というわけで、昨日のイタリアに続いて、
今日はドイツからの話題です。
この二国の話題は、続くことが多いんです
けど、情報チェックの巡回順で続いている
からですね。
まずは、お気に入り作品についての情報な
んですけれど、ドイツでもやっと、この12月
22日から、「ARIA」(天野こずえ)の出版が
始まっています(ドイツAmazon)。
出版社は、北米と同じく、ドイツのTOKYOPOP。
・TOKYOPOPドイツ内の「ARIA」ページ
ただし、(2in1)という表記と、372Pというペ
ージ数から考えて、オリジナル単行本の2巻
分を1巻にまとめた、合巻出版という形になる
ようですね。TOKYOPOPドイツのページにも、
6巻分しか予定が記載されていませんし、オリ
ジナルは全12巻ですから、辻褄は合います。
何度か伝えていますけれど、この原作「ARIA」、
欧米ではあまり人気が高くありません。
イタリアでは長期の出版休止の後、おそらく
売り上げ不振を理由として、最終4巻は、それ
ぞれ2巻分をまとめた、合巻の体裁で出版され
ることになりました(参考・当ブログ10月15日付
け記事)。
そういったイタリアでの反応をみて、ドイツでは
「ARIA」は、2巻分をまとめた合巻出版の方が、
リスクが少ないと判断したのではないでしょうか。
物語の前編にあたる「AQUA」については、3年
前、既に全2巻が出版されているのですけど、
その結果もふまえたのかもしれませんし。
合巻出版の「ARIA」の定価は、9.95ユーロ(約
1307円)。
通常のTOKYOPOPドイツの単行本の価格が、
6.5ユーロ(約854円)ですから、イタリア版と同
じく、ちょっとお得な価格設定にはなっています。
使われない分の表紙の行方が、やはり気になる
ところですけど。
表紙といえば、このTOKYOPOPドイツ版「ARIA」
では、オリジナルのタイトルロゴに近いものが
使用されているようですね。
ご存知のように、北米での「ARIA」の翻訳出
版は、まず今は亡きADV Mangaによって行わ
れ、その時のタイトルロゴは、マッグガーデンから
出版されている日本版と同じものが使われてい
ました。比較検証のために、各国バージョンの
表紙画像を引用掲載します。
・日本マッグガーデン版「ARIA」第1巻表紙
・北米ADV Manga版「ARIA」第1巻表紙
その後紆余曲折あって、ADV Mangaは活動を
停止し、「ARIA」(及び「AQUA」)の翻訳権は、
TOKYOPOPに移りました。
・北米TOKYOPOPの「ARIA」第1巻ページ
この時ファンの不興を買ったのが、タイトルが
オリジナル版とは違う、個人的にもあまりスマ
ートでなくて、雰囲気に合っていてないものに
変更されたことです。
・北米TOKYOPOPの「ARIA」第1巻表紙
変更については、おそらく日本版とタイトル・
デザインが同じだったADV Manga版との
違いを明らかにするためだと思うんですが、
同時期にリリースの始まった、マンガ版と同じ
タイトル・デザインを使用したアニメ版(公式
ページ)との違いも生まれてしまったのは、
少し残念でした。
あのタイトル・デザインだから、「ARIA」だと
いう気持ちは、ファンの人ならきっと強いと思
いますし。
で、同じTOKYOPOPグループですから、この
ドイツ版はどうなるんだろうと思っていたので
すが、北米版では変更されてしまっていた
「AQUA」のドイツ版と同じように、オリジナル
のタイトル・デザインに近いものが使用されて
はいますね。少し太めで大きめですけれど。
・ドイツTOKYOPOPの「ARIA」第1巻表紙
いい機会ですから、さらに他の国の、「ARIA」
第1巻表紙も並べてみます。
・Kami(フランス)
・Ivrea(スペイン)
・Star Comics(イタリア)
・東立漫遊網(台湾)
(中国語題「水星領航員」)
主な国はこれくらいでしょうか。
なので、世界的に見ても、TOKYOPOP版
の新タイトル・デザインが異色であることが
わかりますね。