最近面白く聞き始めたポッドキャストが、アメ
リカ・オレゴン州ポートランド在住のKyle Yount
さんがホストを務める、Kaijucastです。
http://kaijucast.com/
名前が示すように、ゴジラを代表とする、日本の
着ぐるみ怪獣映画の話題だけを専門に語るポッ
ドキャストなんですね。
仮面ライダーシリーズやスーパー戦隊を含む、
特撮 tokusatsu全体を扱ったポッドキャストなら
他にもあるようですが、怪獣映画だけにテーマを
絞ったポッドキャストは、Kyleさんが知る限りで
は、このKaijucastだけになるようです。日本発
の怪獣映画ポッドキャストなんて、あってもよさそ
うですけど?
2009年1月に配信を開始し、月に1話ずつのペ
ースで、現在までに9話を配信している、全ての
エピソードを聞き終えたわけではありませんが、
基本的には1時間の長さで、Kyleさんと友人の
怪獣映画ファンとのトーク、お薦め怪獣映画音楽
の紹介、怪獣映画の最新情報を伝える、という
フォーマットのようですね。
Kyleさんは、現在30代の半ばくらいだと思うんで
すけど、友人の方々も同じくらいで、アメリカとい
う国で、どうやって怪獣映画を知り、惹かれてい
ったのか、というそれぞれのプロセスを知ることが
出来るのが、一番興味深いと思います。
例えば、Kyleさんご自身が怪獣映画にハマったの
は、1987年に日本に滞在していた時に、1984年
版「ゴジラ」(橋本幸治監督)の、アメリカ版である
「Godzilla 1985」をたまたま見たことがキッカケ
だそうですが、他の多くの方は、地元のローカル
テレビ局で繰り返されていた、昭和ゴジラ映画の
リピート放送を見たことが理由になるようですね。
たぶん、それより若い世代だと、そういう経験は
少なくなって、ネットが情報収集ルートの主体にな
っていってると想像します。
個人的にお薦めのエピソードは、Kyleさんが
2009年7月3〜5日にイリノイ州シカゴで開催
されたG-Fest XVI(公式サイト)に参加し、様々
な人に取材した、第7回エピソードですね。
G-Festは、1994年から毎年開催されている、
ゴジラ及び怪獣映画をテーマにしたコンベンシ
ョンで、今年で16回目になります。日本のファ
ンにも、結構知られたイベントですよね。
Kyleさんがインタビューしたのは、G-Festを
主催している雑誌G-Fanの発行人であるJ. D.
Lees氏、日本からのゲストである佐原健二氏、
イベントの常連ゲスト・スタッフであり、「ゴジラ
vsキングギドラ」(91年)で、アンドロイドのM-11
を演じていた、ロバート・スコット・フィールド氏、
その他会場に詰めかけていた、色々な世代の
ファンの人達ですね。現在進行形での、アメリカ
の怪獣映画ファンの声がたくさん聞けます。
フィールド氏が語っていたんですけど、「ゴジラ
vsキングギドラ」に出演した時の苦労のひとつ
は、自分はずっと大阪でDJをしていたので、日
本語にも関西弁のクセがついてしまっていた。
でもアンドロイドのM-11が関西弁で喋ってはさ
すがにおかしいので、標準語できっちり喋るよう
に頑張ったことだとか。
また、台本には英語の台詞もいくつかあったの
だけれど、文法的にはメチャクチャだったので、
ネイティブ・スピーカーの立場から、意味が通じる
正しい英語に直す役目を買って出たりもしたそう
ですね。
残念ながら、2004年の「ゴジラ FINAL WARS」
から5年近くも、ゴジラ映画が製作されていないこ
ともあって、アメリカでもさすがに、怪獣映画ファ
ンが減ってきているそうですね。
仮面ライダーもスーパー戦隊シリーズもウルトラマ
ンも新作が作られ続けているのだから、いずれは
「ゴジラ」も復活するでしょうけど、どういう形になる
でしょう。
エピソード1話ではKyleさんも、次のゴジラでは、
着ぐるみとCGIをどう使い分けるべきかという問題
を語ったりもされていました。