2008年01月05日

北米での少女向けANIMEの可能性


あ、気づくのがかなり遅くて、多くの方がご存知
かもとは思いますけど……。
2006年3月11日の、第25話「That Darn Evil Cat」
(日本題「わたしたち、ピュアレーヌ!」)を最後に、
アメリカFOXでの地上波放送が中断されていた、
「Magical DoReMi」こと「おジャ魔女どれみ」なん
ですが、11月13日から、1年と8ヵ月ぶりに放送が
再開されたようですね。
ただし、今回のプラットフォームは地上波ネットワ
ーク局ではなく、放送枠4KidsTV公式サイトから
の、オンライン配信のみとなっています。
更新は毎週火曜日で、再開エピソードは第27話
「To Catch a Thief」(日本版第29話「夏祭りに
タップが消えた!」)からになっており、

11月20日
#28"You Ought Not To Be In Pictures"
11月27日
#29"Love Serving Love"
12月4日
#30"Careful What You Witch For"
12月11日
#31"Scooter for President"
12月18日
#32"Scooter for President"
12月21日(金)
#33"Mo' Mirabelle's Blues"
1月1日
#34"The Lyin' Witch and Her Wardrobe"

までが現在配信されているようです。
エピソード・カウントはちょっと自信がありません
が、第34話は日本版でおんぷちゃんが転校し
てくる第35話「転校生は魔女見習い!?」でいいと
思います。
残念ながらこれらのエピソードは、日本から視
聴することは、もう出来ません。以前は可能で、
英語版「恐竜キング」なんかも紹介出来たので
すが……。
また、同じ北米でも、カナダ・オンタリオ在住の
ピグモんさん(今年もよろしくお願いします)による
と、カナダからも視聴不可になっているようです。


ともあれ、今回のオンライン配信は、続きが見ら
れるようになったこと自体は、アメリカのファンに
は喜ばしいことですよね。
今回のために、わざわざ吹替収録・ローカライズ
したとも思えませんから、既に収録が終わってい
たのを、地上波あるいはケーブル局でのオンエア
の可能性がもうないと見て、放送権が終了する前
に、自社サイトから流してしまおう、ということでし
ょうか。
4Kidsが放送していた「東京ミュウミュウ」も、前半
26話だけの放送で打ち切られましたが、そちらに
ついては最初から前半だけの放送権契約だという
話があって、後半は契約優先権のみのオプション
扱いだったと思うのですが、それを行使するほど
の人気を得られなかったのでしょうね。
同じく4Kidsが北米での権利を獲得しつつも(2006
年2月)、こちらも2年近く音沙汰がない、「ふたり
はプリキュア」シリーズもどうなるんでしょうか。


short_g.gif


さて、やっと本題。
以前にもいくつか紹介しましたが、ニューヨーク・
アニメ・フェスティバル前日のICv2 Conferenceで
は、色々なテーマのパネルが開催されていて、ニュ
ーヨーク発のポッドキャストNinja Consultant
Erinさんも、コミック情報サイトPopCultureShockで、
オーディエンス収録の音声付きで、レポートをいくつ
か掲載してくれています。


紹介されていたパネルのテーマのひとつが、北米
での少女・女性向けマンガの人気について、
TOKYOPOP、VIZ Media、Yen Press、Del Rey、
FUNimationといった業界の当事者や、図書館司
書・研究者の方が語り合う、

「Girls - The Other Half of the Otaku
Generation」


というものでした。
メインの話題は、何故アメリカで少女マンガは成功
しつつあるのか、女性の読者が増えた理由は、とい
ったことを考えていくもので、とても興味深い内容
だったんですが、Q&Aコーナーの最後で、会場から
アニメについての質問も出たんですね(45分47秒
〜52分33秒)。
アメリカでは近年これだけ少女マンガの人気が高
まっているのに、どうして少女向けアニメは人気が
ないのか、その違いの理由は、というものです。
確かに、例えば「フルーツバスケット」は、原作マン
ガがあれだけベストセラーになっているのに、アニ
メ版をどこの放送局も放送しようとしないのは(ア
ニメ版のライセンサーFUNimationが保有してい
るFUNimation Channelを除く)、不思議に思わ
れてもしまうでしょう。


これについては、まずDel ReyのDallas Middaugh
さんが、まず放送局は一般的に、「アニメは男の子
向けのものである」という固定観念を抱いてる事実
を指摘します。
また、TOKYOPOPのグローバル・マンガ担当編集
者のLillian Diaz-Przybylさんは、そもそもの日本
で制作されている少女向けアニメの数は、少年向け
作品よりも少ないとも発言します。


それらを受けての実体験を、FUNimationのシニ
ア・ブランド・マネージャーであるJill Sniderさんが、
Cartoon Netwookに自社作品のアニメ「フルーツ
バスケット」や「ピーチガール」を売り込んだ時の経
験を語ってくれました。
Cartoon Networkから返ってきた答えは、「女性
の視聴者のことは考えていない」という冷たいもの
だったようです。Cartoon Networkがアニメ視聴者
として対象にしているのは、9〜14歳の少年層で、
「フルーツバスケット」や「ピーチガール」が作品と
してどんなに優れていようと関係ない、局の収入源
である広告主が求めているのは、キャラクター商
品が売れる少年向けのアクション作品、「ドラゴン
ボールZ」「ONE PIECE」「NARUTO」のようなアニ
メだけである、という話ですね。
また、リサーチからのデータとして、少女向けアニ
メが対象とするような年齢層のアメリカの女の子は、
そもテレビを見たりせず、携帯電話でのやりとりを
重視している、ということもあるようです。


さらにMiddaughさんが数年前にCartoon Network
の人から聞いた話として(カートゥーン作品で仕事を
した経験のあるErinさんも同様のことを何度か耳に
したとか)持ち出したのが2つ。
男の子は男の子向けアニメを見るし、女の子も男の
子向けアニメを見る。
逆に、女の子は女の子向けアニメを見るけれど、男
の子は女の子向けアニメが放送されているだけで、
テレビにも近寄ろうとはしない。
つまり、女の子向けアニメは潜在的に、半分の視聴
者しか得られない、ということですね。
もうひとつは、「ドラゴンボールZ」と「セーラームーン」
を同時期に放送していた時にわかった事実として、
どちらも最初の本放送の成績はよかったのに、再放
送もずっと人気を博した「DBZ」に対して、「セーラー
ムーン」はそうではなかった。
男の子は再放送でも何度でも見てくれるが、女の子
は一度見たらそれで終わりであり、リピート放送の
とても多いアメリカのテレビでは、女の子は美味しい
お客にならない、という話でした。


そんな風に、女の子向けアニメにはなかなかに厳しい、
ネガティブな現状認識ばかりが示されたようです。
難しいですね。


short_g.gif


★元旦からずっと仕事だったのですが、やっと今日
は今年最初のお休みです。
とりあえず寝て体力を回復させたら、DVDを用意し
てある映画「ふたりはプリキュア Splash Star
チクタク危機一髪!」
を見ようかなと。
本編もですけど、五條真由美さんとうちやえゆかさ
んのミニ・コンサート映像もすっごく楽しみです。




posted by mikikazu at 14:04 | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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