2006年07月13日

「The Powerpuff Girls Movie」、見ました。


というわけで、本家を知らないままでいるのもどうかと
思ったので、「Powerpuff Girls」の、2002年に公開され
た劇場映画「The Powerpuff Girls Movie」 を見て
みました。
チョイスの理由は、ガールズ達が誕生した、物語の一
番最初を描く、「エピソード1」というか「パワーパフガー
ルズ・ビギン」といった内容なので、同じく誕生の経緯
を現在語っている、日本版の「出ましたっ!パワパフ
ガールズZ」
と、よい比較になると思ったからです。
劇場版ということで、トーンがテレビ版とは多少異なる
かもしれない、という恐れもありましたが。
劇場での興行成績はというと、Box Office Mojoの歴代
アニメーション映画興行順位
で、ギリギリ100位の1141
万2414ドル(約13億円)ということですから、残念ながら
大ヒット、というわけではなかったようです。


ま、そんなことは関係なく、僕自身の感想を述べてみま
すと、「パワパフガールズZ」については、「それなりに
面白く見てしまった」と書きましたが、こちらの「PPGM」
(←そう略しますね)は、「ものすっごく面白く見てしまっ
た!」というのが、正直な気持ちです。"You rock! Girls!"
という感じで大喝采したいくらいですね。
バターカップの癇癪を爆発させる声なんて最高です。
シーンとしては……、小惑星(?)の上での孤独な3人
のやり取りから、「Professor! Professor! Professor!」の
流れでジンときました。
あと、迎えに来ない博士をただ待っているシーンの切な
さなんかも。


見る前は、結構不安というか、やはりカートゥーン作品
には気後れがあって、子供向きということで退屈するよ
うな場面があったらどうしよう……とも構えていたんで
すが、全編魅力でいっぱいの、素敵な作品でした。
キレがいいというか、不必要な部分をそぎ落としてテン
ポよく一気にまとめ上げた……という印象は、テレビシ
リーズをちゃんと見ているわけではない僕のような人間
に対しては、成功の証明なんだと思います。
あったかもしれない、テレビを見ていないとわからない
部分が、作品を理解する上での障害としては機能して
いない、つまりこれだけを見ても十分に楽しめるという
結果が、映画としても、シリーズのファースト・エピソー
ドとしても、合格だと評せます。眼福でした。
テレビシリーズは長いしたくさんあるし……という方に
も、試す入り口としてお薦めしたいです。


short_g.gif


また、この劇場版だけで判断をするのは早計かもしれ
ませんが、「Powerpuff Girls」と「パワパフガールズZ」
は、根本的に違う作品なんだということも、色々理解し
ました。
中でも大きいのは、博士とガールズ達の関係でしょうか。
「Powerpuff Girls」では、両者は親娘ですけど、「パワ
パフZ」では、それぞれは別の家庭に属している他人の
関係、という点ですね。
「PPGM」を見ていて思ったのは、この作品世界って、
「変身ヒロインの娘をもった父親」の気分を味わえると
いう意味での、願望充足物語的な側面もある、というこ
となんです。
1人暮らしの冴えない男(男の子)の家に、突然キュー
トなヒロイン(達)が現れ、一緒に暮らし始め色々騒動が
……という展開は、日本の萌え作品・ゲームでの定番
ですが、「Powerpuff Girls」も、そういうフォーミュラの中
にある作品とは、強弁出来ます。
日本の萌え作品の場合、主人公の位置付けは、「観客
・読者が感情移入出来ないくらいに個性が濃くては困る
が、ヒロイン達が好意を寄せることが納得出来るくらい
には、個性がなくては困る」という、無理難題的なバラ
ンスの中で構築しなくてはならない難しさがあります。


「Powerpuff Girls」の場合、ユートニウム博士に与えられ
た立場は、「ガールズ達の生みの親であり、父親」という
ものです。
これは、状況に翻弄される立場でありつつガールズ達に
は必要な、頼ってしまう立場でもあるという点で、「幼馴
染」や「お兄ちゃん」などよりは、はるかに強固で安定し
たポジションですよね。
この立場を崩すには、ガールズ達が成長し、父親離れす
るしかありませんが、そういった成長の結果は、おそらく
はまだ作品の目指すところではないでしょう。個人的には、
その時どんな選択がなされるのか、ドラマとして見てみた
くはありますけど。
現実の子育てでは、手がかからない方がいいに決まって
いますが、その苦労も、ガールズ達と生活を共に出来る
至福に昇華出来る、幸福な幻想性は、作り手が想定した
層と合致するかは別にして、アピールする観客層がきっと
あると思います。


そういう風にオリジナルの魅力を解読すると、その父娘関
係が完全に解体された「パワパフZ」の物語世界には、ま
ず失望を感じて当然だと思います。
こちらのユートニウム博士には、ケン君という息子がいて、
擬似的にも、他に両親がいるガールズ達と父娘関係にな
る可能性は皆無で、技術・戦術アドバイザー以上の役割
を期待出来ません。
もちろんそれだけ、親離れして、姉妹ですらない各ガール
ズ達個人のお話が描ける、ということではあるのですが、
そういう意味でも、「Powerpuff Girls」と「パワパフガール
ズZ」は、まったく「別」の作品なんだと思います。


ともあれ、これで「Powerpuff Girls」という作品に興味を
抱けるようになりました。遅過ぎて、申し訳ないですけど。
幸いに、日本のCartoon Networkでも、毎日(!)リピート
放送がされているようですから、さっそくチェックしてみた
いと思います。またひとつ楽しみが出来ました♪
posted by mikikazu at 09:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ感想-「Powerpuff Girls」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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