2010年01月21日

正規動画サイト・クランチロールの有料配信期間内に、無料違法配信されているアニメ動画リスト


2010年1月4日から、アメリカ・ラスベガス
発の、アニメソング及びアジア発のポップ
ミュージック専門インターネット・ラジオ局
91.8 The Fanが、24時間配信を開始し
ています。

91.8 The Fan
http://918thefan.com

曲を流すだけではなく、様々なゲストを招待
するトーク・コーナーもあって、現地時間の昨
日、1月20日午前11時(日本時間21日午前
4時)に登場したのは、サンフランシスコに拠点
を置く動画配信サイトCrunchyrollのブランド・
マネージャー、Keith Kawamura氏でした。

参考
・Examiner.com 2009年9月16日付け記事
"Q&A: Keith Kawamura - CrunchyRoll to
Keep Rolling"


曲による休憩を挟んで、40分くらいの長さだ
ったと思いますが、内容的には、2009年1月
に完全合法サイトに移行してからのCrunchyroll
の歴史と、そのサービスを説明するもので、
具体的な数字とか、目新しい話はありません
でした。
一両日中に、91.8 The Fanのサイトから、
あらためてダウンロードして聞けるようになる
と思います。


short_g.gif


で、本題です。
Crunchyrollの動画配信は、有料・無料のコー
スに分かれていて、基本的な違いは、前者の
アニメ・メンバーシップの場合は、月額6.95ドル
(約634円)の会費を払えば、日本での放送直
後に、HDを含んだ高画質で、広告抜きの、英語
字幕エピソードが視聴出来るというものです。
会費を払わない場合でも、一週間後には、広告
付き標準画質のエピソードが見られるようにな
ります。
有料会員の数は、公けになっているものだと、
ポッドキャストAnime3000の2009年10月27
日回
に出演した、Crunchyrollのパブリシスト
Chase Wang氏からの発言による、「2万人
近く」という数字はありました。
なので、よく記事で見かける(例えばこちら)、
「世界各国の450万人の会員」というような表現
は、無料で視聴しているユーザー数も含んだもの
と理解していいと思います。


合法化サービス開始以来からの危惧であり、現
状の、有料会員数の伸び悩みの原因のひとつだ
ろうと僕が考えているのが、違法配信です。
つまり、91.8 The Fanのインタビューでも語ら
れていましたが、日本での放送直後の字幕付き
正規配信は、ファンサブなどの違法配信に対抗
するためだとされています。
けれどサービスが開始されてからずっと、ファン
サブに代わって、Crunchyrollによって配信さ
れている動画、あるいはそれを基にしたものが、
アニメ違法動画配信サイトなどで、見つかるよう
になっていたんですね。時には、Crunchyroll
のロゴが、そのまま画面に表示されていることも
ありました。


short_g.gif


合法サービスが開始されて1年ですが、その辺
の状況はどうなっているでしょう。
1月21日午前12時時点で、Crunchyrollによ
る有料配信期間内である、つまりお金を払って
いない人は、まだ合法的に視聴出来ない筈の
アニメ動画が、どれだけ違法配信サイトに出回
ってしまっているでしょうか。
以下、現在有料配信期間中で、違法動画配信
サイトで視聴・ダウンロードが可能になっている
ことが確認出来た、アニメ作品エピソードのリス
トを並べてみると、


・「NARUTO-疾風伝」第143話
・「しゅごキャラパーティー!」第15話
・「FAIRY TAIL」第14話
・「銀魂」第191話
・「戦う司書」第16話
・「家庭教師ヒットマンREBORN!」第167話
・「テガミバチ」第16話
・「夢色パティシエール」第15話
・「Cobra the Animation」第3話
・「ちゅーぶら!!」第3話
・「デュラララ!!」第2話
・「はなまる幼稚園」第2話
・「おまもりひまり」第2話
・「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」第3話


という結果になりました。
「毎日かあさん」と、先々週の日本での放送が
お休みだった「花咲ける青少年」を除いた、全て
の有料視聴期間内エピソードが、違法配信によ
り、誰でも無料で見られる状態になっていること
がわかります。
やはり動画のいくつかには、Crunchyrollの
ロゴがはっきり表示されていて、正規配信され
ている動画を、そのまま拝借してきたことを、
隠してもいませんでした。
こういう状況で、Crunchyrollのビジネスが
難しくならないわけがないと、想像はします。
「FAIRY TAIL」などは、期間限定(30日間)の
有料配信のみなので、より無料の違法配信のニ
ーズはあるでしょうね。


もうひとつの大きな問題は、これらの違法動画
配信サイトは、英語Googleで、「anime」を検
索すると、その1ページ目だけにも、簡単に複数
がヒットしてしまうことですね。
Crunchyrollが現れるのは、2ページ目の半ば
になってからで、そこにたどり着く前に、
"Watch Anime Online for free!"と冠され
た、たくさんの違法動画サイトへのリンクをクリッ
クしてしまうことが多いのではないでしょうか。


参考記事
「日本産アニメ・マンガの違法流通について考える」
(椎名ゆかりさん 
 マガジン航[kɔː]2010年1月21日付け)


posted by mikikazu at 11:57 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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