ちょうど1年くらい前になりますが、06年2月9日
付けの、
「『DEATH NOTE』が米国図書館協会の10代向
け推薦グラフィックノベルにエントリー」
という記事をおぼえているでしょうか。
今年の1月19日から23日にかけてワシントン州
シアトルで開催されていた、ALA-American Library
Association(米国図書館協会)の会合の席で、
ついにその推薦リストが決定したようですね。
(プレスリリース)
最終的なノミネートは、141タイトルにおよび、11
人の選考委員によって、その中から67冊の、10
代向け(12〜18歳)にふさわしいグラフィック・ノベ
ルが選ばれました。
そしてさらに委員会はそのリストから、選り抜きの
トップ10タイトルも選出しています。
そのトップ10の中に、日本マンガから唯一選ばれ
たのが、「DEATH NOTE」第1〜3巻(VIZ Media
作・大場つぐみ/画・小畑健)なのです。
これは快挙に間違いないんでしょうが、前回の記
事でも述べたように、「DEATH NOTE」で大丈夫か
なという気持ちもなくはありません。
僕も好きなマンガなので、多くの人に読んでもらえ
ることは嬉しいのですが。
米国図書館協会による推薦が、アメリカ各地の図
書館にどれだけの影響力を持つのかまではわかり
ませんけれど……。今頃VIZは、大急ぎで増刷の準
備にかかっていたり?

トップ10にこそ入りませんでしたが、推薦リストに挙
げられた他の日本マンガは、
「MONSTER」第1巻(VIZ Media 浦沢直樹)
「NANA -ナナ-」第1〜2巻(VIZ Media/ Shojo
Beat Manga 矢沢あい)
「西洋骨董洋菓子店」第2〜4巻(Digital Manga
Publishers よしながふみ)
「カンタレラ」第1巻(Go Comi! 氷栗優)
ということになっています。
アメリカ最大のマンガ出版社であるTOKYOPOPか
らの日本マンガが入っていませんが、代わりに、非
日本人作家さんによるマンガ作品、
「Dramacon」(Svetlana Chmakova)
「Sorcerers & Secretaries」第1巻(Amy Kim Ganter)
「Psy-comm」第1巻(Jason Henderson and Tony
Salvaggio)
「Off*beat」第1巻(Jen Lee Quick)
の4タイトルもが選ばれていて、「Global Manga」とい
う呼称を用いて、非日本人マンガ家の育成に努めてき
たことが実を結んだ、ともいえるのでしょうか。

そうそう、ニューメキシコ在住のHung Truongさん
(ポッドキャストAnime Nanoも運営)によるブログ「BasuGasuBakuhatsu Anime Blog」でも指摘
されていましたが、他の作品はどれも第1巻からな
のに、「西洋骨董洋菓子店」だけは、どうして第2巻
からの推薦なんでしょうね。
調べてみても絶版というわけでもないですし、第1巻
は読まなくてもいい、というのも変ですし……。
「第1巻はつまらないから」というコメント欄の意見
もありましたが、僕は未読なのでその辺わかりませ
んから、既読の方おられましたら、どうでしょうか……。
*2月1日付け追記
メールで、「西洋骨董洋菓子店」の第1巻は、出版時
期が古く(2005/7/16)、今回のエントリー対象範囲か
ら外れているからでは、との御指摘をいただきました。
確かにエントリー条件の項を読んでみると、2005年9
月1日以降の出版作品ということになっていますから、
第1巻は外れちゃいますよね。
「DEATH NOTE」の第1巻は、2005年10月10日発行
だったので、セーフなわけです。
きっとそれが正解だ思います。御指摘ありがとうござい
ました。
きっと図書館の側も、シリーズ作品なら、推薦リストに
含まれていなくても、第1巻から購入してくれると思い
ますし……。