では引き続いて、今日の本題です。
昨日の記事でご紹介した、イタリアのルッカ・
コミック&ゲーム展と全く同じ期間である10月
29日〜11月1日には、地中海の向こう側の、
スペインのバルセロナでも、大規模なコンベン
ションである、サロン・デ・マンガ・デ・バルセロ
ナ Salón del Manga de Barcelona 第15
回大会(公式サイト)が開催されていました。
ルッカの方が、広くコミック・ゲームといった分
野を扱っていたのに対して、こちらのサロン・
デ・マンガは、マンガとアニメを中心とする、
日本のポップカルチャーにテーマが絞られた
イベントですね。
公式ポスター
既に伝えられている記事、
ABC.es 11月1日付け記事
"Unas 60.000 personas visitan el Salón
del Manga en la Farga de l'Hospitalet"
ACN 11月1日付け記事
"El Salón del Manga reúne en L'Hospitalet
a 60.000 amantes del cómic japonés"
Antena 3 Noticias 11月1日付け記事
"El XV Salón del Manga de Barcelona se
acerca a su fin
などによると、今年の参加者数は約6万人とさ
れています。
JETRO-日本貿易振興機構が2007年11月に
出した調査レポート、
「スペインにおける日本のテレビアニメ・
マンガ・映画市場の実態」
によると、3日間の期間で開催された同イベ
ントの2006年大会の参加者数は5万8000人、
Wikipediaスペイン語版によると、2007年大
会は6万5000人、FICOMICによると、今年は
2008年と同程度だったそうですから、ここ数年
は、6万人前後の変わらない盛況が続いている
と考えてよさそうです。
スペインもずっと景気が良くないみたいですから
(失業率が19.3%とか)、この安定ぶりは喜ばし
いことですよね。
けれど一方では、同じスペイン国内で期間が
重なってしまった、グラナダで開催されたサロ
ン・デ・マンガのアンデルシア大会(公式サイト)
が、参加者をバルセロナの方に取られてしまっ
たのか、コスプレイヤーの数も少なく盛り上が
らなかった、という報道もありました。
こういう、人気があるからこそのバッティングや
スケジュール調整は難しいですよね。
Ideal 11月2日付け記事
"La escasez de 'cosplayers' deslució el
Salón del Manga."
バルセロナでのイベントの雰囲気を知るには、
Youtubeなんかでもたくさん動画がアップされ
ていますが、まずは222枚もの写真を紹介して
くれている、情報サイトRamen Para Dos提供の、
flickr「Salón Manga Barcelona特集ページ」
をチェックするのがいいと思います。
会場の様子や催し、コスプレイヤーさん達、日本
人ゲストさん達の写真もたっぷりです。
先日亡くなられた、臼井儀人さんの追悼コーナー
もちゃんとありますね。
また、イベントに合わせたマンガ賞についても
発表されていて、
FICOMIC 10月31日付け記事
"ENTREGA DE PREMIOS DEL SALON
DEL MANGA"
子供マンガ部門
「チーズスイートホーム」
(こなみかなた Glénat)
少年マンガ部門
「ONE PIECE」
(尾田栄一郎 Planeta DeAgostini)
青年マンガ部門
「PLUTO」
(手塚治虫/浦沢直樹/長崎尚志
Planeta DeAgostini)
少女マンガ部門
「のだめカンタービレ」
(二ノ宮知子 Norma Editorial)
ベストアニメDVD部門
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」
(Selecta Visión)
日本人マンガ家部門
・浦沢直樹
スペイン人マンガ家部門
・Laura Bartolomé
という結果になったようです。
アニメ作品の新規ライセンスについては、
Selecta Visionによる「聖闘士星矢 THE LOST
CANVAS 冥王神話」「真マジンガー衝撃!Z編」
の発表が一番話題になっているでしょうか。
どちらも今年の新作ですが、星矢にしても永井
豪作品にしても、スペインでは高い人気を保ち
続けているからこその、素早いライセンス取得
なんでしょうね。