2006年12月13日

今のアメリカで、上手にアニメクラブを運営する方法は?


11月25日付け記事「アメリカのアニメクラブの現状は?」
では、容易にアニメが入手出来るようになってしまった
現在のアメリカで、未知の作品を紹介し、それを広める
ことをかつての主目的としていたアニメクラブが、その活
動を衰退させつつあるのではないか、という、ポッドキャ
ストAnime World Orderの懸念をお伝えしましたよね。
それを受けて、アニメ・マンガに限らず、広いオタク関連
(Geek関連と称すべきでしょうか)の話題を扱うポッドキ
ャストGeekNightsが、12月6日付け更新分「Anime
Clubs: RIT Anime」内で、さらにその問題について深
く考察を述べていました。
こうやって交流のある他のポッドキャストでの話題を拾っ
て広げていくことは、よくあります。


ニューヨーク州ビーコン発のGeekNightsは、月曜日か
ら木曜日の4日間連続で毎週更新されている、とても精
力的なポッドキャストです。ホストはRymさんとScottさん
の男性お二人。
月曜日のテーマは科学、テクノロジー、コンピューターを
含む電機機器類、火曜日はゲーム全般、水曜日はアニ
メ・マンガ、木曜日は様々な話題を自由に語るフリーの
日、というフォーマットになっています。


short_g.gif


北米でのアニメ普及にアニメクラブが果たしてきた役割と
功績の歴史を説明した後、閑古鳥が鳴いているという、近
年のコンベンションでのアニメ上映ルームと同様に、その
かつての使命を終えつつあるアニメクラブが今後生き残っ
ていくために、三つの変革の方法論が考えられたと、Rym
さんは語ります。
一つ目は、BitTorrentやYouTubeでも手に入らないよう
な作品をさらに探して、それを上映していくというもの。
確かに、最新作はすぐにRAWあるいはファンサブ化され
て、ネットに流れていきますが、それでもまだまだ、知ら
れていない作品はあるかもしれない。そういう「知られざ
る」作品を発掘し上映していけば、見たがるファンは集う
かも、という期待です。
問題は、誰でもが触れられるネット以外の入手経路を見
つけ出さねばならないという難しさですね。ネットに無いも
のを見つけるのに、ネットは使えないわけですから。
また、若いアニメ・ファンは往々にして、そういう「オール
ド・スクール」な作品には興味を抱かない、という傾向も
あるようですし。


二つ目は、アニメクラブの行動目的を上映会から、コンベ
ンションなどのイベント主催に変えていくというもの。
AWOも、フロリダのある古参クラブが定期上映会をやめて、
イベント主体の団体に、その活動方針を変更することを伝
えていましたよね。
イベントという「祭り」を設定することで、団体としての活動
目標が明確になるとは思います。
ただ、イベントが金銭的に成功しないと、継続が難しいです
し、失敗した時のリスクも大きいという問題はありますね。


三つ目は、アニメ上映を活動目的の基盤とした、もっと大
きな社交クラブとして変わっていこう、というものですね。
つまり、ただみんなで集まってアニメを見るだけではなく、
そこから派生出来る色々な活動を積極的に行っていこう、
ということです。
Rymさん自身はかつて、北米で最も成功したアニメクラブ
だというRIT Anime Club(ローチェスター工科大学内の
クラブ)の会長を務めていた経験があり、この三番目の方
針を採用することで、今日まで衰えることのないクラブの
繁栄を築いた、と語ります。
アニメ上映が主体というのは変わりませんけれど、それ以
外の活動として、「ソーシャル・ナイツ」という小規模のコ
ンベンションのようなイベント、「アニメ・ダンス・ナイト」とい
うライブパーティ、アニメを一般学生に向けて宣伝・啓蒙
していく活動、地元の映画館を、チケットを買い占めるこ
とを条件に貸し切りにして大スクリーンでのアニメ上映会、
「アニメ・ドッジボール」イベントなど、様々な活動を展開し
たそうです。
……ん? 「アニメ・ドッジボール」?
ああ、わかりました。「ドッジ弾平」のコスプレとルールで
ドッジボールを戦うイベントですよ、きっと。←それはない


short_g.gif


その他にも、ミーティングを盛り上げるための、代表司会
に求められる話術、ミーティングへの参加者を増やすため
の、毎回商品が当たるくじ引きの開催や、厳選したAMV
(アニメ・ミュージック・ビデオ)の紹介といった努力、定期上
映会を絶対に成功させるプログラム構成の秘訣など、実際
にアニメクラブを成功させた人であるRymさんからの、興味
深いお話がたくさん聞けました。
このアニメクラブ運営というテーマについては、今後数週に
分けてさらに語っていってくれるそうですから、楽しみにした
いですね。
個人的には、Rymさんが言っていた、「出来るだけ多くクラ
ブのメンバーを増やしたいが、一方でトラブルを起こしそう
な人間を上手に避ける方法。そしてトラブルを起こされるに
しても、その被害を最小限にとどめる方法」にとても興味が
あります。意地が悪いかな?(笑)
これは、同じニューヨークのポッドキャストNinja Consultant
のErinさんが仰ってたんですが、やっぱりアメリカでも、参
加した先々のアニメクラブでトラブルを起こし、次々にクラ
ブを活動停止に追い込んでいく、「club breaker クラブ・
ブレイカー」と呼ばれる人がいるそうです。
名前だけなら、必殺技みたいで格好いいんですけどね(笑)。



posted by mikikazu at 09:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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