オンラインストアRight Stufが隔週で配信
しているポッドキャスト番組Anime Today
の最新第47回のメイン内容は、いつもとは
趣向を変え、8月10〜12日にかけて、アイ
オワ州コーラルビルで開催されていたコン
ベンションAnimeIowa(公式サイト)の会場
をメンバー達が訪れ、参加しているファンや
ゲスト達にインタビューしてみる、というもの
でした。
中でも興味を引いたのは、ゲストの、英語
吹替制作会社New Generation Pictures
副社長であるJonathan Klein ジョナサン・
クライン氏と、声優であるGreg Ayres
グレッグ・アイリス氏の両者が、ファンサブ
/海賊版をテーマにしたパネルへの参加に
ついて述べていたことです(両者へのインタ
ビューは、25分45秒〜31分18秒辺り)。
これはスケジュール表によりますと、土曜日
(11日)の午前10時半から開催されていたら
しい、「Fansubbing,Downloading,the
Industry,and YOU」と題されたパネルのよ
うですね。
内容は、タイトルでわかるように、ファンサブ
やスキャンレーションなどの違法ダウンロー
ドが、北米の業界に与えている影響・被害に
ついて、他ならぬ業界人の立場から、ファン
に説明していく、というものです。
「パネルで何か驚きはありましたか?」という
質問に対してのクライン氏の答えは、
「集まってくれた人達がみな、どうして私達が
こういうことを説明しなくてはならないか、また
ファンサブがいかに北米のアニメ業界全体に
害を与えているかという現状について、理解
を示してくれていたことには、嬉しく思うよ。
『ファンサブのせいでお金が儲けられない』と
不平を言ってるのではなくて、ファンサブは実
際に、ずっとさかのぼった日本のオリジナル・
クリエイターにまで、被害を及ぼしているんだ
ってことをね。このままでは、ファンサブのせ
いで、製作されるアニメの本数だって次第に
減っていくかもしれない。
全員が賛成してくれていたとは、もちろん言え
ないけれど、少なくとも私達の議論には、耳を
傾けてくれていたようだ」
というものでした。
クライン氏はかねてより、ファンサブに対して
は厳しい発言をしていましたが、実際にファン
が集まるコンベンションの場で、その悪影響に
ついて語る行動を始めたようですね。
クライン氏の会社はあくまで下請けで、権利保
有者ではありませんから、こういう手法で訴え
るしかない、というのもわかります。
リリース本数が最盛期に比べると減り、またリ
リースされてもコスト削減のために、英語吹替
トラックは収録されないというケースも増えて
いる現状は、吹替制作会社や声優さん達にと
っては、それこそ生活がかかった問題ですし、
当事者からの、ファン達を納得させられるだけ
の、具体的な情報開示もなされているのでは
ないかと思います。
会話の中で気になったのは、今回のパネルに
も参加していた、声優のグレッグ・アイリス氏か
らの言葉。
コンベンションへのゲスト参加回数も多い氏に
よると、こういうアンチ・ファンサブをテーマにし
たパネルを歓迎せず、開催を受け入れてくれ
ないコンベンションも、北米ではたくさんあると
いうのですね。
その理由は、問題が起こりそうというか、要する
に「荒れる」可能性が高い微妙なテーマだとして
敬遠されてしまうからだ、というのがアイリス氏の
説明です。
私見では他の理由として、ファンサブ制作グル
ープによるパネル参加を認めているコンベンショ
ンでは(多くあります)、アンチ・ファンサブをテー
マにしたパネルの了承は、いわゆるダブル・スタ
ンダードの状況に、主催者を追い込んでしまうと
いう危惧もあるでしょう。ビデオルームで、ファン
サブ作品を上映している場合もそうですね。
いっそのこと、両者を同席させるパネルを設け、
徹底的にディベートさせてもいいと思いますが。
ともあれ、このパネルでどんなに風にファンサブ
の害をファン達に納得させようとしたか、そして
その説明に対するファンの反応には、とても興味
がありますので、今回のでなくてもいいので、音
源が見つからないか、探してみたいです。
★いよいよ今週で夏休みも終わりということで、
知人のお子さんの、夏休みの宿題(英語だけで
すが)を手伝ってたりします。
こういう風に基本のことを、またあらためて確
認するのも、それはそれで楽しいですね。
当時は全然まったくそんなことは思わなかった
わけですが(笑)。

