2010年01月20日

米国図書館協会部会のヤングアダルト図書館サービス協会による、2010年度10代向け推薦グラフィックノベルTOP10に「海獣の子供」「PLUTO」「大奥」


1月15日から19日にかけて、マサチューセッ
ツ州ボストンで開催されていた、米国図書館
協会(ALA-American Library Association
公式サイト)の冬期ミーティングも、そろそろ終
了した頃です。
そこで最終的に選出されることになっている
ので、ここ数日チェックを続けていた、ALAの
部会であるヤングアダルト図書館サービス協
会(YALSA-Young Adult Library Services
Association 公式サイト)による、

"Great Graphic Novels for Teens"
(ティーンにふさわしいグラフィックノベル
推薦リスト)

の、2010年度版TOP10が、さっそくYALSAの
公式サイト
上で公開されていました。


このTOP10については、グラフィックノベルと
いう出版形式に含まれる、マンガ作品も選出
されるようになってきたので、4年前から、
ずっと追いかけている話題です。
対象となる作品は、2008年の9月1日から、
昨年2009年の12月31日の16ヶ月の間に、
アメリカ国内で出版されたグラフィックノベル
から、12〜18歳のティーンエイジャーにふさ
わしいと判断されるもの。
一般書店やコミック専門店とはまた違う、
アメリカにおける作品評価の指標のひとつ
になると思います。


short_g.gif


2009年10月31日付け記事で紹介した、ノミ
ネート作品25タイトルから、2010年度TOP10
に選ばれた日本からの翻訳マンガは、

「海獣の子供」第1巻
 (五十嵐大介 VIZ Media)

「PLUTO」第1〜3巻
 (手塚治虫/浦沢直樹/長崎尚志 VIZ Media)

「大奥」第1巻
 (よしながふみ VIZ Media)


の3作になります。
年末年始にかけて紹介していた、アメリカの
マンガ批評界での評価ランキングでも、多く
選出されていた作品です。
同じくらい評価の高かった「劇画漂流」(辰巳
ヨシヒロ)などは、ノミネートもされていなくて、
まあティーン向けではないという判断だろう
と想像します。
個人的には、やはりファンである「PLUTO」の
選出が嬉しいですね。


続いて、TOP10にこそ入りませんでしたが、
推薦リスト73作品に含まれたのが、

「テガミバチ」第1巻
 (浅田弘幸 VIZ Media)

「ソラニン」
 (浅野いにお VIZ Media)

「CLOVER」
 (CLAMP Dark Horse)
  ――既刊4巻を1巻にまとめた、オムニバス・
 エディション

「トレイン☆トレイン」第1巻
 (影木栄貴 Doki Doki/DMP)

「はこぶね白書」第1&2巻
 (藤野もやむ TOKYOPOP)

「もやしもん」第1巻
 (石川雅之 Del Rey)

「オトメン(乙男)」第1巻
 (菅野文 VIZ Media)

「ミックスベジタブル」第1巻
 (小村あゆみ VIZ Media)

「さよなら絶望先生」第1巻
 (久米田康治 Del Rey)

「takeru-〜SUSANOH〜魔性の剣より」第1&2巻
 (唐々煙/中島かずき TOKYOPOP)

「僕等がいた」第1〜4巻
 (小畑友紀 VIZ Media)

「ひぐらしのなく頃に」第1&2巻
 (竜騎士07/鈴羅木かりん Yen Press)

「花の名前」
 (斎藤けん CMX/DC Comics)

「君に届け」第1巻
 (椎名軽穂 VIZ Media)

「カラクリオデット」第1巻
 (鈴木ジュリエッタ TOKYOPOP)

になります。
一部で期待されていた、「さよなら絶望先生」
もしっかりと選ばれました。「米国図書館協会
推薦」って、作中のネタにして欲しいですね。
アメリカではレイティングが「Older Teen」
(16歳以上)になっている「ひぐらしのなく頃に」
(Yen Press公式ページ)も入りましたが、内
容云々よりも、日本の同人ゲームから始まった
作品が、アメリカの図書館への推薦リストに含
まれる時代の流れがスゴいと思います。


short_g.gif


また同時に、ペーパーバック版で入手可能
な作品を対象とした、Popular Paperbacks
for Young Adults
も発表されています。
これは出版時期を問わず、文学的クオリティ
よりも人気、つまりエンターテインメント的価値
を優先して選ぶリストだと思います。
リストから見つかる日本マンガは、

Bodies部門
「放課後保健室」第1巻
 (水城せとな Go Comi!)

Hard Knock Life部門
「リアル」第1巻
 (井上雄彦 VIZ Media)

Twists on the Tale部門
「最遊記RELOAD」
 (峰倉かずや TOKYOPOP)

がありました。
ノミネーションには、
「鋼の錬金術師」
 (荒川弘 VIZ Media)
「風の谷のナウシカ」
 (宮崎駿 VIZ Media)
「ヤマトナデシコ七変化」
 (はやかわともこ Del Rey)
「ライフ」
 (すえのぶけいこ TOKYOPOP)
「かりん」
 (影崎由那 TOKYOPOP)
「岩窟王」
 (前田真宏 Del Rey)
などのタイトルもありましたが、最終的には
選から漏れましたね。
 

それから昨年度は、宮崎駿監督の「千と千尋の
神隠し」、実写版「ラブ★コン」が選ばれていた
映画部門、Fabulous Films for Young Adults
には、今年度アニメ・マンガ関連の作品の姿は
ありませんでした。


short_g.gif


以下、資料として、これまでTOP10に選出され
た日本マンガのリストです。


2006年
「DEATH NOTE」第1〜3巻
 (作・大場つぐみ/画・小畑健 VIZ Media)

2007年
「いばらの王」第1〜2巻
 (岩原祐二 TOKYOPOP)
「放課後保健室」第1〜5巻
 (水城せとな Go Comi!)
「エマ」第1〜5巻
 (森薫 DC Comics / CMX)

2008年
「砂時計」第1〜3巻
 (芦原妃名子 VIZ Media)
「リアル」第1〜2巻
 (井上雄彦 VIZ Media)
「うずまき」第1巻
 (伊藤潤二 VIZ Media)




posted by mikikazu at 08:51 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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