2007年04月13日

「乙女はお姉さまに恋してる」第12話、見ました。


というわけでいよいよ、「乙女はお姉さまに
恋してる」
公式サイト)は、ラスト・エピソー
ドとなる、第12話「ラストダンスは永遠に」
を見てみました。
ちなみに僕が視聴してきたのは、サンテレビ
での地上波放送バージョンです。
DVDだと、たくさん特典のついた限定版のリ
リースは今月終了していますが、通常版の
方はまだ来月9日からということで、レンタル
ショップとかに並ぶのも、それからになるでし
ょうか……。


short_g.gif


シリーズを見終えての感想は、美鶴先輩の
言葉を借りるなら、「ブリリアント!」という
感じですね。
ちょっとラインが変わったキャラクター・デザ
インや、原作ゲームからの声優さん変更とい
った不安要素も事前にはあったのですが、
概ね上手くまとまったと思います。


成功の最大の理由は、「ロマンティックラブ
コメディアドベンチャー」であるゲーム作品
PS2版ゲーム公式サイト)を原作とし、タイト
ルにも「恋してる」とうたいながらも、このア
ニメ版では、少なくとも主人公・宮小路瑞穂
さん主観からの恋愛物語に、「しなかった」
点になるのでしょうね。
恋心の発露については、終盤まりやさんと貴
子さんが自覚する描写はありましたけれど、
肝心の瑞穂さんの側からは、特定の誰かに
対して具体的に心が反応するような場面は、
ついぞ描かれませんでした。


にもかかわらず、作品が物語としてまとまっ
たのは、恋愛物語以上に重きが置かれたテ
ーマである、瑞穂さんの成長・自己確立のお
話が存在し、その部分については、アニメ版
はきちんと語り終えられたからですね。
もちろん、その成長を語るのが、「祖父の遺
言により女装して女学院に通い、全校生徒憧
れの的であるエルダー・シスターに選出され、
『お姉さま』として慕われる」という物語である
ことは、それこそ「12人の妹がいる」設定を受
け入れるのと同じくらい、突飛でハードルが高
いことも認めますけれど(汗)。


各ヒロインで分岐する、複数のエンディングを
もつ恋愛ゲームを原作として、一本道のアニメ
に再構成する場合、一番難しいのは、では誰の
お話をメインにするのか、そして、他のヒロイン
の扱いはどうするのか、ということですよね。
どんな作品でも、とりあえずのメイン・ヒロイン
的な立場の女の子はいるにしても、人気やシナ
リオの出来も、同じく一番になるとは限らないわ
けですし。
僕は、恋愛ゲーム原作のアニメをそんなに見て
いるわけではないのであまり語れませんが、例
えば「ゆめりあ」なんかも、原作ゲームは各ヒロ
インごとのエンディングが用意されていましたけ
れど、それ以上の枠で語られる、「世界の運命」
についての問題がありましたから、アニメ版は
そちらに語り口を大きくシフトして、それなりに
まとまったような記憶があります。


ともかく、当初は戸惑いこそあったものの、エル
ダーとしての自分の立場を受け入れ、その立場
に見合った人間であろうと自分を高める努力を
前向きに続けた瑞穂さんは、女装をけしかけた
幼馴染のまりやさんが複雑な心境に陥るくらい
の人間的成長を遂げます。
原作ゲームとはエピソードの順番を少し変え、
正体が男であることを知った貴子さんが、生徒
会長という公人として、そして瑞穂さんを好きに
なってしまった私人として、それぞれ瑞穂さんを
認め、受け入れることでまとめてみせたこのア
ニメ版のラストは、考えられる中で、ベストの構
成だったと思います。


瑞穂さんが男性であることを知っているまりや
さんと紫苑さんを主役に物語をまとめようとす
ると、彼女達個人の恋愛ルートにまで踏み込
まなくてはならなくなるし、奏ちゃん・由佳里ち
ゃんの下級生組だと、申し訳ないですけれど、
メインにするには役者不足ですよね。一子ちゃ
んは、一子ちゃんですし。
だから消去法でいうと貴子さんになる、という
言い方も出来るのですけれど、エルダー・シス
ターとしての功績を認める公人の立場から、そ
して彼に恋する女の子という私人の立場から、
バランスよく瑞穂さんを見つめられる貴子さん
なら、とりあえずの物語をまとめる場所に立つ
のに、一番ふさわしい人なのも確かです。


最終話は、前話のラストから継続して貴子さん
の心情をメインとして語られており、彼女による
決断が大団円を招くという、ある意味「貴子さ
んエンド」と言えなくもなく、貴子さん贔屓の僕
としても、すごくとっても大満足でした。EDでは、
瑞穂さんとのラーメン屋デートのグラフィックも
また楽しめましたし。
結論として言うなら、全12話を幸せに見つめら
れた、良い体験になったと思います。お疲れさ
までした♪


short_g.gif


素敵で微笑ましい感想寸劇をずっとありがと
うございました。こちらこそ、そちらの寸劇が
楽しみで、視聴を続けていた面もありますし。
僕は見られませんが、DVD特典エピソード「ツン
デレラ」の方の感想もよろしくして――いいのかな?
来週くらいからは、「ペルソナ3フェス」で忙しく
なるだろうと思いますので、ぼちぼちマイペース
で、ゆったりまったりと……。
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