2006年01月11日

「魔法少女リリカルなのは」第13話


というわけで、現在唯一視聴していたアニメ作品と
なる「魔法少女リリカルなのは」は、最終エピソー
ドになる、第13話「なまえをよんで」を見ました。
以下、内容に触れますのでお気をつけください。

「魔法少女リリカルなのは」公式サイト
http://www.nanoha.com/archive/index.html


short_g.gif


ゆったりとした語り口の、爽やかなエピローグと
いった感じの最終話で、僕としてはとても満足出
来ました。
見終えてしばらくしてから気づいたのは、最終決
着戦で、タイトル・ロールである高町なのはに、
「魔法少女」としての力をフルに発揮して状況を
打破、あるいはラスボスを撃破するような、アクシ
ョン的な見せ場がなかったことです。フェイトを
救うシーンも、主点はフェイトの方ですよね。
もう少し様式に寄った作風だと、レイジングハート
がこれまで見せていなかった、最終最強形態みた
いなモードに移行し、なのはも持てる魔法の全て
を振り絞って、最後の見せ場を作る……という風
な展開もあり得たとは思います。「燃え」的な文体
が主体の作品なら、そういう着地点は論理的帰結
だったでしょう。


けれど「なのは」の場合はことさらにそんな見せ場
を飾り立てることもなく、実に謙虚に、抑制の効い
た静かな幕引きを示していきます。
その理由は簡単で、「なのは」の物語が、ますべ委
員長様の仰るような「(なのはとフェイトの)二人がこ
こにたどり着くまでの物語」であるとするなら、それ
は既に違う形で語り終えているので、派手なアクシ
ョンなんかは、不要なだけだからですね。
この、シンプルに、物語にとって必要なものだけを
提示していくという語り口の姿勢は、最後まで一貫
していましたし、それゆえの、作品的成功の域に達
してるとも思います。


ピュア&シンプルということでいうなら、他ならぬ主
人公なのはと、もう1人の主人公フェイトとの関係
描写もそうでしょうね。
なのはのフェイトに対する心理は、「友達になりたい」
というピュアさを信じてよいものですし、後はそれに
どう答えるかという、フェイトの側の問題がドラマとし
て進められ、この最終話での解答に至る、そういう
お話だと解釈して満足出来ます。
そのシンプルな物語構造を支えるために、演出があ
らゆる面で繊細な心遣いをしていることは、肯定的
に嬉しく受けとめたいとも思います。
「魔法少女」だからロリだとか、なのはとフェイトが
女の子同士だから百合だとか、カテゴライズありき
のバイアスを用いて作品を見るのは個人の自由で
すけれど、そんな物差しを用いなくても十分なだけ
の力強く、心に響く物語が、「なのは」の中にはあっ
たと思います。


ただもちろん、なのはの年齢が思春期前の9歳とい
う設定には、作り手の意図は別にして、作品の中の
視点から、セクシュアリティを排除する効果はあっ
たとは考えます。
別に、なのはとフェイトがセクシュアリティを含む恋
愛感情で結びつくとしても、それは彼女達の自由
ですが、そこまで踏み込むと、語り口のシンプルさ
を維持できなくなってしまう恐れがあったでしょう。
年齢を上げた場合に可能になってしまう、恋愛感情
の介入を前提にすると、この最終話でフェイトが初
めてなのはの名前を呼ぶだけでは、作品としての答
えに足りなくなってしまうのですね。
そういう理由で、9歳という設定年齢は妥当であった
と僕は思います。
そこまで年齢を下げないと、ピュアかつシンプルで
力ある物語が描けなくなってしまった、現代アニメ
の問題が垣間見える……とまで断じるには、僕の最
近のアニメ視聴数は全然足りないんですけれど。


ともあれ、視聴者が補完出来る直接の原作を持た
ないワンクール・アニメを語る上での、最適な語り
口が用意された作品として、僕は「魔法少女リリカ
ルなのは」を高く評価します。
もちろん、キャラクターそれぞれも魅力的な人ばっ
かりだったし、愛すべき作品世界だったと思います
ので、出会えてよかったです。
気になってしまうのは、そういう成功点に達してし
まった1作目の後で、続編の「A's」で何が出来るの
だろうということですが、そんなことは作り手も、百
も承知だとは思うので、期待はしています。
フェイトがアストラ的な(ウルトラマンレオの弟……
という説明はもう必要かな、やっぱり)、なのはの
ピンチに颯爽と現れるだけの助っ人的立場になっ
てしまったら寂しいんですけれども。
いつかまた、「A's」の方も見られる機会が来るとい
いですね。
最後ですが、お薦めいただいたますべ委員長様、
いつもながらありがとうございました♪ 
呆れられるような読み間違いをまたしていないかと
心配ではありますが(笑)。
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