姫川明さん(公式サイト)の「ゼルダの伝説」シリーズ(既刊10巻 小学館)は、百万部を突破した日本だけでなく海外でも評価を得ていて、現在各国語版が出版進行中なのですけれど、その内の一国であるドイツからは、特に高い人気が伝えられています。
姫川さんのサイトのニュース欄でもご報告されていますが、昨年10月開催されたフランクフルトブックフェアでは、「時のオカリナ」上巻が、ソンダーマン読者賞マンガ部門でベストマンガ賞を受賞しています。
投票によって選ばれるこの賞の、日本マンガでのライバルは世界的人気作「NARUTO」で、それを打ち破っての堂々の受賞は、彼の地でも注目されていました(フェア公式サイトでの受賞告知ページ)。
また2010年7月30〜8月1日に行われたドイツ最大のアニメコンベンションAnimagiC(公式サイト)にも、姫川さんのお2人はゲストとして招待され、現地ファン・メディアの大歓迎を受けたそうです。
ドイツでの姫川明さんの「ゼルダの伝説」シリーズ出版元は、北米のマンガ出版社であるTOKYOPOPのドイツ支社、TOKYOPOPドイツ(公式サイト)。同じ姫川さんの「556ラボ」「ぼくらの翼 国境なき路上の子供たち」のドイツ語版翻訳出版も手がけています。
他の日本マンガでは、「Bleach」「バクマン。」「D. Gray-Man」といった、日本では売れ筋の少年ジャンプ作品も出版している会社です。
そのTOKYOPOPドイツの公式フォーラムでは毎週、"TOKYOPOP-Hits 2011"と題したスレッドで、自社の週間売り上げ作品TOP20ランキングが発表されているのですが、その最新版である2011年度第四週の1位は、姫川明さんの「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」でした。
これは、「神々のトライフォース」の先週初登場に続く連続1位というだけではなく、2010年度第47週の「4つの剣+」下巻の初登場1位から、「ふしぎのぼうし」を経て続いている、姫川さんの「ゼルダの伝説」シリーズによる、堂々10連続首位独占という快挙になるわけです!!
まとめてみると、
1.2010年度第47週 第1位 「ゼルダの伝説 4つの剣+」下巻
(初登場)
2.2010年度第48週 第1位 「ゼルダの伝説 4つの剣+」下巻
3.2010年度第49週 第1位 「ゼルダの伝説 4つの剣+」下巻
4.2010年度第50週 第1位 「ゼルダの伝説 4つの剣+」下巻
5.2010年度第51週 第1位 「ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし」
(初登場)
6.2010年度第52週 第1位 「ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし」
7.2011年度第01週 第1位 「ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし」
8.2011年度第02週 第1位 「ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし」
9.2011年度第03週 第1位 「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」
(初登場)
10.2012年度第04週 第1位 「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」
という1位独占が昨年からずっと続いている状態になっていて、「神々のトライフォース」の人気も続きそうですし、2月10日にはさらにシリーズ第10作「夢幻の砂時計」も発売されますから、この記録はまだまだ続きそうです。おめでとうございます!!
これらドイツ語版「ゼルダの伝説」の中身の一部は、TOKYOPOPドイツ公式サイト内に用意されたツール"MANGA PLAYER"で試し読みすることが出来ます。
"MANGA PLAYER STARTEN"の画像をクリックすれば、プレイヤーが起動しますので、左上のメニューバーから、"The Legend of Zelda"の各シリーズを選択してください。"anzeigen"(読む)をクリックすると、ページが表示されます。後は下部の"weiter"(次へ)をクリックすれば、ページが進んでいけます。
現在試し読み出来るのは、「時のオカリナ」「ふしぎのぼうし」「神々のトライフォース」「夢幻の砂時計」、そして他の姫川明さん作品「556ラボ」です。
・ドイツ語版「ゼルダの伝説 ふしぎの帽子」
・ドイツ語版「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」
・ドイツ語版「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」
このTOKYOPOPドイツでの、姫川さんの「ゼルダ」シリーズのセールス好調は第1巻からずっと続いているもので、売り上げトップになるのも、珍しいことではありません。
ドイツでの出版スケジュールは、
第1巻「時のオカリナ」上 (2009年8月3日)
第2巻「時のオカリナ」下 (2009年9月21日)
第3巻「ムジュラの仮面」 (2009年11月25日)
第4巻「ふしぎの木の実 大地の章」 (2010年1月28日)
第5巻「ふしぎの木の実 時空の章」 (2010年3月19日)
第6巻「4つの剣+」上 (2010年10月21日)
第7巻「4つの剣+」下 (2010年11月18日)
第8巻「ふしぎのぼうし」 (2010年12月16日)
第9巻「神々のトライフォース」 (2011年1月13日)
第10巻「夢幻の砂時計」 (2011年2月10日)
というものになっているのですけど、これらの作品がTOKYOPOPドイツの週間売り上げランキングで首位を獲得した週を並べてみると、
2009年第32〜37週 第1巻「時のオカリナ」上
2009年第38〜47週 第2巻「時のオカリナ」下
2009年第48〜53週 第3巻「ムジュラの仮面」
2009年第54週 第1巻「時のオカリナ」上
2010年第01〜02週 第3巻「ムジュラの仮面」
2010年第04〜7・10週 第4巻「ふしぎの木の実 大地の章」
2010年第12〜15週 第5巻「ふしぎの木の実 時空の章」
2010年第47〜50週 第7巻「4つの剣+」下
2010年第51〜2011年第02週 第8巻「ふしぎのぼうし」
2011年第03〜04週 第9巻「神々のトライフォース」
という結果になっていて、実は連続週記録ということなら、2009年第32週1位の「時のオカリナ」上巻から、2010年第2週1位の「ムジュラの仮面」まで、姫川さんの「ゼルダ」シリーズは既に24週連続1位という記録も達成済なんですね。1年が50週程度として、TOKYOPOPドイツというひとつのマンガ出版社の売り上げトップの座を、1年間のほぼ半分、「ゼルダ」が連続して占めていたことになります。
第6巻「4つの剣+」上巻だけは1位を獲得していませんが、この時期の首位は、ドイツではさらに絶大な人気を誇る、種村有菜さんの「桜姫華伝」第4巻が独走しており、「4つの剣+」上巻は第42週から46週までの第2位が最上位でした。