今日は、ヨーロッパを北上して、北欧の国、
スウェーデン王国のお話ですね。
なんでスウェーデンかというと、同国のアニメ
・マンガ情報サイトの、
・Anime.se
http://www.anime.se/
を開いてみたら、トップのニュース欄に、川
澄綾子さんが主人公の野村美雨さんの声
と、OPテーマのピアノ曲を担当していた
テレビアニメ「PIANO」(日本公式サイト)の
画像が置いてあったので、なんだろうと
記事の中身を読んでみたら、スウェーデン
の公共テレビ局であるSVT(Sveriges
Television AB)の、子供向けチャンネル
SVTB - Barnkanalen(番組表)で、7月8
日から17日まで、午後7時半の時間帯で、
「PIANO」が毎日放送される予定、という
ニュースだったんですね。
オリジナルの日本語音声にスウェーデン語
字幕ということで、スウェーデン全土に、
川澄さんの声とピアノが伝えられたことに
なります。なんかスゴイですね。
今現在、このチャンネルで放送されている
日本アニメはないようですが、かつては、
「カードキャプターさくら」や「カレイドスター」
なども放送されたことがあるようです。
「CCさくら」も日本語音声・スウェーデン語
字幕での放送だったとのことで、スウェーデ
ン全土に丹下桜さんの声が(略)。
他に現在放送されている日本アニメは、
MTVのような音楽専門チャンネルのZTV
(公式サイト)で、午後4時頃あるいは深夜
の午前1時に「Black Lagoon」を、TV4+
では「ポケットモンスター」を、そしてCartoon
Newtorkでは「爆丸バトルブローラーズ」
「遊戯王GX」などを放送しているようです。
TV4+では、サイト上で「ポケットモンスター」
「遊戯王DX」のエピソード配信もしているの
ですが、残念ながら日本からは視聴出来ま
せん。
とりあえず見つけられたのは、これくらい
でしょうか。
(参考・tvinfo.se)

スウェーデンでアニメDVDをリリースして
いる会社は、
・Noble Entertainment
http://www.nobleentertainment.com/pub/
「鋼の錬金術師」「Hellsing Ultimate」
「Black Lagoon」「スクールランブル」
・Scanbox
http://www.scanbox.dk/
「NARUTO」「Robotech」「銀牙伝説WEED」
・Pan Vision
http://www.panvision.com/1/1.0.1.0/8/1/
「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」
「紅の豚」「ハウルの動く城」「ゲド戦記」
・Audvid
http://www.audvid.se/ (工事中)
「アップルシード」(2004)「剣風伝奇ベルセルク」
「きまぐれオレンジロード」「サムライチャンプルー」
・Emina
http://www.emina.se/
「AKIRA」「攻殻機動隊」
「Blood The Last Vampire」
「新世紀エヴァンゲリオン」
・Studio Anime
サイト不明
「人狼」
「うる星やつら ビューティフル・ドリーマー」
「カードキャプターさくら」
「遊戯王デュエルモンスターズ 光のピラミッド」
などがとりあえず見つかりました。
海賊版業者が入っていないといいんですけど。
続いて、日本マンガの出版社は、
・Bonnier Carlsen
http://www.bonniercarlsen.se/
「鉄腕アトム」「ドラゴンボール」「NARUTO」
「フルーツバスケット」「鋼の錬金術師」
「ONE PIECE」「魔法先生ネギま!」
・Egmont
http://www.egmont.se/
「らんま1/2」「犬夜叉」「ああっ女神さまっ」
「名探偵コナン」「神風怪盗ジャンヌ」
・Schibsted Förlagen
http://www.schibstedforlag.se/
「無限の住人」「GTO」「スクールランブル」
「SHONEN JUMP」スウェーデン語版
・Mangismo
http://www.sfbok.se/manga/mangismo.asp
「HELLSING」「DEATH NOTE」
「Samurai Deeper Kyo」
・B. Wahlströms
http://www.wahlstroms.se/
「よつばと!」「エレメンタル・ジェレイド」
辺りが大きいところでしょうか。
個人的には「よつばと!」が、とりあえず4巻
までとはいえ、スウェーデン語でも出版されて
いるのが嬉しいです。
あと、「SHONEN JUMP」も出版されている一
方で、ジャンプ作品の単行本は、各社で出版
がばらけているのは、色々大変そうですね。

こういう、商業展開をふまえて、スウェーデン
のアニメ・マンガファンの実態がどうなってい
るかについては、日本人留学生さんからの、
興味深いレポートがありました。
スウェーデン留学日記
2009年1月30日付け記事
「スウェーデンのアニメ・マンガ事情」
から引用すると、
「もちろん、スウェーデン人のオタクがその種類
のアニメを見ていないというわけではなく、シモ
ンさんは、少なくとも3000人から5000人はい
るだろうと推測する。しかし、彼らのほとんどが
DVDには手を出さずにインターネットを通じて
視聴しているという」
「一方で、意外にも『NARUTO』は最初の数巻が
売れたのち、売り上げは下がるらしい」
「なぜなら、みんなすぐに先が読みたいけど、
NARUTOのスウェーデン語(翻訳)が追いついて
いないため、途中で買うのを止めてしまい、イン
ターネット上の英語翻訳版を読むようになるのだ
という」
確かにアニメ・マンガのファンは世界的に増えて
いるものの、その多くが違法視聴・ダウンロード
で済ませてしまうので、ビジネス・チャンスが単
純に広がっているわけではない、というのも、お
そらく世界的な傾向だろうと想像します。