回って各地のメディアにレビューが取り上げられていくという、地道な営業活動が、DVD/ブルーレイのセールス好調に繋がっている面もあると思います。ももちろん作品の出来や、10年を超える「エヴァンゲリオン」というブランドの知名度も大きいでしょう。
この「ヱヴァ:破」に限らず、FUNimationのサイトには日本からはアクセス出来ないのですが、アメリカAmazonで公開されている北米版予告編だけは視聴出来るので、雰囲気を味わってみてください。



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2011年03月29日

アメリカの百合マンガ専門出版社ALC Publishingの作品が、京都国際マンガミュージアムに正式寄贈

海外での報道のタイミングが東北大震災と重なりましたので、こちらで日本語記事にするのは少し遅くなりました。
アメリカ・ニュージャージー州に拠点を置く、百合振興団体Yuricon(公式サイト)と、その百合マンガ/小説出版部門であるALC Publishingの活動については、かねてより何度もお伝えしてきましたよね。
今回、そのALC Publishingの出版している作品が、日本初のマンガ博物館・図書館である京都国際マンガミュージアム(公式サイト)へ正式に寄贈されることになり、さっそくアメリカのニュースサイトAnime News Networkが記事にしてくれています。

Anime News Network 2011年3月11日付け記事
"Kyoto International Manga Museum Adds U.S. Yuri Works"

記事のコメント欄で、代表のエリカ・フリードマンさんも触れてくださっていますが、この寄贈については日米のやり取りで、自分も少しだけお手伝いさせていただきました。
ミュージアムの方々、特に研究閲覧室の方には、とても親切にご協力いただきました。この場を借りてあらためてお礼を申し上げます。
また、ミュージアム訪問の際には、百合関連マンガ・イラストで活躍されているアーティスト佐藤藍水さん(公式ブログ)にも写真撮影など、色々お手伝いいただきました。ありがとうございます。
今回寄贈されたALC Publishing社作品は、現在も出版が続いている以下の7冊になります。

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・世界各国の百合マンガ家さんによる百合マンガオムニバス「Yuri Monogatari」第3〜最新第6巻

第3巻(2006年1月出版)
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第4巻(2007年3月出版)
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第5巻(2007年11月出版)
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第6巻(2009年3月出版)
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高嶋りかさんの「リカって感じ!?」英語版(2005年6月出版)
(ブログ「RicaTakashima高嶋リカ@AOZORA ART」)
LGBT関連コミック情報サイトPrism Comicsによる2011年2月14日付け最新レビュー

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代表エリカ・フリードマンさん自身による、YuriconのマスコットキャラであるYurikoを主人公にし、日本を舞台に描いた百合小説「Shoujoai ni Bouken」第1巻(2006年11月出版)
Yuricon公式サイトで連載中。イラスト担当は、K. Nicelyさん。
(エリカさんの個人ブログ「Okazu」)
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蓼野絵理子さんの作品集「WORKS」(2008年7月出版)
(水月モニカさんとして代表を務めておられる創作集団「レズビアンエロチカ」公式サイト)
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これらの作品は、以前は日本のAmazonなどでも入手出来たのですが、現在では少し難しいようなので、読みたいという方は京都国際マンガミュージアムにまで足を運んでいただければ、確実です。
ただし、一部の作品の北米流通におけるレイティングが"18+"になっているために、一般公開はされておらず、研究閲覧室で登録した人(条件:証明書提示 18歳以上)だけが見ることができる形になっていますので、ご面倒ですが、その旨の手続きをよろしくお願いします。
日本の書籍流通の基準で、特に大きな問題となるような描写が含まれているわけではないと思うのですが、昨今の状況も鑑みて、こういう扱いに落ち着きました。
今回の寄贈が、百合作品について研究している日本国内の方々のお役に立てば幸いですので、ぜひご活用ください。

年内にもALC Publishingからは、「リカって感じ!?」の新作オムニバス版などの新しい百合作品のプロジェクトが予定されていますので、詳細が決まりましたら、また当ブログでお伝えしたいと思います。

・関連記事
2011年3月14日
「アメリカの百合マンガ専門出版社ALC Publishing代表エリカ・フリードマンさんからのメッセージ」

2011年1月11日
「北米の百合振興団体Yuricon代表エリカ・フリードマンさんからの、マンガ翻訳出版を目指す人達へのアドバイス」

2010年1月6日
「百合普及団体・出版社のYuricon・ALC出版創立(2003年)が、アメリカ最大のレズビアン・エンターテインメント情報サイト『アフターエレン』による、この10年間の重大ニュースに選出」


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2011年03月21日

NYの震災チャリティー24時間番組"Anime Fans Give Back to Japan"への募金総額は、3万780ドル/ロサンゼルスのイベント"WeHeartJapan"は7500ドル

連日お伝えしていた、アメリカのアニメ声優、業界関係者、ファン達が集い、東日本大震災被災者のための寄付を募る、ニューヨーク発の24時間ポッドキャスト番組"Anime Fans Give Back to Japan"は、日本時間の今朝、放送を終了しました。お疲れさまでした!!
募金の目標額は2万5千ドル(約200万円)だったのですが、放送開始までに9200ドルが集まり、さらに目標額の2万5千ドルも放送開始から18時間程度で突破し、最終的な募金総額は、目標を大きく上回る3万780ドル(約248万8563円)に到達しました!!
集められた募金は、慈善活動を支援するポータルサイトGlobalGivingに立ち上げられた、震災被災者を支援する救済基金"Japan Earthquake and Tsunami Relief Fund"を通して、日本に届けられることになります。

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また、この前日17日には、反対の西海岸のロサンゼルスで、WeHeartJapanという、アニメ声優・アーティスト・ファンによるチャリティーイベントも開催されており、募金総額は7500ドル(約60万6375円)に達しています。こちらの募金は、米国法人日本国際交流センターが立ち上げた、日本のNPO・NGOによる災害支援・復興活動を支援するための基金、Japan NGO Earthquake Relief and Recovery Fundに寄付されることになります。
このイベントについては、模様を伝える5分間のビデオが制作されていますので、参加してくれた声優・アーティストさん達もわかると思います。ご覧ください。



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2011年03月19日

明日20日午前7時から放送の始まる、震災チャリティー24時間ポッドキャスト番組"Anime Fans Give Back to Japan"に出演される、アメリカのアニメ声優さんへの質問募集中

いよいよ日本時間で明日3月20日午前7時から、東日本大震災被災者のための寄付を募る、24時間ポッドキャスト番組"Anime Fans Give Back to Japan"の配信が開始されます。
番組では現在、出演されるアメリカのアニメ声優さん達への質問を募集しています。
なかなか向こうの声優さんと交流する機会はないですから、アメリカのアニメ英語吹替に興味のある方には絶好のチャンスだと思います。声優さん達にしても、他でもない日本からの質問が届けば、きっと嬉しいでしょうし。質問の対象は特定の個人でも、全員に対してでも構いません。
あ、声優さんに対してだけでなく、今回のチャリティーの運営者の方々へのメッセージでも構わないと思いますので、よろしくお願いします。
英語での質問の宛先メールアドレスは、

AnimeJapanFund@gmail.com

になります。
また、この記事のコメント欄に投稿していただければ、日本語であっても、自分が翻訳して運営者側さんにお伝えすることも出来ます。放送の進行スケジュールの都合もありますので、全ての質問へ確実にお答えすることは、お約束出来ないと思いますが。
あらためて最新スケジュール表から、日本時間での、声優さん達が出演される部分のみのスケジュールと、その代表作を掲載しておきますね。

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3月20日日曜日

午前7時 
 Colleen Clinkenbeard
 (モンキー・D・ルフィ「ONE PIECE」)
午前7時30分
 Stephanie Sheh
 (朝比奈みくる「涼宮ハルヒ」シリーズ)
午前8時
 Terri Doty
 (轟旗神佳「屍姫」シリーズ・ADRディレクター兼)
午前8時30分
 Mary Elizabeth McGlynn
 (草薙素子「攻殻機動隊」シリーズ)
午前9時30分
 Maile Flanagan
 (うずまきナルト「NARUTO」)
午前10時00分
  Wendee Lee
 (涼宮ハルヒ「涼宮ハルヒ」シリーズ)
午前10時30分
 Jessica Straus
 (三崎紫雫乃「ゼーガペイン」)
午前11時
 Michelle Ruff
 (朽木ルキア「Bleach」)
午前11時30分
 Cristina Vee
 (秋山澪「けいおん!」)
午前12時
 Luci Christian
 (古河渚「CLANNAD」)
午前12時30分
  Matthew Mercer
 (甲斐「AKIRA」)

午後2時
  Christopher Bevins
 (日本「Axis powers ヘタリア」)
午後3時
  J. Michael Tatum
 (セバスチャン・ミカエリス「黒執事」)
午後4時
  Patrick Seitz
 (ドイツ「Axis powers ヘタリア」)


午後10時30分
 Eric Vale
 (サンジ「ONE PIECE」)
午後11時
  Christopher Sabat
 (ピッコロ・べジータ・ヤムチャ「ドラゴンボールZ」)

3月21日
午前0時30分
 Mike McFarland
 (石川五右衛門「ルパン三世」)
午前1時
  Micah Solusod
 (千川つとむ「鉄腕バーディー DECODE」)
午前1時30分
 Brina Palencia
 (綾波レイ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」)
午前2時
 Eric Stuart
 (海馬瀬人「遊戯王」)
午前3時
 Steve Blum
 (ロジャー・スミス「The BIGオー」)
午前6時
 Crispin Freeman
 (キョン「涼宮ハルヒ」シリーズ」)


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2011年03月18日

アメリカのアニメ声優さん達が大挙出演する、東日本大震災チャリティー24時間番組"Anime Fans Give Back to Japan"からの、日本へのメッセージ

昨日の記事で紹介した、アメリカのアニメ声優、業界関係者、ファン達が集い、東日本大震災被災者のための寄付を募る、24時間ポッドキャスト番組"Anime Fans Give Back to Japan"から、日本のみなさんに対するメッセージが届いてるので、紹介したいと思います。

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 日本で起きた悲劇的な出来事を受けて、世界のアニメ・コミュニティは力を合わせようとしています。
 テレビで目にした映像は、まさに信じられないものでした。けれどまた同時に、日本人の心の強さというものも、知ることが出来ました。今こそが力を合わせる時だと考えた私達は、日本の状況を広く知ってもらうために、この24時間ポッドキャスト番組を始めることを決意したのです。
 アメリカでアニメ版「ONE PIECE」を配給しているFUNimation、マンガ版を出版しているVIZ Mediaのような企業を含むアニメ業界も、私達の活動をサポートしてくれています。アニメ声優やポッドキャスター、熱心なアニメファン達も、援助を申し出てくれています。彼らの協力によって、私達はアニメファンであることの誇りも、あらためて感じることが出来ました。告知フライヤーに、「ONE PIECE」からルフィの絵を使うことに決めたのは、日本の人達に私達が伝えようとしている友情を、きっと象徴してくれると考えたからです。
 日本は復興するだけの力を備えているし、きっと実現出来る国でしょうけれど、私達もまた、ずっと楽しみを提供してもらい、人生をより豊かなものにしてくれた日本の人々に、お返しをしたいのです。私達は日本を応援します。

"Anime Fans Give Back to Japan"
http://helpjapan.onepiecepodcast.com/

The world anime community has come together after the tragic events that occurred in Japan. We could not believe the images on television. But we also saw the strength of the Japanese spirit. We decided that it was time to come together. We decided to start this twenty-four hour podcast to raise awareness of the situation in Japan. The anime industry, including the companies that produce anime series like One Piece in the United States: FUNimation and VIZ Media have supported our efforts. Voice actors, other podcasters and passionate anime fans have offered their support. Their support makes us proud to be an anime fans. We chose to use an image of Luffy from One Piece because it conveys the friendship that we offer to of people of Japan now. Japan is a nation that can and will recover, but we want to give back to those who have entertained us and made our lives richer. We stand with you.


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"Anime Fans Give Back to Japan"の配信は、アメリカ東部標準時の3月19日土曜日午後6時(日本時間3月20日午前7時)から、翌20日日曜日午後6時(日本時間3月21日午前7時)までの24時間連続です。いずれページにUstreamの画面が設置され、日本からもチェック出来るようになると思います。
番組終了までの募金目標額は、2万5千ドル(約200万円)だったのですが、配信が始まっていないのにもかかわらず、既に募金の総額は18日午後8時時点で、7535ドル(約61万3200円)に達しています。目標の上方修正が必要になるかもしれませんね。


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2011年03月17日

3月19〜20日にニューヨークから、アメリカのアニメ声優・業界人・ファンによる、震災チャリティーのための24時間番組"Anime Fans Give Back to Japan"をUStream配信

昨日の記事でも少し触れた情報ですが、さらに詳しいスケジュールなどが確定しましたので、あらためて大きくお伝えしておきます。
アメリカ東部標準時の3月19日土曜日午後6時(日本時間3月20日午前7時)から、翌20日日曜日午後6時(日本時間3月21日午前7時)までの24時間連続で、アメリカのアニメ声優、業界関係者、ファン達が集い、東北地方太平洋沖地震被災者のための寄付を募るポッドキャスト番組"Anime Fans Give Back to Japan"が、Ustreamで配信されます。
直接番組を運営するのは、
The UNOFFICIAL ONE PIECE Podcast
Konoha Corner
the SSAA Podcast
といったアニメ・ポッドキャスター達。
タイトルが示すように、自分達が楽しんできたアニメやマンガを創り出してくれている日本の惨事に、なにか手助けして恩返しをしたい、という主旨の活動です。

・告知フライヤー
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慈善活動を支援するポータルサイトGlobalGivingに、震災被災者を支援する救済基金"Japan Earthquake and Tsunami Relief Fund"が既に立ち上げられており、番組ではその基金への寄付を呼びかけることになります。もちろん、各自がAmerican Red CrossDoctors Without Bordersなど、独自のルートで、日本に向けて寄付しても構いません。
番組終了までの募金目標額は、2万5千ドル(約200万円)。基金全体での目標額は200万ドル(約1億5800万円)です。
番組はまだ始まっていないのに、17日夜の現時点で、既に寄付金は5000ドルを超える勢いだそうです。

急な呼びかけにもかかわらず番組には、アメリカ各地からそれぞれ馳せ参じた、アメリカのアニメ・マンガ業界の方々が大挙出演される予定になっています。
既に30分ごとに刻まれた放送スケジュールも発表されていますが、とりあえずここでも簡単な人物紹介と共に掲載させてもらいます。声優さんの代表キャラのチョイスは一つずつで申し訳ありません。
配信当日は、自分も出来る限り聞いてみたいと思います。
番組のスタッフさんは、もし可能であれば、日本のアニメ声優さんからの協力も得られればとても嬉しいと語っています。出来るような方がもしいらっしゃいましたら、ブログ運営人 mikikazu.koアットgmail.com まで連絡いただければ、お伝えします。

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(現地時間)
3月19日土曜日

午後6時・イントロダクション
 Colleen Clinkenbeard
 (モンキー・D・ルフィ「ONE PIECE」)
午後6時30分
  Stephanie Sheh
 (朝比奈みくる「涼宮ハルヒ」シリーズ)
午後7時
  Terri Doty
 (轟旗神佳「屍姫」シリーズ・ADRディレクター兼)
午後7時30分
  Mary Elizabeth McGlynn
 (草薙素子「攻殻機動隊」シリーズ)
午後8時30分
  Maile Flanagan
 (うずまきナルト「NARUTO」)
午後9時
  未定
午後9時30分
  Jessica Straus
 (三崎紫雫乃「ゼーガペイン」)
午後10時
 Michelle Ruff
 (朽木ルキア「Bleach」)
午後10時30分
 Cristina Vee
 (秋山澪「けいおん!」)
午後11時
 The ONE PIECEポッドキャストからの寄付お願い
午後11時30分
  Matthew Mercer
 (甲斐「AKIRA」)

3月20日
午前0時
 Todd Cochranによるポッドキャスト101
午前1時
  Christopher Bevins
 (日本「Axis powers ヘタリア」)
午前1時30分
 Chainsaw Buffet Fundraiser(寄付のお願いコーナー)
午前2時
  J. Michael Tatum
 (セバスチャン・ミカエリス「黒執事」)
午前3時
  Patrick Seitz
 (ドイツ「Axis powers ヘタリア」)
午前3時30分
 Anime Expoライブ
午前4時
 パネル・Convention Circuit
午前4時30分
  SSAAポッドキャスト
午前5時
  Konoha Cornerポッドキャスト

午前6時
 パネル・Ninjas vs. Pirates
午前6時30分
  Manga Out Loudポッドキャスト
午前7時
 パネル・GameMarx: Indie Game Fans Give Back to Japan
午前7時30分
  William Flanagan
 (元VIZ Media編集者)
午前8時30分
 Reverse Thevesポッドキャスト
午前9時
 パネル・The World of Audio
午前9時30分
 Eric Vale
 (サンジ「ONE PIECE」)
午前10時
  Christopher Sabat
 (ピッコロ・べジータ・ヤムチャ「ドラゴンボールZ」)
午前11時
 MasakoX
 (パロディビデオ制作者)
午前11時30分
 Mike McFarland
 (石川五右衛門「ルパン三世」)

午前12時
  Micah Solusod
 (千川つとむ「鉄腕バーディー DECODE」)
午前12時30分
 Brina Palencia
 (綾波レイ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」)
午後1時
 Eric Stuart
 (海馬瀬人「遊戯王」)
午後1時30分
 Manga Therapyポッドキャスト
午後2時
 Steve Blum
 (ロジャー・スミス「The BIGオー」)
午後2時30分
 最後の寄付のお願い
午後3時
 ポッドキャストANNCast
午後4時
 LittleKuriboh(パロディビデオ制作者)
午後4時30分
 KaiserNeko(パロディビデオ制作者)
午後5時
 Crispin Freeman
 (キョン「涼宮ハルヒ」シリーズ」)
午後6時
 The ONE PIECE Podcastによるフィナーレ

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2011年03月16日

海外のアニメ・マンガコミュニティで広がる、東北地方太平洋沖地震被災者への支援活動

3月11日に発生した、東北地方太平洋沖地震のニュースは海外でも大きな報道が続いているんですが、それを受けて海外のアニメ・マンガ業界・ファンコミュニティにおいても、被災者のみなさんを支援しようという活動が広まっているので、その情報を少しまとめてみたいと思います。

まず、素早い動きですが明日3月17日には、アメリカ・カルフォルニア州ロサンゼルスで、北米版「涼宮ハルヒ」シリーズの朝比奈みくる役の声優Stephanie Shehさんと、アーティストPinguino Kolbさんの2人が立ち上げたチャリティ・イベントWeHeartJapan(公式サイト)が開催されます。
イベントにはたくさんのアメリカ・西海岸のアニメ声優さん達が参加し、サイン会やオークションを行う予定になっています。現地のアニメ・マンガ関連企業も援助してくれるようです。

また3月19日から翌20日にかけて、ニューヨークのポッドキャストThe Unofficial One Piece Podcastが中心となり、"Anime Fans Give Back to Japan"と題した24時間番組を、Ustreamで配信します。
この番組にもたくさんのアニメ声優さん、業界関係者さんが出演予定となっており、目標の募金額は2万5千ドルだそうです。

その他、企業・グループ単体による活動として、

サンフランシスコに拠点を置く、動画配信サイトCrunchyroll
"Japan Earthquake Donation Fund"

コスプレ・コミュニティサイト American Cosplay Paradise
"Donation Drive - Japan Earthquake/Tsunami 2011"

ボーカロイド作品などの邦楽オンライン販売サイトHearJapan
・来週の売上半分を寄付予定
"50% of all sales to Japanese relief effort"

「爆丸バトルブローラーズ」商品をセガトイズと共同開発した、カナダのスピンマスター社
・10万ドルを寄付
"SPIN MASTER MAKES DONATION IN SUPPORT OF EARTHQUAKE RELIEF IN JAPAN"

やおい/BLジャンル専門のコンベンションYaoi-Con
"Auctions for Japan Relief Efforts"

といったところが寄付を表明しています。
さらに、これから開催されるアニメコンベンションの会場において、募金活動を行うことを発表している団体も次々に現れてきています。並べると、

Zenkaikon
 (3/18〜20 ペンシルベニア州)

Shuto Con
 (3/25〜26 ミシガン州)

Con-nichiwa
 (3/25〜27 アリゾナ州)

Mizuumi-Con
 (3/26 テキサス州)

Kitacon
 (4/1〜3 イギリス・バーミンガム)

などが見つかりますが、自分が知らない活動を行っている方々も他にたくさんおられるでしょうし、今後もさらに増えていくことは確実だと思います。ありがとうございます。

活動に参加してくれている人達に共通しているのはきっと、"Give Back to Japan"というタイトルが示すように、これまで、夢中になって楽しんできたマンガやアニメを創り出してくれた日本に、今度は自分達がお返しをする番だ、という強い気持ちなんでしょうね…。


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2011年03月14日

アメリカの百合マンガ専門出版社ALC Publishing代表エリカ・フリードマンさんからのメッセージ

今回の東日本大震災のニュースを受けて、かねてより親交のある、アメリカ・ニュージャージー州に拠点を置く百合マンガ専門出版社ALC Publishing(公式ページ)及び百合振興団体Yuricon(公式サイト)の代表/創設者であるErica Friedman エリカ・フリードマンさんから、日本の人々へのメッセージが届いているので、掲載したいと思います。

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アメリカのマンガ・アニメ業界と、アニメ・マンガファンから、日本にいる全ての方々の健康と安全に対する心からの願いを伝えます。

ネットを通してたくさんの方々が、彼らの無事を伝えてくれていることを確認出来たのは、大きな救いとなりました。アメリカにいる我々全てにとって一番辛いのは、日本で起きている状況をただ見ているだけで、何も出来ないことです。アニメ・マンガファンや、私達業界の多くの人間によっても、国際的な災害救援・救助団体を支援するための募金活動の努力が始まっています。

日本の友人と仲間達に、私達の祈りを捧げます。この危機の時においても、私達の心は、常にあなた方と共にあります。

ALC Publishing/Yuricon 代表
エリカ・フリードマン

The Manga/Anime Industry and Fans in America would like to express their wishes for the health and safety of everyone in Japan.

It was a big relief to be able to see so many people checking in online to let us know that they are safe. The hardest thing for all of us here is to watch what is happening there, without being able to do anything. There are a number of fund-raising efforts by fans and many of us have contributed to international relief and rescue organizations.


We send our prayers to friends and colleagues - our hearts are with you in this time of crisis.

President of ALC Publishing & Yuricon
Erica Friedman

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2011年01月14日

米国図書館協会部会のヤングアダルト図書館サービス協会による、2011年度10代向け推薦グラフィックノベルTOP10に「土星マンション」(岩岡ヒサエ)

フォローし始めてから、今年で5年目の話題ですね。
米国図書館協会(ALA-American Library Association 公式サイト)の部会であるヤングアダルト図書館サービス協会(YALSA-Young Adult Library Services Association 公式サイト)は毎年この時期に、

"Great Graphic Novels for Teens"
(10代にふさわしいグラフィックノベル推薦リスト)

を選出しています。10代というのは12〜18歳で、日本でいう中学・高校生くらいが対象と考えていいと思います。
リスト作成が始まった2007年度以降、そのTOP10には毎年日本マンガが含まれていて、これまでのラインナップは、

2007年度
「DEATH NOTE」第1〜3巻
 (作・大場つぐみ/画・小畑健 VIZ Media)

2008年度
「いばらの王」第1〜2巻
 (岩原祐二 TOKYOPOP)
「放課後保健室」第1〜5巻
 (水城せとな Go Comi!)
「エマ」第1〜5巻
 (森薫 DC Comics / CMX)

2009年度
「砂時計」第1〜3巻
 (芦原妃名子 VIZ Media)
「リアル」第1〜2巻
 (井上雄彦 VIZ Media)
「うずまき」第1巻
 (伊藤潤二 VIZ Media)

2010年度
「海獣の子供」第1巻
 (五十嵐大介 VIZ Media)
「PLUTO」第1〜3巻
 (手塚治虫/浦沢直樹/長崎尚志 VIZ Media)
「大奥」第1巻
 (よしながふみ VIZ Media)


というものになっています。
初年度に、いずれアメリカの大統領まで殺してしまう「DEATH NOTE」をいきなり選んでくれる辺り、太っ腹な「見る目のある」リストだと思ったりしました。
ここ数年はずっと10作品中3作品ですから、図書館に置くべき本としての、manga作品への高評価がわかります。


今年2011年度も、エントリーされた作品から、選出委員会が選んだ推薦リストが先日発表され、今年のTOP10には、

「土星マンション」第1巻
 (岩岡ヒサエ VIZ Media)
 ・作者公式サイト

1作のみの、日本マンガ選出となりました。
北米では「土星マンション」は、サンフランシスコに本社を置くVIZ Media(公式サイト)から英語翻訳出版されていて、現在までに第1巻第2巻が刊行済みで、第3巻も5月17日に発売予定です。
また、VIZ Mediaがオンライン・マガジンとして展開している英語版「IKKI」にも掲載されていて、日本からでも英語版の内容を一部読むことが出来ます。
「IKKI」掲載作品としては、昨年の「海獣の子供」(五十嵐大介)に続くものですね。 
これまで、北米でのセールスで特に目立った動きがあった作品ではありませんが、今回の選出で、特に図書館向けの売り上げが増える可能性はあると思います。ともあれ、おめでとうございました!


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推薦リスト63作品の、TOP10以外に含まれている日本マンガは、

「クロスゲーム」第1巻(あだち充 VIZ Media)
「ARISA」第1巻(安藤なつみ Del Rey)
「図書館戦争」第1巻(有川浩/弓きいろ VIZ Media)
「魔王 JUVENILE REMIX」第1巻(伊坂幸太郎/大須賀めぐみ VIZ Media)
「ぼくらの」第1巻(鬼頭莫宏 VIZ Media)
「夏目友人帳」第1巻(緑川ゆき VIZ Media)
「BIOMEGA」第1巻(弐瓶勉 VIZ Media)
「さらい屋五葉」第1巻(オトナツメ VIZ Media)
「not simple」(オトナツメ VIZ Media)
「放課後のカリスマ」第1巻(スエカネクミコ VIZ Media)
「イタズラなkiss」第1巻(多田かおる Digital Manga Publishing)
「70億の針」第1巻(多田乃伸明 Vertical)
「黒執事」第1巻(枢やな Yen Press)
「ふたつのスピカ」第1巻(柳沼行 Vertical)

という14作品のラインナップです。
日本人作者でないマンガ作品としては、

「Destiny's Hand Omnibus」
(Nunzio DeFillipis & Christina Weir Seven Seas)
「Time and Again」
(JiUn Yun Yen Press)

も加わることになります。
ここでは、北米マンガ市場でシェア第2位の地位にあった筈のTOKYOPOP作品が、ついに姿を消してしまっていますね。
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2011年01月11日

北米の百合振興団体Yuricon代表エリカ・フリードマンさんからの、マンガ翻訳出版を目指す人達へのアドバイス

2000年から活動を続けている、北米の百合振興団体Yuricon及び、百合マンガ専門出版社ALC Publishing(公式サイト)の代表であるErica Friedman エリカ・フリードマンさんは、彼女の個人ブログOkazuにおいて、百合をテーマとしたマンガやアニメ、ライトノベル作品のレビューを精力的に執筆しています。
最新のレビューは、「まんがの作り方」第4巻(平尾アウリ 徳間書店)で、
Story - Zzzzz
Character - Grrrr
Yuri - Ugh
Overall - Whatever
という感じの、申し訳ないですが「酷評」でした。


1月9日に掲載された"Licensing Manga - the Miracle, the Message, the Moral of the Story"と題された記事は、いつもと少し趣きを変えて、アメリカでマンガの翻訳出版を夢見ている人達への、先輩からのアドバイス、という内容のエッセイでした。
Yuriconの立ち上げについての、当事者からの回想でもあるので、日本の方々にYuriconとエリカさんについて紹介する良い機会と思い、エリカさんの許可を得て、その日本語訳を掲載しておきます。


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Licensing Manga - the Miracle, the Message, the Moral of the Story
(マンガをライセンスするには − 奇跡、メッセージ、教訓)

時折私は、どのようにマンガをライセンスして、出版し始めるようになったかについて質問してくるメールをいただくことがあります。
つい最近も、ある常連の読者さんから微笑ましいメールをいただいて、簡単にいうと、「どれくらい難しくて複雑なんですか? 他の人にも薦めます?」という内容でした。
「日曜版」としてその質問に、このOkazuブログでお答えしてみたいと思う理由は、私達はコミュニケーションの自由における前例のない時代にあって、版もまた、急速な勢いで大きな変化を経ようとしているからです。

それをふまえて、話を始めてみますね。

10年と少し前頃に私は、現在ほとんどの人に「百合」と呼ばれているものに、興味を抱き始めるようになりました。
UseNETには、様々な作品における百合について語り合っているグループがいくつか存在していて、百合について広く会話がされているような場所もありました。けれどそれらのほとんどは、二つの種類に分けられました。レズビアン・ポルノか、あり得ないカップリング(つまり、まったくの異性愛者である女の子が、他の女の子にもたれかかっている、目を惹くようなイラストが1枚あるだけで、2人はカップルだといきなり決め付けられてしまうような!)です。
さらにいくつかのグループは、現実のレズビアン達が関心を寄せてくることに、はっきりとした敵意を向けていました。
だから私は、百合を好きな人なら、誰でも歓迎するようなグループを作ろうと決意したのです。

そしてその数年後、ある考えを思いつきました。ニューヨーク市のレズビアン・バーで、バレンタイン・デイを祝うイベントを開催しよう、というものです。
映画「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」を上映して、オタクっぽい趣味をみんなでまったり楽しもうという趣旨ですね。結局それが、初めて実際に開催されたYuriconのイベントになりました。今でも、その時の私をなにが衝き動かしていたのか、全くわかりません。
そのお店Meow Mixに足を踏み入れる時まで、私はそれまでの人生でレズビアン・バーに入ったことはありませんでしたし、バーそのものにも、数度しか行ったことがありませんでした。
私自身はイベントを主催した経験はなかったのですけれど、自己満足に終わっても構いませんでしたし、私の家族が積極的にボランティア活動に参加していたこともあって、過去たくさんのイベント運営にしっかり関わってはいました。
Meow Mixを選んだのは、以前に「ジーナ」(95〜01年に放送されたファンタジーTVドラマ:訳注)のイベントも開催していて、また違う種類のオタクっぽいイベントもクールかも、と考えたからですね。

そして、奇跡が起きたのです。

2人の日本人女性がそのレズビアン・バーに入ってきました。その内の1人が、情報サイトTime Out New Yorkでの告知をたまたま見つけて、友達と来ることに決めたのです。
その人物が、高嶋リカさんだったのでした。リカさんと私はこれを書いている2日前の晩にも、なんて奇跡だったんだろうとお互いを不思議な気持ちで見つめ合ったところです。
私達は友達になり、ある時、彼女のマンガ(「リカってかんじ?!」)の英語出版について申し出てみました。それが私にとって最初のライセンスになったのです。

リカさんと私は日本のコミケに行って、そこでとてもお気に入りのマンガ家さんと会い、お礼を述べることが出来ました。それから彼女を私が開催しているイベントにも招待し、結果として蓼野絵理子さんの作品集「WORKS」を出版することになりました。それが私にとって2番目のライセンスです。

おわかりになるように-私が百合マンガ出版においてやってきたこと全てが、奇跡から始まっているのです。それがあなたにも起こるように願うのはちょっと変ではありますが、話はまだ続きます。

私はYuriconを、ソーシャルメディアがそう名付けられる以前に、その中において立ち上げました。UseNET、メーリングリスト、Yahooグループ。
やがて徐々にですが、コミケに参加しながら、私はお気に入りとなる、また別のサークルを見つけるようになり、メールで連絡を取って、数年前に描いたような古い作品を出版出来ないかどうか訊ねてみました。
それには理由があって、ほとんどのマンガ家は古い作品のことは気に留めなくるし、そういった作品は誰からもライセンスされたり、思い出されたりすることもないからです。新しい作品は大事だけれども、8年前の作品なら……ああ、好きにしていいよ、という風に。

私は何をすべきか全くわからぬまま、ライセンスや出版をしていくようになったのです。
まるで知識がなかった出版とライセンス双方の面で、私は厳しい学習局面を経てきました(特に出版については、当初「同人誌」を出版するコンセプトをアメリカで再構築しようとしていた計画が、突然実際の「本」を出版することに変わっていきましたから)。

この種のことにおいて、私は最悪のお手本でしょうけれど、私はいつもこうなんです。やり方など知らないうちに事を始めて、それからやり方自体を新しく考え出していく。他人に訊きたくないのではなく、そもそも他の人達と同じことをやっているわけではないのですから。そして全て理解する頃には、ルール自体を変えてしまうのです。なぜなら同じことを何度も何度も繰り返すのは嫌いだからです。

けれど今は、私が変えてしまえるようになるのよりも早く、ルール自体が変化していっています。だからここでメッセージがあります。
「訊いて失うものは何もない」のです。
たくさんのマンガ家さんがTwitterで発言していますし、ブログも持っていれば、メールでも連絡が取れます。大好きなマンガ家に連絡をして、作品を出版出来るかどうか訊ねることで失うものは、「何もない」のです。
起こり得る一番最悪のことは、返事がもらえなかったり、もらえても断られてしまうことです。そうすれば落ち込んでもしまうでしょうけれど、気を取り直して、また進んでいけばいいのです。

奇跡は助けになりますけれど、自分自身で奇跡を作り出していくことも出来ます。
イベントに参加し……いえ、開催しましょう。描いて書いて、どうやって本が出版されるのかを学び、ライセンシングについて勉強し、インターンとして企業に赴き、コミケに行って、マンガ家さんに自分を紹介しなさい。彼らとコミュニケートするのです。関係を築くのです。人々と会話をしなさい。あなたに力を貸してくれる人が、きっとたくさん必要になります。
私も今やっていることを、自分だけでやっているわけではないのです。私には、助力してくれる最高に素晴らしい人達がいてくれるのです。リカさんはもちろんですが、Erin S.、Mari Morimotoさん, Komatsuさん、そしてAnaのような人々、マンガ家ご自身達、私のスタッフや編集者さん達、果てのない様々な私の話に耳を傾けなくてはならない友人達、それから当然、私のパートナー、世界中の貢献してくれるみなさん。
私がやってきたどんなことも、ただひとつさえ、私1人で成し遂げたものではありません。
全て「私達みんな」で成し遂げてきたことなのです。共に力を合わせて。

ALC Publishingは小さな小さな出版社だということを考えてみてください。私達はけっして大企業ではありませんし、ほんのわずかの予算で働かなくてはならないこともしばしばです。このストーリーはVIZ MediaやTOKYOPOPのお話ではありません。あなた自身が主人公になれるストーリーなのです。

マンガをライセンスするのは難しくて複雑ですか? その通りです。
誰かに薦めますか? もちろんです。

今回の教訓-
「もしあなたが世界を変えなければ、他の誰かが変えてしまうでしょう。
どうしてそれがあなたではいけないのでしょう? 訊ねてみて失うものなど、何もないのですから」


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ALC Publishingは今年、エッセイにも登場する高嶋リカさんの作品「リカってかんじ?!」のオムニバス版の出版を計画しています。
日本でも現在入手が難しい作品ですが、アメリカでも第3版までが品切れとなり、再版が望まれていました。
北米地域での百合マンガの出版に興味がある方は、ALC Publishingと連絡を取ってみてはどうでしょうか。
posted by mikikazu at 13:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月07日

調査・アメリカのアニメコンベンション参加者は増えたのか減ったのか?(2010年1月〜11月期)

ずっと続けている調査の最新版になります。
今年2010年度も、アメリカでのアニメ・マンガ市場については、厳しい落ち込みの話ばかりが届いています。
コミック・ゲーム・アニメなどの、アメリカにおけるポップカルチャー業界情報を伝えるICv2による10月の発表によると、北米でのマンガ売り上げは、2010年度前半で前年比9%、年度全体では20%の落ち込みになるだろうと推測されていました。この3年間で半減という下降線が続いています。
またアニメ市場についても、「2005年から2010年の市場の縮小幅は6割超」という、厳しい情報が伝えられている現状です(アニメ!アニメ!ビズ 2010年10月7日付け記事)。


ということは、売り上げが落ちているのだから、北米でのアニメ・マンガファンの数自体も、やはり減っているんでしょうか? 
そう思って、当ブログでは2008年頃から、北米のアニメコンベンションの参加者数のデータを見守ってきました。

2009年1月5日付け記事
「2008年、アメリカのアニメ・マンガファンは増えたのか減ったのか?」

2009年8月22日付け記事
「調査・アメリカのアニメコンベンション参加者は増えたのか減ったのか?
 (2009年1〜7月期)」


2010年1月2日付け記事
「調査・アメリカのアニメコンベンション参加者は増えたのか減ったのか?
 (2009年7月〜11月期)」


これらの調査でわかったのは、北米のアニメ・マンガ市場がどんどんと縮小を続けているこの数年間でも、ほとんどのアニメコンベンションで、参加者の数は増え続けているという状況でした。
アニメコンペンションに参加している人達を「アニメ・マンガファン」と定義してよいのなら、市場の落ち込みとは逆に、北米でのアニメ・マンガファンは増え続けている、という判断になります。

その状況は、今年2010年度でも続いているんでしょうか。
例によって、2010年1月から11月の間にアメリカで開催されたアニメコンベンションから、参加者数データが公表されているもののリストを並べてみたいと思います。ソースは主に、アニメコンベンション情報専門サイトのAnimeCons.comです。一部不明のものは、Wikipediaからも引用しました。
わかりやすいように、黒字が前年度から参加者数が増加しているもの、赤字が減っているものにしておきますね。では、いきます。


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・Ikkicon
 (テキサス州ダラス 1月1〜3日)
 2009年・4000人 → 2010年4200人に増加(推定有料参加者数)

・Animé Los Angeles
 (カリフォルニア州ロサンゼルス 1月8〜10日)
 2009年・2851人 → 2010年3207人に増加

・Ohayocon
 (オハイオ州コロンバス 1月29〜31日)
 2009年・7357人 → 2010年・10120人に増加

・Naka-Kon
 (ミズーリ州カンザスシティ 2月19〜21日)
 2009年・2915人 → 2010年・3862人に増加(有料参加者数)

・Anime Milwaukee
 (ウィスコンシン州ミルウォーキー 3月12〜14日)
 2009年・約800人 → 2010年約2100人に増加

・Anime Boston
 (マサチューセッツ州ボストン 4月2〜4日)
 2009年・15438人 → 2010年・17236人に増加

・Anime Punch!
 (オハイオ州コロンバス 4月2〜4日)
 2009年・1109人 → 2010年・1206人に増加(有料入場者数)

・Sakura-Con
 (ワシントン州シアトル 4月2〜4日)
 2009年・16586人 → 2010年・18002人に増加

・Tekkoshocon
 (ペンシルバニア州ピッツバーグ 4月8〜11日)
 2009年・3239人 → 2010年・3522人(有料入場者数)に増加

・Kawaii Kon
 (ハワイ州ホノルル 4月10〜12日)
 2009年・4743人(4479人が有料) → 2010年・4877人に増加

・Anime St. Louis
 (イリノイ州コリンズビル 4月23〜25日)
 2009年・1750人 → 2010年・1660人に減少(有料入場者数)


・Middle Tennessee Anime Convention
 (テネシー州ナッシュビル 4月30日〜5月2日)
 2009年・約4200人 → 2010年・参加者数約4200人

・Anime Central
 (イリノイ州ロズモント 5月14〜16日)
 2009年・15463人 → 2010年・19511人に増加

・Animazement
 (ノースカロライナ州ローリー 5月28〜30日)
 2009年・5964人 → 2010年・7070人に増加

・A-Kon
 (テキサス州ダラス 6月4〜6日)
 2009年・16037人 → 2010年・17596人に増加

・AnimeNEXT
 (ニュージャージー州サマーセット 6月18〜20日)
 2008年・7950人 → 2010年・8159人に増加

・PortConMaine
 (メイン州サウスポートランド 6月24〜27日)
 2009年・1804人 → 2010年・2072人に増加

・Anime Expo
 (カリフォルニア州ロサンゼルス 7月1〜4日)
 2009年・10万9000人 → 2010年・10万5000人に減少
 (4日間での延べ参加者数)


・San Japan
 (テキサス州サンアントニオ 7月9〜11日)
 2009年・4003人 → 2010年・5049人に増加

・GarasuNoShiCon
 (オハイオ州ペリーズバーグ 7月17〜18日)
 2009年・約500人 → 2010年・1100人(有料入場者数)に増加


・Fieldcon
 (オハイオ州モーガン・カウンティ 7月25〜27日)
 2009年・60人 → 2010年・50人(有料入場者数)に減少


・AnimeIowa
 (アイオワ州コーラルビル 7月30日〜8月1日)
 2009年・2700+人 → 2010年・2800人に増加

・Otakon
 (メリーランド州ボルチモア 7月30日〜8月1日)
 2009年・26350人 → 2010年・29274人に増加(有料入場者数)

・Anime Overload
 (テキサス州オースティン 8月6〜8日)
 2009年・420人 → 2010年・約1000人増加

・Kumoricon
 (オレゴン州ポートランド 9月4〜6日)
 2009年・4558人 → 2010年・4055人に減少


・Tsubasacon
 (ウェストバージニア州ハンティントン 10月1〜3日)
 2009年・約900人 → 2010年・1105人に増加(有料入場者数)

・Anime Banzai
 (ユタ州レイトン 10月8〜10日)
 2009年・3000人 → 2010年 3200人に増加

・Bakuretsu Con
 (バーモント州コルチェスター 10月21〜24日)
 2009年・473人 → 2010年・468人に減少(有料入場者数)


・Youmacon
 (ミシガン州デトロイト 10月28〜31日)
 2009年・6200人 → 2010年・9000+人に増加

・MangaNEXT
 (ニュージャージー州イーストブランズウィック 10月29〜31日)
 2009年・1085人 → 2010年・1195人に増加

・Nekocon
 (ヴァージニア州ハンプトン 11月5〜7日)
 2009年・3429人 → 2010年・3788人に増加


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という結果でした。
いわゆる「主催者発表」であることは念頭に置いておく必要はありますけれど、これらの数字を信じるなら、引き続き全米各地で開催されているアニメコンベンションの多く(31中25)で、参加者増加の傾向が続いてるのがわかります。
「アニメコンベンションの参加者=アニメ・マンガファン」と定義していいのなら、やはり2010年度中も、世代の入れ替わりはあるかもですが、アメリカでアニメ・マンガファンの総数は増え続けている、と判断してよさそうですね。
にもかかわらず、アメリカを含む北米地域で、アニメ・マンガ市場がずっと縮小傾向にあるという矛盾した状況は、北米でのアニメ・マンガビジネスに関わっている方達にとって、とても歯がゆいものであることは想像に難くありません。
posted by mikikazu at 16:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月18日

アカデミー賞長編アニメ部門の選考対象となった「サマーウォーズ」は、日本語オリジナル版ではなく、英語吹替版

米・アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが11月15日に、長編アニメ部門にエントリーした15作品を発表してから(プレスリリース)、ずっと気になって調べていたのが、唯一エントリーしている日本アニメ作品の「サマーウォーズ」(細田守監督 日本公式サイト)が、オリジナルの日本語版なのか、それとも英語吹替版なのか、ということでした。


というのも、今でも日本のほとんどの方が、「2002年のアカデミー賞長編アニメ賞を、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』が受賞した」と思っていますよね。
でも厳密に言うと、実際にアカデミー賞を受賞したのは、日本語オリジナル版の「千と千尋の神隠し」ではなく、ピクサー・アニメーション・スタジオのジョン・ラセター氏が監修した、英語吹替版の「Spirited Away」という作品になるのではないでしょうか?
つまり、アカデミー賞受賞における評価対象には、日本語版の声優さんの演技や、それらに対する演出行為は含まれていないことになります。
アカデミーには外国語映画部門もありますが、長編アニメ部門にエントリーするには、英語に吹替する義務があるわけではなく、2004年には今敏監督の「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」が共に、日本語音声のままで(英語字幕付き)選考対象へのエントリーを認められています。


なので、少し前から、エントリーのための手続きを進めていると伝えられていた「サマーウォーズ」の場合はどうなるのだろうと思っていたのですけど、16日付けで出されたプレスリリースの文面によれば、「この細田守作品の提出では、Michael SinterniklaasとBrina Palenciaが主演し、Mike McFarlandがADRディレクターを務めた英語音声トラックがフィーチャーされている」と記載されていますので、FUNimationが提出し、アカデミーによる選考対象作品となったのは、日本語音声のオリジナル版「サマーウォーズ」ではなく、英語吹替版の「Summer Wars」であると判断していいと思います。
ですから、今後の経過がどうであれ、アカデミーで評価の対象になっているのは、日本の観客が知っている日本語版そのままの「サマーウォーズ」ではない、ということは理解しておく必要があるでしょう。
映像そのものに修正・削除はないと思いますが、例えば予告編で見た範囲でも、主人公の健二君が、ヒロインの夏希さんを最初の部室のシーンから、「先輩」付けではなく「Natsuki」と呼び捨てにしている、といった違いが確認出来ました。


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個人的な意見を言えば、映画賞という場で、外国語映画をオリジナルの形ではなく、自国の言語に吹替えたバージョンで評価しようというのは、論外だと思います。
逆に考えて、日本の映画賞で、例えアニメーションであっても外国作品を、日本語吹替版で評価しようとしたら、賞としての権威が失われるような、失笑行為になるでしょう。
英語圏であるアメリカの映画賞が、日本語での演技を評価出来るのか?という意見もあると思いますけど、国際アニメーション協会のロサンゼルス支部が主催するアニー賞では、2003年の長編声優部門で、「千年女優」の主人公・藤原千代子を(もちろん日本語で)演じた荘司美代子さんがノミネートされた、という事実もあります。
アカデミー賞の商業的価値を利用するためには、英語吹替での応募も必要である、という考えに反対はしませんが、その英語吹替制作が、日本側のクリエイターさんの意向がきちんと理解され尊重されたものであること、可能なら直接監修してもらったものであることを、祈るばかりです。
posted by mikikazu at 15:19 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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