2008年01月24日

フランスでの日本マンガ売り上げランキング(2007年12月〜2008年1月期)


一昨日はドイツだったので、今日はお隣の国
フランスです。
恒例ですが、フランスでの日本マンガ売り上げ
ランキング2007年12月〜2008年1月期分を、
BdZoomが発表しています(Google翻訳)。
今期のランキングは、


1.「NARUTO」第33巻
2.「DEATH NOTE」第7巻
3.「NARUTO」第32巻
4.「Samurai Deeper Kyo」第36巻
5.「NARUTO」第1巻
6.「NARUTO」第31巻
7.「NARUTO」第2巻
8.「Lanfeust Quest」第1巻
9.「ツバサ」第16巻
10.「NARUTO」第3巻
11.「DEATH NOTE」第1巻
12.「NARUTO」第4巻
13.「NARUTO」第5巻
14.「NARUTO」第6巻
15.「DEATH NOTE」第6巻



という感じになっています。
今月新刊の出た「NARUTO」「DEATH NOTE」
共に、新刊が出ると初期の巻の売り上げがまた
伸びるという、新規読者開拓の順調なサイクル
が生まれているのがわかります。
北米ではそうでもないのに、「Samurai Deeper
Kyo」の人気が高いのも面白いですね。この第
36巻の刷り出し部数は6万6千冊に達しているとか。
世界的に強いCLAMPさんの「ツバサ」第16巻は
4万冊ということです。


フランスの書籍市場全体での、最新の週間チャ
ート(1月14〜20日)
だと、今回はちょっと少なめで、


35位 「NARUTO」第33巻
92位 「GetBackers -奪還屋-」第25巻
161位 「DEATH NOTE」第7巻
171位 「ヴァンパイア騎士」第4巻
173位 「天使なんかじゃない」第4巻


のみでした。


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ついでに。
BusinessWeekによる、仏独英でのマンガ市場・
文化の広がりについて伝える簡単な記事、

「Europe's Manga Mania」

が、少し前ですけど2007年12月26日付けで掲載
されていました。
記事によると、JETRO(日本貿易振興機構)調査
による、ドイツ・フランスを合わせた2006年度の
マンガ市場の大きさは、2億1260万ドル(約225
億円)に達し、その3分の2がフランスとのこと
ですから、フランスが150億円、ドイツが75億円
くらいですね。
ちなみに北米のマンガ市場は2億5千万ドルくら
いといわれていますので、ヨーロッパの他の国も
合わせれば、ほぼ同等でしょうか。
イタリアやスペイン、北欧や南米のデータも知り
たいところですけど。
(参考――在デンマーク日本大使館調べによる、
デンマークにおける日本マンガ市場・pdfファイル)


一方のイギリスでは、全体ではなく2004年に立
ち上げられたイギリスTOKYOPOPの成績として、
前年度から倍増の800万ドル(約8.5億円)という
数字が出ています。
ただしイギリスの場合は、DVDもそうですけど、
ずっと早く出版・発売されてしまう、同言語圏で
あるアメリカからの輸入版を買う人がとても多く、
それが国内市場の育たない要因にもなっている
ようですから、難しいところです。
イギリス人マンガ・アニメファンの数は、現地の
Sweatdropの人達から伝え聞くコンベンション
の規模・参加者数をみると、順調に増加はして
いるようですが。
ADV Filmsの、イギリス市場での自社流通撤退
(在庫一掃セールを行っています)も、そういう市
場の難しさが一因かもしれません。


posted by mikikazu at 07:42 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月23日

AnimeOnDVDによる、北米での2007年度アニメDVDリリースベストワンは、「涼宮ハルヒの憂鬱」第1巻


北米のアニメDVD情報サイトAnimeOnDVD
では、毎月リリースされるアニメDVDから、
ベスト作品を選ぶ投票を行っています。
これは作品内容だけではなく、英語吹替、映
像のクオリティやパッケージ、特典などを含
む商品としての、各人によるトータルな評価
によって選出されるものですね。
2007年も終了したということで、それら各月
のベスト作品から、さらに2007年度全体のベ
スト「Best DVD Release of 2007」を選ぶ
ための投票が先日より行われていて、その
結果が1月21日付けで発表されていました。
投票数順に、作品を並べてみると――、


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1位「涼宮ハルヒの憂鬱」第1巻(5月)
―― 226 (33%)

2位「Hellsing Ultimate」第3巻(10月)
―― 70(10%)

3位「シュヴァリエ〜Le Chevalier D'Eon〜」
第1巻(2月)
―― 66 (9%)

4位「超GALS! 寿蘭 Season 2 Box Set」(1月)
―― 64 (9%)

5位「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻(11月)
――51 (7%)

6位「フルメタル・パニック!The Second Raid」
第3巻(3月)
―― 47 (6%)

7位「Air」第1巻(8月)
―― 47 (6%)

8位「シュヴァリエ〜Le Chevalier D'Eon〜」
第6巻(12月)
―― 31(4%)

9位「Hellsing Ultimate」第2巻(6月)
―― 29 (4%)

10位「舞-HiME」第7巻(4月)
―― 22 (3%)

11位「涼宮ハルヒの憂鬱」第2巻(7月)
―― 15 (2%)

12位「涼宮ハルヒの憂鬱」第3巻(9月)
――8 (1%)


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ということで、リリースされた全巻が毎月ベストに
選ばれていた「涼宮ハルヒの憂鬱」から、圧倒的
な票数で、第1巻が「Best DVD Release of
2007」に選ばれていますね。おめでとうござい
ます。
第1巻の商品評価については、日本語サイトだと、
いつもお世話になっている、かざみあきらさんの
サイト「白い空」6月22日掲載の、

「北米版『涼宮ハルヒの憂鬱』DVD第1巻(限定版)
簡易レポート」


が、たくさんの写真や、英語吹替の解説までとて
も詳しく、参考になるでしょう。


確かに昨年の、北米での「ハルヒ」DVD発売から、
7月のアニメエキスポまでの流れは、太平洋を隔
てたこちらから見ても、大変な盛り上がりでした。
まあ、それだけプロモーションに予算を投入して
いたということもあって、毎回そんな騒ぎを期待
するのも難しいんですが。
この「ハルヒ」DVD、評価は確かに高かったんで
すけれど、(出荷数ではなく)実売数については、
信頼出来る数字がいまだに見つからないのも事
実です。
それなりに売れたとは、北米の業界・メディア関
係者のみなさんが口をそろえていることですが、
第1巻以降の、各巻の限定版も、いまだにどのお
店でも在庫がありますし、第1巻の限定版などは、
昨年末のRight Stufのセールで半額にまでされ
ていましたが、それでもまだ残っているようです。
たぶん、「ハルヒ」の結果をある程度参考に、プ
レス数・入荷数が判断されるだろう、今年の「らき
☆すた」は、どれだけ盛り上がっていくでしょうか。


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★あ、TM NETWORKは毎日聴いています。
いま一番お気に入りの曲は、そこはかとなく
懐かしいテクノ・ポップなノリがいい感じの
「1974 (16光年の訪問者)」とか。歌詞も80
年代っ!という雰囲気がいっぱいで。
代表曲「Get Wild」は、より音がよくて踊り
やすい、「89」の方が好きかもです。
踊れる、ということでは「DIVE INTO YOUR
BODY」もいいですよね。We say Yeah!

posted by mikikazu at 11:40 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月22日

「LOVE MODE」第8巻がBL作品として初の第1位を獲得か――ドイツでの日本マンガ売り上げランキング(2007年12月期)


恒例ですが、Splashcomicsが1月9日付けで、
2007年12月期のドイツ国内における日本マン
ガの売り上げランキング
を掲載していました。
とりあえず、そのトップ15を紹介してみますね。


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1.「LOVE MODE」第8巻 (Carlsen)
2.「名探偵コナン」第53巻 (Egmont)
3.「犬夜叉」第48巻 (Egmont)
4.「NARUTO」第27巻 (Carlsen)
5.「ONE PIECE」第45巻 (Carlsen)
6.「ツバサ」第14巻 (Egmont)
7.「ルードヴィッヒ革命」第2巻 (Carlsen)
8.「CUTE x GUY」第4巻 (Egmont)
9.「ウワサの二人」第2巻 (Egmont)
10.「アクマのひみつ」第1巻 (TOKYOPOP)
11.「生徒会長に忠告」第1巻 (Egmont)
12.「桜蘭高校ホスト部」第9巻 (Carlsen)
13.「紳士同盟†」第7巻 (TOKYOPOP)
14.「DEATH NOTE」第9巻 (TOKYOPOP)
15.「プリンセス・プリンセス」 (Egmont)



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というのが、今回のランキングですが、共に今月
初登場だった「名探偵コナン」第53巻・「犬夜叉」
第48巻といった強敵を退け、志水ゆきさんの
「LOVE MODE」第8巻が、見事に第1位を獲得
しています。
先月1位の「NARUTO」第27巻 、2位の「ONE
PIECE」第45巻といったビッグ・ネームを従えて
の1位ですから、そのセールスも相当なものだと
想像出来ますね。
他にTOP15に入ったBL作品は、9位「ウワサの
二人」第2巻、10位「アクマのひみつ」第1巻、
11位「生徒会長に忠告」第1巻、それに15位「プ
リンセス・プリンセス」ですか。相変わらず多いです。


ドイツでのBL作品の人気は、かねてより伝えられ
ている話題ですが、売り上げチャートで1位という
のは、目にした記憶がありませんでした。
なので、このSplashcomicsが掲載しているデータ
でさかのぼれる限り、過去の月間売り上げ1位作
品を調べてみました。
以下がそのデータです。


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2007年
1月「NARUTO」第22巻
2月「犬夜叉」第43巻
3月「NARUTO」第23巻
4月「名探偵コナン」第49巻
5月「NARUTO」第24巻
6月「名探偵コナン」第50巻
7月「紳士同盟†」第6巻
8月「ONE PIECE」第44巻
9月「ONE PIECE」第44巻
10月「NARUTO」第26巻
11月「NARUTO」27巻
12月「LOVE MODE」第8巻


2006年
1月「犬夜叉」第35巻
2月「犬夜叉」第36巻
3月「犬夜叉」第37巻
4月「ONE PIECE」第39巻
5月「NARUTO」第16巻
6月「名探偵コナン」第44巻
7月「ONE PIECE」第40巻
8月「犬夜叉」第40巻
9月「NARUTO」第19巻
10月「名探偵コナン」第46巻
11月「ONE PIECE」第41巻
12月「名探偵コナン」第47巻


2005年
1月「犬夜叉」第23巻
5月「犬夜叉」第27巻
6月「満月をさがして」第7巻
8月「ONE PIECE」第36巻
9月「犬夜叉」第31巻
10月「名探偵コナン」第40巻
11月「犬夜叉」第33巻
12月「犬夜叉」第34巻



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というわけで、2005〜2007年の3年間分くらい
しか調査出来ませんでしたが、少なくともこの
2年半で、BL作品がトップに立った記録はなく、
「LOVE MODE」第8巻が、2005年8月以降の
期間で、初の1位を獲得したとしてよさそうです。
それにしても、「犬夜叉」「ONE PIECE」「名探偵
コナン」「NARUTO」だけで、ほとんどの1位ロ
ーテーションを組んでいるのがすごいですね。
圧巻は、2005年11月から2006年3月に渡る、
「犬夜叉」の5ヵ月連続トップ記録でしょうか。


このSplashcomicsが掲載しているランキングは、
調査範囲や、具体的な売り上げ部数まではわか
らないのが残念ですね。アメリカなんかだと、
一般書店とコミック専門店は分かれてデータが
出てくるんですけど。
JETRO(日本貿易振興機構)が2006年3月に発
表した、

「ドイツにおける日本マンガ市場の実態(輸出促進
調査シリーズ)」


によると、「NARUTO」第19巻の売り上げ部数は
11万部だったそうですから、トータルはともかく、
初動においては「LOVE MODE」第8巻も、
「NARUTO」に匹敵する数字をあげているのだろ
うと思います。
日本とはかなり状況が違うようですが、それはそれ
でとても興味深いですね。


posted by mikikazu at 08:03 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月21日

"Answerman"Zac Bertschyさんインタビュー at ポッドキャストAnime Today


アイオワ州のオンラインストアRight Stufが隔週で
配信しているポッドキャストAnime Todayの最新
エピソード(第58回)
のゲストは、情報サイトAnime
News Network
の人気コラム「Hey, Answerman!」
の回答者として知られる(ANNのエグゼクティブ・
エディターでもあります)、 Zac Bertschy(ザック・
バーチー)さんで、2007年度の北米アニメ市場・
ファンダムの動向、そして2008年度の展望など
について語ってくれていました。
Zacさんによる、ポッドキャストへのロング・イン
タビュー出演というと、フロリダ発のAnime World
Orderの、2006年8月29日配信回(第32回)でも
ありましたので、そちらもどうぞです。
番組における、Zacさんへの質問とその回答を
駆け足でまとめると、


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PART1(7分5秒〜17分27秒)

Q1.「2007年度北米アニメ市場における成功
作と驚きは」


全般に低調だった北米市場で成功作といえる
のは「アフロサムライ」くらい。
驚きは、これまで北米では売れないとされてき
た「萌え」作品の「Air」をADV Filmsが獲得し、
そしてそのセールスが好調だったこと。ADVの
プロデューサーであるDavid Williams氏によ
れば、ちゃんと利益は出ている。その勢いは
「Kanon」にも続きそう。
「涼宮ハルヒの憂鬱」も、英語吹替を担当した
Bang Zoom!からの、「期待には届かなかった」
という意見はあるものの、それなりに売れた模様。
それらの、「萌え」作品の好調が驚き。


Q2.「『萌え』作品とは何か?」

保護欲をそそる、妹のような女の子を中心した
作品?


Q3.「メインストリームと、スーパーニッチ市場
 の違いは?」


そういった区別は以前からあって、現状でより大
きなファン層の区分は、ちゃんとお金を払って作
品を購入するファンと、ただ無料で見るだけで済
ませてしまうファンであり、2007年度は、後者の
ファン層が急激に増大した時期だった。


Q4.「新たなアニメの流通方式について」

2007年度は、これまでのDVD販売というビジネス
方式がもはや成り立たず、広告付きのストリーミ
ング放送や、ダウンロード販売といったものに移
行しなくてはならないと業界が確信した年。
ただし、市場構造を大きく変える試みがなされた
とはいえず、それは今年度の課題。


Q5.「iTunes Digital Copyがアニメ業界に与
 える影響について」


DVDをまず購入しなくてはならない以上、そもそも
DVDが売れなくなっているアニメ市場においては
あまり影響はないだろう。


Q6.「DVDをプレスして出荷するのに必要な時
 間すら『リリースに時間がかかり過ぎる』と批
 判するファンについて」

日本での放送直後に、無料で、かつ広告もなく
誰にでも見られるファンサブがある限り、そうい
う不満はなくならない。
北米のファンは、その状況にもはや慣れ過ぎて
しまっており、無料のファンサブを諦めるという、
ファンの側からの自発的な改革も望めない。
だから、ビジネスを成り立たせようと考えたら、
業界側のみが努力するしかないのが現実。


PART2(27分10秒〜48分49秒)

Q7.「2007年度から多く試みられた、新作の
 DVDボックスセット販売に対する、ファンの
 反応は?」


アメリカのテレビシリーズと同じような価格帯に
近づく売り方は歓迎している模様。ライセンス料
や吹替予算など、アメリカのソフト会社側の事情
などは、買う側にはどうでもいいこと。安くて多く
見られる方がいいに決まっている、という意見が
主流。


Q8.「バンダイビジュアルUSAのビジネス方針
 について」


完全な失敗。アメリカの市場は日本の市場とは
違うということを理解出来ていない。
現在は流通会社も失っているが、そんなやり方
を続けるBVUSAと、契約を結ぶアメリカの流通
会社は存在しないだろう。


Q9.「北米ファン間でのトレンドに変化は?」

「萌え」作品の人気が高まりつつある?
それ以外には、「NARUTO」「Bleach」といった
少年アクションや、「Hellsing Ultimate」の
ようなダーク・アクションに人気がある傾向が
相変わらず続いている。


Q10.「日米のファン間での好みの違いはある?」

日本のアニメファン間では、「ハルヒ」「Air」
「Kanon」といった「萌え」作品が大きな人気を
博している一方で、アメリカでは、やはりアクショ
ン主体の作品が引き続き高い人気がある。
例えば「Black Lagoon」などはアメリカでの方が
評価が高かったようだし、「Hellsing Ultimate」
も明確に北米市場受けも意識して製作されている。


Q11.「消えつつあるジャンルは?」

巨大ロボット物。「萌え」に取って代わられつつ
ある、「マジカノ」の様なハーレム・コメディ。


Q12.「『萌え』の次に流行りそうなジャンルは?」

まだ見えてこない。
2007年度だと、「パプリカ」以外に独創的と呼べる
作品はなかった。


Q13.「コラムを執筆している数年間で、北米ファン
 の気質・種類に変化はあったか?」


アニメが好きでファンであれば、無料で見る権利
があると、当たり前に考える世代が増大しつつある。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」はお金を払って
見るのに、アニメならタダでも構わないと考える
ような。対価を支払わねばならないと指摘すると、
逆に怒り出すくらい。


Q14.「2008年度の期待作は?」

ゲームと連動した「デビル・メイ・クライ」。
内容的には、よっぽどのハードコア・ファンで
ないと理解するのは難しいかもしれないが、
「ハルヒ」の勢いを受けて、きっと「らき☆すた」
もヒットするだろう。


Q15.「アメリカのファンがアニメ業界に対して
 出来る、建設的な貢献とは?」


ビジネスを理性的に理解すること。
作品を作った人、それを売っている人に利益を返
さないと、ビジネスは成り立たず、作品も作れなく
なってしまうのだから。


Q16.「アメリカのファンにメッセージを」

北米で無料視聴出来る地上波のテレビ番組にし
ても、CMがついているからこそ、作り手に利益が
還元され、ビジネスとして成立している。
だから、アニメの無料配信に広告が入っていた
としても、それで文句を言ったりはしないように。
作り手に「返す」ということを忘れてはいけない。


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という感じでした。
アメリカのファンからの自発的な改革はもはや
期待出来ないと諦念しつつも、ビジネスを理解
して欲しいと何度も懇願しなくてはならないZac
さんの立場が難しいところです。
本年度に本格化するという、DVD以外の流通展
開が、どれだけ上手くいくでしょうか。



posted by mikikazu at 08:37 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月20日

イタリアのサイトAnimeClickによる、日本アニメ・マンガ評価リスト


先にいつもの小ネタを。
IGN.comが18日から、英語版「RAGNAROK
THE ANIMATION」(北米公式サイト)の第1話
を無料公開中
です。


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さて本題。
イタリアのアニメ・マンガ情報サイトAnimeClick
の資料ページでまとめられていたのが、イタ
リアのファンからのレビュー数字に基づく、
日本アニメ・マンガの評価ランキングです。
これは、各作品に寄せられた十点満点のレビ
ュー数字の平均値によって、順位をつけたも
のですね。
以下、アニメ・マンガそれぞれで、ランキング
を引用してみます。最初の数字がレビューの
平均値で、後の数字が寄せられたレビューの
数です。
特にアニメの方で、イタリアで正規リリースさ
れていないと思われる作品は外してあります。


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アニメ作品ベスト30

1.「プラネテス」―― 9.33(35)
2.「ベルサイユのばら」―― 9.22(23)
3.「となりのトトロ」―― 9.19(17)
4.「カウボーイビバップ」―― 9.18(41)
5.「未来少年コナン」―― 9.08(20)
6.「るろうに剣心―追憶編」―― 9.07(25)
7.「灰羽連盟」―― 9.03(26)
8.「もののけ姫」―― 9(17)
9.「千と千尋の神隠し」―― 8.95(17)
10.「鋼の錬金術師」―― 8.95(69)
11.「あしたのジョー」―― 8.93(11)
12.「NANA」―― 8.89(24)
13.「千年女優」―― 8.86(10)
14.「火垂るの墓」―― 8.85(23)
15.「エウレカセブン」―― 8.81(23)
16.「めぞん一刻」―― 8.79(20)
17.「クロノクルセイド」―― 8.79(24)
18.「サムライチャンプルー」―― 8.78(19)
19.「GTO - Great Teacher Onizuka」―― 8.76(41)
20.「るろうに剣心テレビシリーズ」―― 8.67(5)
21.「Ergo Proxy」―― 8.65(30)
22.「美少女戦士セーラームーン」―― 8.64(21)
23.「岩窟王」―― 8.64(18)
24.「うる星やつら」―― 8.63(12)
25.「ケロロ軍曹」―― 8.62(20)
26.「トップをねらえ!」―― 8.62(9)
27.「ハングリーハート」―― 8.6(11)
28.「テクノライズ」――8.58(8)
29.「新造人間キャシャーン(73年)」―― 8.58(8)
30.「ドラゴンボール」―― 8.57(19)


マンガ作品ベスト50

1.「こどものおもちゃ」―― 9.19(22)
2.「D.Gray-man」―― 9.07(11)
3.「フルーツバスケット」―― 9(12)
4.「Bleach」―― 8.94(13)
5.「Mars」―― 8.87(11)
6.「MONSTER」―― 8.8(6)
7.「クレイモア」―― 8.79(35)
8.「高校デビュー」―― 8.79(25)
9.「パフェちっく!」―― 8.77(22)
10.「GTO」―― 8.77(9)
11.「鋼の錬金術師」―― 8.74(23)
12.「ベルセルク」―― 8.74(30)
13.「EDEN」―― 8.7(6)
14.「満月をさがして」―― 8.7(6)
15.「DEATH NOTE」―― 8.69(22)
16.「スラムダンク」―― 8.69(12)
17.「僕等がいた」―― 8.64(7)
18.「名探偵コナン」―― 8.61(14)
19.「ONE PIECE」―― 8.61(14)
20.「花ざかりの君たちへ」―― 8.6(16)
21.「BECK」―― 8.6(11)
22.「軍鶏」―― 8.58(8)
23.「電影少女」―― 8.58(22)
24.「NANA」―― 8.56(12)
25.「20世紀少年」―― 8.55(7)
26.「ぐるぐるポンちゃん」―― 8.55(7)
27.「ドラゴンボール」―― 8.54(9)
28.「スティール・ボール・ラン」―― 8.53(13)
29.「Doubutsu Sentai ZOOQQUADRION」
(ウェブコミック)―― 8.5(4)
30.「パートナー」―― 8.5(12)
31.「ふしぎ遊戯」―― 8.5(10)
32.「砂時計」―― 8.5(8)
33.「X 1999」―― 8.45(7)
34.「Hunter X Hunter」―― 8.39(14)
35.「BLAME!」―― 8.39(14)
36.「リアル」―― 8.38(4)
37.「エレメンタル・ジェレイド」―― 8.36(7)
38.「エマ」―― 8.36(7)
39.「ライフ」―― 8.36(7)
40.「最遊記 RELOAD」―― 8.33(8)
41.「新世紀エヴァンゲリオン」―― 8.29(10)
42.「AKIRA」―― 8.29(3)
43.「私立!美人坂女子高校」―― 8.29(3)
44.「風の谷のナウシカ」―― 8.29(3)
45.「ラフ」―― 8.29(3)
46.「学園アリス」―― 8.29(3)
47.「Bastard!!」―― 8.25(4)
48.「The Tarot Cafe」―― 8.25(4)
49.「げんしけん」―― 8.22(5)
50.「るろうに剣心」―― 8.22(5)


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という感じですね。
あれ、と思ったのは、代表作がそれぞれ入って
いるスタジオジブリ作品で、他ならぬイタリアが
舞台の「紅の豚」が上位に入っていないことかも。
劇場公開はなくて、一応DVDだけはリリースさ
れているようですけど。


イタリアのアニメ・マンガ市場の概況については、
JETRO-日本貿易振興機構が、2007年の3月に
発行したレポート、

「イタリアにおけるコミック・アニメ市場 基礎調査」

も参考になると思います。


posted by mikikazu at 04:41 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月18日

ポッドキャストWeekly Anime Review日本旅行記最終章(秋葉原・ジブリ美術館)


ホストのアーロンさんがちょっと燃え尽きてし
まった、という感じで、しばらく更新を停止して
いた、オハイオ州トリード発のポッドキャスト
Weekly Anime Reviewは、先月初めから
また再開していたんですけれど、多くの人か
ら要望が届いたという、昨年5月の日本旅行
記の最終パート(第66回)が、1月14日付けで
配信されていました。
過去のエピソードについてのうちの記事は、
2007年6月5日2007年8月14日に伝えて
ましたよね。


今回はいよいよ、日本を訪れた外国人オタクな
ら行かねばならない秋葉原と、ジブリ美術館行
が伝えられています。あ、それと新横浜のラー
メン博物館なんかも。
とはいえオタクグッズについては、2度ほど訪れ
た中野ブロードウェイの方が充実していたよう
で、アーロンさんはスーパーポテトで見つかった
ツインファミコンが最大の収穫だったようです。
滞在時間はお昼過ぎから夜遅くまでに及び、秋
葉原の空気は十分に満喫出来たと思います。
翌日のジブリ美術館については、JTBのニューヨ
ーク支店経由でチケットを入手しておいたとか。
こちらも、ここでしか見られない短編映画「めい
とこねこバス」も含めて、とても楽しまれたようで
すね。
僕自身は秋葉原もジブリ美術館も行ったことは
ないので、アーロンさんと、パートナーのダイア
ナさんの言葉から雰囲気を想像するしかないの
ですけど。
あ、言葉だけじゃなくて、ダイアナさんが旅行中
に撮影した写真、総数288枚が、写真コミュニティ
サイトのFlickrで公開されていますので、合わせ
て見ていくと、お2人のコメントだけではよくわか
らなかった状況が、「ああ、このことか」と理解出
来たりもしますので、とても助かります。ぜひご参
考に。


公開された写真の中で、特にダイアナさんが撮り
たがっていたものが、先がけて日本旅行を果たし
ていた、ニューヨーク発のポッドキャストNinja
Consultant
のカップルであるErinさんとNoahさん
にならったという、ベッドの上に並べた戦利品の
写真
です。
総額でいくら費やしたのかは、詳しくはわかりま
せんけど、行く先々で数百ドル使ったという話を
何度もされていましたから、かなりだとは思います。
中に、中野ブロードウェイで購入した「ダイコンW」
のフィギュアなんかがあったりするのもさすがです。


中野ブロードウェイの、あるお店の店員さんに、
とても不親切な対応をされたことだけが(外国人だ
ったからかどうかはわかりません)、日本で唯一の
嫌な思いをした経験だったそうですが、それ以外は、
大きなトラブルもなく、概ね楽しい時間を過ごせたみ
たいですね。
時差ボケがけっこう辛かったり、2人の単独行動
ということで、何度も道に迷ったりはされたようで
すけど、せっかくの日本旅行がよい思い出になっ
たのなら、幸いでした。
僕としても、日本とはいえ知らない場所を、外国の
旅行者の目から色々と語ってもらえるのは、とて
も新鮮な経験でしたし。お疲れさまでした。
次はAnime World Orderのメンバー辺りに来日
して欲しいかもです。



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2008年01月17日

「いばらの王」「放課後保健室」「エマ」が、米国図書館協会による10代向け推薦グラフィックノベルのトップ10に正式選出


今日は「ふたりはプリキュア」のレビューだけ
じゃなくて、海外情報もあるのです。
かねてよりお伝えしている、、ALA-American
Library Association
(米国図書館協会)の青
少年部門――Young Adult Library Services
Association
(ヤングアダルト図書館サービス
協会)による、本年度の、アメリカのティーンに
ふさわしいグラフィックノベルの推薦リストが、
正式発表されました。


まず、グラフィックノベルのフィクション部門に
29作品がノミネートされていた日本マンガ作
品から、選出委員会によって選ばれるトップ
10
に入ったのが、

「いばらの王」第1〜2巻
(岩原祐二 TOKYOPOP)

「放課後保健室」第1〜5巻
(水城せとな Go Comi!)

「エマ」第1〜5巻
(森薫 DC Comics / CMX)


の3作になります。おめでとうございます!
昨年は「DEATH NOTE」1作だけでしたから、
そういう意味では躍進ですね。


そして、トップ10には入りませんでしたが、候補作
138作品の中から、推薦作品として選出された日
本マンガは、

「よつばと!」第4巻
(あずまきよひこ ADV MANGA)

「パンプキン・シザーズ」第1巻
(岩永亮太郎 Del Rey)

「アライブ 最終進化的少年」第1〜2巻
(作・河島正/画・あだちとか Del Rey)

「夕凪の街 桜の国」
(こうの史代 Last Gasp Publishing)

「TRAIN+TRAIN」第1〜3巻
(ストーリー・倉田英之/画・たくま朋正 Go! Comi)

「ラブ★コン」第1巻
(中原アヤ VIZ Media)

「トランスルーセント 彼女は半透明」第1巻
(岡本一広 Dark Horse Comics)

「地球へ…」第1〜3巻
(竹宮恵子 Vertical)

「結界師」第7〜9巻
(田辺イエロウ Viz Media)

「蟲師」第1〜2巻
(漆原友紀 Del Rey)

「フラワー・オブ・ライフ」第1〜3巻
(よしながふみ Digital Manga Publishing)



になります。こちらもおめでとうですね。
残念ながら、個人的に推していた「AQUA」第1巻
(天野こずえ TOKYOPOP)と、注目していた「銀魂」
第1〜3巻(空知英秋 Viz Media)は落とされたみ
たいですね。「銀魂」をめぐっての、委員さん達の
議論内容とか、ぜひ知りたいんですが(笑)。
Comic Book Resources1月13日付け記事内
「Trolling for Naughty Librarians」
によれば、
全米各地の図書館司書さんが、購入する本を選
ぶ際に、ALAのブックリストはかなり参考にするよ
うですし、図書館におけるグラフィックノベルの人
気も高まり続けているとのことですから、今回のリ
ストが与える影響も、それなりにありそうです。


posted by mikikazu at 08:43 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月16日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(1月上旬編)


というわけで恒例の、北米の各オンラインスト
アでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング
1月上旬分です。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
(12月31〜1月6日)

予約含む総合ランキング
1.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第12巻
2.「天地無用! Movie DVD Collection」
3.「臣士魔法劇場 リスキー☆セフティ
  Bundle (3 DVDs)」
4.「ああっ女神さまっ それぞれの翼」第5巻
5.「『藍より青し』&『藍より青し〜縁〜』
  DVD Complete Brick」


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「攻殻機動隊SAC:2nd Gig DVD Set」
2.「NARUTO Uncut DVD Set Season 6」
3.「NARUTO Uncut DVD Set Season 7」
4.「DEATH NOTE」第3巻豪華版
5.「Bleach」第9巻
6.「DEATH NOTE」第4巻豪華版
7.「DEATH NOTE」第4巻通常版
8.「Bleach」第8巻
9.「武装錬金 Set1」
10.「DEATH NOTE」第3巻通常版


The Anime Corner Store
(予約含む)

1.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第12巻
2.「Kanon」第1巻
3.「スレイヤーズNEXT Box Set」
4.「Bleach」第8巻
5.「FLCL フリクリ Deluxe DVD Box」


Anime Castle
(予約含む)

1.「エウレカセブン」第11巻
2.「Bleach」第8巻
3.「ツバサクロニクル」第6巻
4.「ザ・サード 〜蒼い瞳の少女〜」第4巻
5.「うたわれるもの」第4巻


Anime One Stop

1.「ああっ女神さまっ それぞれの翼」第5巻
2.「舞-乙HiME」第4巻
3.「攻殻機動隊SAC:2nd Gig DVD Set」
4.「エウレカセブン」第11巻
5.「Bleach」第8巻
6.「ツバサクロニクル」第6巻
7.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第12巻通常版
8.「涼風」第6巻
9.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第12巻限定版
10.「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻限定版


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一般DVDストアのANIMEコーナー

DVD Empire

売り上げランキング
1.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第12巻通常版
2.「新機動戦記ガンダムW Complete Collection
  DVD Box Set 2」
3.「Bleach」第8巻
4.「Bleach」第6巻
5.「Bleach」第7巻
6.「DEATH NOTE」第3巻
7.「エクセル・サーガ Complete Collection」
8.「フルメタル・パニック! Complete Collection」
9.「Robotech: Protoculture Collection」
10.「ローゼンメイデン」第2巻


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という感じです。
ホリデイ・シーズンのセールが一段落した今期
は、常になく売れ筋商品が明確で、

「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第12巻
「Bleach」第8巻
「ツバサクロニクル」第6巻
「ああっ女神さまっ それぞれの翼」第5巻
「エウレカセブン」第11巻
「DEATH NOTE」第3巻

辺りを好調としていいようです。
特に、いよいよ最終巻(第47〜50話)ということで、
「ガンダムSEED DESTINY」第12巻が飛びぬけ
ているようですが、この商品(通常版・限定版)を
含む、
「エウレカセブン」第11巻
「舞-乙HiME」第4巻
「Flag」第2巻
などの、BANDAI ENTERTAINMENTが今期
発売したディスクには、どうやら不具合が発生し
ているようで、回収・交換が行われており、どれ
だけの人がきちんと見られたのかは不明です。
(参考・アニメ!アニメ!1月12日付け記事)


このBANDAIの問題について詳しく伝えた、ショップ
The Anime Corner Storeのブログによれば、
特に問題が多いのは「SEED DESTINY」第12巻で、
最終話の第50話が再生出来なかったようです。
最後のクライマックスがそういう状況では、いよい
よと期待したファンの方の憤りも理解出来ます。
全てのディスクに問題が発生しているわけではな
く、The Anime Corner Storeで販売した700枚
の内、苦情が届いたのは80件ほどで、オーナー
のRobertさんによれば、原因はディスクのエンコー
ディングにあるらしい、とのことですけど……。


あと、前回の調査で期待作品として述べた、1月
1日発売の「Kanon」第1巻ですが、そんなに突出
したセールスを記録したわけでもなさそうです。
うーん、難しいですね。


posted by mikikazu at 11:52 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月15日

ANIME声優Vic Mignognaさんのファンクラブ「Risembool Rangers」


ゲストが登場した時以外はチェックしないので、
←のお気に入りリストには入れてない、フィラデ
ルフィア発のポッドキャストOtakuGeneration
の第135回には、ゲストとして、声優のVic
Mignognaさん(公式サイトVic'sWorld.net)が
参加されていたので、聞いてみました。
更新日は今年1月9日ですが、収録自体は昨年
のうちに行われたようです。


Vicさんについては過去に何度もご紹介してい
るので、もうご存知ですよね。
テキサス州ヒューストンに在住し、同じテキサス
のFUNimation、ADV Filmsの作品に多く出
演されています。代表作はいうまでもなく、「鋼
の錬金術師」のエドワード・エルリックになるでし
ょう。近作だと、「ツバサ・クロニクル」のファイ、
「Air」の国崎往人ですか。


今回のインタビュー(19分12秒〜52分08秒)で
Vicさんが語ってくれた話題は、お馴染みのもの
も多いですけど、


・ANIME声優の仕事に関わるようになったきっ
かけ。最初の役は「ストリートファイターU」の
ヴェガ
・ANIMEの仕事だけで生活出来ている声優は
ほとんどいない
・北米のANIMEファン間でのVicさんの人気の凄さ
・英語版「鋼の錬金術師」に参加するようになっ
た経緯と、北米での成功について
・英語版「マクロス」での一条輝役について
・一番自分に近い、自然に演じられたキャラは
「プリンセスナイン」の高杉宏樹
・収録の前にオリジナルの日本語版を見られる
機会はほとんどない。「鋼の錬金術師」が唯一。
・ファンと一緒に作品を鑑賞した経験について
・演じるのに苦労したキャラは、肉体的には喉
につらい「ドラゴンボールZ」のブローリー、演技
としては「鋼」のエドに似てしまわないように
とても気を使わなくてはならなかった、「ツバサ・
クロニクル」のファイ
・ANIMEキャラを演じるのに大事なことは、単に
声を使い分けることではなく、そのキャラに対し
て、正直に正確に演じてあげること
・ファンクラブについて


などになります。
「鋼」については、それこそ何百回も同じ質問に
答えてきたでしょうし、実際にファンから訊かれ
る質問の80〜90%が、「鋼」とエド関係のものだ
そうですが、「ファンが知りたいことならば、どん
なことでも答えるよ」と、Vicさんはいつものよう
に返してくれています。


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インタビューの後半で、特に言葉を費やして語ら
れていたのが、Vicさんのファンクラブ「Risembool
Rangers」(公式サイト)についてです。
Risembool=リゼンブールは、もちろん「鋼」の
エドとアルの出身地から取ったものですね。
ファンクラブを持つ声優さんはVicさんだけでは
ないですけれど、「Risembool Rangers」の現在
の入会登録者は全米で6400人を越え、恐らくは
アメリカのANIME声優さんの中で、トップの人気
を誇っていると思います。
ただし、登録自体は無料なので、日本の声優さ
んのファンクラブ規模と、単純に比較は出来ない
でしょう。


設立の経緯を述べていくと、まず2年半前の2005
年4月頃、ファンの女の子達からVicさんに、「ファ
ンクラブを作りたい」というメールが届きます。
Vicさんが快く了承すると、Yahoo! Groupsの中
にページが用意され、そのコミュニティの中でのファ
ン同士の交流が始まっていきました。
それを知ったVicさんのお母さんが、ファン達の役
に立つだろうと、「risemboolrangers」のドメイン
名を購入し、公式サイトを開設してくれます。
そのページを通じて、さらに全米規模で、Vicさん
のファンの輪が広がっていきました。
最初は、Yahoo! Groupsというネットの上だけで
の交流だったのが、Vicさんが参加するコンベン
ションでは、その地域の「Risembool Rangers」
メンバーがこぞって集い、現実では初対面であっ
ても、旧知の仲のようにメンバー同士が交流を深
められる機会が設けられます。
Vicさん自身も、彼ら達とディナーを共にして、
会話をするよう務めていくのですが、交流が進む
につれ、メンバー達からは演じたキャラについて
だけではなく、彼ら自身のパーソナルな問題、
家族や他人との関係、学校のことなども各地で
相談されるようになっていくそうです。
向こうでもアニメファンにはティーンが多いでしょ
うし、悩むことはたくさんあると思います。
「Risembool Rangers」という場が、彼らにと
っての「居場所」になっているのですね。


そういう経験を、参加するコンベンションそれぞれ
で重ねるのですから、セレブリティとして楽しんで
いればいい、単なるゲスト以上の義務と役割も感
じてしまうでしょうけれど、Vicさんはその役割を
誠実にこなし続け、そういった人柄によって、さら
にファンが増えてしまう、という感じになっている
ようですね。
正直、声優さんにそこまで求めてしまっていいの
かな、という気持ちもあるのですけれど、「これは
ひとつの家族みたいなものだから、その力になれ
るのは、むしろ名誉なこと」という風にVicさんが
認めている限りにはいいのでしょうね。本当にご
苦労さまだと思います。



posted by mikikazu at 08:12 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月13日

北米MANGAサイト・ブログでの、2007年度MANGAベスト10リスト


今回はセールスのランキングではなく、北米で
マンガをメインに扱っているサイト・ブログが
それぞれ発表している、2007年度のベスト10
リストを調べてみたいと思います。
批評的観点から、どんなマンガ作品が評価され
ているでしょうか。
サイト・ブログの種類は、企業系からプロの批
評家、出版関係者、図書館司書、アマチュアの
ファンなど様々です。
調査にあたっては、いつもお世話になっている
Brigid AlversonさんのMangaBlogの記事
を活用させていただきました。


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IGN.ANIME

1.「DEATH NOTE」
2.「紳士同盟クロス」
3.「鉄コン筋クリート」
4.「よつばと!」
5.「MONSTER」
6.「NARUTO」
7.「鍵姫物語 永久アリス輪舞曲」
8.「ラブ★コン」
9.「GUNSMITH CATS BURST」
10.「We Shadows」(Sonny Strait)


Del Reyブログ(マンガ部門ディレクターDallas
Middaugh氏選出)

1.「火の鳥・太陽編」
2.「寄生獣」
3.「げんしけん」
4.「MONSTER」
5.「エマ」
6.「多重人格探偵サイコ」
7.「漂流教室」
8.「xxxHOLIC」
9.「ぐるぐるポンちゃん」
10.「黒鷺死体宅配便」


SAME HAT! SAME HAT!

(順位なし)
・「火の鳥・太陽編」
・「MONSTER」第9巻
・「ドラゴンヘッド」第7巻
・「寄生獣」第1〜2巻
・「アンドロメダ・ストーリーズ」第1〜2巻
・「プレゼント」
・「漂流教室」第6巻
・「鉄コン筋クリート」
・「あずまんが大王Omnibus」
・「New Engineering」(横山裕一)


Comics-and-More(Dave Ferraro)

・マンガを含むコミックトップ20

1.「Shortcomings」
2.「The Complete Terry & the Pirates (Volume 1):
  1934-1936 」
3.「The Acme Novelty Library #18」
4.「エマ」
5.「Astonishing X-Men」
6.「Laika」
7.「Suburban Glamour」
8.「MW(ムウ)」
9.「The Complete Chester Gould’s Dick
  Tracy (Volume 2): 1933-1935」
10.「The League of Extraordinary Gentlemen:
  The Black Dossier 」
11.「ドラゴンヘッド」
12.「よつばと!」
13.「Speak of the Devil」
14.「NANA」
15.「Buffy, the Vampire Slayer: Season Eight」
16.「アポロの歌」&「アンドロメダ・ストー
  リーズ」
17.「The Walking Dead」
18.「Elk’s Run」
19.「ギョ」
20. 「Cold Heat Special #1」


Publishers Weekly(by Kai-Ming Cha)

1.「鉄コン筋クリート」
2.「夕凪の街 桜の国」
3.「多重人格探偵サイコ」
4.「サプリ」
5.「Incredible Change-bots」(Jeffrey Brown )
6.「MW(ムウ)」
7.「Peter Panda」(Ya-Ne Ri)
8.「君の名はスター」
9.「Two Will Come」(Kyungok Kang)
10.「十二秘色のパレット」


About.com(by Deb Aoki)

Best New Manga
「蟲師」
Best New Shonen Manga
「スパイラル―推理の絆」
Best New Shojo Manga
「ヴァンパイア騎士」&
「トランスルーセント 彼女は半透明」
Best New Seinen Manga
「多重人格探偵サイコ」
Best New Josei Manga
「サプリ」
Best New All-Ages Manga
「ゴン」
Best New Original English Language Manga
「Hollow Fields」(Madeleine Rosca)
Best New Edition of Classic Manga
「地球へ…」
Best New One-Shot Manga
「夕凪の街 桜の国」
Best Re-issue of Previously Released Material
「寄生獣」
「鉄コン筋クリート」


PopCultureShock

by Erin
・「鉄コン筋クリート」
・「SWAN-白鳥」第9〜11巻
・「げんしけん」第8〜9巻
・「フラワー・オブ・ライフ」第1〜3巻
・「鉄鍋のジャン」第13〜27巻
(ワースト・「プリンセス・プリンセス」第2〜5巻)

by Ken
・「多重人格探偵サイコ」第1〜3巻
・「遠藤浩輝短編集」第1〜2巻
・「寄生獣」第1〜2巻
・「ゴン」第1〜2巻

by Kate
・「夕凪の街 桜の国」
・「地球へ…」第1〜3巻
・「ラブ★コン」第1〜3巻
・「トランスルーセント 彼女は半透明」第1〜2巻
・「フラワー・オブ・ライフ」第1〜3巻
(ワースト・「POP JAPAN TRAVEL: ESSENTIAL
OTAKU GUIDE」Makoto Nakajima)


Okazu(by Erica Friedman)

・百合作品限定

英語版マンガ
1.「いおの様ファナティクス」
2.「かしまし〜ガール・ミーツ・ガール」
3.「最後の制服」
4.「Yuri Monogatari 5」
5.「けだものだもの」

日本語版マンガ
1.「青い花」
2.「はやて×ブレード」
3.「初恋姉妹」
4.「かわいいあなた」
5.「さくらの境」


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他にもあるとは思いますが、とりあえず見つけら
れたのはこんな感じです。それなりのトレンドな
どが見てとれるでしょうか。
「火の鳥」「アポロの歌」「MW」といった手塚治虫
作品は、セールス・ランキングで多く目にするこ
とはありませんが、批評的には高く評価されてい
るといっていいでしょう。当然というか、遅過ぎと
も思いますけど。
今年秋からの刊行予定の「ブラックジャック」にも
期待したいです。


他の作品も、「よつばと!」などを除けば、いつも
のセールス・ランキングとは違う選出なのが面白
いですね。
逆にいうと、北米のマンガ市場を支えているのは、
まだまだ「NARUTO」に代表される作品を読む若
い層で、批評では評価される青年・女性層向け作
品が伸びてくるのはこれから、ですか。
日本で売れている「バガボンド」や「のだめカンター
ビレ」「MONSTER」といった作品の売り上げがイマ
イチなのも、今の子供達の成長を待ってから?


「寄生獣」なんかは、新装版での再発ですが、あら
ためて評価されているようですね(映画化の話はど
うなったでしょう)。
シリアスなテーマということでは、「夕凪の街 桜の
国」を選んだ人が多いのにも注目です。
エリカさんのところの百合作品については、お薦め
があれば読みますって感じですね。


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★「ふたりはプリキュアSplash☆Star」コミック版、
ご購入ありがとうございました。って、僕はアマゾン
の回し者じゃないですけど(笑)。
本編だけじゃなくて、オマケのイラストなんかも
色々お楽しみなので、ご期待ください。それでも
し気に入ったら、アニメ版もどうぞなのです。
あの引きで続きがわからないのは、きっと困ると
思いますし。
posted by mikikazu at 04:38 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月11日

北米初のANIME雑誌「Anime-zine」の休刊時期について


フロリダ発のポッドキャストAnime World Orderの、
今年最初の更新エピソード(第64回)は、ちょっと
前ですけど、2007年9月21〜23日にジョージア州
アトランタで開催されたコンベンション、Anime
Weekend Atlanta(公式サイト)で収録されたイン
タビューでした。
インタビューの相手は、70年代末から80年代初頭
という、北米でのアニメファンダム黎明期より活動し
ている、 Walter AmosさんとRob Fenelonさん。
インターネットが存在せず、当然ながらデジサブも
BitTorrentもYoutubeもない時代に、どうやって
日本のアニメを知り、その情報を探していったのか
という、当時だからこその興味深い苦労話がたくさ
ん聞けます。
まだパート1だけなので、次回以降のお話と合わせ
て、また詳しく紹介出来たら、と思います。
今日はちょっと別の話題なので。


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インタビューイの1人であるRob Fenelonさんは、
北米で一番最初のアニメ雑誌とされる、
「Anime-zine」の編集に関わっていたことも語っ
てくれました。
よく誤解されるそうですが、「Anime-zine」はファ
ンジン=同人誌ではなく、ニューヨーク・マンハッ
タンのプロの印刷所に依頼し、Diamondなどの
ディストリビューターを通して、全米のコミックショ
ップで販売された、「商業誌」になるのだそうです。
発行部数は1万部だったとか。
僕自身も、後年SFコンベンションのディーラーズ・
ルームで見かけたことがありますが、結構な値段
がついていたような記憶があります(だから買えな
かったかもしれないし、買ったかもしれません。ちょ
っと記憶が曖昧です。今度実家を探してみます)。


Fenelonさんは80年代の話として、「Anime-zine」
を語っていました。
調べてみると(参考・Lost World of Anime)、創刊
号の出版が1986年、以降1年に1冊ずつ刊行して
いき、1988年の3号目で幕を下ろした、という経緯
になるようです。
それでふと、「あれ?」と今さらながらに思い出した
のが、先日も引き合いに出した、「オタクアミーゴス」
(岡田斗司夫・唐沢俊一・眠田直・共著 ソフトバンク
1997年)という本です。
その中の「海外オタク事情」というコーナー内で、
「Anime-zine」も表紙画像と共に紹介されていま
したので、この記事により、「Anime-zine」のこと
を知っている日本の方も多いと思います。
とりあえず、著者の3人による、その部分の座談会
風解説を引用してみますね。


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岡 「これはもう潰れちゃった『アニメジン』という
  アニメ雑誌ですね」
眠 「何かこう、表紙からしてあかぬけない感じ」
岡 「結局、アニメリカに負けちゃったんです。まぁ
  表紙見たら勝負明らかでしょう」
唐 「オレはこっちの方が好きだなぁ。ファン活動っ
  てのはこの程度でいいんだよ」
岡 「アメリカのアニメファンも、もう少し『アニメジン』
  応援してやれよ。頑張ってやっと表紙がカラーに
  なったんだから(笑)」



 引用元「スリーアミーゴス」P137〜138より

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ここで引き合いに出されている「アニメリカ」とは、
その前に紹介されている、Viz Communications
(当時 現・VIZ Media)が出版していた「Animerica」
(公式サイト)のことです。
で、何がおかしいかというと、「Animerica」が出版
開始されたのは、創刊号(ゼロ号)が1992年11月、
月刊誌としての刊行開始が翌93年3月から、とい
うことになっています(Wikipedia)。
一方の「Anime-zine」の刊行時期は、86年から
88年です。
つまり、既に88年で休刊していた雑誌が、4年後の
92年から出版された雑誌に、岡田さんの言うよう
に「負ける」ことは、不可能だと思うんですね。
同時期には、市場に存在していないんですから。
「Animerica」の出荷部数は、「萌えるアメリカ」
(堀淵清治 日経BP 2006年)P119によると、
「毎月3万部ほど」。
確かに「Anime-zine」の1万部よりは上ですが、
競っての結果ではないのですから、比較の数字と
して用いることは出来ません。
「オタクアミーゴス」は10年前の本ですし、今のオタ
ク界で岡田さんがどれだけ影響力を備えているの
かはわかりませんけど、「Anime-zine」に関わっ
た人達の名誉のためにも、ちょっとだけ指摘でした。



posted by mikikazu at 08:07 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月10日

パトリック・マシアスさんのThe Japan Times記事「Big in 2008:Gothic Lolitas and Godzilla」


2ヶ月ぶりですか? 先月分をひょっとしたら
読み逃してるかもしれませんけど。
今日(1月10日)付けの英字日刊紙The Japan
Times
のP17に、お馴染みOTAKU USA編集長
パトリック・マシアスさん(ご本人ブログ)による
記事、

「Big in 2008:Gothic Lolitas and Godzilla」
(電子版記事がアップされたらリンクします。
追記・されました)

が掲載されていました。
内容は、北米と日本のオタク業界における2008
年度の予想と展望を語る、というものですね。
予言ということで、五島勉氏の「ノストラダムスの
大予言」、そしてその映画版を枕にして語り始め
るあたり、さすがです。
項目だけを並べてみると、

「北米で続くだろうアニメ業界の不振と混乱」
「北米のマンガ市場のさらなる成長」
「ゴシックロリータ・ファッションが流行?」
「映画『SPEED RACER』のインパクトは」
「岡田斗司夫氏のダイエット本のベストセラー
により、オタクの間でダイエットがブームに?」
「日本作家によるSF小説が海外で成功する?」
「ゴジラが現れる」


という感じですね。まあ、最後のはジョークなんで
すけど。
アニメとかマンガのいつもの話はさておいて、ゴ
スロリについては、2月から北米でも「ゴシック&
ロリータバイブル」誌の英語版の刊行が始まりま
すので、それがどれだけ影響を与えるのか、とい
う話です。
マシアスさん自身も、「Japanese Schoolgirl
Inferno: Tokyo Teen Fashion Subculture
Handbook」
という本を出していますね。
大阪・梅田の紀伊國屋書店で平積みにされて
いて驚きました。


日本のSF小説については、ハリウッドでのリメイ
ク映画化が一段落したJホラーに続いて(先週末
公開の、「着信アリ」をリメイクした「One Missed
Call」の成績も今ひとつでした)、新たなネタ元に
なるんじゃないか、ということです。

「Speculative Japan: Outstanding Tales of
Japanese Science Fiction and Fantasy」


「Robot Ghosts and Wired Dreams: Japanese
Science Fiction from Origins to Anime」


といった、日本SFのアンソロジー、研究本が注目
を集めてもいるようですし、今年から始まるアニメ
原作ハリウッド映画が成功すれば、可能性はある
かもしれませんね。最近の日本SFには疎いですけ
ど、映画化向きで、かつ日本では無理そうな作品
なんてあるでしょうか。


岡田斗司夫氏のダイエット本は……、日本よりは
るかにダイエットがビッグ・ビジネスになっている
アメリカの方が需要あるかも? 競争が激しいと
いうことでもありますが。向こうのコンベンションな
んかでプロモーションしたら、かなり売れそうな気
もします。
「SPEED RACER」(公式サイト)は、予告編を見た
限りで思ったのは、「とりあえず、なんちゃってクン
フーで戦ったりするのは、もうやめません?」とい
うのが、僕の個人的な意見だったりはします。
マシアスさんが指摘しているように、この作品や
「ドラゴンボールZ」「鉄腕アトム」などの映画化と、
それに伴うプロモーションで、新たな世代のファ
ンが獲得出来るのも、間違いないでしょうけど。


posted by mikikazu at 07:59 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月09日

北米オンラインストアでの、マンガ売り上げランキング(1月上旬編)


例によって先に小ネタを。
ネット一般からの投票に基づいて選考される
そうなんですが、the Cybilsが主催の、子供
とヤングアダルト層にふさわしい本を薦める
The Children’s and Young Adult Bloggers’
Literary Awardsという賞の、2007年度の最終
ノミネート作品
が、1月7日付けで発表されて
いました(via TangognaT)。
日本のマンガ作品で唯一候補に残ったのは、
グラフィックノベルのElementary/Middle Grade
(小・中学生向け)部門での、「よつばと!」第4
巻(あずまきよひこ ADV Manga)ですね。
受賞作品が発表されるのは2月14日とのこと
なので、吉報を待ちたいです。


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では、北米オンラインストアにおけるマンガ作
品の売り上げランキング1月上旬分です。
慌ただし過ぎて、12月下旬分を調べるのを失
念していたようです。すみません。
ともあれ以下、各ストアのトップセラー・リストに
なります。


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・アメリカAmazon

1.「Warriors: Warrior's Refuge」
2.「NARUTO」第27巻
3.「NARUTO」第26巻
4.「NARUTO」第25巻
5.「Making Comics: Storytelling Secrets
  of Comics, Manga and Graphic Novels」
6.「魔法先生ネギま!」第16巻
7.「フルーツバスケット」第18巻
8.「The Lost Warrior (Warriors)」
9.「鋼の錬金術師」第15巻
10.「DEATH NOTE」第3巻


・Barnes & Noble

1.「DARK HUNGER」(Christine Feehan)
2.「NARUTO」第27巻
3.「NARUTO」第26巻
4.「NARUTO」第25巻
5.「The Lost Warrior (Warriors)」
6.「フルーツバスケット」第18巻
7.「NARUTO」第24巻
8.「ヴァンパイア騎士」第3巻
9.「フルーツバスケット」第17巻
10.「NARUTO」第22巻


・Books-A-Million


1.「NARUTO」第1巻
2.「NARUTO」第15巻
3.「NARUTO」第18巻
4.「NARUTO」第13巻
5.「NARUTO」第2巻
6.「NARUTO」第14巻
7.「NARUTO」第17巻
8.「フルーツバスケット」第17巻
9.「NARUTO」第16巻
10.「DEATH NOTE」第1巻


・Chapters Indigo
(カナダ)

1.「DEATH NOTE」第2巻
2.「DEATH NOTE」第1巻
3.「NARUTO」第27巻
4.「NARUTO」第25巻
5.「DEATH NOTE」第4巻
6.「Making Comics: Storytelling Secrets
  of Comics, Manga and Graphic Novels」
7.「DEATH NOTE」第7巻
8.「NARUTO」第26巻
9.「DEATH NOTE」第3巻
10.「スキップ・ビート!」第10巻


・AnimeNation

1.メガミマガジン2008年1月号
2.「銃夢外伝」フィギュア付コミック特装版
3.ニュータイプ2008年1月号
4.Megami DX Volume 1(英語版)
5.「ベルセルク」第11巻


・Right Stuf

1.「魔法先生ネギま!」第16巻
2.「フルーツバスケット」第18巻
3.「ベルセルク」第20巻
4.「ベルセルク」第19巻
5.「DEATH NOTE」第11巻
6.「DEATH NOTE」第9巻
7.「NHKにようこそ!」第2巻
8.「ヴァンパイア騎士」第3巻
9.「Bleach」第21巻
10.「ああっ女神さまっ」第7巻(2ndエディション)


・Anime Castle

1.「ゆららの月」第3巻
2.「まんがみたいな恋したいっ!」第2巻
3.ニュータイプUSA 2008年1月号
4.「舞-HiME」第5巻
5.「ラブレス」第6巻


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という感じです。
Megami DX Volume 1(英語版)は……他のス
トアでの反応はわかりませんが、Anime Nation
では売れているようですね。
AnimeOnDVDのフォーラムによると、オンライン
だけでなく、Bordersや紀伊国屋といった書店の
店頭にも置かれているみたいです。6店くらい必
死に探し回っても見つからなかった、というご苦
労様です、な方もおられますが。なんか気持ちは
すっごくわかりますね(笑)。


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TM NETWORKについての情報、あらためて
ありがとうございました。
お薦めいただいた全盛期のアルバムのうち、
「humansystem」「CAROL」は手元にあるので、
残る「Self Control」を、今日注文しておきました。
ライブDVDの方も、ぼちぼち探してみますね。


posted by mikikazu at 08:20 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月06日

北米で、「EVER17」などのビジュアルノベルを販売していたHirameki Internationalが撤退へ


Nanatuhaさんが「夜逃げモードに入ったり」と
仰っていたので、久々にチェックしてみて驚きま
した。
うちでも何度かに渡って紹介してきた会社なの
で、残念な話ではあるのですが……。
アメリカ・カリフォルニア州に拠点を置き、主に日
本製ビジュアルノベルを翻訳して販売していた
Hirameki Internationalが、公式サイト上で、
2008年1月2日をもって、北米でのビジュアル
ノベル販売事業から撤退することを発表してい
ます。
ずっと繋がらなかった同社のコミュニティ・フォー
ラムのANIME DAMASII が今年に入って復活
し、活動再開かという期待もあったのですけど。


Hirameki Internationalがリリースしてきた一
般向け日本製ビジュアルノベルは、

「ファントム -PHANTOM OF INFERNO-」
「夏色の砂時計」
「魔女のお茶会」
「エクソダスギルティー」
「藍より青し」
「EVER17」
「アニマムンディ 終わり無き闇の舞踏」
「Yo-Jin-Bo -用心棒-」
「ピースオブワンダー」

といった辺りの作品なんですけれど、セールスに
ついては、ずっと芳しくない情報ばかりが伝わっ
てきていて、ダウンロード版が昨年1月、CD-
ROM版が2月に販売された「ピースオブワンダー」
を最後に、新作のリリースもなく、どうなっている
のだろうと思っていたところで、こういう結果にな
ったようです。事実上の失敗と判断してよいので
しょうね。


成人向けのゲームということでは、Peter Payne
氏のJBOX(J-List)が頑張っているようですが、
一般向け作品になると、英語オリジナルの学園
恋愛シミュレーションゲーム「Shira Oka: Second
Chances」
をリリース予定にしているOkashi
Studios
、恋愛ゲーム絡みらしい?「Oplay」なる
レーベルを用意しつつある、マンガ出版社Go!
Comi
辺りの動きが気になります。


「Shira Oka:Second Chances」を制作してい
るOkashi Studiosについては、ポッドキャスト
Chibi-Tokyoが、2007年5月25〜28日にカリ
フォルニア州サンノゼで開催されたコンベンショ
ンFanimeにおいて、同社のブースで収録したイ
ンタビューを、6月4日配信分で公開しているの
で(29分44秒〜37分13秒)、参考になると思い
ます。
「ときめきメモリアル」に大きな影響を受けている
というこの恋愛シミュレーションゲームは、海外
での反応が楽しみではあるのですけど。


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★映画「ふたりはプリキュア Splash Star
チクタク危機一髪!」
は見てみましたけど、
なかなかに難しい作品のようなので、もう少し
見返して考えてから、感想を書きます。


それとは関係ないんですが、最近聴き始めたバ
ンドが、TM NETWORKだったりします。ちょっと
どころか、20年ばかり遅ればせながら、ですけど。
とりあえず手元に「humansystem」「CAROL 〜A
DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜」「EXPO」の
3枚のアルバムがありますので、ぼちぼち聴い
ていこうかという感じです。

posted by mikikazu at 11:32 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月05日

北米での少女向けANIMEの可能性


あ、気づくのがかなり遅くて、多くの方がご存知
かもとは思いますけど……。
2006年3月11日の、第25話「That Darn Evil Cat」
(日本題「わたしたち、ピュアレーヌ!」)を最後に、
アメリカFOXでの地上波放送が中断されていた、
「Magical DoReMi」こと「おジャ魔女どれみ」なん
ですが、11月13日から、1年と8ヵ月ぶりに放送が
再開されたようですね。
ただし、今回のプラットフォームは地上波ネットワ
ーク局ではなく、放送枠4KidsTV公式サイトから
の、オンライン配信のみとなっています。
更新は毎週火曜日で、再開エピソードは第27話
「To Catch a Thief」(日本版第29話「夏祭りに
タップが消えた!」)からになっており、

11月20日
#28"You Ought Not To Be In Pictures"
11月27日
#29"Love Serving Love"
12月4日
#30"Careful What You Witch For"
12月11日
#31"Scooter for President"
12月18日
#32"Scooter for President"
12月21日(金)
#33"Mo' Mirabelle's Blues"
1月1日
#34"The Lyin' Witch and Her Wardrobe"

までが現在配信されているようです。
エピソード・カウントはちょっと自信がありません
が、第34話は日本版でおんぷちゃんが転校し
てくる第35話「転校生は魔女見習い!?」でいいと
思います。
残念ながらこれらのエピソードは、日本から視
聴することは、もう出来ません。以前は可能で、
英語版「恐竜キング」なんかも紹介出来たので
すが……。
また、同じ北米でも、カナダ・オンタリオ在住の
ピグモんさん(今年もよろしくお願いします)による
と、カナダからも視聴不可になっているようです。


ともあれ、今回のオンライン配信は、続きが見ら
れるようになったこと自体は、アメリカのファンに
は喜ばしいことですよね。
今回のために、わざわざ吹替収録・ローカライズ
したとも思えませんから、既に収録が終わってい
たのを、地上波あるいはケーブル局でのオンエア
の可能性がもうないと見て、放送権が終了する前
に、自社サイトから流してしまおう、ということでし
ょうか。
4Kidsが放送していた「東京ミュウミュウ」も、前半
26話だけの放送で打ち切られましたが、そちらに
ついては最初から前半だけの放送権契約だという
話があって、後半は契約優先権のみのオプション
扱いだったと思うのですが、それを行使するほど
の人気を得られなかったのでしょうね。
同じく4Kidsが北米での権利を獲得しつつも(2006
年2月)、こちらも2年近く音沙汰がない、「ふたり
はプリキュア」シリーズもどうなるんでしょうか。


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さて、やっと本題。
以前にもいくつか紹介しましたが、ニューヨーク・
アニメ・フェスティバル前日のICv2 Conferenceで
は、色々なテーマのパネルが開催されていて、ニュ
ーヨーク発のポッドキャストNinja Consultant
Erinさんも、コミック情報サイトPopCultureShockで、
オーディエンス収録の音声付きで、レポートをいくつ
か掲載してくれています。


紹介されていたパネルのテーマのひとつが、北米
での少女・女性向けマンガの人気について、
TOKYOPOP、VIZ Media、Yen Press、Del Rey、
FUNimationといった業界の当事者や、図書館司
書・研究者の方が語り合う、

「Girls - The Other Half of the Otaku
Generation」


というものでした。
メインの話題は、何故アメリカで少女マンガは成功
しつつあるのか、女性の読者が増えた理由は、とい
ったことを考えていくもので、とても興味深い内容
だったんですが、Q&Aコーナーの最後で、会場から
アニメについての質問も出たんですね(45分47秒
〜52分33秒)。
アメリカでは近年これだけ少女マンガの人気が高
まっているのに、どうして少女向けアニメは人気が
ないのか、その違いの理由は、というものです。
確かに、例えば「フルーツバスケット」は、原作マン
ガがあれだけベストセラーになっているのに、アニ
メ版をどこの放送局も放送しようとしないのは(ア
ニメ版のライセンサーFUNimationが保有してい
るFUNimation Channelを除く)、不思議に思わ
れてもしまうでしょう。


これについては、まずDel ReyのDallas Middaugh
さんが、まず放送局は一般的に、「アニメは男の子
向けのものである」という固定観念を抱いてる事実
を指摘します。
また、TOKYOPOPのグローバル・マンガ担当編集
者のLillian Diaz-Przybylさんは、そもそもの日本
で制作されている少女向けアニメの数は、少年向け
作品よりも少ないとも発言します。


それらを受けての実体験を、FUNimationのシニ
ア・ブランド・マネージャーであるJill Sniderさんが、
Cartoon Netwookに自社作品のアニメ「フルーツ
バスケット」や「ピーチガール」を売り込んだ時の経
験を語ってくれました。
Cartoon Networkから返ってきた答えは、「女性
の視聴者のことは考えていない」という冷たいもの
だったようです。Cartoon Networkがアニメ視聴者
として対象にしているのは、9〜14歳の少年層で、
「フルーツバスケット」や「ピーチガール」が作品と
してどんなに優れていようと関係ない、局の収入源
である広告主が求めているのは、キャラクター商
品が売れる少年向けのアクション作品、「ドラゴン
ボールZ」「ONE PIECE」「NARUTO」のようなアニ
メだけである、という話ですね。
また、リサーチからのデータとして、少女向けアニ
メが対象とするような年齢層のアメリカの女の子は、
そもテレビを見たりせず、携帯電話でのやりとりを
重視している、ということもあるようです。


さらにMiddaughさんが数年前にCartoon Network
の人から聞いた話として(カートゥーン作品で仕事を
した経験のあるErinさんも同様のことを何度か耳に
したとか)持ち出したのが2つ。
男の子は男の子向けアニメを見るし、女の子も男の
子向けアニメを見る。
逆に、女の子は女の子向けアニメを見るけれど、男
の子は女の子向けアニメが放送されているだけで、
テレビにも近寄ろうとはしない。
つまり、女の子向けアニメは潜在的に、半分の視聴
者しか得られない、ということですね。
もうひとつは、「ドラゴンボールZ」と「セーラームーン」
を同時期に放送していた時にわかった事実として、
どちらも最初の本放送の成績はよかったのに、再放
送もずっと人気を博した「DBZ」に対して、「セーラー
ムーン」はそうではなかった。
男の子は再放送でも何度でも見てくれるが、女の子
は一度見たらそれで終わりであり、リピート放送の
とても多いアメリカのテレビでは、女の子は美味しい
お客にならない、という話でした。


そんな風に、女の子向けアニメにはなかなかに厳しい、
ネガティブな現状認識ばかりが示されたようです。
難しいですね。


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★元旦からずっと仕事だったのですが、やっと今日
は今年最初のお休みです。
とりあえず寝て体力を回復させたら、DVDを用意し
てある映画「ふたりはプリキュア Splash Star
チクタク危機一髪!」
を見ようかなと。
本編もですけど、五條真由美さんとうちやえゆかさ
んのミニ・コンサート映像もすっごく楽しみです。


posted by mikikazu at 14:04 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月04日

1986年の、アメリカ人ファンによる自主制作「宇宙戦艦ヤマト」パロディ・フィルム「Desslok's Revenge」


先に小ネタです。
北米のアニメ雑誌Anime Insider(公式サイト)が、
YouTubeに、先月開催されたニューヨーク・アニ
メ・フェスティバルの取材映像を公開していました。
案内役は、Anime Insiderのスタッフである、プ
ラグスーツの綾波レイ姿のDawn Mostowさんで、
映っているのはコスプレイヤーがメインですね。
取材といっても、ちゃんとした長いインタビューとか
はないので、英語がわからない方でも、会場の
雰囲気を知るには役立つと思います。一般公募
されたメイド喫茶のウェイトレスさん達も、ちょっと
だけ登場しますね。





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本題の動画です。
1986年に「宇宙戦艦ヤマト」――というか、その
英語版である「Star Blazers」を基にして、アメ
リカのファンによって作られた自主制作アニメに、
「Desslok's Revenge」という作品があります。
「オタクアミーゴス!」(97年 岡田斗司夫・唐沢
俊一・眠田直 ソフトバンク)の、「アメリカの自主
制作アニメ」の項、P33〜P36で紹介されていた
ので、日本でも知っている方は多いと思います。


その作品の映像が、監督のBrian Cirulnick氏に
よって、3ヶ月ほど前、YouTubeへアップされて
いました(Via Anime.com)。
撮影はスーパー8(8ミリフィルム)で、アメリカで
最古の歴史をもつアニメクラブCartoon/Fantasy
Organization(1977年創設 公式サイト)ニューヨ
ーク支部からの資金援助も受けていたそうです。
(そのニューヨーク支部の創設メンバーの1人が、
後にCarl Macek氏と共にStreamline Pictures
を立ち上げて、「AKIRA」を始めとする日本アニ
メの北米での劇場配給を90年代半ばまで手が
けた、Jerry Beck氏)
以前に紹介した、アニメエキスポのオープニング
アニメ1992
から、さらにさかのぼって6年前ですね。
Cirulnick氏は現在42歳とのことですから、20歳
頃の、若さの勢いで仲間達と作り上げた作品なん
だろうと思います。
氏は現在も、Anime.comのシニア・ディレクター
としてレビューなどを担当し、アニメには関わって
いるようです。


残念ながら、Cirulnick氏がアップした映像はPART1
(7分)の視聴が上手く出来ないみたいなので、それ
以降のPART2〜PART4だけの紹介です。歴史的
価値ということで、雰囲気をお楽しみください。


「Desslok's Revenge」予告編




「Desslok's Revenge」PART2




「Desslok's Revenge」PART3



「Desslok's Revenge」PART4





posted by mikikazu at 08:37 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月03日

2007年度北米でのアニメ・コンベンション参加者数トップ10


北米に限らず、世界中のアニメ・コンベンション
の情報を紹介しているAnimeCons.com が、
1月1日付けで掲載した記事、

「Looking Back on the Anime Conventions
 of 2007」


では、2007年度に北米で開催されたアニメコンベ
ンションの、参加者数トップ10が発表されていまし
た。イベント数についても、昨年の217から251に
増えているとのことです。
有料・無料入場者を合わせた、総数での結果に基
づく順位は――


1.Anime Expo――44000人(推測総計数)
 6月29日〜7月2日
 ・カリフォルニア州ロングビーチ

2.Otakon――22852人(有料入場者数)
 7月20〜22日
 メリーランド州バルチモア

3.A-Kon――14500人(推定有料入場者数)
 6月1〜3日
 テキサス州ダラス

4.Anime North――13500人(推定総計数)
 5月25〜27日
 カナダ・オンタリオ州トロント

5.Anime Central――12769人(総計)
 10987人(有料入場)
 5月11〜13日
 イリノイ州ロズモント

6.FanimeCon――12000人(推定総計)
 5月25〜28日
 カリフォルニア州サンノゼ

7.Anime Boston――11500人(総計)
 10559人(有料)
 4月20〜22日
 マサチューセッツ州ボストン

8.Sakura-Con――11000人(推定総計)
 10500人(推定有料)
 4月6〜8日
 ワシントン州シアトル

9.Anime Weekend Atlanta――10200人(推定総計)
 9825人(有料)
 9月21〜23日
 ジョージア州アトランタ

10.AnimeNEXT――7100人(推定総計)
 7月6〜8日
 ニュージャージー州セコーカス


という結果になっています。
昨年度からの増加数も加えてみると、

Anime Expo……+3500(44000人)
Otakon……+550(22852人)
A-Kon……+2000(14500人)
Anime North……+1000(13500人)
Anime Central……+1000(12769人)
FanimeCon……+2000(12000人)
Anime Boston……+2146(11500人)
Sakura-Con……+3500(11000人)
Anime Weekend Atlanta……+876(9825人・有料)
AnimeNEXT……+1100(7100人)

という感じで、全般的に増加の傾向は続いている
ようですね。
ちなみに昨年度のトップ10は、

1.Anime Expo――40647人(総計)32930人(有料)
2.Otakon――32902人(推定総計)22302人(有料)
3.A-Kon――12500人(推定有料)
4.Anime North――12500人(推定総計)11286人(有料)
5.Anime Central――11500人(推定総計)
6.FanimeCon――10000人(推定有料)
7.Anime Weekend Atlanta――8949人(有料)
8.Anime Boston――9354人(総計)8854人(推定有料)
9.Sakura-Con――8300人(推定総計)7500人(推定有料)
10.Katsucon――6400人(推定総計)5664人(有料)

ということになっていて、1万人の大台を超えるイ
ベントが増えつつあるのがわかります。


昨年はその一方で、様々な理由でキャンセルとなっ
たり、会場で問題が起きたところも多かったようで
すね。開催中に予算が尽きて、ファンに1万2000ド
ルの募金を求めたAtsuiConとかはおいおいって
感じですけど、温かいファンのおかげで、30分で
お金は集まったそうです。
でも、以前にも記事にした、チャリティを装った詐欺
事件みたいなのは論外です。
今年2008年のコンベンション開催数はさらに増える
ようですけど、楽しんで欲しい一方で、深刻なトラブ
ルが起きないことを祈りたいです。
北米でのアニメファンの数が間違いなく増え続けて
いることは、こうやってデータで実証されているの
に、という嘆息があるのも本音ですが……。


posted by mikikazu at 08:34 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月02日

北米オンラインストアでの、アニメDVD売り上げ・予約ランキング(12月下旬編)


先に小ネタをひとつです。
しばらく更新が不定期になっている、北米のアニメ
専門誌Anime Insiderの公式サイトで、先月末に
少しずつ発表されていたのが、同誌選出の[BEST
OF 2007] シリーズですね。
これは2007年度に北米でリリースされたアニメ作
品の中から、各カテゴリーでベストの作品を選んだ
ものです。
まとめて紹介してみると、

・ベスト英語吹替賞
――「BECK」
(各キャラクターの声は北米公式サイトで、トレーラ
ーはオーストラリア公式サイトでチェック出来ます)

・(北米で放送された)ベストTVシリーズ賞
――「鉄腕アトム」(63年版)
Cartoon Networkの深夜枠Adult Swimで放送。
その歴史的意義を称えて。

・ベストDVD(TVシリーズ)賞
――「涼宮ハルヒの憂鬱」
作品が生み出した現象の凄まじさと、北米での
リリースにおける特典などの努力を評価。

・ベストDVD(長編)賞
――「アフロサムライ」
実際には全5話のシリーズですが、DVDは単巻
発売なので、長編としてカウント。
おそらく昨年北米で最も売れた作品。

・ANIME OF THE YEAR(作品賞)
――「シュヴァリエ 〜Le Chevalier D'Eon〜」

ということになっています。
作品賞の「シュヴァリエ」は、日本での放送中
に北米でのライセンスが発表され、日米でのリ
リース時間差を縮める努力が成されたものの、
その努力に見合うだけのセールス結果は残念
ながら得られなかったそうですが、ここでは批
評的評価を得られたようで幸いです。


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さて本題。
北米の各オンラインストアでの、アニメDVD売り
上げ・予約ランキング12月下旬分です。
先月後半は新作のリリースも少なかったですし、
各ストアのクリスマス・セールを反映した結果に
なっていると思います。


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アニメ専門ストア

AnimeNation
(12月24〜30日)

予約含む総合ランキング
1.「スレイヤーズNEXT Box Set」
2.「臣士魔法劇場 リスキー☆セフティ
  Bundle (3 DVDs)」
3.「Bleach DVD Box Set 1」
4.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第12巻
5.「FLCL(フリクリ)DVD Collection 'Ultimate
  Edition'」


Right Stuf International
先週のTOP10ランキング(予約含む)

1.「スクラップド・プリンセス Complete Collection」
2.「十二国記 Economy Set 1」
3.「十二国記 Economy Set 2」
4.「無責任艦長タイラー OVA Limited Edition
  Ultra DVD Box Set」
5.「爆裂天使 DVD Box Set」
6.「GTO DVD Box Set 1」
7.「鋼の錬金術師 Box Set 1」
8.「TheビッグオーU Complete Collection」
9.「頭文字D シーズン1 DVD Box Set」
10.「成恵の世界 DVD Box Set」


The Anime Corner Store
(予約含む)

1.「機動戦艦ナデシコ Boxed Set (Thin-Pak)」
2.「パプリカ」
3.「スクールランブル」第4巻
4.「ニニンがシノブ伝 DVD Box Set」
5.「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻限定版
6.「スレイヤーズNEXT Box Set」


Anime Castle
(予約含む)

1.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第12巻
2.「Bleach」第8巻
3.「ふたりエッチ」第2巻(英題「Step Up Love
Story」)
4.「舞-乙HiME」第4巻
5.「Hellsing Ultimate」第3巻通常版


buyDVD

1.「新機動戦記ガンダムW Complete Collection
  DVD Box Set 2」
2.「新機動戦記ガンダムW Complete Collection
  DVD Box Set 1」
3.「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻通常版
4.「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第11巻
5.「スクラップド・プリンセス Complete Collection」
6.「Witch Hunter Robin: Complete Collection」
7.「涼宮ハルヒの憂鬱」第4巻限定版
8.「鴉 -KARAS- Complete Collection」
9.「涼宮ハルヒの憂鬱」第3巻通常版
10.「天空のエスカフローネ Complete Collection
  DVD Box Set」


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一般DVDストアのANIMEコーナー

DVD Empire

売り上げランキング
1.「Kanon」第1巻
2.「パプリカ」
3.「ハウルの動く城」
4.「ドラゴンボールZ Season 3」
5.「攻殻機動隊SAC 2nd Gig-Individual Eleven」
6.「るろうに剣心 Season Two Box」
7.「ドラゴンボール King Piccolo Part 2 - Saga Set」
8.「Bleach」第1巻
9.「ドラゴンボールGT Box Set 1」
10.「ドラゴンボールGT Box Set 2」


予約ランキング
1.「Kanon」第1巻
2.「エウレカセブン」第11巻
3.「ああっ女神さまっ それぞれの翼」第5巻
4.「蟲師」第5巻
5.「Appleseed: Ex Machina」特別版
6.「カウボーイビバップREMIX」
7.「舞-乙HiME」第4巻
8.「Jinki: Extend - Complete Collection」
9.「Venus Versus Virus」第2巻
10.「機動戦士ガンダムSEED Anime Legends
Complete Collection 1」


VIDEO Universe

1.「ウィッチブレイド」第3巻
2.「NARUTO Uncut DVD Set Season 1」
3.「NARUTO Uncut DVD Set Season 2」
4.「ウィッチブレイド」第2巻
5.「NARUTO Uncut DVD Set Season 3」
6.「スレイヤーズNEXT Box Set」
7.「SPEED RACER」第3巻
8.「SPEED RACER Collector's Edition, V. 2」
9.「NARUTO Uncut DVD Set Season 5」
10.「幽遊白書 Eight Finalists: Episodes 99-112」


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という感じです。
引き続きBOXセットばかりですが、中でも96年の
旧作である「スレイヤーズNEXT」の人気が目立ち
ますね。シリーズの中での評価というと、僕には
わかりませんが、北米でも根強いファンが多い作
品なんでしょう。


来期の注目作は、やはり1月1日発売日(「物もの
日記」さん
は、もう入手されておられますね)の
「Kanon」第1巻になるでしょうか。
北米公式サイトはありませんが、第1巻紹介ペー
で予告編が視聴出来ます。ジャケット絵左下の、
「VIEW TRAILER」をクリックです。
京都アニメーションの前作「Air」も、このランキング
調査では各ストアで好調でしたし、続く「Kanon」に
も、かなり期待出来るのでは、と思います。
いわゆる「萌え」系とか「美少女」系の作品は、北
米では売れないというのが通説でしたけれど、作
品としてのクオリティが、それを覆している好例か
もしれません。
FUNimationのCEOであるGen Fukunaga氏は、
ニューヨーク・アニメ・フェスティバル前日のICv2
Conferenceで、「アメリカでは『らき☆すた』みた
いな美少女=萌え作品はきっと売れない」と発言さ
れてましたけど、勢いがあれば、そんなことはない
かも? ネタの翻訳の壁もあるみたいですが。


posted by mikikazu at 08:18 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月01日

日本語版で同じ声優さんが演じているキャラは、英語版でも同じ人が吹替えるんですか


あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いしますね。
とりあえずやっていくことは変わらないと
思いますけど、出来る範囲でぼちぼちと。


short_g.gif


先日、英語版「らき☆すた」(MySpace)の泉こな
た役が、英語版「涼宮ハルヒの憂鬱」で涼宮ハル
ヒを演じた、Wendee Leeさんであるのは、日
本語版では両者を共に、平野綾さんが演じてい
ることへのトリビュートだろう、という話がありま
したよね。
そこで浮かんでくる疑問は、ある日本語版キャ
ストに対して、特定の英語版キャストが常に
振り当てられる、つまり用語で言う「フィックス」
というものが、アニメの英語吹替業界にも存在
するのか、ということです。
洋画吹替だと、ジャッキー・チェンは石丸博也
さん、かつてのクリント・イーストウッドなら山田
康雄さん、チャールストン・ヘストンなら納谷悟
朗さん、という風に決まっていたと思います。
僕は声優さんにはあまり詳しくないので、アニ
メージュ誌が行っているアニメグランプリの、
2007年度(第29回)人気声優部門トップ10の方
を対象に、その代表キャラにおいて、英語版で
はどんな方がそれぞれ演じられているのか、特
定のキャスティング傾向などはあるのか、少し
だけ調べてみました。
調査対象としたのは(敬称略)、

1位 保志総一朗
2位 石田彰
3位 福山潤
4位 平野綾
5位 櫻井孝宏
6位 朴王路美
7位 鈴村健一
8位 杉田智和
9位 堀江由衣
10位 林原めぐみ

という方々になります。
タイトルの後の名前は、英語版吹替を制作したス
タジオで、北米でのライセンサー、ソフト発売会社
とは、また違います。
以下、並べていくと――


short_g.gif


・保志総一朗

光国葵(宇宙海賊ミトの大冒険 NYAV Post)
――Brian Morey(1-10)、Jack Lingo(11-13)
カズマ(スクライド Bang Zoom!)
――Steven Jay Blum
花菱薫(藍より青し Bang Zoom!)
――Dave Lelyveld
キラ・ヤマト(機動戦士ガンダムSEED The Ocean Group)
――Matt Hill
前原圭一(ひぐらしのなく頃に Bang Zoom!)
――Grant George


・石田彰

渚カヲル(新世紀エヴァンゲリオンTV版 Industrial
Smoke & Mirrors)
――Kyle Sturdivant、Greg Ayres(ディレクターズ・
カット版)
渚カヲル(新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Gaijin
Productions)
――Aaron Krohn
猪八戒(幻想魔伝最遊記 Industrial Smoke &
Mirrors)
――Braden Hunt
神近優一(七人のナナ NYAV Post)
――Michael Sinterniklaas
アスラン・ザラ(機動戦士ガンダムSEED The
Ocean Group)
――Sam Vincent
炎凪(舞-HiME The Ocean Group)
――Graham Ko


・福山潤

小林虎太郎(機動天使エンジェリックレイヤー
Industrial Smoke & Mirrors)
――Kevin Corn
天空侍斗牙(超重神グラヴィオン Industrial
Smoke & Mirrors)
――Greg Ayres
巌窟王(アルベール・ド・モルセール子爵
Bang Zoom!)
――Kevin Hatcher


・平野綾

サルのモモ(おとぎストーリー 天使のしっぽ
New Generation Pictures)
――Kari Wahlgren
リュミエール(キディ・グレイド FUNimation)
――Monica Rial
姉崎まもり(アイシールド21 STUDIOPOLIS)
――Kate Higgins
涼宮ハルヒ(涼宮ハルヒの憂鬱 Bang Zoom!)
――Wendee Lee
弥海砂(DEATH NOTE The Ocean Group)
――Shannon Chan-Kent


・櫻井孝宏

細(新白雪姫伝説プリーティア Industrial
Smoke & Mirrors)
――Christopher Patton
島村ジョー(サイボーグ009 Point.360)
――Joshua Seth
ふぁきあ(プリンセスチュチュ Industrial
Smoke & Mirrors)
――Chris Patton
神山高志(魁!!クロマティ高校 Industrial
Smoke & Mirrors)
――Ben Pronsky
ハセヲ(.hack//Roots The Ocean Group)
――Andrew Francis


・朴王路美
カナン・ギモス(ブレンパワード The Ocean Group)
――Saffron Henderson
道蓮(シャーマンキング Taj Studios)
――Andrew Rannells
エドワード・エルリック(鋼の錬金術師 FUNimation)
――Vic Mignogna
日番谷冬獅郎(BLEACH Studiopolis)
――Steve Staley
マオ・ルーシェン(ゼーガペイン Elastic Media)
――Michael Irish


・鈴村健一

伊角慎一郎(ヒカルの碁 The Ocean Group)
――Kristian Ayre
楽俊(十二国記 Bang Zoom!)
――Jim Taggert
紅エイジ(超重神グラヴィオン Industrial
Smoke & Mirrors)
――Christopher Patton
遠野志貴(真月譚 月姫 Bang Zoom!)
――Steve Cannon
シン・アスカ(機動戦士ガンダムSEED DESTINY
The Ocean Group)
――Matthew Erickson


・杉田智和

守口京一(学園戦記ムリョウ Headline Sound Studios)
――Dan Green
本須和秀樹(ちょびっツ Bang Zoom!)
――Crispin Freeman
キョン(涼宮ハルヒの憂鬱 Bang Zoom!)
――Crispin Freeman
織田武長(ヤマトナデシコ七変化♥ ADV Studios)
――Vic Mignogna


・堀江由衣

マルチ(To Heart Headline Sound Studios)
――Lenore Lenore?
本田透(フルーツバスケット FUNimation)
――Laura Bailey
咲耶(シスター・プリンセス Industrial
Smoke & Mirrors)
――Monica Rial
月宮あゆ(Kanon ADV Films)
――Brittney Karbowski
佐々木まき絵(魔法先生ネギま! FUNimation)
――Kate Bornman(1-7)、Kate Oxley(8-)


・林原めぐみ

女らんま(らんま1/2 The Ocean Group)
――Venus Terzo
リナ=インバース(スレイヤーズ Taj Studios、
Industrial Smoke & Mirrors)
――Lisa Ortiz、Cynthia Martinez
綾波レイ(新世紀エヴァンゲリオン Industrial
Smoke & Mirrors、Gaijin Productions)
――Amanda Winn-Lee
恐山アンナ(シャーマンキング Taj Studios)
――Tara Jayne
フェイ・ヴァレンタイン(カウボーイビバップ
Animaze)
――Wendee Lee


short_g.gif


という感じになって、少なくともこの10人の方々で
調べる限り、「日本で人気声優のこの人が演じて
いるなら、英語版でもこの人だろう」という決まっ
た方針はなさそうです。もっと個性的な声の人だと、
どうなるでしょうね。
ともあれ、日本で人気のある声優さんを、色んな
人が担当しているのも、英語吹替の面白さのひと
つでしょう。


これにはいくつか理由が考えられますが、大きな
もののひとつは、コストかもしれません。
北米でアニメの英語吹替を制作している(今は撤
退しているとこもあります)スタジオがあるのは、

テキサス(Industrial Smoke & Mirrors−現ADV
STUDIOS・FUNimation)
カリフォルニア(Bang Zoom!・ Gaijin・New
Generation Pictures・STUDIOPOLIS・Point.360・
Elastic Media)
ニューヨーク(NYAV Post・Taj Studios・Headline
Sound Studios)
カナダ・バンクーバー(The Ocean Group)

辺りで、アニメ声優になりたい人は、その地域に
住むべき、とよくアドバイスされますよね。
で、アメリカは広いですから、カリフォルニアで制
作しているアニメ英語吹替のために、ニューヨー
クに住んでいる声優さんを、日本語版で同じ声
優さんが演じているからという理由だけで、いち
いち飛行機代と滞在費を払って呼んでくるのは、
そもそも予算の少ないアニメ英語吹替作業だと、
無理な場合がほとんどなんだろうと思います。
近場にいる馴染みの声優さんで間に合わせてし
まった方が、手際もよくてスタジオの利用時間
も節約出来ますから、ずっと安く済むわけです。
ノンユニオンの場合が多いアニメ英語吹替は、
声優さんとスタジオとの専属契約というものは
存在しないと思いますので、プロデューサーな
りADRディレクターなりといった、キャスティング
を決める立場にある人との個人的コネクション
が重要になってくるわけですね。


もうひとつの大きな理由は、英語吹替の現場で
は、オリジナルの日本語の演技が、重視されて
いない場合がままあることだと想像します。
時間が限られた録音の際には、オリジナルの声
優さんによる、日本語の演技をあらかじめチェッ
クする余裕がないことが多いようですし、ADRデ
ィレクターさんによっては、あえてオリジナルを
聞かせないという人もいます。
なまじオリジナルの演技を知ってしまうと、それ
を意識し過ぎて単なる物真似になってしまい、
自然な、あるいはディレクターが望む演技が出
来なくなる、という判断です。
そも、日本語のオリジナルの声に似せよう、近
づけようという発想がないから、元の声優さん
にこだわって、英語版のキャストを選ぼうとは
考えないわけです。同じスタジオが制作しても、
1人の日本人声優さんに対して、違う人を複数
キャストしているケースも多いようですし。
特に地上波テレビ放送されるような作品の場合
は、メイン視聴者層であるアメリカの子供達の好
みや受けが最優先されもするでしょう。


ただしこれもケース・バイ・ケースで、日本側の
権利者から、「オリジナルに似た人を」と要求さ
れることもあるそうです。その場合、当然それに
従ってキャストを決めていきます。
面白いのは、「鋼の錬金術師」のケースで、例え
ば、エド役のVic Mignognaさんの声質・演技は、
男女の違いもあって、オリジナルの朴さんとは、
だいぶ異なる雰囲気ですよね。少なくとも個人的
にはそう思いました。
でも、複数の候補からそのVicさんを選んだのは、
日本側の権利者で、Vicさんの好演も理由のひと
つとして、英語版「鋼」も北米では人気を博しまし
た。これでブレイクしたVicさんは、テキサス在住
ですが、ロスでの録音にも呼ばれたりするくらい
です。お人柄によるコネクションの広さもあるよう
ですが。


他にも色々と理由はあると思いますので、また調
べていきたいです。


short_g.gif

★あ、あらためてですけど、うちは無事に届いて
ましたので。
posted by mikikazu at 09:44 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月30日

Dub Review発のポッドキャストVoxCast第38回


何度か紹介した、アニメの英語吹替トラックの
話題専門のサイトDub Reviewが配信している
ポッドキャスト、VoxCastの最新エピソードが、
クリスマスに合わせて更新されていました。
で、その冒頭で、太平洋の向こう側にあるうちの
ブログで紹介していることへの謝辞がメンバーか
ら述べられていて、嬉しい驚きだったのです。
でも、お礼を言うのはこちらの方ですね。
Thanks again,guys!
(ちなみに、海外のポッドキャストで紹介していた
だく時の楽しみのひとつが、うちのブログ名をど
うやって発音するのか、ということだったりします。
日本の方も、それぞれお好きな風に読んでいる
と思いますけれど)


お返しじゃないですけれどよい機会なので、今日
はそのVoxCast第38回エピソード「A Very
VoxCast Christmas」の内容を、ざっと紹介し
てみますね。
向こうの英語吹替のファンは、こういう話題で盛
り上がっているのか、という感じで。
とりあえず箇条書きで、語られたトピックを並べ
てみると――


short_g.gif


1.イントロダクション――メンバー紹介
 (0:00〜01:50)

2.北米におけるアニメDVDリリース予定(12月
 25日・2008年1月1日)
 (01:50〜03:42)

3.Right StufによるアニメDVDクリスマス・セ
 ールについて
 (03:42〜05:36)

4.発表された英語版「コードギアス 反逆のルル
 ーシュ」「らき☆すた」キャストについて
 (05:36〜09:34)

5.サンタクロース夫妻をキャスティングするなら、
 声優は誰?
 (09:34〜10:41)

6.2007年度における、北米の各アニメソフト会社
 の評価
 (10:41〜18:07)

7.サンタから、英語吹替関連のもので、なんでも
 もらえるとしたら?
 (18:07〜19:54)

8.アニメ英語吹替レビュー
 「らんま1/2 1stシーズン」(Nathan)
 「Venus Versus Virus」(Mark)
 「地獄少女」(Dale)
 (19:54〜26:52)

9.Randy Tallman追悼企画
 (26:52〜33:26)

10.クロージング
 (33:26〜34:58)
 

short_g.gif


という感じでした。
OPとEDは、アニメ関連のクリスマス・ソングだと
思いますけど、僕は知らない曲ですね……。
OPは「機動戦艦ナデシコ」から、ということです
から、「銀河のクリスマス」という曲です?
EDは、「それはクリスマスの 静かな夜のこと 
贈り物を楽しみにして サンタクロースの夢を
見た」という歌詞で始まりました。


「コードギアス」と「らき☆すた」の英語版キャスト
は、その名前を伝えるだけでしたが(実際に演じ
ているのを聞かないと難しいですよね)、「らき☆
すた」の泉こなた役が、英語版「涼宮ハルヒの憂
鬱」でハルヒを演じた、Wendee Leeさんである
ことは、日本版では両者を共に、平野綾さんが演
じていることへのトリビュートだろう、とは語ってい
ました。


北米の各アニメソフト流通会社への評価は、最も
ファンの気持ちを理解してくれていた会社という
FUNimation、リリースされる作品のバラエティさ
と、新たな声優の発掘における成功によってADV
Filmsが、それぞれ評価されていました。
「Black Lagoon」などで優れた英語吹替を制作
しつつも力尽きたジェネオンUSA、ビジネスとして
は正解でも、英語吹替無しのリリースを始めた
Media Blastersの評価は微妙なところで、バン
ダイビジュアルUSAは問題外、という評ですね。


いつもとは違い、今回特別に用意されたのが、
11月20日に67歳で亡くなられたRandy
Tallmanさんの、アニメ作品における声優として
の業績を称える最後のコーナーですね。
Tallmanさんは主にFUNimation作品で活躍し、
その渋い声質から、父親・祖父といった役どころ
を得意にしていたそうです。
番組内では、メンバーが特にお気に入りだった、
「月詠 -MOON PHASE-」での御堂竜平、「こども
のおもちゃ」での羽山冬騎(秋人の父)を、Tallman
さんが演じている声の一部を紹介しています。
秋人・父の台詞の、最後の「See you」が、今聞く
と胸を打つと思います。



posted by mikikazu at 08:04 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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