そこで、まずアメリカAmazonのKindleストアで、「同人誌」の英訳のひとつに当たる"Fanbook"で検索してみると、確かに140冊ほどの、英語翻訳された日本の同人誌作品が登録されているのが見つかりました。9.99ドルの価格設定で、今年の4月19日から大量に登録され始めています。
また、これはアメリカAmazonだけでなく、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、フランスなど、各国のKindleストアでも購入出来るようになっています。
登録されている全ての同人作品について知っているわけではないそうですが、大手のサークルさんが多いそうですし、蒼樹うめさんやむっちりむうにいさんのような、プロの漫画家さんの同人誌もありますね。また、明らかに作者名が、実際の本のそれと異なっているものもあります。
登録されている作品の、日本国内の作家さんとの連絡を試みているのですが、さっそく連絡が取れたある作家さんによると、「全く知らなかった。自分は一切許可していないものである」という回答をいただきました。他の作品も同様に、無許可で登録されているものだろうと想像します。
アニメにおけるファンサブと同様に、商業漫画作品の無許可翻訳(スキャンレーション)についてはよく知られていますが、同人誌作品の無許可翻訳もまた、海外では広まっています。
このKindleストアに登録されている作品を幾つか、そういった同人誌のスキャンレーションを無許可配布しているサイトで調べてみると、やはり同じ作品が見つかります。現物との比較は出来ていませんが、おそらく、このAmazonのKindleストアに登録されている英語翻訳同人誌は、ここでの販売のために翻訳されたものではなく、そういった違法なスキャンレーションサイトから無料で集めてきたものを、第三者が勝手に販売しているのだろうと想像します。それくらいの作業なら、おそらく個人でこなせるでしょうね。
もちろん、日本の同人作家さんが、ご自身でKindleストアで販売されている作品もあるのですが、これは全く違うケースだと思います。
友人であるアメリカの(もちろん正規の)漫画出版社の代表の方とも相談し、確認してもらった上で、Amazonにはまず、「こういった商品が売られている」という連絡は昨日していただきました。翻訳版が勝手に売られてしまっている日本の同人作家さん達から、「無許可である」との確認が取れて、抗議をしたい、やめさせたいというご意志があるようでしたら、またあらためて、その方を通してAmazonには正式に抗議を届けることになるかと思います。もちろん、二次創作という微妙な立場の作品ですから、それぞれの立場でのご判断やお考えはあるでしょう。
とりあえず、登録されてしまっている作品の作家さんと交流のある方は、この件について作家さんにご一報いただけると幸いです。自分個人(メールアドレス: mikikazu.koアットgmail.com)に連絡していただいてもかまいません。よろしくお願いします。
自分は、自作漫画を自分で英訳してキンドルストアで出してますが、訳するの、面倒なので、日本語の漫画を個人出版(キンドルで)出来る日が来て欲しいです。
こうやってコピーした物を勝手に売られることで、日本にわざわざ買いに来た外国人が「こいつがコピーの元凶かも」と疑われることになる。外国人に売るときはナンバーが入った特別なもので、売った相手をデジカメで撮っておく必要がある。