オンラインストアRight Stufが隔週で配信して
いるポッドキャストAnime Todayの最新エピ
ソード第61回のゲストは、マンガ出版社
TOKYOPOPの創設者であり、現CEO(最高
経営責任者)であるStu Levy(Stuart J. Levy)
氏でした。
氏はまた、D.J.Milkyのペンネームで、
「Princess Ai (「プリンセス・アイ物語」 作画:
鯨堂みさ帆)の原作を、ミュージシャンのコー
トニー・ラブと共同で手がけていることでも知
られています。
今回のエピソードでは、45分間に渡って、氏が
マンガにのめりこんだ経緯や、Mixxという社名
であった頃からの(創設1997年)、北米での
TOKYOPOPによるマンガ・ビジネスの歴史、
これからの展望について、細かく語ってくれて
いました(PART1・8分15秒〜23分52秒
PART2・31分23秒〜44分45秒 PART3・49分
48秒〜1時間6分5秒)。
あ、今回のエピソードは、BGMの音楽のボリュ
ームが、会話のそれと比較して大き過ぎるので、
迂闊に聞いていると耳によくありません。お気
をつけください。
マンガ関係で語られた、興味深い事実は(あくま
でLevy氏主観によるものですけど)――、
・TOKYOPOPの会社としての基礎を築いたのは、
「美少女戦士セーラームーン」のヒット。
『全ては「うさぎ」のおかげ』――とのこと。
・2001年に開始された、オリジナル通りの右開
きのマンガ出版を決意したのは、ドイツを訪れ
た際に、右開きの「ドラゴンボール」が大ヒットし
ているのを目撃したから。
・その最初のラインナップでの一番のヒットは、
おそらく「GTO」。
・同じく大ヒットした「ラブひな」は、出版権の獲得
の検討に、2年を費やした。
・Levy氏が初めて読んだマンガ作品である「寄生
獣」の、TOKYOPOPからのリリースの成績は、芳
しいものではなく、北米での出版権契約を更新出
来なかった(現在はDel Reyから再出版中)。
・TOKYOPOPが進めている映画・テレビの企画は
10件ほどある。
・TOKYOPOP最大の稼ぎ頭である「フルーツバス
ケット」は、今年新たなプロジェクトを企画中。
・「フルーツバスケット」と同じ読者層を狙える、
これからのビッグヒット期待作は「学園アリス」。
2007年12月に第1巻が出版開始されたばかり。
・今のアニメ市場と同じような「shake out(暴落・
停滞)」の時期は、いずれマンガ市場にも訪れる
だろう。
――などになるでしょうか。他にもたくさんのこと
を語られていましたけど。
面白いのは、TOKYOPOPをマンガ出版社として
飛躍させたのは、2001年の、オリジナル通りの
右開きによる印刷と、10ドル程度の低価格による
出版戦略だったとされていますよね。
TOKYOPOPの直接のライバルであった、VIZの
CEOの堀淵清治氏は、その著書「萌えるアメリカ」
(日経BP)の中でも、当時のTOKYOPOPとの戦い
について述べています(P184〜192)。
「グラフィックノベルの価格破壊」と章題にされて
いるように、堀淵氏はまず、それまでは15ドル
であった価格を、一気に10ドル程度に下げた
TOKYOPOPの戦略について詳述しているのです
が、今回のインタビューでは、Levy氏は低価格
の部分については全く触れず、右開き出版のみ
を、成功の理由として挙げています。
TOKYOPOPの価格破壊に対する堀淵氏の論
調が、薄利多売のための品質低下につながっ
たとして、やや批判的なものであったことを考え
ると、興味深い姿勢だとは思います。
「フルーツバスケット」絡みの新プロジェクトは
……なんでしょう。
いわゆる豪華版みたいなものは、「Ultimate
Edition」として昨年10月から始まっています
し、今さらアニメ版のAni-Manga(フィルム・
コミック)でもないでしょうし……。
アメリカに舞台を移しての実写版とかは、個人
的には嬉しくないですけども。
全く根拠なく言ってみますけど、作者である高屋
奈月さんの、アメリカのコンベンションへの招待
とか? CLAMPさん(アニメエキスポ2006年)の
時と同じくらいの、大きな話題になると思います。





