昨年の９月から12月にかけて、毎月３巻ずつの、
計12巻(第16〜27巻)を一挙に刊行する「NARUTO
NATION」キャンペーンを終えて、第２部開始と
なる英語版「NARUTO」第28巻の発売を伝える
プレスリリースが、北米での出版社VIZ Media
から２月20日付けで出されています。
VIZ Media２月20日付けプレスリリース
「VIZ MEDIA ANNOUNCES THE LONG AWAITED
NEW NARUTO!」
３月４日発売のこの第28巻以降は、また隔月
のペースで発売されていく予定です。
あるいは、またぞろ日本での発刊ペースに追い
つくために、今年後半にも、同様のキャンペー
ンが行われるかもしれません。想像ですが。
このプレスリリースの中で、現時点までの、
北米市場での「NARUTO」の英語版コミック
とアニメDVDの売り上げについても、数字が
出されていました。
もちろん、プレスリリースが常に事実を伝えて
くれるわけではなく、あくまで大本営発表に
過ぎないということは、念のためにふまえて
おきたいですけども。
まず、英語版「NARUTO」の原作コミック(グラ
フィックノベル)の、北米地域でのこれまでの
売り上げ部数は、300万部以上、とされてい
ます。
この数字を、以前にアニメ！アニメ！さんが
行っていた割り算計算を拝借して(すみません)、
これまでの発行巻数である27巻で割ってみる
と、１巻での平均売り上げ部数は、約11万１千
部程度になります。
2007年10月１日付けで出されたプレスリリース
では、第18巻までが発売されていたその時点で、
累計販売数は230万部でしたから、NARUTO
NATIONキャンペーンの効果もあって、300万部
の大台を一気に突破出来たようですね。
１巻ごとの平均部数は、その時の13万部から
減ってはいるのですが、これはリリース巻が集
中した結果だと思います。今後も伸びてはいく
でしょうし。
一方のアニメDVDの方は、「35万以上」という数
字があるのですが、VIZ Mediaによるアニメ版
「NARUTO」のリリースは、Cartoon Network
で放送された、映像の修正もそのままの英語吹
替オンリー・バージョンによる単巻(４話収録)
リリースと、日本語音声も収録したノーカット版
のBOXセット(13話収録)リリースの２つがあり、
単純な割り算で、１巻ごとの売り上げ枚数を出
すことは出来ません。
ただ、これはちょっと翻訳の難しさもあって、
2008年２月20日付けリリース文中、
「DVD (which has sold over 350,000
copies domestically.) 」
の、「copies」をどう解釈するか、という問題が
あったりもします。
「copies」を、全体の枚数総計とするのか
(1BOXセットで３枚計算)、BOXセットも
「1 copy」とするのか。
BOXセットなら、「units」あるいは「sets」と
いう数え方をするような気もするのですけど、
上述のように２つのリリース形式が合わさって
いますし……。
仮に、「35万」をDVD総数とすると、初巻発
売(2006年３月)から１年と９ヵ月で35万枚と
いう成績は、VIZ Mediaの以前の売れ筋タイ
トルである、「犬夜叉」の、同じく１年と９ヵ月
(2003年３月〜2004年12月)の期間で記録
したとされる、100万枚以上という数字には、
かなり及ばないものです(ソース・2004年12月
21日付けプレスリリース)から、おかしい気は
します。隔週で調べているオンラインストアの
ランキングでも、少なくともBOXセットの方は
ずっと、とんでもなく好調です。
BOXセットを「1 copy」と計算すれば、「犬夜
叉」の数字に近くなりますし、それが正解かも
しれません……。DVDの単価は下がっていま
すので、売り上げ金額的には微妙ですけど。
なので、「over 350,000 copies」は、単巻
DVDとBOXセットを合わせた、「総ユニット数」
ということだと、とりあえず想像します。
