2007年03月22日

「乙女はお姉さまに恋してる」第9&10話、見ました。


というわけで引き続き、「乙女はお姉さまに
恋してる」
公式サイト)は、第9話「まりや
の気持ち」
第10話「二人のジュリエット」
を見てみました。
例え前回のエントリーから2ヶ月以上経過し
ていようとも、「引き続き」と言ってしまえば
続いているんです問題ないのですっ。
ところで、一瞬だけ噂が流れたとか流れなか
ったという、アニメ版第二期は結局どうなって
るんでしょう……。それがあるかないかで、
この第一期の見方も色々と変わってくるかも
しれなかったり?


short_g.gif


物語もいよいよ佳境というか、キャラクターの
心情面における本筋については、まりやさんと
貴子さんの2人に絞られましたね。
紫苑さんが完全に第三者モードなのはもったい
ない気もしますが、尺を考えれば仕方がないと
も思いますし、よい対立というか比較構図にな
る2人の選出も、妥当なところでしょう。
幼馴染に対する、自分の本当の気持ちに気づ
き始めた――という王道のストーリー・ラインで
描かれていくまりやさんに対して、同じように
自分の本心に向き合い始めた貴子さんは、ひ
とつひとつの瑞穂さんに対する反応が、描写
として可愛過ぎて、ずいぶんと得をしていると
思います。
まりやさんが基本的に、1人だけのモノローグ
と行動で考え悩んでいるのに対して、貴子さん
のそれは、多くの場合瑞穂さんへの対応を通し
て描かれますから、見ている側としても、楽しみ
つつ感情移入しやすくなります。
自分の中から答えを見つけ出さなくてはならな
いまりやさんと、瑞穂さんによって変えられてい
く自分自身の気持ちこそが答えである貴子さ
んとでは、描きようが異なって当然ですし、そ
の対比に意味があるわけですけど。


2人がそういう感情の渦に揺れている中、その
対比の中軸にある瑞穂さんは、相変わらず無私
というか、鈍感というか(笑)、個人のエゴを突出
させないことで、バランスをとっているようです。
考えてみれば、この時点での瑞穂さんは、引き
続きエルダーとして全校生徒に慕われる「お姉さ
ま」の役を演じつつ、生徒会主催の劇の主役を
任され、奏ちゃんのお芝居の練習にも付き合い、
由佳里ちゃんのランニングにも付き合い、まりや
さんにも気遣いを忘れない、大変な活躍ぶりなん
ですよね。それになにより、いよいよ本番が近づ
きつつある大学受験生だったりもしますし。
ゲーム版では、状況に対する自己ツッコミが出
来ただけ、瑞穂さんの苦労も伝わってきたので
すが、内心説明の少ないアニメ版だと、瑞穂さ
んはより完璧な「お姉さま」に映ります。


そのことは、作品のバランスを取る意味で必要
でしたし、結果として成功していると思います。
問題は、残されたエピソードで、どうしようもな
く進んでしまった、そして気づいてしまった自
分の本心を抱えたまりやさんと貴子さんの2人
に、瑞穂さんが1人の個人――男の子として、
どういう答えを返せるかになるというのが、論
理的帰結ではあります。
残された話数からして、原作ゲームでいう年明
け後の、個人ルートにまで進めるとは思いませ
んし、そういう意味での結論に達することはな
いでしょうけれど(第二期の噂があるということ
は、つまりそういうことですよね)、ここまで高め
られたまりやさんと貴子さんの気持ちが、ただ
ペンディングにされるだけ、というのは忍びな
いので、どういう形にせよ、瑞穂さん自身の私
心というか、本当の感情の行き先が、可能性と
してもいいので、示されてほしいとは思います。
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