2009年08月10日

「崖の上のポニョ」、宮崎駿監督作品では最大の800館規模で、この週末全米公開


では、今日のメインの話題です。
(もう一つの話題は「イギリスのHMV新作DVD
リストに、『美少女戦士セーラームーン』が」
)


アメリカの日刊紙Los Angeles Timesが8月9
日付けで、宮崎駿監督の特集記事を掲載していま
した。


Los Angeles Times 2009年8月9日付け記事
"Animator Hayao Miyazaki moves beyond
good vs. evil plots"



記事の内容は、日本のメディアでも伝えられて
いた、先日のサンディエゴ・コミコンへのゲスト
参加、カリフォルニア大学バークレー校での、
「バークレー日本賞」の授与などでの、宮崎監督
のコメントがメインです。
その中で、この週末の7月14日から全米で公開
される「Ponyo(崖の上のポニョ)」の公開規模
が、800館以上になることも記載されていたんで
すね。北米での公開はカナダも同日からですが、
文脈ではアメリカ国内での数、だと思います。
この数は、これまで全米で公開された宮崎駿監
督作品としては、過去最大規模になります。


「Ponyo」ディズニー公式サイト

appleの予告編サイト


あらためて、全米での宮崎駿監督作品の興行成
績と公開規模についてのリストです。
ソースはお馴染みBox Office Mojoから。
興行成績の後のパーセントの数字は、世界全体
の成績の中での、全米での稼ぎが占める割合です。


short_g.gif


「Princess Mononoke (もののけ姫)」
・公開日 ―― 1999年10月29日
・最終興行成績 ―― 237万5308ドル(1.5%)
・初週公開館数 ―― 8
・最大公開館数 ―― 129


「Spirited Away (千と千尋の神隠し)」
・公開日 ―― 2002年9月20日
・アカデミー賞受賞を受けての、拡大再公開日
  ―― 2003年3月28日
・最終興行成績 ―― 1005万5359ドル(3.7%)
・初週公開館数 ―― 26
・再公開館数 ―― 711
・最大公開館数 ―― 714


「Howl's Moving Castle (ハウルの動く城)」
・公開日 ―― 2005年6月10日
・最終興行成績 ―― 471万1096ドル(2.0%)
・初週公開館数 ―― 36
・最大公開館数 ―― 202


short_g.gif


というわけで、「Ponyo」の800館以上という数は、
「Spirited Away」がアカデミー賞長編アニメーシ
ョン部門を受賞し、拡大再公開された時(711館)
以上の、アメリカでの宮崎駿監督作品としては、
かなり思い切った規模だとわかります。
(これ以前の作品も小規模で公開はされています
が、正確なデータはありません)
声優陣も、アカデミー絡みでいうと、

ケイト・ブランシェット(第66回 助演女優賞)
クロリス・リーチマン(第44回 助演女優賞)
リーアム・ニーソン(第65回 主演男優賞ノミネート)
マット・デイモン(第70回 主演男優賞ノミネート)

など有名どころというか、ギャラの高そうな人も
目立ちますね。それだけ、ヒットを狙っていると
いうことだと思います。宮崎駿監督の訪米も、そ
のプロモーションのためだと思いますし。
記事によれば、2003年にアカデミー賞を受賞した
時でさえ、「イラクへの爆撃を開始したばかりの
国に行くのは嫌だ」と拒否した宮崎監督が、今回
重い腰を上げて訪米したのは、「『行け』というプ
ロデューサーからの命令」と、「(英語版のプロデ
ューサーの1人である)ジョン・ラセターとの友情」
のため、だそうですね。


昨日・8月9日には、ニューヨークで開かれた
New York International Children's Film
Festivalで、午後3時から、特別先行上映も
行われている筈です。
そこでの反応を含めて、今週は公開日まで、
色々とプロモーションがなされると思います。
Rotten Tomatoesで紹介されているレビュ
ーもまだ二つだけで、双方ともポジティブでは
ありますが、今後はどうなるでしょう。
「Ponyo」を見に行くような年齢の子供には、
レビューも特に影響はしないでしょうけど。


short_g.gif


ところで。
残念な話ですが、この「Ponyo」、日本版「崖の上
のポニョ」のDVDが発売済ということで、そのDVD
などからリッピングしたと思しき映像をベースに
した、各国語版の違法ファイルが、既にネット上
に流れてしまっています。
これはファンサブではなく、おそらく日本版DVDに
収録されている英語字幕をそのまま利用したもの
で、その後に流れ始めたフランス語版・スペイン
語版などは、さらにその英語字幕から翻訳したも
のでしょう。
劇場で公開される英語吹替版を見に行くような人
は、そもそも字幕版では見ないでしょうし、字幕版
の違法視聴で満足するような人は、そもそも劇場
に吹替版を見に行ったりはしないでしょうから、
興行成績それ自体には影響がないかもしれません
が、その後のDVDやブルーレイのセールスには、
被害が大きそうですよね。
日本と国外での、公開のタイムラグが生んでしま
う困った状況ではありますけど……。




posted by mikikazu at 09:49 | TrackBack(0) | スタジオジブリ作品情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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