2009年05月18日

「おおきく振りかぶって」原作マンガは、第11巻まで読みました。


僕も現在は大阪府民なんですけど、瞬殺という感
じで、この2日ほどであらゆるお店の棚からマスク
が消えて、入手が不可能という状況に、あっという
間になってしまいましたね。まさしく「はやっ」という
表現になります。
僕も結局ひとつも買えなくて、まあ僕なんかはとも
かく、知人の、身体の弱い高齢の方やお子さんが
家族にいる人は、やはり不安を感じているようです。


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こういう時は無理に出かけずに、本でも読んでいる
のがいいかもということで、「おおきく振りかぶって」
(ひぐちアサ 講談社)を、第1巻から、最新刊である
第11巻まで読んでみました。
アニメ版の感想については全文削除しましたが、と
りあえずその続きがあるということなので。


格闘マンガ「修羅の門」(川原正敏 講談社)を引き
合いに出すなら、ほとんど陸奥圓明流について知ら
れぬままに、主人公・陸奥九十九が戦えた第二部の
全日本異種格闘技選手権編は、新設部ゆえに、他
校に全くデータが知られぬまま西浦が戦えた、桐青
高校戦に呼応します。
ボクシング編を挟んでのヴァーリ・トゥード編では、ボ
クシング世界ヘビー級王座までにのぼりつめた九十
九のことは、対戦者達にも研究されていて、苦戦を余
儀なくされつつも、さらなる陸奥圓明流からの引き出し
を九十九は用意出来たわけですが、同じように研究さ
れてしまっている、西浦の美丞大狭山戦では、リアリ
ズムの規制もあって、さらなる引き出しを安易に用意
させることは出来ません。それこそ三橋君が、敵の知
らない新たな変化球をいきなり投げる、みたいな展開
は、この作品では無理ですよね。


そういうリアリズムが徹底されているのは、もちろん
正しい処置なので、ではそのリアリズムの枠内でどう
するか、ということが、作者さんの腕の見せ所でしょう
し、僕的にも、作品の面白みとして、もっとも期待する
ところではあります。
ただ、連載が始まって5年と半年で、まだ県内大会
の5回戦ですから、さすがに長過ぎるとも思うので、
いったん西浦を負けさせるなら、この試合かなとも
思ってます。まだ1年の夏の大会ですし、西浦にとっ
ても、負け試合のドラマは、経験として必要でしょう。


現状の語り口のペースを守りながら、このまま決勝ま
で勝ち進んで、さらに甲子園まで描くとなると、月刊
連載ペースでは、先が長過ぎると個人的に感じてい
るのも事実です。
そういう連載期間の長さに対して、作中で流れている
時間はまだ短いので(まだ4ヵ月ですか?)、キャラク
ター達のドラマも、なかなか展開させられない、成長
もさせられないという難しさがあるんですね。
戦術と同じく、キャラがいきなり精神的に悟りを開いた
りすることは、決してないでしょうし、三橋君と安部君
の関係に代表される、その辺の関係性のもどかしさを、
魅力とする見方もあるでしょうけど。
作者さんも5年あれば、色々と作家として変化してい
るでしょうし、それは読者さんも同じですし、現実の高
校野球の技術・戦術レベルも変わっているでしょう。
高校野球のリアリズムと、その中のキャラクターの人
間感情のリアリズム、そしてフィクションのドラマと
しての面白みのバランスが、どんどんと難しくなって
いく種類の作品なので、大変だろうとは思います。




posted by mikikazu at 10:59 | TrackBack(0) | マンガ感想-いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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