イタリアでの「美少女戦士セーラームーン」
シリーズの商業展開本格再開をお伝えした、
2010年1月26日付け記事の続報ですね。
参考・
アニメ!アニメ! 2010年1月27日付け記事
「『セーラームーン』伊で再展開 東映アニメ
有力企業と契約」
イタリアのライセンス・ビジネス情報サイト
Licensing ItaliaのTOPページでも、
大きく「セーラームーン」がフィーチャーされ
ていました。
その2月2日付け記事、
"CRESCONO LE ASPETTATIVE SU
SAILOR MOON!"
で伝えられているのは、
・東映アニメーション・ヨーロッパ
・ライセンス会社Backstage
・民放グループMediaset
の関係者からのコメントと、三者が参加して、
2月11日にBackstage社のミラノ・オフィス
で開かれる、第1回ライセンス会議に関する
告知ですね。
会議は、新たに再開される「セーラームーン」
シリーズの、イタリア国内での商業展開につ
いて、興味があるライセンシー候補・希望企
業への説明を行うためのもの、だと思います。
参考・Backstage掲載2月1日付けニュース
"Sailor Moon Licensing Meeting"
関係者からのコメントは、伊→英の機械翻訳
経由なので、いささか心許ないですけど、
Backstageが権利を得るまでの過程と、今
後の市場展開についての自信、再び「セーラ
ームーン」をイタリアでテレビ放送出来る喜び、
東映アニメーション側から見た、日本アニメに
とってのイタリア市場の重要性、といった内容
ですね。
特に、かつてのテレビ放送を見て育ち、現在
は母親になっている人達と、その子供達とい
う、二つの世代に訴えかけられる魅力なども
強調されているようです。
イタリアでの「セーラームーン」放送開始は
1995年(日本放送1992年)ですから、15年が
経過して、当時少女だったイタリアの視聴者も、
そろそろ母親になっていていい頃です?
各リリース・ニュースやウェブ広告でも確認出
来るように、「Sailor Moon」のロゴも新しくな
っていて(古いロゴは、例えばこちらで)、会議
では、それも含めた新しい「セーラームーン」
の商品イメージがアピールされる予定になって
いるようです。
関係者のコメントの中で、ひとつ目に付いたの
は、Backstageのライセンシング・ディレクター
Stefania Perletto氏による、
"anche perchè non sembrano esserci nuovi
character femminili forti sul mercato".
(また市場には、新しい、女性の強いキャラクタ
ーが存在しないようだからだ)
というものですね。
つまり、ヨーロッパ諸国では唯一イタリアで放送
を続けてくれている、「プリキュア」シリーズの扱
いはどうなるのかな、ということです。
「セーラームーン」と「プリキュア」は、イタリアで
共存出来るのかな、みたいな。
ヨーロッパでの「プリキュア」シリーズは、1作目
の「ふたりはプリキュア」こそ、フランス・ドイツ・
イタリア・スペインで放送されましたが、2作目
「Max Heart」はイタリアとスペインだけ、以降
の「Splash☆Star」「Yes!プリキュア5」は、
イタリアのみでの放送、といった状況になって
います。
昨年夏の「5」最終回放送後に、続編「Yes!プリ
キュア5GoGo!」の予告も放送されましたから、
今年も引き続き、「プリキュア」シリーズの放送
があるだろうとは予測されています。
イタリアでの「プリキュア」シリーズの放送局は、
ずっと国営放送局のRai Dueで、「セーラーム
ーン」が放送される予定の、民放のMediaset
グループとは、また立場が違うんでしょうけど、
変な話、90年代と00年代を代表する、二つの
変身少女シリーズが、同じ市場で勝負すること
になっちゃいますよね。
どちらも製作している東映アニメーション的に
はどうなんでしょう。それはまあ、どちらもそれ
ぞれ成功してくれたら、ベストなんでしょうけど。
それこそ、両者が共演する、クロスオーバーな
オールスター映画、くらいにまで発展してくれた
らスゴいですよね。