1年とか半年に一回くらい、情報が流れてくる
話題ですね。
アメリカ中西部のミズーリ州セントルイスに拠点
を置いて、2008年12月、新たに立ち上げられた
Anime Midstream(公式サイト Facebook)
という会社が、サンライズの「エルドラン」シリー
ズの1作目である「絶対無敵ライジンオー」
(1991〜92年日本放送)の権利を取得し、北米
でのDVDリリース計画を発表したことは何度か
伝えてきたので、ご記憶の方もいるかと思います。
参考記事
アニメ!アニメ! 2008年12月25日付け記事
「新しいアニメ流通会社が『ライジンオー』の
米国ライセンス獲得発表」
当ブログ2008年12月29日付け記事
「北米版『絶対無敵ライジンオー』エグゼクテ
ィブ・プロデューサーJimmy Taylor氏イ
ンタビュー記事」
当ブログ2009年12月30日付け記事
「北米版『絶対無敵ライジンオー』DVDリリース
における、三つの不安点」
第1〜5話を収録したDVD第1巻は昨年末に
発売されたのですが、それ以降半年過ぎても、
続巻の情報は届いていません。
ただし、地元セントルイスで4月23〜25日に
開催されたアニメコンベンションAnime St. Louis
2010(公式サイト)に、パネルや企業ブースで
参加していたことは伝わっていたので、企業と
しての活動が継続しているのはわかっていました。
上記の2009年12月30日付け記事でも指摘
したように、この北米版「ライジンオー」リリース
における不安点のひとつは、英語吹替のキャス
トに、公開オーディションで集めた素人さんも起
用する、ということでした。
北米でのアニメ英語吹替制作のメッカは、テキ
サス、ロサンゼルス、ニューヨーク、バンクー
バー(カナダ)などになると思うのですが、そう
いった場所のスタジオに依頼する、あるいは
人を呼ぶのでなく、あくまで地元の産業として、
新たにアニメDVD制作ビジネスを展開してい
こう、という計画なのだと思います。
もちろん、実績のない素人さんを起用するのだ
から、賃金もそれなりのレベルで抑えられると
いうこともあるでしようし。
昨年2009年3月に開催されたAnime St. Louis
では、実際に公開オーディションが行われたの
ですけど、そのオーディションに合格し、「ライジ
ンオー」の英語吹替収録に参加することになっ
た9年生(中学三年生)の女の子についての記
事を、ミズーリ州の地元メディアSoutheast
Missourianが、5月20日付けで伝えてくれて
いました。
Southeast Missourian 5月20日付け記事
"Jackson student gives voice to
Japanese anime character"
記事で紹介されているのは、ミズーリ州の
Jackson Junior High Schoolの9年生
(日本式の中学三年生)の女の子、Kearsten
Collinsさん。
名前の発音は……キアルステン?
地名のJacksonが、ケープジラード郡内の街
ジャクソンなら、Anime Midstreamのある
セントルイスからは、車で二時間半くらいの
距離みたいですね。
ともあれ彼女は友達と一緒に、200人以上が
参加した、昨年3月の「ライジンオー」の公開
声優オーディションに挑み、見事選ばれたわけ
です。
Kearstenさんが演じるキャラは、日本版では
鈴木砂織さんが担当されていた、池田れい子。
クラスでは一番背の低いキャラいう設定です
が、その「背が低い」という点だけが共通点
だそうです。性格的にも、自分よりずっと女の
子らしいと。
収録が始まったのは昨年7月からで、収録の
ためにセントルイスに通っているという表現が
現在形なので、今でも収録は続いているのだ
ろうと思います。
DVD第1巻の発売から半年が経ちますし、
そろそろ続巻も出ることでしょう。そういう時
期だからこそ、地元メディアが記事にしたのか
もしれません。
この「ライジンオー」の英語吹替の出来につい
ての評判は、そんなに悪くなかったと思います。
キャストはオーディションで集められた人達だ
からという事前情報があったので、「それにして
は頑張っている」という感じだったでしょうか。
DVDには2分ほどの、英語キャストさんによる
NG集も収録されているそうです。
今回の「ライジンオー」への参加が、将来的な
職業声優としての仕事につながっていくのかは
わかりませんし、それこそAnime Midstream
の業績次第かもしれませんが、アニメ声優として
の夢を抱いている人達にチャンスが与えられる
場所が継続されればいいと思います。