では同じドイツから引き続いて、恒例のマンガ
売り上げ情報です。前期(9〜10月)データは
はこちら。
ドイツのマンガ市場におけるTO3出版社での、
各社が公式サイト及び、そのフォーラム内で
伝えている、自社作品売り上げランキングを
並べてみますね。
ランキングだけでなく、売り上げの実際冊数
について知りたいとのお声もありましたが、
まだそこまでの情報は、毎月ベースでは見つ
かっていません。すみません。いずれわかり
ましたら……。
まずは、ドイツのマンガ市場シェア第1位(43%・
2006年のデータ)Carlsen(公式サイト)から。
ソースは、Carlsen Manga公式フォーラム内ス
レッドの、"CARLSEN MANGA!-Bestseller"
です。
2009年10月期
1.「NARUTO」第38巻
2.「ONE PIECE」第52巻
3.「ヴァンパイア騎士」第7巻
4.「ソウルイーター」第1巻
5.「DAISUKI」(マンガ雑誌) 2009年11号
6.「裏切りは僕の名前を知っている」第5巻
7.「ふたりエッチ」第39巻
8.「吐息よりも優しい」
9.「会長はメイド様!」第3巻
10.小説「ヴァンパイア騎士 憂氷の罪」
11.「D・N・ANGEL」第13巻
12.「ドラゴンボール・アンソロジー」第10巻
13.「嵐のあと」
14.「CROWN」第6巻
15.小説「ONE PIECE ローグタウン編」
16.「ラブニスタ」第2巻
17.「悩殺ジャンキー」第13巻
18.「コイ茶のお作法」第1巻
19.「放課後保健室」第5巻
20.「かりん」第10巻
21.マンガ「今日からマ王!」第3巻
22.小説「タクミくんシリーズ
花散る夜にきみを想えば」
23.「S・A〜スペシャル・エー」第9巻
24.「スパイラル〜推理の絆〜」第2巻
25.小説「今日からマ王!」第7巻
という結果で、先月期に引き続いて「NARUTO」
の第38巻が首位を保持していて、「ONE PIECE」
の新刊である第52巻も及ばない、という感じで
しょうか。
新作としては、4位に登場した「ソウルイーター」
の第1巻に勢いがあります。すでに出版されて
いるフランスやスペインでも売れ行き好調な作
品ですが、北米よりもヨーロッパ向けの作品か
もですね。
あと、わりに小説をランクインさせているのも、
Carlsenのランキングの特徴ではあります。
続いて、シェア第2位(39%)のEMA(Egmont
Manga & Anime 公式サイト)は、月間TOP15
チャートから。表記は"Oktober"となって
いますが、前月からは内容が変わっていま
すので、実質11月分のはずです。
2009年11月期
1.「名探偵コナン」第64巻
2.「海賊★ゲーム」第3巻
3.「愛を歌うより俺に溺れろ!」第1巻
4.「ツバサ原画集―ALBuM De REProDUCTioNS」
5.「キングダム・ハーツU」第4巻
6.「ココにいるよ!」第1巻
7.「BLACK BIRD」第1巻
8.「欲情©MAX」第5巻
9.「LOVEY DOVEY」第1巻
10.「ネギま!? neo」第5巻
11.「天は赤い河のほとり」第20巻
12.「CØDE:BREAKER」第1巻
13.「魔法先生ネギま!」第23巻
14.「コスプレ☆アニマル」第1巻
15.「しゅごキャラ!」第3巻
こちらは、ヨーロッパでは北米よりずっと
強い「名探偵コナン」の新刊が1位ですね。
日本では絶好調な、アニメ版の劇場映画の
評価とはどうなんでしょうか。
あと、やはりやおい/BL系が強いので、詳し
い方からの評が欲しいところです。
さらに続いて、シェア第3位(12%)のTOKYOPOP
ドイツ(公式サイト)。
公式フォーラム内スレッド"TOKYOPOP-Hits 2009"
から、最新の第51週分(12月23日発表)を。
1.「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」
2.「君の愛は見えにくい」
3.「ゼルダの伝説 時のオカリナ」第2巻
4.「ゼルダの伝説 時のオカリナ」第1巻
5.「Bleach」第38巻
6.「ロザリオとバンパイア」第5巻
7.「異国色恋浪漫譚」第3巻
8.「今日、恋をはじめます」第3巻
9.「Domicile」第1巻(Robert Labs)
10.「エルフェンリート」第5巻
11.「DEATH NOTE Black Edition」第5巻
12.「サボテンの秘密」
13.「株式会社ラブコットン」第3巻
14.「恋する野獣」第3巻
15.「山本善次朗と申します」第1巻
16.「Nightschool」第1巻(Svetlana Chmakova)
17.「バクマン。」第2巻
18.「エルフェンリート」第1巻
19.「+ANIMA アンソロジー」第1巻
20.「りりむキッス」第2巻
という結果です。
相変わらず、「ゼルダの伝説」シリーズが
強いですね。
今回トップの「ムジュラの仮面」は、「時の
オカリナ」のその後のお話ということで、
姫川明さんが手がけた、「ゼルダの伝説」
コミカライゼーションはまだまだありますか
ら、この勢いも続きそうです。
あと、TOKYOPOPドイツの特色としては、
地元ドイツのマンガ家さんの作品も、この
ランキングに入るということがあります。
いつかは日本でも出版がかなうでしょうか。
そうそう、有名作はともかく、知らない作品
については、毎回ドイツ語タイトルから、
オリジナルの日本タイトルを調べるわけで
すけれど、今回のランクインした、槙ようこ
さんの「山本善次朗と申します」は、ドイツ
でのタイトルが「Between the Worlds」
というもので、全然連想出来ず、かなり苦
労しました(笑)。
最後に参考として、もう少しデータの早いだ
ろう、オンラインストアAmazonドイツでの、
マンガ・トップセラーリストからも15位まで。
カレンダーやカタログの類は飛ばしました。
1.「NARUTO」第39巻
2.「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」
3.「ONE PIECE」第52巻
4.「名探偵コナン」第65巻
5.「銃夢-LAST ORDER」第12巻
6.「ゼルダの伝説 時のオカリナ」第2巻
7.「ゼルダの伝説 時のオカリナ」第1巻
8.「NARUTO」第38巻
9.「Bleach」第38巻
10.「名探偵コナン」第64巻
11.「ONE PIECE」第51巻
12.「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」第26巻
13.「かりん」第11巻
14.「異国色恋浪漫譚」第3巻
15.「エルフェンリート」第5巻
という感じで、各社の結果とも合わせると、
現在のドイツでのマンガ売り上げトップ4は、
「NARUTO」
「ゼルダの伝説」シリーズ
「ONE PIECE」
「名探偵コナン」
と考えるのが妥当でしょうね。
あとは市場全体で、やおい/BL作品がどれだけ
の割合を占めているのか、把握したいところです。
参考・ロイター通信による、ヨーロッパでの
マンガ人気を伝える12月21日付け記事
"Young shoppers edge manga into
Europe's mainstream"