取り上げるのは初めてだと思いますけど、
今日は東欧の国、ブルガリア共和国から
のお話です。
今年、2009年の3月にブルガリアでは、初
のマンガ雑誌となる「SHOGUN」の月刊出
版が開始されたそうです。
とはいえ、中身はオリジナルではなく、2006
〜2007年にフランスのLes Humanoïdes
Associésから出版されていた、「Shogun Mag」
(現在はオンラインのShogun Cityで展開?)
からの、ブルガリア語翻訳出版だと思います。
「SHOGUN」はもちろん、日本語の「将軍」か
らでしょうね。
ブルガリアでは現在、第6号まで出版が進ん
でいます。
・第1号表紙

「SHOGUN」公式サイト
http://www.manga.bg/
各号表紙・ディテール
・第1号
・第2号
・第3号
・第4号
・第5号
・第6号
ブルガリアでの日本マンガ状況については、
「ブルガリアでは日本のアニメが普通に
テレビで放送されていて子供を中心によ
く見られているのだけれど日本の漫画は
まだほとんどまったく出回っていないそう
です」
(「編集チーフの真夜中の事情」2008年
11月30日付け記事より)
というコメントがありましたが、実際には
複数の、ブルガリア語翻訳のマンガ・ス
キャンレーション・サイトが存在している
ので、商業出版はともかく、ネットではマ
ンガを楽しんでいる人が、ブルガリアに
もそれなりの数存在していると想像して
いいでしょうね。
ブルガリアの人の、マンガイラストのレベ
ルということについては、「SHOGUN」が
毎月行っているらしい、イラストコンテスト
が参考になるでしょうか。

第1号の出版体裁は、
サイズ・A5
厚さ・0.9cm
重さ・216g
ページ数・176P(カラー14P)
価格・5.99ユーロ(約805円)
ということになっています。
「SHOGUN」に掲載されるのは、いわゆるグ
ローバル・マンガ作品がメインで、いずれは
他でもない地元ブルガリアのマンガ家の作品
も掲載される予定ではあるようです。
どこの国の人が描こうとマンガはマンガなの
で、バラエティ豊かになっていいと思います。
現在掲載されている作品のラインナップは、
・「B.B Project」
(作・KAZE/画・SHONEN 格闘アクション)
・「Omega Complex」
(作・SHONEN/画・IZU アクション)
・「Vairocana」
(作/画・ Moa810 妖怪もの?)
・「All In」
(作/画・Shogun Script Studio
スポーツ、コメディ)
・「Pen Dragon」
(作/画・Mika 少年?)
・「Kairi」
(作/画・Janina Görrissen, Audrey Diallo
少女、日常ドラマ)
というものですね。
この中で日本人マンガ家さんは、大阪に拠点
を置いて、日本・フランス・アメリカで活動され
ているという、Moa810さん(公式サイト)だけ
ですね? 「Kairi」は、日本が舞台のお話だ
そうですけど。
Moa810さんの「Vairocana」は、他の作品と
同様にフランスでは、既に単行本の出版も進ん
でいます(第1巻・第2巻・第3巻-2009年10月
予定)。作品の、日本語紹介ページもありました。
これで、ブルガリアでの人気爆発・単行本も発
売、なんて流れになるといいですけど。