2007年08月25日

「ひとひら」第1&2話、見ました・その2


昨日の推理実験については、「桂木先輩の
目撃証言だけでなく、実際に麦ちゃんが演
劇部の部室に出入りしている現場を押えた
かったからという理由はどうでしょう?」とい
う意見をりょうさんからいただきました(勝手
にコメント紹介すみません)。
そうですね、麦さんが再び部室に戻ってくる
確信がないのに、という前提の危うさは変わ
りませんが、そう考えるのが、演技の流れか
らしても一番自然というか、作品に対して優
しい見方だと思います。
まあ僕は、燈馬想君のマネッコをしてみたか
っただけなんですけど(笑)。


short_g.gif


そういうお遊びはさておいて、「ひとひら」
公式サイト)第1&2話本編についてのコメ
ントも少しだけしておくと――。


ポイントは幾つかありますが、個人的に一番
気になったのは、ストレート過ぎる暴力描写
になるでしょうか。
行為者は西田理咲さんで、この第1&2話だ
と、相手の顔面を拳で殴ったのが二回、床に
あった手を、下穿きを履いた足で踏みにじっ
たのが一回になります。
行為そのものも問題ですが、アニメとしてス
トレート過ぎる描写に、引いてしまったという
のが実感です。
これがもう少しコミカルに描くとか、直接には
描かない、としていたなら印象は違ったで
しょうけれど、およそそういう暴力行為とは
縁がなさそうな世界観とキャラクター造形の
中で、平気で人間の顔を拳で殴ってみせる
行為描写には、正直戸惑いました。
「フルメタル・パニック!」の日常場面でも、ヒロ
インの千鳥かなめさんは、相手役の相良宗介
君をボコボコに殴りますけれど、彼女の場合
はハリセンという非現実的なアイテムがクッ
ションになっていて、暴力の痛みを伝えないよ
うにしています。
けれどこの作品の西田理咲さんは、自らの拳
で相手の顔面を殴ることをいとわず、作品の
側も、そこからカメラを外そうとしません。リアル
な効果音もまた、暴力による痛みをさらに伝え
てしまっています。


この演出選択は、明確に作品に歪みを与えて
しまっていて、例えば第2話、演劇部の部長
に説得されそうになった時に、麦さんは、演劇
研究会メンバー達の姿を思い出し、「まがい物
じゃない」と反論しそうになるわけですが、そ
の回想場面の理咲さんは、弟の甲斐君の顔
面を拳で殴った直後のものです。
その主張の内容はどうあれ、主張に暴力を伴
わせることに平気な人間に対して、特に麦さん
のような人が、その暴力を目の当たりにしなが
ら、「真剣そう」で済ませられるとは、個人的に
は全く思えません。自己防衛以外の暴力を振
るえる人間は、自分の意見に自信がないから
こそ、暴力に頼るものです。
弟だから殴っていいとしても(よくないですが)、
第1話では同級生の桂木たかし先輩の顔も殴
っているわけですし、彼女の行動のエクスキュ
ーズとしては成立しません。


だから、ものすごくもったいなく感じています。
他には良い要素があるかもしれないのに、理
咲さんの暴力描写によって、作品のバランス
と「格」が、ずいぶんと崩れてしまっている。
僕個人は、同じ部員であれ弟であれ、他人の
顔を殴って平気な、主人公側の人間の存在を
許容しようとは全く思いませんから、同様の行
為描写を続けるのなら、作品評価とは関係な
く、視聴は停止になると思います。
「灰羽連盟」の時のタバコの一件もそうでした
が、狭量な人間ですみません。

posted by mikikazu at 08:53 | アニメ感想・「ひとひら」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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