したが、作品論的なことはちょっとまだにして、思ったことを
とりあえず少しだけ。
「HiME同士は闘う運命にある」と告げる凪クンに、結城奈緒
さんは当然のごとく「それで、ハイそうですか、なんて言うと
思ってるわけ?バッカじゃないの」と反発します。
戦いに敗れた――チャイルドを失ったHiMEは、自分の大切
な人を失うというルールが、ここであらためて明確にされて
いるわけですが、僕個人は、奈緒さんの「一番大切な人」は
奈緒さん自身、つまり自分でいいと思っています。
とりあえずまだ、誰が奈緒さんの「その人」でありそうかは、
示されていませんよね?……たしか。
大切な人の命を賭けるから、HiMEとしての力を得られるとい
う、設定としてのシステムからは外れてしまうかもしれません
し、ゆえにそうなる可能性はほぼないでしょうけど、他のHiM
E達と同じく、その力の源泉を他者に求めてしまうことは、奈
緒さんというキャラクターの魅力を、著しく損なうように、僕に
は思えるのですね。
他人を誰も信じず、孤高を貫く奈緒さんのスタンスは、それが
愚かしい破滅を招くとしても、貫くからこそ価値がある。
僕が彼女を好きとか、その思想を支持するということではな
くて、今後の物語において、「HiMEにとって大切な人」の存
在が、さらにクローズアップされていくだろうからこそ、奈緒さ
んにはそんな展開を、最後まで鼻で笑っていて欲しいし、そ
れが出来なければ、今のスタンスにも意味がありません。
彼女にも実は大切に想う人がいて、その人を失って涙を流
す――――。
彼女も普通の人間だったという解説は、そんなお涙頂戴の
ルーティーン・ワークではなくて、ツッパるなら最後までツッ
パリ抜く愚直な意地によって示されるべきだと、あまりに世
界支配のルール性が強過ぎるこの作品の中だからこそ、
僕は強く願います。
彼女のエゴは、最後まで世界と他者を敵にしていて欲しい。
情に流されて、年相応の弱みをさらけ出す奈緒さんなんて
見たくありません。あ、相手が命ちゃんなら許すかも?(笑)
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