2009年09月27日

ニューヨーク・アニメ・フェスティバル情報 ―― アニメ流通会社FUNimation編


さらに続いて、アニメ流通会社の最大手
FUNimationについて。
公式サイトに日本から繋げないのは、な
んとかして欲しいですけど……。

親会社Navarre Corporationのサイト
http://www.navarre.com/nf/


FUNimationのパネルは、25日金曜日の
午後2時半から。企業パネルでは、一番
早いものでしたね。
まず、英語版「鋼の錬金術師FMA」のキャ
スト変更の件については、昨日付けの記事
を参考にしてください。
とりあえず、新作の発表はなかったんです
けど、かつて初期シリーズをTOKYOPOPが
リリースしていた、アニメ版「頭文字D」全5
シリーズと、かつてGeneonが保有していた、
CLAMPさん原作「X」の、劇場版&TVシリー
ズの獲得を発表しています。


「X」(2010年予定)の英語吹替トラックは、
Geneon版そのままですが、「頭文字D」
(2010年予定)の方は、新たに吹替トラック
を制作し、音楽も、オリジナルのものをその
まま使用する、と報じられています。
僕は直接確認したことはないんですけど、
TOKYOPOP版「頭文字D」には、マンガ・アニ
メ共に、色々な改変が施されていて、不評だ
ったとは伝え聞いていますので、それを受け
ての再リリース方針なんでしょうね(英語
Wikipedia
)。


short_g.gif


このFUNimationのパネルでは、2009年の
5月から9月にかけて調べられた、2000人
を対象にした意識調査の結果も伝えられて
いました。
例えば、「英語吹替VS英語字幕」というお題
だと、

主に吹替 ―― 53%
半分くらい ―― 27%
まれに ―― 18%

主に字幕 ―― 28%
半分くらい ―― 36%
まれに ―― 35%

という結果になっていて、調査対象の詳細
は不明ですが、英語吹替でアニメを見る層
の多さがわかります。
この結果も受けてFUNimationでは、他社
で行っているような、英語吹替無しの字幕だ
けのバージョンで、アニメDVDを売ることは
ないと断言(no way in hell)しています。


また、テレビのバージョンはHDとノーマル
がまだ半分ずつである一方で、アメリカ一
般でのブルーレイ普及率が16%なのに対
して、FUNimationの購買層では、PS3も含
めて、既に33%がブルーレイ・プレイヤー
を保有していることも明らかにしています。
つまり、アニメファンに対しては、よりブル
ーレイ・ソフトが売れる可能性があるわけ
で、FUNimationも今後ブルーレイのリリー
スを増やしていく方針だそうです。
アニメのダウンロード販売の売り上げも、
DVDのそれに迫りつつあるとかで、特に好
調な作品としては、「ガラスの艦隊」「一騎
当千」が挙げられています。


あと、質疑応答セッションで出た話題としては、

・今後もオンライン配信される作品が増えて
 いくかどうかは、デジタル権を含む契約内
 容次第。
・「ストライク・ウィッチーズ」のリリース時期は
 未定だが準備中。内容に改変無し。
・実写映画「DRAGONBALL EVOLUTION」
 は見ていないのでノーコメント。←ホントです?
・「クレヨンしんちゃん」作者の事故死は悲しい
 ことだが、アメリカでの配給には影響はない。
 少なくとも、日本側からはまだなんの公式発
 表はない。
・「ONE PIECE」のテレビ放送再開については、
 東映とCartoon Network間の話なので、
 FUNimationにはわからない。
・ディズニーがFUNimationを買収する可能
 性は――? 現在FUNimationは、親会社
 のNavarreにとって優良企業となっている
 ので、有り得なさそう。

くらいが主なところだと思います。

posted by mikikazu at 08:06 | TrackBack(0) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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