2009年06月04日

「マリア様がみてる」は、第31作の途中まで読みました。


というわけで、どかっと届いた原作小説版「マリ
ア様がみてる」(今野緒雪 集英社コバルト文庫)
を読み耽っていたりします。
現在は、第31作「薔薇の花かんむり」の途中、
祐巳さんと、演劇部部長・高城典さんとの対決の
辺りですね。
おかげで昨日は、ほとんど徹夜になっちゃいまし
たが(笑)。馬鹿でしょうか。←はい


ここまで読んで一番思ったのは――、やはり、
リアルタイムで読んでなくてよかった、ということ
だったりします。
リアルタイム読者さんには怒られそうですが、約
10巻にわたって続いた、祐巳さんの妹問題編は、
各巻の引きもすごくて、続きを待つのは、それぞ
れ大変だったろうと思うんですね。
特に第29巻「あなたを探しに」では、ラストでも祐
巳さんから瞳子さんへのロザリオ授受に至らず、
どうするんですかと気を揉んでいたのに、次の巻
「フレーム オブ マインド」は、「時間が戻ってるし
ー!」な、本筋ではない短編集で、結局次の日の
ことがわかる第31巻「薔薇の花かんむり」まで、
2007年3月から10月までの、約半年間を待たね
ばならなかった、その時のリアルタイム読者さん
はご苦労様だったでしょうから。
「フレーム オブ マインド」に収録された短編も、そ
れぞれ素敵な内容で好きですけれど、タイミング的
には、まあイヤガラセみたいになったかなと(笑)。
ちなみに一番好きなのは、「温室の妖精」です。
スールとか関係なしに、リリアンの中で成立してい
るひとつの世界を感じられたので……。


そうですね、これだけの時間と苦労を費やしたの
ですから、晴れて姉妹となった祐巳さんと瞳子さん
の、姉妹としての温かな交流のお話を、しばらくは
読んでいたいというのが、今の正直な気持ちですね。
乃梨子さんの涙(「薔薇のはなかんむり」P58〜59)
は、そのまま僕自身の気持ちとしても、読めました。
これくらい思いっきり嬉しい涙を流してみたいなと、
素直に思いました。
もう波乱なんて要りませんから、それこそ由乃さん
の言葉を借りれば(「あなたを探しに」P31)、「イチャ
イチャとかイチャイチャとかイチャイチャとかイチャ
イチャとかしなさいよ、このっ」という感じです(笑)。
ネタキャラとして面白いのは、確かに祥子さんなん
ですけど(←蹴り殺されそうなこと言ってるなあ)、
その複雑さと面倒さゆえに、人間として面白みのあ
るキャラは、瞳子さんになるんですね。だから、これ
だけの時間が費やされたのだとも思います。
一般的な人気はなさそうですけど(すみませんっ)、
僕的には、これまでのツンツン振りも嫌いではなか
ったし、お姉さまとしての祐巳さんを手に入れて、
今後さらにどう変化していくのかが、一番楽しみな
女の子です。
基本的に真面目ですから、急にデレキャラに変わる
わけでもなさそうですけど、まずは色々祐巳さんに
甘えさせてあげたいです。


好き嫌いではなく、その立場になってみたい作中キ
ャラというと、写真部の武嶋蔦子さんですか。
だってリリアン女学園の生徒さん達を撮り放題です
し――と言ってしまうと、不純過ぎに聞こえちゃいま
すね(笑)。
山百合会のスター達のような強烈な個性は持ち合わ
せていませんし、それゆえの様々なドラマも、当人と
して経験するのは大変ですし、蔦子さんくらいの立場
から状況を見つめて、写真という「かたち」を残して
いくのは、なかなかに楽しくて素敵な学園生活じゃな
いかな、と思うわけです。


あと、これは作品評価的な話では全然ありません
けど、以前書いていた「Yes!プリキュア5」シリーズ
の二次創作小説と重なる、台詞・状況・モチーフなん
かがたくさん見つかるのには焦りました。
別に影響を受けていたわけではありませんが、「マ
リア様がみてる」を知っていて、うちの「プリキュア5」
SSを読んだ人なら、「あ、『マリみて』からの影響・引
用ですね」と感じられた部分も、たくさんあったんだろ
うと、今さらながらに想像もします。
逆に言うと、「マリア様がみてる」を読んでしまった以
上は、もう女の子同士の関係をテーマにした、二次小
説は、僕には書けないということですね。「マリア様
がみてる」の亜流にしかならないと自分で思ってしま
うのなら、書く意味はないわけですし、その、格好悪
いですものね。
残念ですけれど、その程度が、僕の引き出しの限界
ということでしょう。


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★コメントありがとうございました♪
「お釈迦様もみてる」は、「ボーイズラブだったらどう
しよう……」と躊躇していたんですが(笑)、そちらの本
棚にあるのなら、ということで、こちらでも注文してお
きました。まあ、祐麒君が色々苦労するお話みたいで
すけど。
そちらでの感想・ファン小説も楽しみにしていますね。
「羣青」についても、僕もちゃんと最初から読むのは、
単行本になってから、ということになります。


posted by mikikazu at 11:32 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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