2012年01月10日

イギリスのManga Entertainmentで2011年度最も売れたのは「AKIRA」ブルーレイ

アニメ流通企業Manga Entertainmentの、市場シェアトップというイギリスでの公式Twitterアカウントは、かなり率直に自社のアニメDVD/ブルーレイの売上を報告してくれています。昨夜は、2011年度におけるイギリスでのMangaの売上TOP5だけをツイートで紹介したんですが、せっかくなので、Mangaが伝えてくれている売上数字を、UK Anime Networkもまとめてくれていますし、それも引用しつつ、もう少し詳しく紹介してみますね。とりあえず、2011年度の売上TOP7商品は、


1.「AKIRA」(ブルーレイ)
2.「10thアニバーサリー 劇場版 遊☆戯☆王 〜超融合!時空を越えた絆〜」(DVD)
3.「サマーウォーズ」(DVD&ブルーレイ)
4.「秒速5センチメートル」(DVD)
5.「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE」(DVD&ブルーレイ)
6.「ハイスクール・オブ・ザ・デッド」全話セット(DVD&ブルーレイ)
7.「鋼の錬金術師 Fullmetal Alchemist」第3巻(DVD)


ということになっています。
イギリスでanimeの認知を爆発的に広めたのは「AKIRA」だと、アニメ・マンガ研究家のHelen McCarthyさんがいつも仰ってますけれど(ファンの間では、実は「うろつき童子」の方がもっとインパクトがあったという人もいます)、そういった古くからのファンが多く買ってくれたのでしょうか。
また興味深いのは、7位に「鋼の錬金術師FA」のDVD第3巻がランクインしていることです。イギリスでの「鋼FA」のブルーレイ版のリリースは、売上不調により、第2巻(14〜26話)までで打ち切られたんですが、DVDで購入するファンもそれなりにいたんですね。
つまり、「AKIRA」の方は既にDVDが何度も発売されていますし、ブルーレイの高画質でこそ見たいというコアな古株のファンがこぞって購入し、「鋼FA」の方は、ブルーレイでなくても、もっと安いDVDで構わないという、カジュアルなファンが購入したんだろうと想像します。売る側にしても、購入層の見極めが大事という話ですね。

この発表に対して、イギリスのファンからは様々にリプが寄せられていて、それらに対するManga側による答えから得られた情報を、いくつか並べてみると、

・Mangaでの売れ筋作品は、「鋼の錬金術師FA」「NARUTO」「Bleach」「DEATH NOTE」「エデンの東」「D.Gray-man」「Darker than Black」。
・「NARUTO-疾風伝-」の第5〜7巻は、今年1万6000ユニット以上売れた。
・「Bleach」のシーズン6&7セットは、合わせて8000ユニット以上売れた。
・「エデンの東」は、TV・映画シリーズのDVDとブルーレイを合わせて1万2000ユニット近く売れた。
・数字は具体的に言えないが、「ハイスクール・オブ・ザ・デッド」は発売からたった6ヵ月で相当に売れた。
・「ヱヴァ:破」の順位が低いのは、イギリス版より(2011年6月)よりもリリースが早かった北米版(2011年3月)を、イギリスのファンは輸入版で購入したから


といったことが語られています。
「ヱヴァ:破」は、アメリカのブルーレイ週間売上ランキングのTOP10に入るくらいヒットしましたが、こういった海外への輸出分は、その数字にどれだけ含まれていたんでしょう。ともあれ、同じ英語圏であっても、こういう風にリリースの時間差があるのは、オーストラリアと並んで、よくイギリスから伝わってくる不満です。


short_g.gif


そうそうイギリスといえば、先日の北米におけるBandai Entertainmentの新作発売・流通からの撤退を受けて、ヨーロッパでBandaiのアニメDVD配給を手がけていたBeez Entertainmentも、新作のリリースから撤退することを、1月5日にTwitterアカウントで匂わせています。それ以前のツイートを読んでも、「とりあえず商品はまだ流通しており、発表することがあればそれは伝える」という、微妙な言い回しにはなっていますね…。



posted by mikikazu at 16:08 | TrackBack(0) | 海外情報(イギリス) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
eXTReMe Tracker