Okazu: Interview with Yuri Manga Artist Morinaga Milk
このインタビューは海外で始まった森永さんの作品の翻訳出版展開を受けてのものですね。
まず北米では、正規のオンライン漫画販売サイトJMangaで、代表作「GIRL FRIENDS」第1〜5巻が既に購入可能になっており、また秋からはSeven Seas社から、全2巻にまとめた単行本も出版が予定されています。
また欧州に目を向けるとフランスではTaifu Comicsから、既に「GIRL FRIENDS」全巻が出版済であり、さらに近日中には「ひみつのレシピ」の出版も予定されています。
さらにドイツのCarlsen社でも今月から、"Wir beide!" というタイトルで、「GIRL FRIENDS」の出版が開始されています。さらにロシアでもПалма Пресс社から出版が進んでいるようです。
昨年から今年、そして来年にかけては、森永さんが欧米で羽ばたく年みたいですね。
以下、エリカ・フリードマンさんから正式に許可をいただけましたので、インタビューの日本語訳を掲載させていただきます。
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Q1. 簡単に自己紹介をお願いします。
A. 東京生まれで東京在住です。
ジェンダーは女性。
百合漫画を描くのが大好きです。
Q2. どうやって漫画家になったんですか? それは子供の頃からの夢でしたか?
A. 漫画家になるのは、子供の頃からの夢でした。
20歳の頃に、応募した作品がある賞で選ばれたんですね。
それで、ライトノベル作品の挿絵でデビューすることになりました。
それから21歳の時、私の同人誌を読んだことのある編集者さんにスカウトされて、
漫画家になることが出来ました。
Q3. 理想とする漫画家さんは?
A. 小さな頃は、萩岩睦美さんの少女漫画を読んでいました。それで私も漫画を描き
始めたんです。作家になれなかったら、「美少女戦士セーラームーン」のようなアニメを
作りたかったですね。よく見ていましたから。
女性達の恋愛物語を描ける作家になりたかったんです。
Q4. もし漫画家になれていなかったら、どんな仕事をしていると思います?
A. 本屋さんか、漫画喫茶で働きたかったでしょうね。
Q5. 百合漫画を創りたいという動機はなんでしたか?
A. 動機と呼べるかはわからないですけど、大好きな「美少女戦士セーラームーン」の女性
キャラ達を見た時に、彼女達が百合カップルだと、自然に思えたんですね。
それからずっと、百合漫画だけを描き続けています。
Q6. 漫画制作の手順について少し教えてください。
1. 1話を描くのに、どれくらいの時間がかかりますか?
A.それぞれのお話につき、台詞を書くのに1週間、絵を描くのに1週間かかりますから、
合計でだいたい2週間ですね。
2.何人のアシスタント達さんと一緒に作業しています?
A. 2人です。
Q7. 日本での「GIRL FRIENDS」への反応はどんなものですか?
英語に翻訳されることについて、どう思いますか?
A. 日本ではそんなに人気がないと思います。近所の本屋さんでも売っているのを
見たことがありませんし。熱心な百合ファンだけしか読んでいないみたいですね。
英語に翻訳されると知った時にはとても嬉しかったです。でも私は英語が読めないので、
翻訳が正しいニュアンスまできちんと伝えてくれているかはどうかは、わからないです。
Q8. 最近の作品は、とても現実的な雰囲気を深めていますよね。
描いている時は、どんなことを考えているんですか?
どんなメッセージを伝えようとしているんですか?
A. 恋に落ちるというものは辛いし、悩むべきこともたくさんあります。
あるいは泣くことだってある。
でも、そうであっても、恋に落ちることは無意味なんかじゃない。
それが私の伝えたいことだろうと思います。
Q9. (無回答)
Q10. 海外のファンに訊いてみたいことはありますか?
A. 私は女子高生が好きなので、学校を舞台にした漫画を描いているんです。
海外のファンは日本の学校を舞台にした漫画を読むことを、変に感じたりは
しないんでしょうか?
Q11. 海外のファンにメッセージをお願いします。
A. 私の躁的な漫画を読んでくださってありがとうございます。
私が行けない外国の人々が、私の漫画を読んでくれていることは、
とてもミステリアスですけれど、嬉しいことでもあります。
いつか海外のファンの方々とお会い出来たら素晴らしいでしょうね。
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