2006年11月08日

「涼宮ハルヒの憂鬱」の北米市場での可能性について――AWOの見解


今、そしてこれから北米市場で成功を期待されている一般向け
のメジャーなアニメ作品といえば、進行形の「NARUTO」であっ
たり、9月から放送の始まった「BLEACH」であり、というところで
すよね。両作品と同じCartoon Networkでの放送が決まった
らしい、「BLOOD+」はどうなるでしょうか……。
一方裏の、というと語弊がありますが、コアなマニア層向けに
期待されているのが、「涼宮ハルヒの憂鬱」(公式サイト)だろう
と思います。
Anime News Serviceが11月6日付けで伝えていた記事に
よれば、東京国際映画祭の会場で取材した角川ヘラルド映画
の関係者さんからは、「北米市場でのリリースについては、
複数の会社と現在交渉が進んでおり、数ヶ月内にまとまる予
定」というコメントが取れているようです。
一部で話題にされた、「バニーガール問題」(劇中でキャラクタ
ー達の着ているバニーガールの衣装が、プレイボーイ社が商
標登録しているそれに酷似している)については、少なくとも取
材された関係者さんは、特に危惧していないみたいですね。


お馴染みポッドキャストAnime World Orderの第38回(11月
1日更新分)では、ニュース・コーナーでバニーガール問題を
取り上げた後、作品としての「涼宮ハルヒの憂鬱」の北米市場
での可能性について、少し考察が述べられています。
例によって粗訳ですが、その会話を一部引用してみますね(35
分20秒〜37分18秒辺り)。
メンバーはいつもの、ダリルさん、ジェラルドさん、そしてクラリッ
サさんです。


short_g.gif


ダリル
「『涼宮ハルヒの憂鬱』くらいとんでもなく人気のある作品の場
合考えなくちゃいけないのは、それがどんな集団に受けてい
るのかってことだ。『ハルヒ』の場合は、「オタク」・「萌え」とい
ったマインドセットをされた人たちだよね。歴史的にみて、そう
いう種類の作品がアメリカでライセンスされて、ソフトが販売
されても、誰も買いやしないってことが証明され続けている」

クラリッサ
「そうね」

ダリル
『あずまんが大王』はいい作品で――別に悪く言うつもりはな
いんだが――、当時は『ハルヒ』と似たようなファンが支持して
いたケースだよね。(北米でアニメ版の販売権を取得した)ADV
は、『あずまんが大王』が相当に稼いでくれるだろうと期待してい
たと思う。けれど実際にアメリカでリリースしてみたら、全く売れ
なかった。
買わなかった連中は『だってBOXセットじゃないから』『だって英
語吹替が気に入らないから』『だって翻訳が、自分の持ってい
るファンサブのそれと違ってるから』とかなんとか、なにがあろう
とその度にくだらない理由を持ち出して、『あずまんが大王』を買
おうとはしなかったんだ。
他に失敗した作品だと――『シスタープリンセス』なんかも、作品
それ自体(アニメ第一期)は酷かったけど、凄い数のファンベース
が存在していた筈だよね」

ジェラルド
「すごく仲の良い友人の一人に――、彼はこのポッドキャストを
聞いたことはないんだけど」

ダリル
「だから悪口が言えるわけさ」

ジェラルド
「彼が世界で一番愛している作品は、『シスタープリンセス』なん
だ。なのに、アメリカでリリースが始まった時には、『ああ、買う
つもりはないね』だって。『キャラクターの名前のスペルの一部が
正しくないから』とかそんなことを言ってて、ちゃんとは買わない
理由を思い出せないんだけれど、ともかく彼にとってはとても大事
な作品の筈だったのに」

ダリル
「『Kanon』とか『ToHeart』のような作品のジャンルのファンは、DV
Dに、一番お金を使いたくない種類の人達みたいなんだ。たぶん心
の底では、自分達の見ている作品は、全く一般的じゃないってわか
っているのかもしれない。だからお金は置いてといて、ファンサブ
は流れ始めたらすぐにダウンロードするだろうし、作品について語
ることに延々と時間を費やしたりもするだろうし、ひょっとしたら
グッズや何かくらいは買うかもしれない。でも、作品そのものは買
おうとしない」

クラリッサ
「あるいはファンサービスは、見る価値はあっても、1枚に30ドル
も費やしてDVDを買うほどの価値は感じないのかしら? あんま
リ詳しくは語れないけど……」

ダリル
「僕に言わせると実際のところは、『もうその作品は見ちゃったん
だ。なんでお金を払わなくちゃいけないんだ?』、ということなんだ
ろうと思うよ」



short_g.gif



という感じですけど。
いわゆるオタク向きのギャルアニメが商業的に成功をおさめられ
ないアメリカのアニメ市場の歴史をふまえると、モンスター・ヒッ
ト作「ハルヒ」にしても難しいだろう、というのがAWOの見解のよ
うですね。
YouTubeなどによる違法配信で、確かに海外で「ハルヒ」の認知
と評価はとんでもなく高まったようですが、それでファンになった
人たちが、正規にリリースされるDVDを買ってくれるかというと、
それは全然別の話ということですか。
特にギャルアニメの場合は、旬の時期が短くて、ファンサブなど
で一気に人気が盛り上がっても、海外でリリースされる頃にはも
うみんな飽きている、というタイムラグの影響は大きくなるようで
すし。「ハルヒ」の場合は、まだ継続中の原作との兼ね合いもあ
って、どうなるでしょうか。
posted by mikikazu at 10:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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