スペイン方面から色々と情報が流れてきて
いて、Twitterの方でも少し呟いたんですが、
ブログでもまとめておきますね。それぞれの
フォロワー/閲覧者の方は、あまり重ならない
みたいですし。
まず、スペイン第二の都市バルセロナでは、
3月12〜14日の日程で、Japan Weekend
(公式サイト)という、日本のポップカルチャー
をテーマにしたイベントが現在開催中なんで
すが、それに合わせて、スペインのアニメソ
フト製作・流通会社Selecta Visiónが、
細田守監督作品「時をかける少女」(2006年)
のライセンス取得を発表しています。
Ramen Para Dos 2010年3月12日付け記事
"[III JW BCN] Selecta Visión licencia
Tokikake, La chica que salta a través
del Tiempo"
細田監督版「時をかける少女」は、他でもない
スペインの、シッチェス・カタロニア国際映画祭
で、2006年(第39回)に、アニメーション部門
長編作品グランプリを受賞していたんですが、
意外にも、スペイン国内での商業公開・ソフト
化はまだだったんですね。
賞自体に権威がないのか、あるいは受賞ゆえ
にライセンス料が高騰してしまったのか、その
辺の事情はわかりませんけれど、正規に作品
が流通するのは、良いことです。
細田監督の次作「サマーウォーズ」も、同じ映
画祭でアニメーション部門長編作品グランプリを
昨年(第42回)受賞しているんですが、商業流
通には、またどれだけの時間がかかるでしょう。
そのSelecta VisiónがDVD/ブルーレイの
発売権を取得したことを既報の、OVA作品「聖
闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話」
(日本公式サイト)ですが、発売予定が当初伝え
られていた10月から早まり、6月16日に確定
して、公式サイト内にページも出来ており、仕様
の詳細も明らかになりました。
・DVDの紹介ページ
http://www.selecta-vision.tv/es/ficha.php?id=972
・ブルーレイ
http://www.selecta-vision.tv/es/ficha.php?id=973
音声は、オリジナルの日本語とスペイン語吹替。
ディスクそれぞれ1枚に、5話収録です。
価格は、DVDが19.95ユーロ(約2484円)、ブル
ーレイが29.95ユーロ(約3729円)ということです
から、2話収録で1枚6510円(DVD)、7560円(ブ
ルーレイ)という価格設定の日本版と比較すると、
1話辺りだと、
・日本版
―― 3255円(DVD)
―― 3780円(ブルーレイ)
スペイン版
―― 496.8円(DVD)
―― 745.8円(ブルーレイ)
という差になって、スペイン版は日本版の15〜
19%程度の価格になります。
さらにもうひとつ。
スケジュール自体は以前伝えられていた、Ivrea
社(公式サイト)が今月出版を予定している、
谷川流さんの「涼宮ハルヒの憂鬱」原作小説の
スペイン語版の表紙が、Ivreaの公式サイト新刊
コーナーで明らかになりました。
SUZUMIYA HARUHI NO YUUTSU
© Nagaru TANIGAWA · Noizi ITO 2006
© Gaku TSUGANO 2006
/ KADOKAWA SHOTEN PUBLISHING CO., LTD.
ツガノガクさんが作画を手がけられたマンガ
版は、タイトルロゴが異なるくらいで、わりに
どこの国の版でも、日本版オリジナルの装丁を
尊重していると思うのですが、原作小説の方は、
ライトノベルという新しい市場を構築しなくては
ならないこともあってか、表紙デザインには、
色々と趣向の違いが見られますね。
また、このスペイン語版の冒頭8ページ分は、
ネット上でも試読出来るように公開されている
ので、スペイン語に堪能な方は、ぜひチェック
してください。
http://www.traduccionesimposibles.com/haruhi/
残念ながらお隣の国フランスでは、この原作
小説版「ハルヒ」シリーズは、第1作「憂鬱」の
売り上げ不調により、以降の巻の出版が凍結
されてしまったという話も出ているのですが、
haruhi.fr 2010年2月11日付け記事
"Haruhi disparait aussi chez Hachette"
先行出版されているマンガ版の売れ行きが、
少なくとも専門店で購入するようなアニメ・マ
ンガファンの間では好調なスペインだと、どう
なるでしょうね。
1ヵ月遅れで出版される、同じスペイン語圏の
南米アルゼンチンでの反応も含めて、注視して
いきます。