2007年12月28日

「SPEED RACER」声優のピーター・フェルナンデスさん&コリーン・オーラさんインタビュー


「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー兄弟監
督による新作実写版映画の製作も(たぶん)順調
で、先日もティーザー予告編が公開された、英語
版「マッハGOGOGO」こと、「SPEED RACER」(
画公式サイト
)ですけど、その影響もあるのか最近
メディアに登場することが多いのが、英語版アニ
メでかつて声優を務めた、Peter Fernandez ピ
ーター・フェルナンデスさんとCorinne Orr コリー
ン・オーラさんですね。
ピーターさんは主役のスピード(日本版の三船剛)
とレーサーX、そして英語版吹替のディレクターを
担当、コリーンさんはヒロインのTrixie(志村ミチ)
と、Spritle(三船くりお)、そして女性キャラ全てを
演じています。
ウォシャウスキー監督版「SPEED RACER」にも、
ピーターさんはテレビのアナウンサー役でカメオ
出演されている、とのことです。残念ながらコリー
ンさんには、声がかからなかったとか。


お2人が登場する、最近見かけた記事・ポッドキ
ャストを並べてみると、

・12月7日
ポッドキャストAnime Today第55回
(ピーター・フェルナンデスさんのみ)

・12月9日
ToonZone記事――ニューヨーク・アニメ・フェス
ティバルでの、2人によるパネルのレポート


・12月9日
IFC News撮影による、上記パネルのYouTube
動画


・12月20日
ポッドキャストThe Bat Segundo Show第164回

・12月25日
ToonZone記事――NYAF時に行われた独占イン
タビュー


などがまず見つかりました。
直接出演されているわけではないですが、ポッ
ドキャストGeekNightsの12月12日放送分でも、
キャスターの2人リムさんとスコットさんが、NYAF
の会場でピーターさんとコリーンさんと会った時の
模様を語ってくれてもいました。
一見普通のおじいちゃんといった感じのピータ
さんが、喋ると素晴らしく渋く格好いい声を今で
も発してくれることに感激したようですね。


また、僕自身はまだ直接視聴出来ていませんが、
アメリカで12月17日に、ケーブル局のStarzで
放送された1時間のドキュメンタリー番組、
「Anime: Drawing a Revolution」にも、ピー
ターさんは出演されていたようです。
ドキュメンタリーといえば、以前にも紹介した、
アメリカのアニメ・マンガファンがテーマの「Otaku
Unite!」(公式サイト)にも、お2人は出演して、コ
メントを残してくれています。
日本Amazon経由でもまだ入手可能のようです
が、発売元のCentral Park Mediaがどうなるか
わからない状況ですし、興味のある方は急いだ
方がいいかもです。作品についての詳しい解説
は、ceenaさんのページで。


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お2人とも、もう何十回となく繰り返してきたお話
かもしれませんが、やはりアメリカでの日本製テ
レビアニメ初上陸期の、「鉄腕アトム」「鉄人28号」
「マッハGOGOGO」「海底少年マリン」といった
作品の英語吹替制作をめぐるエピソードは、とて
も興味深いです。
(ピーターさんは「モスラ」の英語吹替にも参加
しているのですが、「スタートレック」のスールー
役で知られるジョージ・タケイさんが、同じく東宝
特撮の「ラドン」の英語吹替に参加した際の状
況が、タケイさんの自伝「星に向かって―ジョー
ジ・タケイ自叙伝」で詳しく語られていましたので、
そちらも当時の状況を知るのに役立つと思います)。


ピーターさんとコリーンさんの発言を比較してみ
ると、ディレクターとライターも兼任していたピー
ターさんの方が、より俯瞰的な視点から語ってい
るのが面白いですね。
今のアニメ英語吹替は、声優さんが1人ずつ録音
ブースに入って、個別のスケジュールで収録して
いくわけですが、60年代当時は、キャストがみん
な集まって一度に(1話につき7〜8時間)収録し
ていく方式だったそうです。
両者を比較すると、という質問にピーターさんは
ディレクター視点から、個別収録の方が、役者は
自分の演技だけに集中出来るし、他のキャストと
お喋りしたりして無駄な時間をつくることもない
から、コストの面から言っても合理的だという発
言をされています。
それに対してコリーンさんが、1人では寂しいし、
他のキャストがどんな人かは知りたい、ひょっと
したら一生会わないかもしれないし、と感傷的な
ことを述べると、「(吹替という仕事で)君が一緒に
仕事をする最も大事な相手は、スクリーンの中
のキャラクターだよ」とピーターさんが答えるのが、
なんだか格好よかったりもしました(The Bat
Segundo Show)。


現在、「SPEED RACER」のメインキャストで存命
しているのは、お2人の他にはもう、Chimchim
(チンパンジーの三平)役のJack Grimesさんだ
けだそうですが、高齢で健康がすぐれない様子の
氏は、もうコンベンションなどに参加出来るお体で
はないとのことです。
「SPEED RACER」のギャラは、いわゆるバイアウト、
つまり再放送や映像ソフトからの収益からは一切
配分されない、その時だけ払われるもので、その
後長く続いた作品の人気にも関わらず、お2人に
とって金銭的にメリットはほとんどなかったようで
すが(英語版主題歌の作詞に関わったピーターさ
んへの印税が、唯一のもの)、その代わりに、様々
な場所でファン達から、今でも送り続けられる愛情
と感謝と関心が、他の誰にも得られない報酬だと、
コリーンさんは語っています(ToonZoneインタビュ
ー)。



posted by mikikazu at 08:27 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月26日

アメリカで続く「DEATH NOTE」模倣事件(ヴァージニア州・テネシー州・マサチューセッツ州)


一番最初のヴァージニア州の事件は、Anime
News Networkなどでも大きく報じられましたが、
それ以降もアメリカでは、「DEATH NOTE」に
影響を受けたと思われる事件の報道が続いて
いたようです(Via a geek by any other name)。
ともあれ、順を追って紹介していきますね。


まず最初に報じられたのは、ヴァージニア州リッ
チモンドにあるFranklin Military Academyで、
ある男子生徒(シニアということですから、日本
でいう高校3年生でしょうか)が、「デスノート」と
称するノートへ、彼のクラスメートの名前を書き
込んでいたことを理由に、学校側から停学処分
を受けた、という事件です。

Anime News Network 2007年11月22日
付け記事
「Virginian Teen Suspended over Names
 in 'Death Note'」


今は削除されていますが、報じたNBC系列局
NBC12のページでは、実際のニュース映像も
視聴可能で、デスノートには名前を書かれな
かった、その生徒の友人のコメントなども紹介
されていました。あまり現実的な危険は感じて
いなかったようですけど。
学校側は、在籍生徒の親達に、事情を説明す
る手紙を送ったそうですが、そこで「DEATH
NOTE」を説明するために記載したサイトが、
公式でもなんでもない、訪問者が自由に、死
んで欲しい他人の名前と死に方を書き込める
お遊びサイト(?)だったり、という混乱もあっ
たようです。


続いては、テネシー州レバノン。

WKRN.COM 2007年12月21日付け記事
「Death Note Was Not 'Hit List', School
Officials Say」


Walter J. Baird Middle Schoolの生徒2人
(ミドル・スクールですから、12〜15歳でしょう
か)が、同校生徒39人の名前と死に方、日時を、
「death notebook」に書き込んでいたことを
理由に、やはり停学処分を受けています。
↑のページの「Play video」をクリックすると、
現地で報道されたニュース映像が、現在視聴
可能です。
記事のタイトルに「DEATH NOTE」の文字はあ
りますが、マンガ・アニメ作品についての言及は
全くされていません。
ただし、a geek by any other nameのブログ
主さんによると、「DEATH NOTE」はアメリカン・
イングリッシュとしては不自然で、本来なら
「death list」か「blacklist」を使う筈だから、
取材からか、あるいは作品として、「DEATH
NOTE」を報道側が知っていた可能性はあると示
唆しています。


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上記2つのケースは、停学という学内処分で
収まったようですが、マサチューセッツ州ミル
フォードの事件では、デスノートを書いた少年
と少女が、地元警察によって実際に逮捕される
という事態にまで発展しています。

The Milford Daily News 2007年12月21日
付け記事
「Death threats lead to two arrests」

逮捕されたのは、Stacy Middle Schoolの、
12歳の男子生徒と、13歳の女子生徒の2人。
容疑は、「殺人と学校の破壊の恐れ」ということ
になっています。逮捕と同時に、学校から停学
処分も受けているようです。
男子生徒は23人、女子生徒は10人の名前を、
彼らのデスノートに書き込んでいたことが警察
によって確認されています。
警察に通報したのは、そのノートを見たクラスメ
ートで、警察署長氏は、「為すべきことをしてくれ
た」と感謝の意を示しています。
学校側は、リストに掲載された33人の生徒の保
護者に連絡して事情を説明し、それ以外の家庭
にも手紙を送ったそうです。また、警察から学校
にも、警備のための警官が複数派遣されている
ようですね。


記事を読む限り、逮捕された2人がデスノートを
書く以外のこと、例えば誰かを襲ったり、武器を
用意したりといったことをした様子はなく、単純
にデスノートを書いたことのみを理由として逮捕
されたようですね。
12、13歳という年齢も考えると、かなりの過剰反
応には思えますが、他の事例とも合わせて、それ
だけ現在のアメリカの学校が、セキュリティとい
うものに厳しく気を遣わざるをえない状況を示し
ていると思います。
もちろん、自作のデスノートにどれだけ名前と
死因を書き込もうと、現実の誰かに被害が及ぶ
ことは絶対にありませんが、テネシー州の事件
の記事で、「コロンバインでも、ヴァージニア工
科大学でも、同じように警告のサインはあった」
と、リストに名前を書かれた生徒の父親が発言
していたように、このデスノートが、あるいは次
なる事件への警告・予兆かもしれない、という恐
れが強くあるのだと想像します。
今のところ僕が知る限り、これらの事件を理由
にして、「DEATH NOTE」がアメリカで糾弾され
ている、ということはないようですが……。


posted by mikikazu at 08:03 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月25日

マレーシアのコンベンションComic Fiestaは盛況が続く


マレーシアの英字日刊紙The Starの電子版
12月23日付け記事で、15〜16日に首都クアラ
ルンプールのコンベンション・ホール「ブルジャヤ・
タイムズ・スクエア」で開催されたコンベンション
「Comic Fiesta」の盛況を伝えていました
(Via MangaBlog)。

The Star記事「Fantastic fiesta」

Comic Fiesta公式サイト
http://www.comicfiesta.com/

Comic Fiestaは、ACGと略される、Animation、
Comic、Gameをテーマにした、ファン運営によ
るコンベシンョンで、2002年に立ち上げられま
した。主な活動内容は、同人誌の販売や、コス
プレ・コンテストになるようですね。
その初回大会は、たった2つの部屋を使用し
た、ささやかな規模だったそうですが、第6回
となった今年の参加者は、さらに昨年から50%
増の、3000人にも達しているそうです。ブース
を並べた同人サークルも、50を越えるとか。
イベントのスポンサーには、ヒューレット・パッ
カード社やPC.Com誌といった、コンピュータ
関係企業も名前を連ね、同人活動に役立つ
ツールも積極的に紹介していたそうです。
主催者としてはこの盛況を受けて、現状年に1
回の開催を2回に増やし、日本からアーティスト
や声優といったゲストもいずれ呼べるようにな
りたい、という抱負を語っています。


で、イベントのハイライトとしてはやっぱり、
「涼宮ハルヒの憂鬱」のED「ハレ晴レユカイ」
ダンスで盛り上がったとのことです。
YouTubeの方にアップされていた動画をいくつ
か紹介しておきますね。記事中で、もうひとつ
盛り上がったと言及されていた、「ケロロ軍曹」
の「Keroro dance」は、動画が見つかりません
でしたけど。

「Hare hare yukai dance ハレ晴レユカイ
  Comic Fiesta 2007」









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こういった、マレーシア国内でのマンガ・アニメ
の人気の高まりを受けてなのか、The Starに、
同じ23日には、「A mother’s worries」
いう記事も、合わせて掲載されていました。
これは子供を持つ母親の方から、

「自分が子供の頃には、マンガといっても『ドラ
えもん』か『キャンディ・キャンディ』くらいしかな
かったのに、今読めるマンガは、とても幅広いテ
ーマを扱っているようだ。
実際現在のマレーシアで、マンガはどれくらい人
気があるのか? その理由は?
自分の見る限り、マンガの60〜70%は、エイリア
ンや超自然的な事柄を扱っているようだが、それ
は正しいだろうか? 
子供の親として、それが大人向けのマンガである
と、どうやって見分ければいいのか?」

という質問が寄せられていたんですね。
回答者のElizabeth Taiさんによると、正確な数字
は示せないものの、マレーシアでのマンガ人気は
子供やティーンだけでなく、大人にも広まりつつあ
り、大人がマンガを読むのは、日本ではごく普通の
ことだと伝えています。
「エイリアンや超自然的な事柄を扱っているようだ
が」という質問については、「犬夜叉」や「Bleach」
といった大人気作がそういう題材を扱っているから、
そう思いがちだけれども、実際の日本マンガはもっ
と幅広いテーマを語っていると解説しています。


どういった年齢層にふさわしい内容かを見分ける
には、正規の出版物になら必ず記載されている筈
のレイティングを参考にするように、とのことをまず
述べていますが、一番良いのは、自分自身で読ん
でみて、自分の子供にふさわしいかどうか判断し
なさい、とのことで、それも正論だと思いました。
以前インドネシアの話の時にも触れましたけれど、
東南アジアで氾濫している海賊版マンガの場合は、
そういったレイティングも検閲もありませんから、
より親御さんからの注意は必要になってくるかも
しれませんね。海賊版マンガが普及していない
(スキャンレーションはまた別ですけど)、北米な
どにはない問題ですから。


参考までに、12月10〜16日の、マレーシアBorders
調べによる、マンガ売り上げランキングトップ10
以下です。

1.「フルーツバスケット」第18巻
2.「ゴッド チャイルド」第7巻
3.「キングダム・ハーツ II」第1巻
4.「ヴァンパイア騎士」第2巻
5.「DEATH NOTE」第12巻
6.「NARUTO」第20巻
7.「ベスト・オブ・ポケモン」
8.「遊戯王 Duelist」第23巻
9.「NARUTO」第24巻
10.「フルーツバスケット」第17巻




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★あわわYahooメールは自動的にスパム処理する
よう設定していましたから、あと数瞬で気づかず
削除してしまうとこでした。ともあれ、とってもあり
がとうございます。
そうですね、こちらでも「ペルソナ 〜トリニティ・ソウ
ル〜」
は、最初くらいはチェックするのかな?
「3」のお馴染みのメンバーでのアニメ版も見たか
ったですけど。
「アイドルマスター XENOGLOSSIA」の続きもなん
とかしなくちゃ、ですね。
ゲーム「ソルフェージュ」は……、柔らかい絵柄が
素敵な雰囲気ですが、ミュージック・アクション・
パートがクリア出来そうには全くないので(笑)、
様子見になります。
ゲームといえば、今年プレイしたのは、結局「ペル
ソナ3 フェス」だけになりそうですね。これもボー
ナス編といった内容でしたし、ほとんどゲーム機
には触れずじまいでした。
来年は、とりあえず「アオイシロ」だけは確定してい
ますので、なんとか、はい。

posted by mikikazu at 08:19 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月24日

IGN.comによる、2007年度北米でのトップ10アニメ


諸事情で書き直し書き直しっと。
北米発のゲームをメインとした、総合情報サイト
IGN.comが、2007年度に北米で発売・放送・
公開されたアニメ作品からのトップ10リストを、
22日付けで公開しています。

IGN.com「The Top Ten Anime of 2007」

選出の対象となるのは、2007年度内に初めて北
米でDVD発売・テレビ放送・劇場公開が始まった
作品で、それ以前から市場に存在している作品、
例えば「NARUTO」や「Bleach」などは、対象外と
なります。セールス的に好調だった「Hellsing
Ultimate」も、残念ながら外れます。
基準は、セールス、批評、ファンからの反応、そし
てIGN.comスタッフからの主観も「少し」含んだ
ものになるそうです。
TOP10からは外れたものの、評価すべき作品と
しては、出来とはともかくDVDのセールスは良か
った「Robotech – The Shadow Chronicles」と、
「ツバサクロニクル」が挙げられています。
ともあれ、TOP10に並んだ作品は――


1.「パプリカ」

2.「DEATH NOTE」

3.「アフロサムライ」

4.「鉄コン筋クリート」

5.「涼宮ハルヒの憂鬱」

6.「Air」

7.「蟲師」

8.「BECK」

9.「ウィッチブレイド」

10.「Highlander: The Search for Vengeance」



という結果になっています。
アメリカ人監督ということがメインの話題になった
「鉄コン筋クリート」を除けば、セールスという面
からすると、妥当なランキングに思えます。
「パプリカ」は、DVD発売直前の10月25日まで、
実に22週間(154日)に及ぶ劇場公開のロングラン
を記録しましたし、「DEATH NOTE」にしても、有料
オンライン配信のインパクトは、新しい流通経路の
試みとして、かなりあった筈です。
その他の作品は、ずっと調査している、北米オン
ラインストアの売り上げランキングでも、常連の
作品ばかりですよね。


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あ、「パプリカ」については、他にも選ばれている
ランキングがありました。
Animation World Networkが12月21日付け
で掲載していた記事、

「10 Best in Animation Home Entertainment
 for 2007」


がそれで、これは2007年度に発売された、アニメ
ーション作品全般のDVD作品からのTOP10リスト
なんですが、

1.「レミーのおいしいレストラン」
2.「POPEYE THE SAILOR VOLUME I」
3.「カーズ」
4.「THE PIXAR SHORT FILMS COLLECTION
  VOL. 1」
5.「LOONEY TUNES GOLDEN COLLECTION
  VOL. 5」
6.「THE ADVENTURES OF OSWALD THE LUCKY
  RABBIT」
7.「WOODY WOODPECKER AND FRIENDS
  CLASSIC CARTOON COLLECTION」
8.「パプリカ」
9.「サーフズ・アップ」
10.「TOM AND JERRY SPOTLIGHT COLLECTION
  VOL. 3」

という風に、他のアメリカ製の新作・旧作に混じって、
「パプリカ」も堂々選出されていました。
今年は、北米劇場での日本アニメの公開が少なかっ
たこともありますし、実質的に「パプリカ」の年だった
と評していいんでしょうね。
これで、去年末に焦ってエントリーしていなければ、
今年のアカデミー賞も盛り上がっていたかもしれま
せんが。


posted by mikikazu at 11:46 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月23日

ドイツでの日本マンガ売り上げランキング(2007年8月〜11月期)


当ブログでは定期的に、北米やフランスでの、日本
マンガの売り上げランキングを調査しているわけで
すが、今回はドイツです。
ドイツの情報サイトSplashcomicsが、12月15日付
けで、ドイツ市場における日本マンガ売り上げの11月
分ランキングを掲載していました(Via Manly Manga
and More…
MangaBlog)。
ドイツにおける日本マンガ市場については、JETRO
(日本貿易振興機構)
が2006年3月に発表した、

「ドイツにおける日本マンガ市場の実態(輸出促進
調査シリーズ)」


が参考になると思います。
僕自身は、ドイツ語版日本コミックというと、
Carlsenからの「シャーマンキング」(祝・完結編決
定)をプレゼント用に購入したことがあるくらいです。
ともあれ最新の、11月期チャートは、


1.「NARUTO」第27巻 (Carlsen)
2.「ONE PIECE」第45巻 (Carlsen)
3.「覇王・愛人」第7巻 (Egmont)
4.「魔法先生ネギま!」第13巻 (Egmont)
5.「紳士同盟†」第7巻 (TOKYOPOP)
6.「ふしぎ遊戯 玄武開伝」第5巻 (Egmont)
7.「DEATH NOTE」第9巻 (TOKYOPOP)
8.「不器用なサイレント」第1巻(TOKYOPOP)
9.「ロッキン★ヘブン」第2巻 (TOKYOPOP)
10.「かりん」第3巻 (Carlsen)
11.「xxxHolic」第9巻 (Egmont)
12.「きみが恋に堕ちる」(TOKYOPOP)
13.「名も無きの鳥の飛ぶ夜明け」第3巻 (Egmont)
14.「花ざかりの君たちへ」第13巻 (Carlsen)
15.「Black Cat」第15巻 (Carlsen)



という結果になっています。
「NARUTO」「ネギま!」「DEATH NOTE」など、
お馴染みのタイトルに混じって、BL系の作品も
強いのが特徴でしょうか。
以下、データのあるそれ以前の、8月から10月の
ランキングも合わせて掲載してみますね。


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2007年8月期

1.「ONE PIECE」第44巻 (Carlsen)
2.「名探偵コナン」第51巻 (Egmont)
3.「DEATH NOTE」第7巻 (TOKYOPOP)
4.「犬夜叉」第46巻 (Egmont)
5.「NARUTO」第25巻 (Carlsen)
6.「覇王・愛人」第6巻 (Egmont)
7.「純情ロマンチカ」第4巻 (Ai-Carlsen)
8.「ロッキン★ヘブン」第1巻 (TOKYOPOP)
9.「名も無きの鳥の飛ぶ夜明け」第2巻 (Egmont)
10.「してわがままH」(TOKYOPOP)
11.「NANA」第16巻 (Egmont)
12.「銃夢:Last Order」第9巻 (Carlsen)
13.「紳士同盟†」第6巻 (TOKYOPOP)
14.「エスペランサ」第4巻 (Carlsen)
15.「恋は契約のあとで」(Carlsen)



2007年9月期

1.「ONE PIECE」第44巻 (Carlsen)
2.「NARUTO」第26巻 (Carlsen)
3.「ふしぎ遊戯 玄武開伝」第3巻 (Egmont)
4.「オレンジ・プラネット」第4巻 (TOKYOPOP)
5.「ヴァンパイア騎士」第2巻 (Carlsen)
6.「魔法先生ネギま!」第12巻 (Egmont)
7.「恋は契約のあとで」(Carlsen)
8.「Cute X Guy」第3巻 (Egmont)
9.「Dear Myself」第2巻 (Egmont)
10.「DEATH NOTE」第8巻 (TOKYOPOP)
11.「The Summit」第1巻(Lee Young Hee作 Egmont)
12.「Im Namen Des Sohnes」(ドイツ人作家 Zofia
 Garden作 Carlsen)
13.「銃夢:Last Order」第9巻 (Carlsen)
14.「名探偵コナン」第51巻 (Egmont)
15.「子連れ狼」第22巻 (Panini)



2007年10月期

1.「NARUTO」第26巻 (Carlsen)
2.「ツバサ」第13巻 (Egmont)
3.「犬夜叉」第47巻 (Egmont)
4.「ヴァンパイア騎士」第2巻 (Carlsen)
5.「名探偵コナン」第52巻 (Egmont)
6.「SEXY EFFECT 96」(Egmont)
7.「世紀末プライムミニスター」第2巻 (Egmont)
8.「DEATH NOTE」第8巻 (TOKYOPOP)
9.「不器用なサイレント」第1巻 (TOKYOPOP)
10.「ラブレス」第7巻 (Egmont)
11.「ハンターXハンター」第11巻 (Carlsen)
12.「CROWN」第2巻 (Carlsen)
13.「NANA」第17巻 (Egmont)
14.「0の奏香師」第1巻 (Carlsen)
15.「快感フレーズ」第13巻 (Egmont)



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2006年3月当時のJETROのレポートで、将来的な
市場の発展における「懸念事項」とされていた、
BL系の作品の人気が、やはり顕著に思えます。
この種の作品の、ドイツ一般社会からの見方・受け
入れられ方についてはよくわかりませんが、少なく
ともセールスという面では、大きな貢献を果たして
いるようですね。ジャンルに詳しい方による、分析
をお願いしたいところです。




posted by mikikazu at 10:03 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月22日

北米オンラインストアRight Stufのクリスマス・セールにおける、アニメDVDの価格・割引率


先にひとつご報告。
12月10日付け記事で、Frederik L. Schodt 
フレデリック・ショットさんの新著「The Astro
Boy Essays: Osamu Tezuka, Mighty Atom,
and the Manga/Anime Revolution」につ
いて、少し述べましたよね。
その僕のレビューが、他ならぬショットさんの公式
サイト
の、「The Astro Boy Essays」レビュー・
コーナー
でも、他の英語記事と共に紹介されて
いました。ありがとうございます。
考えてみればショットさんは日本語堪能なんで
すから、うちを見つけられても、おかしくはないわ
けです。あー変なこと書いてなくてよかった(笑)。
ともあれ良書なので、あらためてですが、とって
もお薦めなのです。オンラインでも買えますし、
大型書店の洋書コーナーでも、わりと置いてあ
ると思います(僕は大阪・梅田の紀伊國屋で)。
あ、ブログ名を「an intriguing name」と評して
もらえたのは、勝ち負けで言うと勝ちです? 


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さて本題です。
12月18日付け記事のフォロー・アップになります
が、現在北米のオンラインストアでは、クリスマス、
あるいはホリデイ・シーズンに合わせた格安セー
ルを色々開催中です。
おそらくは、1年で一番安くなる時期のひとつだと
思いますので、その中から、「Right Stuf's 12
Days of Anime!」
と題した、12日間限定のセー
ルを開催中のRight Stufにおける、アニメDVD格
安商品の一部と、その値引率をちょっと紹介してみ
ますね(1ドル=114.2円計算)。


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・「涼宮ハルヒの憂鬱」第1巻限定版
 定価64.98ドル(7421円)
 →31.99ドル(3653円)・50%引き

・「鋼の錬金術師」DVD-BOX1(第1〜16話)
 定価49.98ドル(5708円)
 →24.99ドル(2654円)・50%引き

・「舞-HiME」全1〜7巻セット
 定価174.86ドル(1万9969円)
 →69.99ドル(7993円)・59%引き

・「ちょびっツ」Mini Box 1+2(全話収録)
 定価119.96ドル(1万3699円)
 →48.99ドル(5595円)・59%引き

・「MÄR-メルヘヴン-」第1〜3巻セット
 定価59.94ドル(6845円)
 →23.99ドル(2740円)・59%引き

・「シスタープリンセス」Box Set(Thinpak)
 定価49.98ドル(5708円)
 →19.99ドル(2283円)・60%引き

・「ぷちぷり*ユーシィ」Box Set(Thinpak)
 定価59.98ドル(6850円)
 →22.99ドル(2625円)・61%引き

・「エウレカセブン」全10巻セット
 定価249.80ドル(2万8527円)
 →89.99ドル(1万277円)・63%引き

・「烈火の炎」全10巻セット
 定価249.80ドル(2万8527円)
 →74.99ドル(8564円)・69%引き
 
・「君が望む永遠」全1〜3巻セット
 定価89.94ドル(1万271円)
 →19.99ドル(2283円)・77%引き

・「成恵の世界」Box Set/Book 1 Brick Pack
 定価79.99ドル(9135円)
 →16.99ドル(1940円)・78%引き


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などなどが並んでいます。
こういう風に一気に安くなるセールスを待って、
まとめ買いする人も多くいるようです。既に売り
切れの商品もあるみたいですね。


あらためて気づくのは、「ハルヒ」第1巻限定版の
在庫がまだ残っていることでしょうか。
2007年5月29日に、通常版とこの第1巻限定版は
発売されて、それなりに売れていた筈で、特に限定
版はすぐに売り切れるのでは――という話も当時あ
ったんですが、半年が経過しても、まだまだ在庫が
残っているようです。これは他の多くのストアでも
同様の状況です。
どれだけの数の限定版が出荷されたかは、1万とも
2万とも諸説あって、真実は不明なんですが、それ
がわかれば、現在の在庫状況とも合わせて、北米
における「ハルヒ」セールスの動きも、もう少し見え
てくると思うのですが。
この第1巻限定版については、卸売業者への出荷
分は完売したそうですけど(角川会長の言う「6万
セット売れた」は、たぶん通常版と合わせた、その
部分の数字ではないかと)、小売店側で、仕入れ過
ぎて在庫・返品の山では、あんまり良くないわけで
すし。

posted by mikikazu at 09:47 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月20日

2007年度版・米国図書館協会による10代向け推薦グラフィックノベルの最終ノミネート作品が決定


毎年この時期恒例の企画ですが、ALA-
American Library Association
(米国図書
館協会)の青少年部門――Young Adult
Library Services Association
(ヤングアダ
ルト図書館サービス協会)による、本年度の、
アメリカのティーンにふさわしいグラフィックノベ
ルのリストが、その最終ノミネート作品を発表
しています(Via Precocious Curmudgeon)。


推薦対象作品は、アメリカで2006年9月1日
から、2007年12月31日までの間に出版され
たものになります。
96作品が推薦されたFiction部門に名前を連
ねる、日本発の日本人マンガ家さんによるマン
ガ作品のリストは以下です。


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「AQUA」第1巻
(天野こずえ TOKYOPOP)

「よつばと!」第4巻
(あずまきよひこ ADV MANGA)

「龍眼 -ドラゴン・アイ-」第1巻
(藤山海里 Del Rey)

「悩殺ジャンキー」第1〜3巻
(福山リョウコ TOKYOPOP)

「ばく」
(水月博士 TOKYOPOP)

「ヴァンパイア騎士」第1〜2巻
(樋野まつり Viz Media)

「いばらの王」第1〜2巻
(岩原祐二 TOKYOPOP)

「パンプキン・シザーズ」第1巻
(岩永亮太郎 Del Rey)

「花より男子」第25巻
(神尾葉子 Viz Media)

「アライブ 最終進化的少年」第1〜2巻
(作・河島正/画・あだちとか Del Rey)

「夕凪の街 桜の国」
(こうの史代 Last Gasp Publishing)

「TRAIN+TRAIN」第1〜3巻
(ストーリー・倉田英之/画・たくま朋正 Go! Comi)

「夢幻スパイラル」第1〜2巻
(草凪みずほ TOKYOPOP)

「怪物王女」第1巻
(光永康則 Del Rey)

「放課後保健室」第1〜5巻
(水城せとな Go Comi!)

「エマ」第1〜5巻
(森薫 DC Comics / CMX)

「極楽 青春ホッケー部」第1〜2巻
(森永あい Del Rey)

「ラブ★コン」第1巻
(中原アヤ VIZ Media)

「西の善き魔女」第1〜4巻
(桃川春日子 荻原規子 TOKYOPOP)

「トランスルーセント 彼女は半透明」第1巻
(岡本一広 Dark Horse Comics)

「CANON」第1〜3巻
(潮見知佳 DC Comics / CMX)

「銀魂」第1〜3巻
(空知英秋 Viz Media)

「地球へ…」第1〜3巻
(竹宮恵子 Vertical)

「ウォーキン・バタフライ」第1巻
(たまきちひろ Aurora Publishing)

「結界師」第7〜9巻
(田辺イエロウ Viz Media)

「ゴン」第1巻
(田中政志 DC Comics/CMX)

「蟲師」第1〜2巻
(漆原友紀 Del Rey)

「フラワー・オブ・ライフ」第1〜3巻
(よしながふみ Digital Manga Publishing)

「月とサンダル」第1巻
(よしながふみ Digital Manga Publishing)


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という感じで、古典から新作まで色々とバラエ
ティ豊かな、29作品が推薦されていますね。
「Rock and Roll Love」(Misako Rocks!
Hyperion Paperbacks)や「Me2」(Murase
Sho TOKYOPOP)は、向こうのみで活躍されて
いる方の作品になるでしょうか。


ともあれファンとしては、「AQUA」第1巻が入って
いるのが嬉しいのであります。
セールス的に売れているというお話は、なかなか
目にしないのですが、図書館向きの良書であるこ
とは間違いないと思いますし。
「夕凪の街 桜の国」なんかも、向こうの図書館に
こそ広く置いて欲しい作品ですね。
図書館向きということでいえば、「銀魂」を推薦し
ちゃったの誰ですかーって感じです(笑)。作者さん
に知られたら、速攻ネタにされそうですね。
昨年度はトップ10に、「DEATH NOTE」が選ばれ
たわけですけど(2007年1月31日付け記事)、今年
はどの作品になるでしょうか。結果が楽しみです。

posted by mikikazu at 11:45 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月18日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(12月上旬編)


さて、引き続き本日2つ目の記事は、北米の各オ
ンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ラン
キング12月上旬分です。
マンガに引き続き、ICv2によるアニメ作品の2007
年9〜10月期ランキングは――

1.「アフロサムライ」
2.「ポケモン」
3.「ドラゴンボールZ」
4.「NARUTO」
5.「Bleach」
6.「攻殻機動隊 Solid State Society」
7.「Hellsing Ultimate」
8.「ウィッチブレイド」
9.「Final Fantasy Advent Children」
10.「涼宮ハルヒの憂鬱」


ということになっています。
「ポケモン」は人気復調傾向にあるとのことです
し、実写版映画の撮影も始まった「DBZ」は、まだ
まだビジネスチャンスがあるんでしょうね。
「Hellsing Ultimate」も、この時期には好調だ
ったんですから、ジェネオンUSAと共にこのまま
……ということはないと思います。


そうそう、少し話題は外れますが、実写版「DBZ」
といいますと、メキシコ・シティで撮影中の様子を
伝える初めての写真が、HoyCinemaに掲載
されていました(Via ComingSoon.net)。
写っているのは孫悟空役のJustin Chatwin君で、
どうやら高校に通っている途中のようなシーンで
しょうか。


ともあれ、以下ランキングです。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
(12月3〜9日)

予約含む総合ランキング
1.「FLCL(フリクリ)DVD Collection 'Ultimate
  Edition'」
2.「臣士魔法劇場 リスキー☆セフティ
  Bundle (3 DVDs)」
3.「Bleach DVD Box Set 1」
4.「鋼の錬金術師 Season One Box Set 2」
5.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第12巻


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「スクラップド・プリンセス Complete Collection」
2.「無責任艦長タイラー OVA Limited Edition
  Ultra DVD Box Set」
3.「爆裂天使 DVD Box Set」
4.「TheビッグオーU Complete Collection」
5.「Theビッグオー Complete Collection」
6.「頭文字D シーズン1 DVD Box Set」
7.「GTO DVD Box Set 1」
8.「成恵の世界 DVD Box Set」
9.「犬夜叉 Movie Box Set Deluxe Edition」
10.「シスター・プリンセス DVD Box Set」


The Anime Corner Store
(予約含む)

1.「.hack//Roots」第5巻
2.「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻限定版
3.「ツバサクロニクル」第5巻
4.「ニニンがシノブ伝 DVD Box Set」
5.「ウィッチブレイド」第3巻
6.「N・H・Kにようこそ!」第2巻


Anime Castle
(予約含む)

1.「DEATH NOTE」第2巻通常版
2.「DAETH NOTE」第1巻
3.「満月をさがして」第7巻
4.「DEATH NOTE」第2巻限定版(夜神月のフィ
  ギュア
付き)
5.「Bleach DVD Box Set 1」


buyDVD

1.「NARUTO Uncut DVD Box Set 5」
2.「Bleach DVD Box Set 1」
3.「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻通常版
4.「新機動戦記ガンダムW Complete Collection
  DVD Box Set 2」
5.「DEATH NOTE」第2巻限定版
6.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第11巻
7.「新機動戦記ガンダムW Complete Collection
  DVD Box Set 1」
8.「天空のエスカフローネ Complete Collection
  DVD Box Set」
9.「スクラップド・プリンセス Complete Collection」
10.「涼宮ハルヒの憂鬱」第3巻通常版

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一般DVDストアのANIMEコーナー

DVD Empire

売り上げランキング
1.「パプリカ」
2.「.hack//Roots」第5巻
3.「機動武闘伝Gガンダム Complete Collection 2」
4.「ドラゴンボールZ Season 3」
5.「ポケットモンスター 水の都の護神 ラティ
  アスとラティオス」
6.「アフロサムライ ディレクターズ・カット」
7.劇場版「Air」
8.「ナジカ電撃作戦 Complete Tactics」
9.「Robotech Remastered: Volume 1 -
  Macross Collection 1」
10.「Bleach」第7巻


予約ランキング
1.「ああっ女神さまっ それぞれの翼」第5巻
2.「Appleseed: Ex Machina」特別版
3.「DEATH NOTE」第2巻通常版
4.「幽遊白書 Eight Finalists」
5.「BECK」第5巻
6.「ヤマトナデシコ七変化」第1巻
7.「機動戦士ガンダムSEED Complete Collection 1」
8.「特公 The Complete Series」
9.「.hack//Roots」第6巻
10.「Appleseed: Ex Machina」通常版


VIDEO Universe

1.「NARUTO Uncut DVD Set Season 5」
2.「NARUTO Uncut DVD Set Season 1」
3.「ウィッチブレイド」第3巻
4.「Voltron: Defender Of The Universe -
  Collector's Edition 5」
5.「NARUTO Uncut DVD Set Season 2」
6.「ドラゴンボールZ Uncut DVD Set Season 1」
7.「ドラゴンボールZ Uncut DVD Set Season 3」
8.「NARUTO Uncut DVD Set Season 3」
9.「ウィッチブレイド」第2巻
10.「トリニティ・ブラッド Box Set」


DVD Pacific

TOP20チャートで、「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻
限定版が8位。


short_g.gif


という感じです。1日に2つランキング調査する
と死にそうですね(笑)。
今期は、いつもに増してBOXセットが売れている
ようですが、やはりこれは、ホリデイ・シーズンと
いうことも関係してるんでしょうか。セールを行っ
ているショップもあるようですし。
どこかで、「プレゼントにしたいアニメBOXセット
は」――みたいな調査がないか、探してみます。
「DEATH NOTE」はやっぱり、今年のヒット作「ハ
ルヒ」「Hellsing Ultimate」なんかと比較すると、
チャート・アクションは控え目で、ぼちぼちという
感じですね。オンライン配信やテレビ放送との兼
ね合いもあるので、成功・失敗を論じるには情報
が足りませんが。



posted by mikikazu at 09:25 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

北米オンラインストアでの、マンガ売り上げランキング(12月上旬編)


調べるのが遅れてしまっていたランキング報告
を、今日は2つ続けて掲載しておきますね。
まずは北米オンラインストアにおけるマンガ作
品の売り上げランキング12月上旬編です。


その前になんですが、業界情報サイトICv2
12月17日付け記事から少し情報を。
ICv2が発行している小売店向け情報誌ICv2
Guide第50号「Anime/Manga」には恒例の、
北米市場でのマンガ・アニメ作品のランキン
グが掲載されているようです。
これはセールスだけではなく、他の色々な情
報も加味した、売れ筋評価ランキングのよう
なものみたいですね。
2007年9〜10月期におけるマンガTOP10は
――、

1.「NARUTO」
2.「Bleach」
3.「フルーツバスケット」
4.「DEATH NOTE」
5.「キングダム・ハーツ」
6.「ヴァンパイア騎士」
7.「ポケモン」
8.「鋼の錬金術師」
9.「魔法先生ネギま!」
10.「紳士同盟†」


ということになっています。
かねてより、かなり売り上げ好調で、アニメ化も
決まった「ヴァンパイア騎士」が、今後の注目作
になるでしょうか。
ともあれ以下、各ストアのトップセラー・リストに
なります。


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・アメリカAmazon

1.「Let's Find Pokemon! Special Complete
 Edition: Find Pokemon SP ED」
2.「NARUTO」第27巻
3.「NARUTO」第26巻
4.「NARUTO」第25巻
5.「Warriors: Warrior's Refuge」
6.「The Lost Warrior (Warriors)」
7.「Making Comics: Storytelling Secrets
  of Comics, Manga and Graphic Novels」
8.「DEATH NOTE」第1巻
9.「NARUTO」第24巻
10.「NARUTO」第1巻


・Barnes & Noble

1.「NARUTO」第25巻
2.「NARUTO」第26巻
3.「NARUTO」第27巻
4.「DARK HUNGER」(Christine Feehan)
5.「NARUTO」第24巻
6.「The Lost Warrior (Warriors)」
7.「フルーツバスケット」第18巻
8.「NARUTO」第23巻
9.「NARUTO」第22巻
10.「フルーツバスケット」第17巻


・Books-A-Million


1.「NARUTO」第15巻
2.「NARUTO」第1巻
3.「NARUTO」第18巻
4.「NARUTO」第13巻
5.「NARUTO」第14巻
6.「NARUTO」第17巻
7.「フルーツバスケット」第17巻
8.「Bleach」第20巻
9.「NARUTO」第16巻
10.「NARUTO」第2巻


・Chapters Indigo
(カナダ)

1.「DEATH NOTE」第1巻
2.「NARUTO」第25巻
3.「NARUTO」第26巻
4.「DEATH NOTE」第3巻
5.「DEATH NOTE」第2巻
6.「DEATH NOTE」第4巻
7.「DEATH NOTE」第6巻
8.「フルーツバスケット」第17巻
9.「紳士同盟†」第4巻
10.「DEATH NOTE」第7巻


・AnimeNation

1.メガミマガジン2007年12月号
2.メガミマガジン2008年1月号
3.「よつばと!」第5巻
4.「ピアノコレクションズ ファイナルファン
 タジーX ピアノソロ (楽譜) 」
5.「ファイナルファンタジー ギターソロ コ
 レクション」


・Right Stuf

1.「フルーツバスケット」第18巻
2.「フルーツバスケット」第17巻
3.「武装錬金」第9巻
4.「げんしけん」第9巻
5.「ラブレス」第7巻
6.「魔法先生ネギま!」第16巻
7.「ローゼンメイデン」第6巻
8.「ラブレス」第1巻
9.「かしまし」第4巻
10.「彼氏彼女の事情」第19巻


・Anime Castle

1.「NARUTO」第26巻
2.「NARUTO」第27巻
3.「鋼の錬金術師」第15巻
4.「ベルセルク」第20巻
5.「NARUTO」第25巻


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という感じです。
今月で「NARUTO NATION」の最終セットとなる、
「NARUTO」第25〜27巻は、やはり絶好調で、こ
のプロモーションは大成功だったように見えます。
成長したナルトを描く第二部へと進む、次の第28
巻は来年3月からで、以降隔月で発刊されていく
そうです。次は「Bleach Nation」とか?
カナダの書店で「DEATH NOTE」が絶好調なの
は――、放送が始まったアニメ版の影響も大きい
んでしょうか。アメリカ(午前0時)より、いい時間
帯(午後10時)で放送されてもいますし。
その英語吹替が地元バンクーバーで制作されて
いる地元贔屓みたいなものは、まあ、ないでしょ
うね(笑)。



posted by mikikazu at 08:02 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月17日

北米版「メガミマガジン DELUXE」発売開始


2006年7月の発表から(参考・「英語で!アニメ・
マンガ」2006年7月24日付け記事
)、1年と5ヵ月
を経て、北米でもようやくに、メガミマガジン(公式
サイト
)――、というか、その別冊ムックである「メガ
ミマガジン DELUXE」の英語版(Otaku USA公式
サイト掲載表紙画像
)が発売になったようですね。
僕自身は、日本版を直接目にしたことはないので
すけど、評判はいくつか……、というくらいです。


定価は19.95ドル(約2250円)で、実売価格は13〜
14ドル(約1470〜1580円)で購入出来ます。
向こうでの出版社Digital Manga Publishing
らのプレスリリースでは、2007年6月6日発売予定
だったのですが、ちょっと遅れてしまいました。
アメリカAmazonだと、11月28日が発売日になっ
ていますけど、実際に発送可能になったのは、
ここ数日のようです。だから、向こうのファンの方
の反応はこれからですね。
「Vol.1」というナンバーになっていますが、実際
の中身は日本版の「Vol.5」からになります。
画像を見る限り、来年2月頃発売予定の「Vol.2」
も、日本版の続く「Vol.6」になるようです。
そういう表紙だと、第1シーズンの英語字幕編集
作業が終了したという(「白い空」12月15日付け
最新ニュース
)、「魔法少女リリカルなのは」シリ
ーズの、北米でのDVDリリースが間に合えばい
いですが、ちょっと無理でしょうか……。


で、レビューがさっそくComic Book Bin 12月
15日付け記事
で掲載されていました。
記事はわりに好意的で、「ページまたページがそう
いう種類のものばかりで、間違いなくオタク――
熱狂的なマンガ・アニメファン――にとっては至福
の内容。だが、掲載されているファンサービスを楽
しむには、必ずしもオタクである必要もない」という
言葉で締められています。どうでしょうか。
ceenaさんのところの記事のコメント欄では、内容
がアメリカの書籍市場にふさわしいかどうか――と
いう懸念の声もありましたが、やはり「16歳以上」の
レイティングになっているようですし、実際の書店で
の扱われ方なども含めて、今後のファンからの報告
を待ちたいです。定期刊行の雑誌ではなく、ムック
としての書籍流通になるので、その辺の管理は楽か
もしれませんが?
ただ、雑誌の内容的に、そんなに日本語読解能力
を求められるわけでもないからか、Anime Nation
などの書籍売り上げランキングでは、輸入版の日
本オリジナル「メガミマガジン」が、毎号で大抵トップ
を占めていたりもするのですけど、英語版の需要
はどれだけあるでしょう……。





posted by mikikazu at 08:06 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月15日

フランスでの日本マンガ売り上げランキング(2007年11〜12月期)


恒例ですが、フランスでの日本マンガ売り上げ
ランキング11〜12月期分を、BdZoomが発表
しています(Google翻訳 Via Journalista)。
今期のランキングは、

1.「フルーツバスケット」第23巻
2.「ONE PIECE」第40巻
3.「NARUTO」第32巻
4.「鋼の錬金術師」第15巻
5.「魔法先生ネギま!」第11巻
6.「聖闘士星矢EPISODE・G」第11巻
7.「鋼の錬金術師」第15巻コレクター・エディション
8.「NARUTO」第31巻
9.「D.Gray-Man」第7巻
10.「NARUTO」第1巻
11.「DEATH NOTE」第6巻
12.「Bleach」第24巻
13.「NARUTO」第2巻
14.「エンジェル・ハート」第21巻
15.「NARUTO」第3巻


という感じになっています。
世界各地で共通する人気作で埋まっている
中で、北米ではまるで人気のない「聖闘士星
矢」関連作がランクインしているのがヨーロッ
パらしいかなと。


記事文中で読める、各作品の刷り出し部数で
は、特にトータルで500万冊(フランスでのマン
ガ総売上げの19%)、昨年が100万冊、近刊
の各巻の平均部数が22万冊という「NARUTO」
にやはり驚かされますね。
過去の情報と合わせて、フランス市場における
ベストセラー日本マンガの平均刷り出し数部数は、

「NARUTO」……22万冊
「DEATH NOTE」……13万7千冊
「ONE PIECE」……市場シェア5%(10万冊程度?)
「鋼の錬金術師」……8万3000冊
「Samurai Deeper Kyo」……6万6000冊
「フルーツバスケット」……シェア3%(6万冊程度?)
「Bleach」……5万冊
「NANA」……4万5千冊
「はじめの一歩」……3万6千冊
「聖闘士星矢EPISODE・G」……3万5千冊
「ベルセルク」……3万冊
「名探偵コナン」……3万冊
「魔法先生ネギま!」……3万冊
「D.Gray-Man」……3万冊
「xxxHolic」……3万冊
「エア・ギア」……3万冊
「シュガシュガルーン」……1万5千冊
「花ざかりの君たちへ」……1万4千冊


というくらいになるでしょうか。


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フランスの書籍市場全体での、最新の週間チャ
ート(12月3〜9日)
だと、

第8位 「NARUTO」第33巻
第15位 「DEATH NOTE」第7巻
第25位 「Samurai Deeper Kyo」第36巻
第63位 「Bleach」第24巻
第86位 「NARUTO」第32巻
第88位 「MÄR」第15巻
第114位 「ベルセルク」第22巻
第122位 「ONE PIECE」第40巻
第144位 「フルーツバスケット」第23巻


などが好調のようですね。


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★引き続き微熱状態ですが、今日はお休みですし、
まずはゆっくり寝たいと思います。色々と更新した
いネタも溜まってしまってますし……。ぐう。

posted by mikikazu at 12:41 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月14日

パネル「米国のアニメ業界の現状」(ニューヨーク・アニメ・フェスティバル)パート2


昨日に引き続いて、NYAF-New York Anime
Festival(公式サイト)3日目(12月9日)のパネル
「State of the Anime Industry」の後半部分を
紹介してみます。
かなり駆け足の訳ですけど。

ToonZone2007年12月10日付け記事
「NYAF 2007: State of the Anime Industry
Panel Report」


Anime News Network12月10日付け記事
「State of the Anime Industry」

パネリスト

Adam Sheehan (FUNimation Entertainment)
Ken Iyadomi (Bandai Entertainment)
Satoshi Kanuma (Kadokawa Pictures USA)
Chris Oarr (ADV Films)
John O'Donnell(Central Park Media)
Keisuke Inoue (Think Corp.)
司会進行・Chris Macdonald(ANN編集長)


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Q4.「新たな流通手法に対する、日本の権利
者側からの『抵抗』は?」



「『抵抗』とまで呼ぶべきほどのものではなく、コミ
ュニケーションやその過程での誤解といった問題」
(Sheehan)

「日本と、それ以外の国の会社間では、そのビジ
ネスの進め方に大きな差がある。例えば、日本の
ほとんどの会社が、日本と違って返品が可能な、
アメリカでのDVD小売市場のことを理解していない。
ただし、より多くの人が日本国外のビジネスのや
り方を学び始めているのも事実で、いずれは次第
にその理解も深まっていくだろう」(Iyadomi)

「アニメの場合、アメリカで過去に手がけた作品が
リリースされる頃には、新しい試みを認めるべき、
その作品のプロデューサーやライセンサー達は、
次の作品のために動いている。新作のために忙し
過ぎて、過去作品にまで気をまわす余裕がない、
ということもある」(Kanuma)

「日本は、車や電化製品といった、形のある商品で
はない、アニメやマンガなどの文化の輸出にはずっ
と関心がなかった。日本側が輸出の必要性を感じて
いない、アニメやマンガの権利を取得するために、
かつては大変な努力を要した。それも少しずつ望ま
しい方向に変わりつつあるが、まだかなり時間がか
かるだろう」(O'Donnell)


Q5.「日本のアニメ業界にとって、アメリカやその他
の国の市場は、どれだけの重要性があるのか?」


「重要であって欲しい。作品を制作する時に、北米
市場のことなど全く考える必要のなかった10年前か
らすると、大きく変わった」(Iyadomi)

「日本の海外市場への関心の高まりは、GONZOが
アニメ制作を担当し、最初の吹替は米国側で行わ
れた『アフロサムライ』のような共同制作作品が示
していると思う」(Sheehan)

「海外市場はどんどん日本にとって重要になりつ
つあるのに、多くの制作者達は、彼らが作りたい
種類の作品を多く制作し続けており、アメリカの
ファンが見たがるものを考慮に入れていない。
角川の場合はUSA支社があるので、海外からの
反応も、より多く手に入れられる。
個人的な意見としてだが、もしアメリカからの収益
を得たいのなら、もっとこちらのファンの望む種類
の作品を供給するべきだろう」(Kanuma)

「アメリカのファンが望む作品を作ってくれた方が、
我々には好ましい。個人的には、もっとアクション
作品を」(Oarr)


Q6.「日米での配給時間差からは、どれくらいの
影響があるのか。また、それを短くするために、
どんな努力がされているのか?」


――全員が影響を認め、日本に合わせてアメリカ
でもリリースすることは、ほぼ不可能と。

「日本での放送から24時間後に、ファンサブが
ネットに流されてしまう状況では、特にマイナー
な作品ほど、影響は大きい。日米での時間差を
縮める努力は重要だが、効果的な方法はまだ見
つかっていない」(Sheehan)

「日本のテレビ局は、放送からDVDのリリースま
でに、少なくとも3ヵ月の時間を置くことを要求し
てくることがよくある。その期間中は、もちろん
海外でもDVDを発売出来ない。
また、言語の壁による問題もある。日本のアニメ
制作者達は、ファンサブ制作グループほどの、
翻訳にさける人員は保有していないし、放送ギリ
ギリまで制作に費やしているタイトなスケジュー
ルの中では、とてもそんな余裕もない。
より多くのファンや一般の人々を惹きつけるには、
字幕だけでなく英語吹替の役割もまた重要だが、
字幕と吹替の双方を、1ヵ月以内に完成させてし
まえるような作品はほとんどない」(Iyadomi)

「日本で作られた作品を海外で供給するには、
権利関係でもクリアしなくてはならない問題が
たくさんある。実際角川も過去に、日米同時リリ
ースを試みたことがあるが、ツメの部分で権利
問題が浮上し、実現しなかった」(Kanuma)

「BANDAIも、日米で同時に作品を放送してみな
いかという誘いを受けたことがある。けれど話を
持ちかけた会社には、正しく企画を進めるだけ
の時間の余裕がなかったようだ(『同じ作品のこ
とを言ってると思うよ』とKanuma氏から)」
(Iyadomi)

「ADV.Filmsでは、『シュヴァリエ 〜Le Chevalier
D'Eon〜』を日本でまだ放送している最中に取得
し、日米リリース時期の差を埋めるためのサンプ
ルとして扱ってみたことがある。
最大限の努力を費やし、様々な問題もクリア出来
たにもかかわらず、その結果は、収益という点で
効果があったかどうか、判断するには微妙なもの
にしかならなかった」(Oarr)


Q7「日本政府によるここ最近の、マンガやアニメ
などのポップカルチャーを国際的に宣伝する活動
は、北米のアニメ業界によい影響があるか?」


「我々が最も助けを必要としていた、北米でのアニ
メ市場の立ち上げ期である90〜91年頃には何もし
てくれなかった。市場が飽和している今となっては、
その頃だったら可能だったほどの助けにはならな
いだろう」(O'Donnell)

「何かに集中して取り組む時には、日本政府は色
々なことを実現してくれるから、彼らによる関与が
貢献出来るものは多いと思う」(Oarr)

「対海賊行為活動において主導してくれるのが、
最大の助けになるだろう」(Iyadomi)

「直接FUNimationに影響するものではなくても、
どんな形であれ、日米間でそういうコミュニケー
ションがあるのはありがたい」(Sheehan)


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という感じです。
アニメ!アニメ!12月12日付コラム
「なぜ米国でアニメDVDは儲からないのか?」
も参考になると思います。


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★昨日辺りから咽喉が痛いのは、きっと風邪の
引きかけですね。
体温はまだ37.3度と微熱の段階なので、これ以
上こじらせないようにしたいものです。
今日は早目に寝ますです。どてばた。




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2007年12月13日

パネル「米国のアニメ業界の現状」(ニューヨーク・アニメ・フェスティバル)パート1


NYAF-New York Anime Festival(公式サイト)
の3日目(12月9日)午後1時からは、「State of
the Anime Industry」と題されたパネルが開か
れていて、北米のアニメ業界に関わる企業の関
係者が集まり、今年から来年にかけての、アメリ
カでのアニメ業界の状況を語る、という内容だっ
たようです。

ToonZone2007年12月10日付け記事
「NYAF 2007: State of the Anime Industry
Panel Report」


Anime News Network12月10日付け記事
「State of the Anime Industry」

パネリストは、

Adam Sheehan (FUNimation Entertainment)
Ken Iyadomi (Bandai Entertainment)
Satoshi Kanuma (Kadokawa Pictures USA)
Chris Oarr (ADV Films)
John O'Donnell (Central Park Media)
Keisuke Inoue (Think Corp.)

という方々で、司会進行はANN編集長のChris
Macdonaldさんです。
ToonZoneとANNの記事を基に、パネルで語られ
た発言をいくつか抜き出してみますが、どらちも
ほとんど間接話法による記述ですし、両者で異な
っている表現もありますから、当人達の発言その
ままではなく、大体の意味合い、くらいでよろしく
お願いします。完全な採録か音声が見つかりまし
たら、また補完しますね。


short_g.gif


Q1.「北米のアニメ業界の現状は?」

「どんな業界にも浮き沈みの時期があるものだが、
北米のアニメ業界はこれまでのDVDから新世代
ディスク、そしてデジタル・ダウンロードといったメ
ディア形式への変換期にある」(Sheehan)

「業界は厳しい時期を経験しているが、アニメ全
体の人気は成長し続けている」(Iyadomi)

「『涼宮ハルヒの憂鬱』は世界的に成功をおさめ
たが、上手くいかなかった作品もある」(Kanuma)

「業界に必要なのは、『ポケモン』や『Bleach』
のように市場を再び活気づかせる、『次の大物』
だ。今はそれを待っている時期」(Inoue)

「2007年後半のセールス不調の原因のひとつは、
市場を引っ張る作品の発売や、それに伴うイベン
トがなかった、リリース・スケジュールの問題」
(Oarr)

「アニメDVD販売不調には2つ原因がある。
ひとつはDVD小売チェーンの合併整理・破綻。
Music LandとTower Recordsの経営破綻により、
アニメDVDの小売ベースが35%失われ、未だに
他のチェーンによっても埋め合わされていない。
DVD市場全体の縮小もあり、Targetはもはやア
ニメDVDを扱っていないし、Best Buyもその在庫
を減らしつつある。
もうひとつはファンサブなどの違法ダウンロード。
Media Defender社に依頼した調査では、
BitTorrent経由で違法ダウンロードされている
アニメの数は1週間で600万にも達している
(ICv2関連記事)」(O'Donnell)


Q2.「アメリカのDVD市場全体が、昨年では30%も
の下落を示しており、アニメDVD市場も2003年の
5億5000万ドルから、今年は3億5000万ドルにま
で減少するとの予測だが、各社の対応は?」


「逆に、FUNimationの業績は昨年から上向きである。
ただし、今の業界トップの地位にとどまるためには、
新たな価格設定やプロモーション方法、購買者のDVD
棚スペースを減らす方策など、様々な努力が必要だ。
例えば、まもなく発売される『創聖のアクエリオン』
(北米公式サイト)のディスクは2枚だけで、1枚に13
話を収録する予定だ。iTunesやXbox Liveを利用し
たオンライン販売も考慮中」(Sheehan)

「BANDAIの旧作のセールスは好調だが、獲得が難
しくなってきている新作をリリースし続ける努力も必
要だ」(Iyadomi)

「ADV Filmsの旧作は売れているが、現在では新作
アニメから、アメリカでヒットする作品を予測するのは
とても難しい」(Oarr)

「今では小売市場にアニメDVDが出回りすぎてい
て、小売側も仕入れる作品を選ぶのに慎重になっ
てきている。結果、売れ筋の有名作品のセールス
は引き続き良好だが、知名度の低い旧作は、リリ
ースが難しくなってきた」(O'Donnell)

「ライセンサーの立場では、流通業者に新作購入
を促すための、特別なサービスやプロモーションを
より費やさざるをえなくなってきた」(Kanuma)

「北米での、アニメを含むDVD市場全体の縮小は、
日本側にも影響を与えている。日本でもDVDのセ
ールスは落ちてきており、そもそもの作品を制作
するのが難しくなってきている」(Inoue)


Q3.「今後、DVD以外に収益をあげられそうな
分野は?」


「ライセンス料や放送権料などが重要。しかしそれ
も人気がある作品があってこそなので、作品の選択
自体が鍵となる。放送局とは常に交渉をしているが、
小さな局はマイナー作品でも放送してくれる一方で、
メジャー局はマーチャンダイジング展開の可能性が
大きい有名作品を欲しがる」(Sheehan)

「BANDAIはこれまでのデジタル・ダウンロード、
ストリーミング、テレビ放送といったメディアでは
成功を収めてはおらず、(個人的意見では)広告
付きのストリーミング放送などへ切り替えるべき
かもしれない」(Iyadomi)

「オンライン配信や放送権料は、いずれはそうなる
にしても、現時点では、まだDVDの売り上げを埋め
合わせるほどではない。ファンサブや違法ダウンロ
ードの問題も片付けるべき」(Oarr)

「オンライン販売は、DVDの価格低下により失われ
た金額を埋めるほどではなく、Central Park Media
では、アニメ・マンガ以外の、実写やドキュメンタ
リーといった作品からの収益が重要になっていく」
(O'Donnell)

「例えばDJをウェブマンガに登場させ、そこから
iTunesにリンクを張り、マンガの中でDJがプレイ
している曲を実際に購入出来るようにする」
(Inoue)


short_g.gif


という感じで前半までです。
明日以降更新予定のパート2での質問は、
「新たな技術を用いた流通方法に対する、日本
側からの『抵抗』は」
「日本側から見て、アメリカやその他外国の市
場は、どれだけの重要性があるのか」
「日米でのDVDリリースの時間差は、どれだけ
ビジネスに影響しているのか(日米での同時リ
リースの可能性について)」
「最近日本政府が熱心に行っている、日本の
ポップカルチャーの宣伝は、アメリカのアニメ
市場になにか影響するだろうか」
といったものになる予定です。


posted by mikikazu at 08:57 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月11日

北米のマンガ市場は拡大の一方で、アニメDVDセールスは5年連続減少――ICv2最新報告


12月7〜9日にかけてニューヨークで開催されて
いたNYAF-New York Anime Festival(公式
サイト
)についての各所のレポートを、ぼちぼち
読み始めています。
まず目を引いたのは、NYAF内イベントではありま
せんが、その開催の前日である6日に、コミック・
アニメ・ゲーム業界情報サイトICv2が主催したビ
ジネスコンファレンスの模様です。
(参考・ICv2 10月22日付け記事その1その2
アニメ!アニメ! 10月23日付け記事)


「ICv2 White Paper -- Anime and Manga」
「Marketing to the Otaku Generation」
「Girls--The Other Half of the Otaku
Generation」
「Technology and the Otaku -- The New
Media Frontier」
と、それぞれ題されたセッションのひとつ、
「ICv2 White Paper」では、ここ数年の北米で
のマンガ・アニメ市場の推移が、具体的な数字
と共に語られていたようなので、そのデータ部分
だけを引用してみたいと思います。
(ソース・Anime News Network 12月7日付け
記事――
「ICv2 Conference on Anime and Manga -
ICv2 White Paper」
)


short_g.gif


・北米でのマンガ市場

2002年――6000万ドル(約67億円)
2003年――1億ドル(約111億円)
2004年――1億3500万ドル(約150億円)
2005年――1億7500万ドル(約195億円)
2006年――2億ドル(約220億円)

・北米でリリースされたマンガ巻数

2005年――1088巻
2006年――1208巻
2007年――1468巻
2008年――1731巻(予想)


・北米のアニメDVD市場(劇場での興行収入
やテレビ放送権は含まず)


2003年――5億5000万ドル(約614億円)
2004年――5億ドル(約558億円)
2005年――4億5000万ドル(約500億円)
2006年――4億ドル(約447億円)
2007年――さらに減少傾向

・北米でリリースされたアニメDVDのタイトル数

2001年――439
2002年――562
2003年――727
2004年――733
2005年――756
2006年――617
2007年――500越え程度?


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という数字が示されたようです。
ちなみに日本国内でのマンガ・アニメ市場の大
きさは、マンガ――5000億円・アニメ――1200
億円(2005年)くらいですね。
2003年から2006年の3年間で、倍の規模に成
長し、さらに拡大を続けるだろうマンガ市場に対
し、同時期のアニメDVD市場は下降傾向にある
ことが、このデータで明確に見えると思います。
ただし、劇場公開されたアニメ作品のDVDにつ
いてのセールスは好調で、またテレビでの放送
数についても、5チャンネル・18作品だった2002
年に対し、2007年は11チャンネル・38作品に増
えている、という数字もあるようです(地上波放送
に限っていえば、減っているのでしょうけれど)。


また、記事中では述べられていませんが、昨年
から今年にかけて本格化した、各社による有料
ネット配信がどれだけ業績をあげているのか、
ということもありますよね。
各社のパネルでの発言を読むと、Viz Media・
FUNimationは順調、Bandai Entertainment
はあまりぱっとせず、という感じで、高過ぎると
当初から不評だった価格(4.99ドル)を、他社
並みの1.99ドルに下げたバージョンでの配信
も余儀なくされたADV.Filmsも、上手くいって
いない側に入るでしょうか。


short_g.gif


それとNYAFの3日目には、公式サイトも繋がら
なくなって倒産の噂もあった、Central Park
Mediaの社長John O'Donnell氏がパネルに
登場し、CPMの健在をアピールしていたのには
安心しました。当面は新規のライセンス作品もな
く、旧作の廉価版再発で糊口を凌いでいくしか
なさそうですけれど。
でも、パネルの参加者にあらかじめ袋を渡して
おき、終わった後、「じゃあCPMのブースに行っ
て、その袋に入る商品を好きなだけ持っていっ
ていいから」とまで言ってしまう大盤振る舞いは、
気前がいいというよりは、最後のヤケって感じ
がしますよねえ……。←縁起でもない
当然CPMのブースには、100人余りのファンが
殺到し、その混乱を収めるために、NYAF主催
者側は、追加のスタッフ・警備員まで呼び寄せ
る騒ぎになったそうです。


posted by mikikazu at 08:17 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月10日

フレデリック・ショットさんの鉄腕アトム・手塚治虫研究本「The Astro Boy Essays」


よいしょっと。
実家(高知県)は、あいかわらずお魚の刺身が美
味しゅうございました。
それはさておき帰省中にやっと読み終えられた
のが、Frederik L. Schodt フレデリック・ショット
さん(公式サイト)の新著「The Astro Boy
Essays: Osamu Tezuka, Mighty Atom,
and the Manga/Anime Revolution」
です。
以前にも紹介しましたが、サンフランシスコ在住
のショットさんは、翻訳家・マンガ評論家であり、
手塚治虫作品の翻訳・研究にも多く携わってい
ます。
その他の作家さんだと、池田理代子(「ベルサイ
ユのばら」)、士郎正宗(「攻殻機動隊」)、富野由
悠季(小説版「機動戦士ガンダム」)などが代表的
になるでしょうか。


この「The Astro Boy Essays」は、故・手塚氏と
も親交があったショットさんが、日本国内外におけ
る「鉄腕アトム」の作品的歴史を、手塚氏の漫画
家としての生涯とも重ね合わせながら語っていく
内容になっています。
ショットさん自身や、フレッド・パッテンさんの著書
などで、手塚作品の解説にそれなりのページが割
かれていた例はありますが、一冊全てを費やして
手塚作品を語った英語の本は、この本が初めてと
いうことになりますし、それだけで意義が大きな研
究書といえます。


何故「アトム」なのかという問いには、「アトム」が
日本国内のみならず、世界的に手塚氏の代表作
とみなされていること、長期間にわたって、様々
なメディアで展開された作品であること、そして膨
大な量である手塚氏の全作品を語るのは(おそら
く今回の出版ボリューム・スケジュールでは)、不
可能であることを挙げています。


170ページ超の本編で語られているのは、各章ご
とに分けていくと、


short_g.gif


「Introduction」
――マンガに出逢った自身の経歴と、この本を
執筆するに至った経緯

1.「A National Icon」
――2003年4月7日の、アトムの「誕生日」を記念
した各企画の紹介をメインに、日本を代表するキャ
ラクターとしての、アトムの現在の人気について

2.「How "Mighty Atom" Came To Be」
――手塚治虫氏の経歴と、アトムが初めて登場した
作品「アトム大使」について

3.「Designing a World」
――マンガ「鉄腕アトム」の世界観・基本設定

4.「Mighty Atom,TV Star」
――テレビアニメ「鉄腕アトム」について

5.「Go,Go,GO Astro Boy!!」
――アメリカでの「Astro Boy」としての放送
のための交渉と、アメリカ側による内容改変に
ついて

6.「An Interface between Man and Robot」
――「アトム」における、ロボットの描かれ方

7.「A Medley of Messages」
――作品内で示されたメッセージ・テーマ

8.「A Complicated Relationship」
――人気作になり過ぎてしまった「アトム」に対する
手塚氏の複雑な思い・89年の手塚氏の死去

「Afterword」
――手塚氏の死後の、「アトム」の扱いと、さらに
作り出されていく新作・スピンオフ(「アストロボー
イ・鉄腕アトム」、浦沢直樹氏の「PLUTO」、香港の
Imagi AnimationによるCG映画。ショットさんは、
Imagi社以前に映画化権を保有していたSONY
PICTURESとの交渉で、通訳を時折担当)


short_g.gif


ということになっています。
手塚治虫研究家の方が読まれたらどう思うか
はわかりませんけれど、素人の僕が読んだ限
りでは、限られたページ数の中で、とても誠実
に、客観的な視点を保ちつつ、「アトム」の歴
史を語ってくれている良書だと思います。
だから、既に手塚氏と「アトム」について詳しい
方にはお馴染みの情報が多いですが、第五章
における、アメリカでの「Astro Boy」としての
扱われ方などは、かなり興味深いと思います。


例えば、よく語られる事実として、「アトム」は
「Astro Boy」のタイトルで、当時の三大ネット
ワークのひとつNBCテレビにより、アメリカで
全国放送された、というものがありますよね。
ショットさんによれば、それはNBCが全国ネッ
トワーク局であることによる、よくある誤解で、
実際には、全米のNBC系列局で「Astro Boy」
が放送されたわけではなく、NBC傘下の配給会
社NBC Filmsが、シンジケーションと呼ばれる
全米各地の独立局と個別に放送契約を結んで
いった、ということになるのだそうです。
それでも、シンジケーション局としては、とんで
もなく好調な視聴率を一時期稼いでいたようです。
1963年10月17日〜11月19日間での、ニュー
ヨーク市におけるシンジケーション局番組でトッ
プの視聴率を記録したことが、当時のVariety
誌に広告記事として掲載されたこともあったとか。


また、手塚氏はアニメ版「アトム」を制作する際
に、海外への輸出のことも考えて、作中では日
本的な、寺や神社の類の代わりに、教会を描か
せたそうなんですが、アメリカではキリスト教の
教会だと、ある特定の宗教に関わるものだけを
映し出すのはマズいということになり、気をつか
ったつもりが、逆に問題視されてしまう、という
ようなこともあったそうです。


ともあれ、そういった色々な逸話も含めて、
真面目な手塚治虫研究本としての第一冊目
としては、十分に合格点をあげられる、とい
うのが僕の評価です。
大学教授のような方の本と違って、英語もわ
かりやすいレベルでしたし。
この本についてのショットさんへのロング・
インタビューは、ポッドキャストAnime Today
第45回
でもたっぷり聞けますので、そちらも
参考にしてください。



posted by mikikazu at 07:59 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月06日

theOtaku.comによるファンサブ利用率調査


12月4日付け記事で紹介したお題の翌週、11月
27日から、theOtaku.comが募集していた意識
調査のテーマは、ストレートな、

「Do you download/watch fansubs?」
(ファンサブをダウンロード・視聴していますか?)

というものでした。
これはもちろん、この数週間海外のアニメ・コミュ
ニティで大きな議論となっている、ファンサブ論争
を受けてのものですね。
ファンサブについての実態調査は過去にも行われ
ていますが、

・Anime News Network 2003年11月28日
「ファンサブを見ていますか? 正規版アニメDVD
を購入していますか?」


・Anime-Source.Com 2004年10月
「毎月どれだけのアニメをダウンロード・アップロー
ドしていますか?」


その最新版ということです。
具体的な記載があるわけではありませんが、コメ
ント欄での文章の雰囲気によれば、theOtaku.com
のメイン閲覧者は、北米のティーン層になると思い
ます。親とまだ暮らしているような、ジュニアハイ、
ハイスクールの若い学生くらいですね。
とりあえず、その結果は以下です。


short_g.gif


1.「見ています。けれどパソコンに保存はしません」
  ……197(44%)

2.「見ています」……173(39%)

3.「見ていません」……51(11%)

4.「見ていません。でも以前は見ていました」
  ……23(5%)

 
               (総投票数・444)

short_g.gif


8割以上の人が見ているという答えは、別に驚
きではないですけど、1位の回答の意味は、コメ
ント欄の反応を見る限り、ファンサブのファイルを、
Bittorrentなどでダウンロードするのではなく、
YouTubeやVeohといった動画投稿サイトにアッ
プされているもので済ましている、ということにな
るようです。ダウンロードはするけれど、すぐに
削除する、という意見も含んでいますが。
以前Anime World Orderのメンバーが、「今の
北米のファンは、YouTube程度のクオリティで見
られるアニメで満足している者が多い」と発言し
ていましたが、満足しているかどうかはともかく、
割合としてかなりの人が、そういったサイトをメ
イン視聴の場にしているとは考えてよさそうです。
ファイルをダウンロードするのではなく、クオリテ
ィではるかに劣る、YouTubeなどで視聴する理
由としては、

1.手軽
2.ダウンロードするには接続環境が不足
3.ハードディスクの容量を保っておきたい
4.親がダウンロードを許可してくれない
5.「ひぐらしのなく頃に」「エルフェンリート」みた
いな作品を持っていると知られたら、親に殺さ
れてしまう(今、自分のPCは地下室にあるから、
親に知られずに「ひぐらし」を見られる、という
意見も)

というコメントが挙げられていました。


posted by mikikazu at 07:57 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月04日

次に人気を失いそうなANIMEは?


11月20日から、おなじみtheOtaku.comで投票を
募っていたお題が、

「Which popular series is next to lose
its massive fandom?」
(以下の人気作のうち、今ある大きなファンからの
人気を次に失いそうなのはどれ?)


というものでした。
「Who's Goin' Down Next?」という記事題が示
すように、かつて高い人気を得ながらも、次第にそ
れを失っていった、「ドラゴンボールZ」「新機動戦
記ガンダムW」「犬夜叉」「遊戯王」「ポケモン」といっ
た作品を例に出し、では今現在の人気作で、その
後をいずれすぐに追いそうな作品は、という調査
ですね。少々意地が悪いとは思いますけど(笑)、
面白いです。あ、これはあくまで北米における人気、
と考えていいですね。
ともあれ、その投票の結果は――


short_g.gif


「NARUTO」……150(30%)
「ONE PIECE」……78(20%)
「鋼の錬金術師」……52(14%)
「DEATH NOTE」……29(8%)
「Bleach」……25(7%)
「涼宮ハルヒの憂鬱」……19(5%)
「らき☆すた」……15(4%)
「桜蘭高校ホスト部」……14(4%)


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という感じでした。
まあ、「らき☆すた」や「桜蘭高校ホスト部」は、
北米での正式商業展開も始まっていないのに、
消えるのなんのと言われても困るでしょうけど
(逆に言えば、正式商業展開も始まっていない
内に人気作とされている。その理由は――とい
う話ですね。権利者に利益が還元されない状態
でどんなに人気が出ても、という話は長くなるの
でまた別の機会ですが)。


ともあれ、現在最大のヒット作である「NARUTO」
が、おそらくはその勢いゆえに、将来を不安視も
されているようです。どんなブームも、いずれは
終わってしまうものですし、大ヒット作ほど、飽き
られるのも早いのでは、という想像です。
また、北米で今後突入するアニメオリジナル編の
つまらなさが(北米では今週、第120&121話を
放送)、その人気に陰を落とすのではないか、と
いう危惧もあるようです。
「ONE PIECE」は、そもそも北米では、そんなに商
業的にはアニメもマンガも成功していませんので、
逆にブームが起きないまま消えていくのでは、と
いう感じでしょうか。「Bleach」なんかはこれから、
ですよね。
「鋼の錬金術師」は、アニメの展開が終わってしま
ったから……という意見が多いですが、原作マン
ガはクオリティを落とすことなく継続中ですし、実は
原作派の僕としては、そういうことを言われてしま
うと、ちょっと寂しいかもです。実際にコンベンショ
ンなどで目にするファンが減りつつある、という声
も複数ありますけど……。
原作も、日本でのアニメ・実写映画の展開も終了し
た「DEATH NOTE」(あ、映画はLの外伝がありま
したか)は、もう物語としての材料が無いですし、
一番候補かもしれません。
逆に「ハルヒ」は、原作小説もコミックもゲームも
ありますし、第二期まで繋ぐ材料には事欠かない、
という状況ですよね。かざみあきらさんによれば、
今週末のNew York Anime Festivalで、何が
しかの発表があるらしいですし……。


posted by mikikazu at 08:27 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月03日

Dave WillsさんとDave Willisさんは別人です。


許可をいただけたので(ありがとうございます)、
経緯を説明してみますね。
昨日の英語版「ニニンがシノブ伝」についての
記事には、アップ後すぐに削除した余談パート
がありまして、以下のような文章でした。


short_g.gif

ところで、これは余談ではあるのですが。
この英語版「ニニンがシノブ伝」でサスケを演じた
Dave Willsさん、収録時には作品のタイトルも
知らなかったそうなんですね。ADR担当はニュー
ヨークのNYAV Postというスタジオ。
で、同様にタイトルがわからなかった他の作品と
共に、Daveさんと交流のある北米在住の日本人
の方経由で僕のところにまで、「自分が出演した作
品が何だか教えて欲しい」という依頼が届いたこと
があります。
「ニニンがシノブ伝」については、「weird "adult"
show with the big smiley face」というヒントで
すぐにわかりましたが、他の作品はわかるものもあ
り、わからないものもあり……という感じでした。
そういう収録状況であれば、演技もひょっとしたら
やっつけなのかなー、という不安があったのですが、
全体的な仕上がりはそんなこともなくて、ほっとしま
した。

short_g.gif


事実経緯についてはその通りなのですけど、
当初僕は、「Dave Wills」「Dave Willis」
(sの前にiがある)と誤記してしまっており、
その事について、文中の北米在住の方から、
すぐにご指摘をいただいたのです。
どうして僕がそういう間違いを犯してしまった
かというと、参考のために開いていた、
Anime News Networkの「ニニンがシノブ伝」
紹介ページ
で、Daveさんのことが、「Dave
Willis」
と記載されてしまっており、それを信
じて、そのまま写し書いてしまったからです。


ややこしいのは、「Dave Willis」さんもまた、
「Aqua Teen Hunger Force」などのカートゥ
ーン作品で、声の仕事に関わっている実在の
方だということです(IMDb)。
それが原因なのか、僕がまた参考にしてしま
っていた、Anime News Networkの「Dave
Willis」の項
は、「Wills」さんと「Willis」さんの
データがごちゃ混ぜになっています。
「ジャングル大帝」や「ニニンがシノブ伝」とい
った日本アニメの仕事は、「Wills」さんのもの、
顔写真と生年月日、非アニメ作品として挙げら
れている「Aqua Teen Hunger Force」などの
お仕事は、「Willis」さんのものです。
この混同は度々起きてしまうようで、「Wills」
さんのところにも、「Willis」さん宛てのファン
レターが来たりするのだそうです。


ちなみに、「Dave Wills」さんの正しい生年月
日は1971年9月28日(1970年説もあり)。
直接ご本人に訊ねていただきましたが、「Dave
Wills」さんのデータについては、英語版Wikipedia
と、IMDb記載の仕事データは、概ね正しいそう
です。
特にWikipediaの方は、ご自身で編集なさっても
いるようですから、氏が思い出せる範囲において
は、間違いなさそうです。


ただ、アニメ声優関係については、IMDbも怪し
いことが多いと、よく耳にします。
カナダ・バンクーバー発の声優ポッドキャスト
Voiceprintでは、ホストのトレヴァー・ドゥバル
さんが、IMDbのリストも参考データの一つとし
て、ゲストの声優さんとのトークを進めるので
すが、「え? その作品、僕が出てることになっ
てるの?」という会話もしばしばです。
トレヴァーさん自身も、自分が代表作と思ってい
た役柄が、他の声優さんがやったことにデータが
されてしまっていて、直接IMDbの運営者に連絡し、
修正してもらったこともあるそうです。
日本アニメの吹替に関わっている人は、他の仕事
やユニオンとの関係などとの兼ね合い上、変名で
参加されている場合もありますから、余計に難し
くなったりもするのでしょうね。


というわけで、また色々と勉強になりました。多謝
なのです。

posted by mikikazu at 09:16 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月02日

英語版「ニニンがシノブ伝」第1話、視聴出来ます。


12月4日発売予定のBOXセットの宣伝ということ
で、IGN.comでは、「NINJA NONSENSE」こと、
英語版「ニニンがシノブ伝」の第1話が無料で視
聴可能になっています。

「Ninja Nonsense Full First Episode」
(スクロールダウンして、画面上に表示された
「PLAY NOW」か「PLAY HI-RES」を回線速度
によって選択すると、再生画面に移動します)

英語版「ニニンがシノブ伝」公式サイト
http://ninja-nonsense.rightstuf.com/

このBOXセット発売に先んじて、既に単巻DVDを
購入した人のために、BOXセット用の特典――
BOX、古賀亮一さんによるミニ・マンガ、忍のヘ
ッドバンド、音速丸のスクイーズ人形(スポンジ
素材みたいな?)――だけを限定で別売りもして
いたのですが、これは瞬速で売り切れたようです
ね。あ、単巻DVDを全部買った人もちゃんといた
んだって安心しました(笑)。


また、オリジナル日本語版第1話も、アニメイトTV
で無料試聴可能なので、未見の方は合わせて比
較してもいいでしょう。そして面白かったら続きも
どうぞなのです。とってもお薦めの作品です。

アニメイトTV WEB「ニニンがシノブ伝」

英語版OPについては、以前にも少し述べた記憶
がありますが、本編の方も良い出来で、ついつい
見入ってしまいました。
作品のファンとしての、日本語オリジナル・キャス
トへの思い入れを別にすると、英語版キャストさ
んも頑張っていると思います。
コメディですが、不自然なオーバーアクトになり過
ぎるわけでもなく、作品がきちんと枠に収まってい
ると感じさせてくれるといいますか。
日本語では常に敬語である主人公・忍さんの物腰
が、演技や微妙なニュアンスによって、英語版で
もきちんと表現されているのが一番大きい要因だ
と思います。英語版でも忍さんはとってもキュート
なのですっ。声優はEmily Blauさん(公式サイト)。
音速丸役の方も、日本語版の若本規夫さんがいい
意味で異常過ぎるだけで(笑)、これで普通の演技
なんだと思いましょう。


posted by mikikazu at 08:52 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月01日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(11月下旬編)


先に関連情報です。
アリゾナに本拠を置く、トイ・メーカーのSouthern
Island LLCが倒産したそうです。
この会社は、FUNimationとの独占ライセンス契約
による、「鋼の錬金術師」「名探偵コナン」「フルーツ
バスケット」「Blue Gender」などの人気アニメのフィ
ギュアで知られており、他に「バットマン」や「ロード・
オブ・ザ・リング」の商品も扱っていたようですね。
現在は公式サイトも閉鎖され、負債返済のために、
残った商品は、e-Bayで12月11日からオークション
にかけられるようです。
FUNimationとの契約は、2005年から4年間とい
うものでしたが、それが満了する前の、残念な事態
になってしまいました。


Anime News Network11月28日付け記事
「Anime Collectible Maker Southern Island
Goes Bankrupt」


ICv2 11月29日付け記事
「Southern Island RIP
Anime Toymaker Liquidating」



今回の倒産は、ここ最近の北米地域におけるア
ニメビジネスの不振よりは、トイ業界そのものの
競争の厳しさが原因として大きい、というのがICv2
の見方ではあります。
また、ANNのフォーラムの意見を見ると、Southern
Islandのフィギュアのクオリティが、北米のアニメ
ファンの期待に沿うものではなかったようにも見
受けられますが。この本田透さんとか、草摩夾君
とか、どうですか?
加えて、アニメコンベンションなどで野放し状態に
なっている、海賊版商品の多さも原因のひとつか
もと想像します。ハリウッド映画の商品だと、その
辺は厳しくチェックされそうですし、訴えられた時
の金額も、もの凄くなりそうです。


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さて本題。
二週間に一度の企画ですが、北米の各オンライ
ンストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキ
ング11月下旬分です。フィギュアは売れなくても、
DVDは売れていて欲しいですが……。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
(11月19〜25日)

予約含む総合ランキング
1.「エア・ギア」第6巻
2.「Air」第4巻
3.「N・H・Kにようこそ!」第2巻BOX付き
4.「天上天下 Complete Collection」
5.「Air」第3巻


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「ああっ女神さまっ それぞれの翼」第5巻
2.「岩窟王 Box Set」
3.「ロスト・ユニバース Box Set」
4.「Ergo Proxy」第6巻
5.「ザ・サード〜蒼い瞳の少女〜」第4巻
6.「藍より青し/藍より青し〜縁〜 Brick Set」
7.「舞-乙HiME」第4巻
8.「エウレカセブン」第11巻
9.「.hack//Roots」第5巻
10. 「Ergo Proxy」第5巻


The Anime Corner Store
(予約含む)

1.「Bleach」第7巻
2.「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻限定版
3.「舞-乙HiME」第3巻
4.「天上天下 Complete Collection」
5.「ウィッチブレイド」第2巻
6.「ああっ女神さまっ それぞれの翼」第4巻


Anime Castle
(予約含む)

1.「Air」第4巻
2.「KURAU Phantom Memory」第5巻
3.「NARUTO Uncut DVD Box Set」第5巻
4.劇場版「Air」
5.「爆裂天使 -天使再臨-」


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一般DVDストアのANIMEコーナー

DVD Empire

売り上げランキング
1.「ハウルの動く城」
2.「犬夜叉 First Season Box Set」
3.「パプリカ」
4.「Air」第4巻
5.「鴉 -KARAS- The Revelation」
6.「Chronicles Of Riddick, The: Dark Fury」
7.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第7巻
8.「耳をすませば」
9.「エア・ギア」第5巻
10.「ダークサイド・ブルース」


予約ランキング
1.「蟲師」第4巻
2.「.hack//Roots」第5巻
3.「火の鳥 Eternal Recurrance(6〜10話)」
4.「DEATH NOTE」第2巻
5.「エア・ギア」第6巻
6.「NARUTO: Volume 5 - Special Edition Box Set」
7.「N・H・Kにようこそ!」第2巻BOX付き
8.劇場版「Air」
9.「FLAG」第2巻
10.「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven」


VIDEO Universe

1.「遊戯王 Dawn Of The Duel - Part 2」
2.「ドラゴンボールZ Uncut DVD Set Season 3」
3.「強殖装甲ガイバー」第7巻
4.「爆裂天使 -天使再臨-」
5.「Pokemon - Season 1 Box Set: Part 2」
6.「ドラゴンボールZ Uncut DVD Set Season 2」
7.「エウレカセブン」第10巻
8.「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻通常版
9.「鴉 -KARAS- Complete Collection」
10.「Bleach DVD Box Set 1」


DVD Pacific

TOP20チャートで、「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻
限定版が7位。


<参考データ>

IGN.com内ダウンロード販売コーナーDirect2Drive
でのアニメ売り上げランキング
(「DEATH NOTE」以外は全て英語吹替版)

1.「NARUTO」第1〜52話セット
2.「Bleach」第1〜24話セット
3.「DEATH NOTE」第1〜37話セット(英語字幕版)
4.「アニメーション制作進行くろみちゃん
 日本のアニメは私が作る!2」
5.「M.D.ガイスト1&2」
6.「攻殻機動隊 Stand Alone Complex」第1巻
 (第1〜4話)
7.「トリニティ・ブラッド」第1〜24話セット
8.「爆裂天使」第1〜24話セット
9.「Blood: The Last Vampire」
10.「Street Fighter Alpha: The Movie」
 

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という感じです。
かなり意外だったのは、11月20日発売の「DEATH
NOTE」第1巻(北米公式サイト)が、少なくともこれ
らのショップの売り上げランキングが示すセールス
では、全くふるわなかったという点でしょう。
ダウンロード版はそれなりに売れているようです
し、「DEATH NOTE」のようなビッグ・タイトルでも、
もうDVDというメディアで、あらためて購入しようと
するファンがほとんどいない、ということなのかも
しれません。今は本当に過渡期なんでしょうね……。



posted by mikikazu at 11:42 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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