そういう市場が拡大しつつあるのか、成人向けのゲーム・
ビジネスの現状と可能性について、業界関係者が意見を
交わす初めてのイベント、「Sex in Video Games
Conference」が、6月8日から9日にかけて、カリフォル
ニア州サンフランシスコで開催されていました(公式サイト)。
その初日のパネル、「Selling Adult Games」(アダルトゲ
ームを売る方法)には、日本製の成人向け美少女ゲー
ムを北米市場に流通させている、JAST USA(J-list)の
オーナー、Peter Payne氏も参加していたんですね。
そこでの氏の詳しい発言が、23日になって、ゲーム開発
者向けの業界情報サイト「Gamasutra」の特集ページに
掲載されていました。
ちなみに一枚目の写真でPayne氏が掲げて説明してい
る風のゲームは……、「加奈〜いもうと〜」(発売元・ディ
ーオー公式サイト)ですよね。
いきなり義妹ものというのも、アダルト業界とはいえ、ア
メリカの人も引いちゃったんじゃないでしょうか(笑)。
隣の人の訝しげな視線が……。
Payne氏はまず、日本製18禁美少女ゲーム、向こうでいう
Hentaiゲームを、そのタイトル数が50を超えるまで(Yaoi
含む)、いかに認知させてきたかを説明し、その成功が、
アメリカ市場でも、美少女ゲームがカテゴリーとして十分
に確立出来る可能性を示していると語ります。
美少女ゲームの顧客は、それを単なるポルノグラフィーの
一種と見なす者と、アニメという大きなジャンルの一部とし
て見なす者の、二つに分けられ、特に後者は、自分達を、
ポルノグラフィーの消費者としては考えない。
よって、同じ商品を扱うのであっても、双方のグループを
狙った、異なる流通経路を考慮する必要がある――という
のが、Payne氏の説明です。
普段ポルノ・ショップに足を運ばないような人にも、美少
女ゲームの潜在的購買層はあるのだから、そういう人に
も届くような、宣伝なり購買ルートを用意しなくてはいけ
ない、ということですね。
その複数の流通経路の例は、
1. JASTやJ-List、Peach Princessといったサイトや、
Payne氏の個人的なブログを通じた、インターネット
経由のオンライン販売
2. Diamond Comicsのような取次を通した、コミック・ショ
ップでの販売
3. コミックやアニメ・コンベンションでの直接販売
といったものですね。
現実のモデルによるポルノグラフィーを扱ってきた、旧来
のアダルト・ショップについては、「オプションにない」と、
期待を示していません。
この部分については、Wired Newsが13日付で掲載してい
た、同じイベントを紹介する記事「Scoring With XXX Games」
によりますと、「彼ら(アダルト・ショップ)はまったくわかっ
ていない。保守的過ぎるんだ」という風に、現状のアメリカ
のアダルト小売業界が、新しいジャンルとしての美少女ゲ
ームを受け入れようとしない、視野の狭さに不満をとなえて
いる――ということみたいです。
日本での、美少女ゲームの発展の歴史というと、素人の意
見ですけれど、アニメやマンガといった、全体的な二次元
文化の歴史とも当然重なっているわけで、その経緯が全く
違うアメリカで、美少女ゲームを今認知させようといっても、
なかなかに大変なんだろうとは思います。
ゲームの倫理規定や、ポルノグラフィーに対する社会的認
知自体も、日本とは全然異なるわけですし……。
日本のオタクさんが美少女ゲームを支持しているのと同じ
くらいの割合で(支持しない人もいるでしょう)、アメリカの
OTAKUさんが、美少女ゲームにどんどんと投資してくれ
るかどうかは、さっぱりわかりません。どうなるでしょうか。

