2006年03月18日

ドキュメンタリー映画「Otaku Unite!」について・その1


では、アメリカのアニメファン・コミュニティーを描いた
ドキュメンタリー映画「Otaku Unite!」の内容について、
ちょっと述べていきますね。
映画の公式サイトはこちら↓
http://www.otakuunite.com/otakuunite.html
また、この映画の日本語字幕を担当されたceenaさんの
サイト「英語で読むアニメ・マンガ」では、日本語で、
詳しい内容の解説がされていますので御参考ください。
「英語で読むアニメ・マンガ」内「Otaku Unite!」コーナー


short_g.gif


まず、作品の冒頭ではプロローグ的に、「怪獣大戦闘 
Kaiju Big Battel」
と称するイベントの紹介がされます。

「Kaiju Big Battel」公式サイト
http://www.kaiju.com/home.htm

これは、「怪獣同士の争いと怪獣から地球を守る正義
の味方の戦いをテーマに、プロレス的パフォーマンス
でB級カルト的人気を博しているイベント」(ceenaさん
の解説を引用しました。すみません)ということですね。
そもそも、どう見ても人が入っている着ぐるみを、「大怪
獣」と受け入れる前提で成立する怪獣映画と、どんなド
ラマでも、リング内の戦いで決着するものだというプロ
レスは、その「見立て」の構造において近いのか、その
融合はかねてより多く試みられています。
現在の日本のプロレス団体だと、大阪プロレスDDT
埼玉プロレス辺りがまず思い浮かびます。
特にサバイバル飛田選手率いる埼玉は、飛田選手と怪
獣・怪人とのバトルに特化された団体ですよね。


アメリカのメジャー団体WWEなんかでも、「地獄の墓掘り
人」アンダーテイカーを筆頭に、怪奇系のレスラーは数
多く活躍しているわけですが、イベント全体を、怪獣映画
的な「見立て」で成立させている、この「Kaiju Big Battel」
は、試み自体は面白いと思います。
ただ、プロレスのムーブ(技)そのものは、ここで紹介さ
れているフッテージで判断する限り、学生プロレス以下の
お粗末なレベルのものでしかないので、どう見てもプロの
選手と同じくらいに、日々の肉体の鍛錬を重ねているよう
には見えないパフォーマーの方々が、シリアスな怪我をい
つか負わないことを祈るばかりです。


で、「Otaku Unite!」という作品の中で、この「Kaiju Big
Battel」のシークエンスが必要だったかどうかという点で
すけれども、日本のポップカルチャーの咀嚼という意味で
は、本編で扱われているアニメと重なるものの、怪獣映画
はアメリカにおいて、一作目の「ゴジラ」から始まる、長い
受容とアイコンとしての歴史がまたあると思うので、その
解説がないままに、「Kaiju Big Battel」だけをただ結果と
して出されても、やはり浮いてしまっていると思います。
また一方で、エンターテインメントとしての、アメリカン・プ
ロレスという物語装置の歴史にも、理解が必要になって
くるでしょうし。
なので個人的には、どちらかといえば不要だと思いました。


アメリカのポップカルチャー史における、怪獣映画、とい
うか特にゴジラ映画の扱われようについては「ゴジラとア
メリカの半世紀」
(ウィリアム・M・ツツイ 中公叢書)が参
考になると思います。
肩の凝るガクジュツ的にではなく、あくまでポップカルチャ
ーの視点で、いかにアメリカでゴジラが愛され、消費され
ていったかを学べる労書です。


プロローグ部分だけで話が長くなりすぎてしまったので、
本編内容については、また別の機会に……。すみません。


short_g.gif


あ、「せんせいのお時間」は、とりあえず第1話を見てみ
ました。
そうですね、「だめっこどうぶつ」の文体で、「あずまんが大
王」を描いてみせたような、ホンワカした微笑ましい作風だ
と思います。
みか先生も、27歳にしては可愛過ぎですし。というか、20
代後半の女性が主人公のアニメも珍しいような。
第1話の時点では、原作の四コママンガのテンポを上手
く移行させられていないような雰囲気も一部ありましたが、
それは「あずまんが大王」の初期も同じでしたし、作る側
も見る側も、いずれ慣れていくのでしょうね。
個人的には、北川さんの、みか先生いじめをもっと見てみ
たいなあ、とか。←ひどっ
ついついふと、北川さんが京都弁で喋ったら……とか、今
さらながらの夢想もしてしまうのですが。
SSについては初詣のお話ということで、本編がそこまで進
むのを待った方がいいのかな……。


えっとそれから、「零〜紅い蝶〜」については、姉妹の膝
枕ラブラブ寸劇を堪能しちゃってますので、もうゲーム本
編を無理して進める必要もないにゃーとか思ってたり?(笑)
posted by mikikazu at 14:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 海外情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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