2008年01月13日

北米MANGAサイト・ブログでの、2007年度MANGAベスト10リスト


今回はセールスのランキングではなく、北米で
マンガをメインに扱っているサイト・ブログが
それぞれ発表している、2007年度のベスト10
リストを調べてみたいと思います。
批評的観点から、どんなマンガ作品が評価され
ているでしょうか。
サイト・ブログの種類は、企業系からプロの批
評家、出版関係者、図書館司書、アマチュアの
ファンなど様々です。
調査にあたっては、いつもお世話になっている
Brigid AlversonさんのMangaBlogの記事
を活用させていただきました。


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IGN.ANIME

1.「DEATH NOTE」
2.「紳士同盟クロス」
3.「鉄コン筋クリート」
4.「よつばと!」
5.「MONSTER」
6.「NARUTO」
7.「鍵姫物語 永久アリス輪舞曲」
8.「ラブ★コン」
9.「GUNSMITH CATS BURST」
10.「We Shadows」(Sonny Strait)


Del Reyブログ(マンガ部門ディレクターDallas
Middaugh氏選出)

1.「火の鳥・太陽編」
2.「寄生獣」
3.「げんしけん」
4.「MONSTER」
5.「エマ」
6.「多重人格探偵サイコ」
7.「漂流教室」
8.「xxxHOLIC」
9.「ぐるぐるポンちゃん」
10.「黒鷺死体宅配便」


SAME HAT! SAME HAT!

(順位なし)
・「火の鳥・太陽編」
・「MONSTER」第9巻
・「ドラゴンヘッド」第7巻
・「寄生獣」第1〜2巻
・「アンドロメダ・ストーリーズ」第1〜2巻
・「プレゼント」
・「漂流教室」第6巻
・「鉄コン筋クリート」
・「あずまんが大王Omnibus」
・「New Engineering」(横山裕一)


Comics-and-More(Dave Ferraro)

・マンガを含むコミックトップ20

1.「Shortcomings」
2.「The Complete Terry & the Pirates (Volume 1):
  1934-1936 」
3.「The Acme Novelty Library #18」
4.「エマ」
5.「Astonishing X-Men」
6.「Laika」
7.「Suburban Glamour」
8.「MW(ムウ)」
9.「The Complete Chester Gould’s Dick
  Tracy (Volume 2): 1933-1935」
10.「The League of Extraordinary Gentlemen:
  The Black Dossier 」
11.「ドラゴンヘッド」
12.「よつばと!」
13.「Speak of the Devil」
14.「NANA」
15.「Buffy, the Vampire Slayer: Season Eight」
16.「アポロの歌」&「アンドロメダ・ストー
  リーズ」
17.「The Walking Dead」
18.「Elk’s Run」
19.「ギョ」
20. 「Cold Heat Special #1」


Publishers Weekly(by Kai-Ming Cha)

1.「鉄コン筋クリート」
2.「夕凪の街 桜の国」
3.「多重人格探偵サイコ」
4.「サプリ」
5.「Incredible Change-bots」(Jeffrey Brown )
6.「MW(ムウ)」
7.「Peter Panda」(Ya-Ne Ri)
8.「君の名はスター」
9.「Two Will Come」(Kyungok Kang)
10.「十二秘色のパレット」


About.com(by Deb Aoki)

Best New Manga
「蟲師」
Best New Shonen Manga
「スパイラル―推理の絆」
Best New Shojo Manga
「ヴァンパイア騎士」&
「トランスルーセント 彼女は半透明」
Best New Seinen Manga
「多重人格探偵サイコ」
Best New Josei Manga
「サプリ」
Best New All-Ages Manga
「ゴン」
Best New Original English Language Manga
「Hollow Fields」(Madeleine Rosca)
Best New Edition of Classic Manga
「地球へ…」
Best New One-Shot Manga
「夕凪の街 桜の国」
Best Re-issue of Previously Released Material
「寄生獣」
「鉄コン筋クリート」


PopCultureShock

by Erin
・「鉄コン筋クリート」
・「SWAN-白鳥」第9〜11巻
・「げんしけん」第8〜9巻
・「フラワー・オブ・ライフ」第1〜3巻
・「鉄鍋のジャン」第13〜27巻
(ワースト・「プリンセス・プリンセス」第2〜5巻)

by Ken
・「多重人格探偵サイコ」第1〜3巻
・「遠藤浩輝短編集」第1〜2巻
・「寄生獣」第1〜2巻
・「ゴン」第1〜2巻

by Kate
・「夕凪の街 桜の国」
・「地球へ…」第1〜3巻
・「ラブ★コン」第1〜3巻
・「トランスルーセント 彼女は半透明」第1〜2巻
・「フラワー・オブ・ライフ」第1〜3巻
(ワースト・「POP JAPAN TRAVEL: ESSENTIAL
OTAKU GUIDE」Makoto Nakajima)


Okazu(by Erica Friedman)

・百合作品限定

英語版マンガ
1.「いおの様ファナティクス」
2.「かしまし〜ガール・ミーツ・ガール」
3.「最後の制服」
4.「Yuri Monogatari 5」
5.「けだものだもの」

日本語版マンガ
1.「青い花」
2.「はやて×ブレード」
3.「初恋姉妹」
4.「かわいいあなた」
5.「さくらの境」


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他にもあるとは思いますが、とりあえず見つけら
れたのはこんな感じです。それなりのトレンドな
どが見てとれるでしょうか。
「火の鳥」「アポロの歌」「MW」といった手塚治虫
作品は、セールス・ランキングで多く目にするこ
とはありませんが、批評的には高く評価されてい
るといっていいでしょう。当然というか、遅過ぎと
も思いますけど。
今年秋からの刊行予定の「ブラックジャック」にも
期待したいです。


他の作品も、「よつばと!」などを除けば、いつも
のセールス・ランキングとは違う選出なのが面白
いですね。
逆にいうと、北米のマンガ市場を支えているのは、
まだまだ「NARUTO」に代表される作品を読む若
い層で、批評では評価される青年・女性層向け作
品が伸びてくるのはこれから、ですか。
日本で売れている「バガボンド」や「のだめカンター
ビレ」「MONSTER」といった作品の売り上げがイマ
イチなのも、今の子供達の成長を待ってから?


「寄生獣」なんかは、新装版での再発ですが、あら
ためて評価されているようですね(映画化の話はど
うなったでしょう)。
シリアスなテーマということでは、「夕凪の街 桜の
国」を選んだ人が多いのにも注目です。
エリカさんのところの百合作品については、お薦め
があれば読みますって感じですね。


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★「ふたりはプリキュアSplash☆Star」コミック版、
ご購入ありがとうございました。って、僕はアマゾン
の回し者じゃないですけど(笑)。
本編だけじゃなくて、オマケのイラストなんかも
色々お楽しみなので、ご期待ください。それでも
し気に入ったら、アニメ版もどうぞなのです。
あの引きで続きがわからないのは、きっと困ると
思いますし。
posted by mikikazu at 04:38 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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