E」は、第9話「海とオトメとなつきのヒミツ♪」と第
10話「ケーキ大戦!!!」を見てみました。
それぞれ用意されたカップリングの中で、第10話では
明確に女の子として作画してもらえていた晶クンと、
巧海クンのそれとに僕が注目した理由は、実は綺麗
なオデコ……ではなくて(いやまあそれもあるのかも
しれませんけどっ(笑))、2人の間で恋が描かれると
したら、必然的に現われる障害の存在ですね。
それはもちろん、巧海クンのお姉さんである、舞衣さ
んのことです。
巧海クンは自覚のあるお姉さんっ子で、またそうなっ
た原因にも、彼の病気という、自分ではコントロール
出来ない要素が強かったりしているようです。第10話
で述懐していたように、甘えというよりは、負い目とい
う部分での、舞衣さんとの関係への責任ですね。
巧海クンのそんな心情に対する、晶クンの側からの、
今現在の表面上の言葉は、とりあえず「姉思い」とい
う表現で済んでいますが、これで晶クンが自分の恋
心をはっきり自覚した時にも、同じような態度を保て
るでしょうか。
生身の人間なら当然の、好きな人を独占したいとい
うエゴと、巧海クンの舞衣さんへの依存も理解出来る
し尊重したいという優しさの狭間で、晶クンはきっと苦
しむのではないでしょうか。
巧海クンの側が、晶クンを女の子だと知る瞬間はず
っと先になるでしょうから、恋心ゆえのその切なさと
苦しみは、どこにも出せない、晶クンの中だけのもの
になると思います。
ただでさえ、女の子としての正体を隠さなくてはなら
ない一方で、抱えてしまった恋心の複雑さにも悩まな
くてはならないというドラマが描かれるのだとしたら、
それはとても興味深いものになっていくだろうと想像
出来るのですね。
批評的なことを少し述べると、物語視点にキャラクター
の感情の文脈が付与されているという意味で、正しく
「キャラクター・アニメ」としての作品進行が続いている
と思います。
そういった文体の色合いを視聴者としての僕がどう受
けとめているというと、まだ微妙だったりします。
作品としてのキャッチである、キャラクターの造形と配
置のバランスは絶妙で、とりあえず主役の舞衣さん周
りの描写がやや多くはあるものの、例えばなつきさん
と静留さんの関係のように、視聴者それぞれの好みや
思い入れによって、色々な読み取りが許されるという
ことでは、成功の域に達している作品だと思います。
その成功という部分に異議を唱えるつもりは(現時点
では)毛頭ないのですが、そういったキャッチを印象づ
けるための、あざとさみたいなものをもう少し抑えてくれ
たなら、もっと好きになれるとも感じています。
典型的なのが、なつきさんの扱いですね。
彼女のように一見クールで一匹狼なキャラクターが、実
は意外な趣味をもっていたりとか、「らしくない」行動をと
らせたりしたら面白くなるのはわかります。
わかるのですが、特に彼女はいささか面白く扱われ過ぎ
かな、とも思います。
第4話は、僕の中では不要なお話ですし、第9話ラストの
セクシー・ポーズ(←死語)にしても、僕は「なつきさんな
らやらないな」と思った方ですね。二次創作ギャグならま
だしも、本編でやるのはちょっと逸脱が過ぎます。
この種の、キャラクターをあえて崩すギミックが、ファンに
受けるだろうという意図は理解出来ますが……。
同じ意味で、DVDの特典映像も、もうスキップすることに
しています。命ちゃんの扱いなどは、ちょっと可哀想過ぎ
ると思えましたので。
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