2007年08月09日

「Yes!プリキュア5」の魅力――テレビアニメという日常感


というわけで、頑張って視聴ペースを上げな
くてはいけない雰囲気の「Yes!プリキュア5」
公式サイト)は、再放送で第13話「りんちゃ
んの部活決定ーっ!」
まで見てみました。
僕が視聴開始したのは、次の第14話からなの
で、これで第5〜20話までの補完が終了した
ことになります。続く第21話からも、出来るだけ
早く見るようにしたいです。


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物語論ではなく、メディア論的に「プリキュア5」
の魅力を個人的視点から解説すると、「日常感」
というキーワードが浮かんでくるでしょうか。
これには二重の意味合いがあって、基本的に
キャラ達の日常話であるプロット性格と、それを
視聴する側の習慣としての、日常性ということ
ですね。


確かに「プリキュア5」は、変身ヒロインとして、
毎回敵であるナイトメアとバトルを展開するわ
けですが、各話のメインプロットは、主に各キャ
ラの日常における個人的問題を、どう解決する
か、というものがほとんどだと思います。
むしろプリキュアとしての戦いも、彼女達にとっ
ては日常の一部であるという受け入れがあっ
さりと成されている点は面白いですね。
これは、戦いの目的が、ココとナッツの故郷を
蘇らせるためという、基本的に他人事であるこ
とも影響しているでしょう。もしナイトメアと戦う
理由が、各人にとって、もっと個人的で不可避
なものだったとしたら、日常とバトルのバランス
も変わっていたと思います。
ともあれ、結果として作品で描かれているのは、
現実と乖離し過ぎた、バトルのためのバトルが
ただ続くような世界ではなく、ひとつの大きな
日常の中で、プリキュアとしての戦いも含めた、
色々な生活の要素がゆったりと進んでいく世界
になっています。
日常という健全さが、世界律として作品内で明
確に機能しているわけですね。


そして見る側も、1年間ゆったりと作品世界と
付き合えるという、見る側の日常を、作品によ
って得ることが出来ます。
これは、1年間4クールという放送期間ゆえの
特権だと思います。
視聴対象を絞った、1クール・2クールの作品
も、それはそれで方法論として構わないと思う
のですが、1年間という時間の持つ、習慣性と
作品世界への慣れ親しみという力にはかない
ませんし、かなわないからこその、短期決戦
ゆえに可能なアプローチを、各作品が選択し
ているだろうと想像します。


ノスタルジーとしても感じていると自覚はして
いますが、かつてのテレビアニメというものは、
そういう習慣性を常に備えていたと思います。
夕方学校から帰ってきてテレビをつけると、い
つでも放送してくれているものだったという……。
あくまで個人的感慨ですけど、そういう種類の
安心感みたいなものを、「プリキュア5」からは
強く受けとめているんですね。
途中で世界観が分裂したり、あらぬ方向に物
語が暴走したり、極端な作画崩壊をしたりする
ことはないだろう、「プリキュア5」は1年間、
「プリキュア5」としてあり続けてくれるだろうと
いう風に、プリキュア達の日常と繋がった、見る
側の日常も保障されているという感覚です。
それだけのクオリティ・コントロールがされて
いる、管理されたプロダクト色が強い作品だと
は認めもしますけれど、個人的には別に構いま
せん。結果として作品を楽しめればいいのです
から。


1年間のプリキュア達の生活と戦いを、やはり
1年間かけて(僕は途中参加組で申し訳ない
ですが)見させていくだけの魅力が、この作品
には色々な形で備わっていると思いますし、そ
れは毎週送り出される、テレビアニメというフォ
ーマットだからこそ出来る体験だと、あらため
て思いました。



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★「やえかのカルテ」についてのコメントを削除
されたのは、ひょっとしてこちらの対応が原因だ
ったりするんでしょうか……。だとしたら申し訳
ありません。作品に対して良い読者になれなかっ
たという意味でも、残念に思っていたりするので
すが……。でも、微笑ましそうな2人のお話も期
待していますね。
また、新しいSSのためにも、「プリキュア5」の視聴
は引き続き早く頑張らなくちゃですし。

posted by mikikazu at 08:52 | アニメ感想・「Yes!プリキュア5」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月05日

「Yes!プリキュア5」同人誌2冊、読みました。


なんとかネット接続は回復しました。
メンテ担当の方にも原因はよくわからない
ようですけど、新たにブースターを設置して
もらったので、これで今後安定してくれれば、
と願うしかありません。
幸いに、昨日の正午から今日の正午まで、
GyaOで期間限定配信されている、「RED
GARDEN」の新作OVA「デッドガールズ」は
見ることが出来ました。
内容については詳しく触れませんが、「RED
GARDEN」のファンだった方なら、色々と楽
しめるだろうネタ満載だと思いますので、か
なりすごくとてもお薦めです。
DVDの発売は8月8日、AT-Xでの放送は、
8月26日ですね。


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さて本題。
物事の流れというものはわからないもので、
現在放送中の新作アニメでは、「Yes!プリキ
ュア5」(公式サイト)がイチオシの1本になっ
てしまっているわけですが(もう1本は、ソリ
ッドな語り口に隙がない「地球へ…」)、「プリ
キュア5」に僕を引き込んだりょうさんから、
全年齢向けの同人誌を2冊ほど紹介してい
ただきましたので、さっそく通販で取り寄せ
てみました。
「プリキュア5」の同人誌を読むこと自体、
これが初めての経験になります。


1冊は、羽月るかさん(個人サークル「ANGEL
BOX」
)による、「SWEET PARADISE」とい
う御本(26P)。
「小説を読んでもらう相手」をめぐる、かれんさ
んとこまちさんをメインにした、わりにシリアスな
お話と、のぞみちゃんを賭けた、りんちゃんとう
ららちゃんの熾烈な駆け引き(?)が微笑ましい
短編の、2つのストーリーで構成されています。
前者は、アニメ本編第16話の後日談といった体
裁で、かれんさん視点を中心に、自分とこまちさ
んの関係に対する不安と、ココとナッツのフォロ
ーによる、2人の絆の確かめ合いまでを描く、温
かい語り口の作品ですね。
いつも背筋を伸ばしているかれんさんの、心の
揺れを細やかに優しくとらえた好編だと思います。
作者さんが「ホントに描きたかった」と仰ってい
る、かれんさんのラストの笑顔にたどり着くまで、
読んでみる価値ありです。
一方の、りんvsうららバトルのお話も、間にはさ
まれている事自体に気づかない、のぞみちゃん
の天然ぶりも含めて、とても楽しく微笑ましい雰
囲気でした。
のぞみ争奪戦としては、意外に策略家のうららち
ゃんが一歩リードしてるっぽいですね。
まあ、この2人の対立は、のぞみちゃんの絶対天
然ぶりが前提としてある以上、健全にとどまると
いうお約束にも安心出来るわけですが。
どちらの作品も、程よくソフィスティケイトされた絵
柄と語り口が、本編の雰囲気を丁寧に伝えつつも、
作者さんなりの視点を上手に通して描いてくれて
いて、楽しんで読める二次創作になっていると思
います。
無事脱稿したという、夏コミの新刊は成人向けの
内容ということで僕は読めませんが、いつか全年
齢向けの新作が出されるようであれば、また読ん
でみたいですね。


もう1冊は、りんどうりんねさん(個人サークル
「papillon」)と、若葉翔莉さん(個人サークル
「シロたん。」)お2人による合同誌「キラキラしち
ゃってメタモルフォーゼ!」
(26P)。
前半は、1P〜3Pのギャグ編と、同じく第16話の
後日談的な、でもこまちさんのボケっぷりが可
愛いお話、そして後半を占める、うららちゃんが、
なんとかのぞみちゃんとスール(って、もう説明
不要かも)の関係になろうと努力するお話で構成
されています。
ギャグ編はどれも楽しく、頷ける出来ですね。
最初のネタで扱われていた、プリキュア戦闘時に
各自の名前が変わる(のぞみ→キュアドリーム)
という設定は、多分「プリキュア」シリーズ伝統な
んだと思いますけど、僕もよく、ついうっかり間違
えたりしないかなー、とは思ったりしますし(笑)。
あとまあ、オチとして、かれんさんが可哀想な立
場によく置かれるのが不憫かなと(笑)。
こういうギャグ編を読んだのは初めてだったので
すが、とても楽しかったです。
後半の、うららちゃんメインのお話は――、僕は
彼女がプリキュアになったお話を視聴出来ていな
いので、彼女の、のぞみちゃんに対する気持ちを
正しく理解出来ているとはとても言えないのです
が、それでも色々と伝わってくるものがありました。
本筋のうららちゃんは、既にプロとして仕事をし
ている立場もあって、かなり自己抑制的で、色々
と自分で抱え込んでしまう傾向があり、だからそ
ういう彼女を、のぞみちゃんがお姉ちゃんとして
優しくフォローしてあげる第20話のようなお話が
素敵に感じるわけです。
この同人誌のお話のように、二次創作だからこそ
出来る、キャラの感情への踏み込みと、より素直
かつストレートな、心情吐露の言葉は、とても共
感して読み進めることが出来ました。キャラへの
愛情に満ちた全てのコマが、輝きを放っていると
思います。


「SWEET PARADISE」の方は、まだ「とらのあな」
通販で在庫があるようですが、「キラキラしちゃっ
てメタモルフォーゼ!」
の方は在庫切れみたいで
すね。ということは、僕が最後の1冊を買ってしま
ったみたいですが。
後者の方は、夏コミに参加なさるそうで、そちらの
スペースで在庫があるかもです。



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★同人誌のご紹介ありがとうございました&新作
「プリキュア5」SS、お疲れさまでした♪
申し訳ないんですけれど、こちらがベースの第23
話を見るまでには、もう少し時間がかかりそうなの
で、感想を送るのは、ちょっと待ってくださいね。
色々遅くてすみません。
こちらの再放送は、明日が第13話で、第1〜4話
を除く未見分は、それで補完終了ということにな
ります。そこまでを見てから、本放送分で未見の、
第21話以降に取り掛かるという手順になっています。
来週からの、第15話以降の再放送については、雨
で高校野球中継が中止になればあり、という不確
定な状況になるので、どうなるかわかりません。
毎日雨が降ってくれれば、本放送に追いついて、
第1話からも放送してくれそうですけど(笑)。
雨、降らないかなー。




posted by mikikazu at 10:39 | アニメ感想・「Yes!プリキュア5」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月26日

「Yes!プリキュア5」第5話、見ました。


えええっと、そうなんです。
昨日から朝日放送で、待望の再放送が始まっ
た「Yes!プリキュア5」(公式サイト)なんですが、
第1話からではなく、途中の第5話「プリキュア
の資格」からの放送だったんです。とりあえず、
ここから続いていくようですね。
途中からの放送になった理由はよくわかりませ
んが、合間に夏の甲子園大会中継をはさみ、そ
れが雨天中止の場合、「Yes!プリキュア5」と
その他の作品が放送されるようですから、結局
どこまでになるのかは未定です。
僕が未見なのは第13話までなので、そこまでは
放送されると思いますけど、第1〜4話について
は、10月中旬に発売されるDVDを待つしかなさ
そうですね。


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せっかくなので見てみた第5話「プリキュアの資
格」についての感想も少しだけ。
ここまで経てきた、キャラクター達の心理がわか
らないので、想像するのは難しいですけれど、とも
あれプリキュア達の誰にも、彼女自身の側の事情
とか心情を考慮してもらえない、かれんさんが不
憫だなあとは、僕も思いました。
のぞみちゃん達の側にあるのは、「いかにかれん
さんにプリキュアになってもらうか」という目的だけ
で、かれんさんに最初から拒否権を認めていない。
認めていないというか――、拒否すること自体を、
全く想定していないと言った方が正解でしょうか。
何故のぞみちゃん達がそう考えるかというと、彼女
達は、自分達が「正しいこと」をしていると信じてる
からですね。


「邪悪な組織“ナイトメア”に滅ぼされてしまった
ココの故郷を蘇らせる」というのは、全く「正しい」
目的ですし、そのためにプリキュアになるというの
も「正しい」選択である。ゆえにかれんさんがプリ
キュアの立場を受け入れることも、「正しい」こと
なのだから、「プリキュアになって」というのぞみ
ちゃん達の要求も、かれんさんは受け入れないと
おかしい――という前提に沿って、今回の行動は
描かれていたと思います。
これで目的が私利私欲のためなら、自分が諦め
てしまえば済むことですが、ココという他人のた
めであるがゆえに、その「正しい」行為は取り下
げられることもありません。ココが諦めれば別で
すけど。
宗教の勧誘がしつこい理由のひとつは、誘う側が
誘われる「あなた」のためを思って、自分ではない
「あなた」の幸せのためになると信じているからで
すよね。
かれんさんの主体意志以前に、「プリキュアになる
のは正しい選択」という囲いがされていて、ただか
れんさんが追いつめられていく展開だと、僕には感
じられました。


もちろん、この作品は善悪がきれいに分かれてい
る世界観で描かれていますし、「プリキュア」はタイ
トルロールの主役ヒロインズですから、そういう意
味では、絶対的に「正しい」立場です。
他のプリキュア達が、どうやってその立場を受け入
れていったのか知りませんが、でも、現状のかれん
さんに、プリキュアにならなくてはいけない事情が
完全に描かれているかというと、そうではなさそう
ですし、だからこそ、ラストでプリキュアにもなれな
かったわけです。


なので鍵となるのは、既にキュアミントであること
で、プリキュア側の事情を把握し、また親友である
ことで、かれんさん側の事情も理解出来る筈のこ
まちさんが、どう立ち回るのか、なんでしょうね。
ラストなんかは、こまちさんはかれんさんの側に
残るべきだろう、とも思いましたが、その辺のフォ
ローは、次回送りになったでしょうか。
「あの子にも、本音で話せる仲間が必要かも……」
っておタカさんが言ってましたが、それじゃあ親
友の筈のこまちさんの立場は?とも思いましたし。
のぞみちゃん達は、まあ、あんまり考えていない
だけだと思いますので(←ひどっ)、プリキュアに
なる理由がないかれんさんを、一番近くにいるこ
まちさんが、どう受けとめていくのかが、次回の肝
になって欲しいと願います。
だ、駄目だったら、そちらのSSで補完しますで
す……。


それと、ミーハーな意見を少し言うと、「似ている」
と言われて喜んでいた、のぞみちゃんとうららちゃ
んの擬似姉妹っぽい絡みなんかは、もっと色々見
てみたいかも、です。そう考えると、のぞみちゃん
がそれなりにお姉ちゃん役をこなしていた第20話
なんかも、さらに微笑ましく思えますね。


posted by mikikazu at 09:03 | アニメ感想・「Yes!プリキュア5」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月05日

「Yes!プリキュア5」と「RED GARDEN」を比較してみます


★あ、いつもですけどご紹介とってもありが
とうなのです。
語り足りなかった部分もあるので、「Yes!プリ
キュア5」(公式サイト)についてのお話を、
もう少しだけ続けてみますね。


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プリキュアが5人揃ってからのお話のフォーマ
ットは、メンバー各自の、プライベートまで含ん
だ色々な問題に、好奇心と友情半分ずつくら
いで(笑)、他のメンバー達が首を突っ込み、ナ
イトメアとの戦いも経て、なんとか解決に持ち
込む、という感じみたいですね。


第14話――かれんの生徒会長としての職務
第15話――のぞみの母親の病気
第16話――こまちの小説家としての夢
第17話――りんの恋
第18話以降はネタバレのため遠慮しときます


これまでの「プリキュア」シリーズと違って、主役
ヒロインの数が多いだけ、エピソードの持ち回り
も幅広く出来るんだろうと思います。
で、気づくのが、「突然超パワーを与えられた女
の子達が、人知れずモンスターと戦う運命となる」
という解説をしてしまうと同じような作品に聞こえる、
「RED GARDEN」(公式サイト)との違いですね。
端的に言ってしまうと、「RED GARDEN」では、語
り口においても、いわゆる個人主義が徹底されて
いて、運命を共にすることになった主役ヒロイン
達4人も、決して各自のプライベートに踏み込む
ことはありませんでした。
それぞれが、また別のプライベートの問題を抱え
つつも、それを理由に仲間に頼ったり甘えたりと
いうことはせず、最後まで個人としての立場で、
向き合い続けた記憶があります。
4人が誰かの家に全員で集まったのも、他の家
族には触れる必要のない、1人暮らしをしている
クレアのアパートだけだったような気がします。
だからこそ、4人がたどり着くラストの意味があ
るのだとも思います。


一方「Yes!プリキュア5」では、かなり無遠慮に、
それぞれのプライベートな問題にまでお節介を
焼くことが許されていますよね。
そういった、2つの作品における、人間関係の
距離のとらえ方の違いは、比べてみると、とても
面白いです。
どちらが正しいとか間違っているとかいうことで
はなくて、個人それぞれの価値観が異なるよう
に、それぞれの作品で違ったとらえ方がある、と
いうだけのことで、あとは観客の立場から、好き
嫌いで判断すればよいことです。


作品内におけるキャラ同士の関係の距離、色合い
のとらえ方は、言ってみれば作り手の、人間哲学
の表れだとも思うので、それが明確な作品ほど、
はやく作品世界にのめりこめますし、感情移入も
容易くなります。
逆にそれが不明瞭だったり、不安定だったりする
作品は、見ていて戸惑いますし、ストレスも溜ま
ります。
なので僕個人は、「その作品は、人間関係を、どう
いう距離感で描こうとしているのか」ということが、
作品を評価する、あるいは見続ける上での、一番
最初のポイントのひとつです。
そういった部分が対照的な、「Yes!プリキュア5」と
「RED GARDEN」は、比較してみると、自分自身の
評価視点を再確認する意味でも、とても役に立って
いると思います。


さらに想像を進めて、そういった人間関係のとらえ
方を、両作品で入れ替えてみると、もっとわかりや
すくなるでしょう。
例えば、「クレアとお父さんを仲直りさせてあげよ
う!」「ポーラさんのケイトへの恋心をかなえてあげ
よう!」と、当事者以外のみんなが奔走する「RED
GARDEN」、「人には人の事情がある。あれこれ詮
索しても仕方がない」と、それぞれに必要以上に
踏み込まないクールな語り口の「Yes!プリキュア5」
――ですか。
前者はちょっと想像がつかないですし(あ、2つ目
のは、それはそれで見たいかも)、後者はそれだと
全くお話が進まないですよね。
逆に言うと、それだけ両作品が自分にふさわしい
独自の語り口を獲得しているわけで、それだけで
成功ともいえます。
「Yes!プリキュア5」の、「仲間」にこだわった、ある
意味狭い世界観が、対象視聴者である子供たち
にとってどう受けとめられているかは、それこそ
各個人の問題ですが、僕としては、1年間という
長いスパンのお話で、そこからどうやって、ゆった
りと個人としての成長を描いてくれるかも、ひとつ
の見所じゃないかな、とは思っています。
それが、「プリキュア5」という仲間からの卒業で
あっても、構わないかな、と。



posted by mikikazu at 09:43 | アニメ感想・「Yes!プリキュア5」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月04日

「Yes!プリキュア5」第20話、見ました。


えっと、少し先行してしまってごめんなさいなん
ですが、「Yes!プリキュア5」公式サイト)は、
第20話「プリキュア5 歌手デュー!?」まで見
ています。
言及されている第16話から、ここまでのお話も
それぞれ面白かったので、またコメントするかも
しれません。


とりあえずは第20話についてなんですけど、こ
れも引き続き良い出来だったと思います。
歌手デビューの機会を得たうららちゃんが、自分
にとっての「夢」の意味をもう一度見つめ直すと
いうストーリーも良かったですが、応援練習と、
うららちゃんの初ステージにおける、プリキュアの
みんなの姿が微笑ましく可愛かったことで、満点
をあげたいですね。僕がエピソード単位で満点を
あげることは珍しいと、自分でも思いますけど。
あれだけ頼れるお姉ちゃん達がいる、末妹のうら
らちゃんは、すっごい幸せですよね。
中でも、割り切ったら一番ノリノリ(←死語?)の
かれんさんは大人というか、「容姿端麗、頭脳明
晰で、感情を表に出さないクールな生徒会長」と
いう姿に憧れている、学園の下級生の子が見た
らどう思うかなーとか(笑)。


一方、ラストについては、ステージに上がる予定
のなかった、客席からの応援の練習しかしていな
い筈の他の4人が、いきなりあんな完璧に踊りを
こなせるのか、という意見もあるかもしれません
けど、それだけプリキュア達の息が合っている、
団結力の表れという解釈で、僕的には全然オッケ
ーなのです。
そしてまたこのシーンは、アニメだからこそ描ける
ものであったと評することが出来ます。
仮に同じシーンを実写で描くとすると、観客の目は、
劇中の設定がどうであれ、バックで完璧にダンスを
こなす4人の生身の肉体から、そういう動きを可能
にした訓練の記憶を、どうしても読み取ってしまい
ます。いきなりステージに上がりましたよ、と言われ
ても、あれだけの動きを示されたら、それは嘘でし
ょう、と感じてしまいます。
けれどアニメのキャラであれば、そういう嘘は許さ
れるし、動きのシンクロといった完璧さも、表現して
構わず、むしろそれを心地よく感じられます。
もちろんこれは、「Yes!プリキュア5」という作品固
有のリアリティ規定の枠の中で許される話で、例え
ば、演技表現には、それなりの訓練が必ず必要だ
というリアリティ規定がある、「カレイドスター」なん
かでは無理になるわけです。
ともあれ「Yes!プリキュア5」では、そういう風に許
されるリアリティの枠とお話、そしてキャラクターの
魅力のバランス構成が、今のところはとても上手
く機能していて、見ていて楽しいというか、ストレス
がありません。今、一番安心して見られる作品だ
というのが、正直な気持ちです。


唯一苦言を呈すとしたら、のぞみちゃんがうららち
ゃんの楽屋を訪れる際に、ドアをノックせずに、い
きなり開けさせたのは、対象視聴者層を考えると、
ちょっとどうかとは思います。
芸能界は、そういう礼儀には厳しいとこだと思いま
すし、逆にのぞみちゃんがそういうことには無頓着
なキャラだということを表現したかったのかもしれま
せんけど、一応彼女は主人公なんですし、入る前
にはドアをノックするという、ひとつの社会的礼儀
を示すのは、子供番組だからこそ、ある程度は必
要なんじゃないかなとは、少しだけ思いました。


posted by mikikazu at 08:47 | アニメ感想・「Yes!プリキュア5」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月14日

「Yes!プリキュア5」、見ました。



Happy graduation, Clarissa-san!
Wishing you a bright future...


何度かご紹介している、フロリダ発のご贔
屓ポッドキャストAnime World Order
ここ最近更新が不定期で、少々寂しかった
んですね。
更新が滞っていた理由は、パネル参加す
るコンベンションの準備や、メンバーの
Darylさんの転職と、それに伴う引越しで
忙しかったり、なんだそうですが、もう一つ
の理由が、メンバーの中で唯一まだ学生
の身分だったClarissaさんが、大学卒業を
迎えてバタバタされていたから、です。
11日に更新された最新の第53回では、
Clarissaさんから無事に大学を卒業出来
たことが報告されて、とってもめでたいわけ
なのであります。
Clarissaさんは、さらに唯一日本語を勉強
されている方でもあり、確かJETプログラム
に申し込む、なんて話もあったような。


まだ、その冒頭部分しか聞いていませんが、
今回のAWOでレビューする作品は、

・Darylさんは「ロードス島戦記」(OVA)
英語版はCentral Park Mediaから。
・Geraldさんは「のーてんき通信―エヴァ
ンゲリオンを創った男たち」(武田康広)
↑ADVから「Notenki Memoirs」のタイトル
で英訳出版されています。Anime News
Networkのレビュー

・Clarissaさんは、Digital Manga Publishing
から出版されたyaoiアンソロジーの「J-Boy」

という担当になっていて、それぞれ楽しみです。


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話はかわって、向こうでもご覧になっている
と今頃になって知ったので、こちらでもとりあ
えず「Yes!プリキュア5」公式サイト)の、
先々週と先週放送分である、第14話「悩め
る生徒会長かれん」
第15話「ハッスルの
ぞみのお手伝い!」
をチェックしてみました。
こういう、明確に低年齢層向きの作品をちゃ
んと見てみるのは、とっても久しぶりです。


そうですね、感想というか感触を一言でいう
なら、わかりやすさに感動したといいますか。
本来の対象層が子供なんですから、当たり前
ですけど、見る側が深読みしなくていい、示し
ているメッセージをそのまま言葉どおりに受
けとめればいいという、安心感みたいなもの
がありましたね。
逆に言うとここ最近はそれだけ、深読みした
り、物語全体の構成に対して、このエピソー
ドの配置の意味は……みたいに考え込んで
ばかりで、作品視聴をしていた自分に気づい
たわけです。
別に、そういう風に考え込んで見るスタンス
と、そういう見方を求める作品がいけないと
いうわけでもないのですが、某「なのはStri
kerS」も、この作品みたいに敵が自分からさ
っさと現れてくれて、「さあ、なのは。お前達
も変身しろ!」とか言ってくれたら、2話くらい
で終わるかなー、とかつい思ってしまったの
は秘密です。
(あ、「StrikerS」のスタイルはスタイルで、トラ
イするだけの価値はあると現時点でも認めて
ますし、たぶん作品評価については、最後ま
で見てみないとわからないでしょうね)


物語そのものについては肝心の、プリキュア
達が戦っている理由や、一番大事な、5人が
仲間になる過程を知らないままなので、正当
な評価をする立場にはありません。
5人のキャラは、それぞれ好感がもてるのは
間違いないですし、生徒会長のかれんさんな
んかは、「ああ、好きなんだろうなあ」とか勝
手に納得もしてますが(笑)。正確に言うと、か
れんさんとこまちさんの関係(←どーゆー?)
なのかもですけど。いえいえなんでもないです。


この2エピソードだけで示された情報で判断
するのは難しいですが、とりあえず異性間恋
愛の要素が「ない」ことで、見るのが楽な作品
だというのも、正直な意見です。。
この作品のテーマは「夢」ということで、僕が
見たエピソードでは特にその点についての
深い言及はありませんでしたが、次回はそう
いう意味での直球の内容になりそうですね。


posted by mikikazu at 09:38 | Comment(0) | アニメ感想・「Yes!プリキュア5」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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