2009年01月02日

アニメをファンサブで違法視聴している、英語アニメブログの割合は


アメリカ・ニュージャージー州プリンストン在住の
Scott VonSchillingさんのブログ、The Anime
Almanac
の12月17日付け記事、

"How the Japanese are Reclaiming the Internet"

を興味深く読みました。
VonSchillingさんは、当ブログ2008年8月28日
付け記事「実験『アメリカで、ファンサブに頼らず
にアニメファンとしての生活を過ごせるか?』」
でも
紹介したことがあるので、ご記憶の方もいると思い
ます。
今回の記事は、「ファンサブは北米のアニメ市場に
とって害である」というVonSchillingさんの主張を
ふまえて、ファンサブへの唯一の対抗手段である、
日本での放送とのほぼ同時のネット配信をやっと始
めるようになった、業界への期待を語るものです。


その中で昨年夏のOtakonでの、ある実際のエピソ
ードが紹介されていました。
角川エンターテインメントのChiyako Tasaiという人
が、「狼と香辛料」や「H20 - Footprints in the
Sand」などの新作アニメのプレゼンテーションを、
Otakonで行ったんですね。
これらの作品は、まだ日本でしか見られない筈で、
これがアメリカで公式に披露する初めての機会であ
ったのにもかかわらず、観客のアニメファン達の、
驚きも喜びもしない反応に、Tasaiさんは戸惑います。
観客に尋ねてみると、とっくにダウンロードして見ている、
と答えられ、Tasaiさんは失望を隠せませんでした。
パネルの後、VonSchillingさんはTasaiさんにイン
タビューする機会を得て、そこで「どれくらいのファン
が違法ダウンロードしてアニメを見ているんですか?
1パーセント? 5パーセント?」という質問を向け
られます。
VonSchillingさんの答えは、「少なくとも90パーセ
ント」というもので、Tasaiさんは、信じられないとい
う風に、息をのんだそうです。


short_g.gif


実際、どれだけ数・割合の海外のアニメファンが、
ファンサブでアニメを違法視聴しているのかは、
わかりません。全員を調査するわけにもいきませ
んから。
ただ、ひとつのアプローチとして思いついたのが、
アニメ感想をメインとした、ブログの内容調査です。
感想ブログをわざわざ開設するということは、アニ
メ視聴をしている、自分の立場を自認していて、か
つそういう自分の立場を世間に伝えることについて、
肯定的である、ということですよね。
違う言い方をすれば、もしファンサブで見ている作
品について語っているとしたら、違法視聴をしてい
る自分の立場にも、後ろめたさを感じていない、と
いうことです。


調査に利用したのは、英語圏のアニメ・マンガ関連
ブログを捕捉している、AnimeBlogger.net Antenna
そこに登録している501の関連ブログから、この2週間
内に新規記事投稿のあった、155のブログを選び、その
内のどれだけが、違法視聴したファンサブについて語っ
ているか、調べてみました。


結果はというと、ファンサブ視聴したアニメについて
語っていたのは、155中105のブログになります。
ただし、語っていないブログのほとんどは、日本発の
情報だったり、フィギュアの話題が専門だったりで、
感想系という枠にくくるなら、ほぼ全てのブログで語
られているのが、ファンサブで配信されているアニメ
でした。北米で正規放送されているアニメ作品のみに
ついて語っているところは、ほとんどなかったと思い
ます。


これを、作品別に分けると、ここ2週間で話題に
された100作品のうち、正規リリースされていない、
つまりファンサブで視聴されている作品は、73作品
に及びます。
その中には、「NARUTO」「Bleach」「機動戦士ガン
ダム00」「コードギアス 反逆のルルーシュ」など、北
米でライセンスされ正規放送されていても、日本で放
送された最新エピソードがファンサブで配信され続け
ている作品も含みます。


これらの結果からわかるのは、英語圏のアニメファン
を自認している人々の間では、アニメはまずファンサ
ブで見るもの、そしてその行為の違法性を考慮する必
要はない(考えたなら、自身のブログで違法行為をし
ていると発表などは出来ない筈です)、という認識が、
既に広く定着してしまっていること、だと思います。
また、先日BANDAI ENTERTAINMENTのプロデュ
ーサーであるRichard Kekahuna氏が語っていた
うに、ファンサブで見ても、実際にDVDを購入する人は
1パーセント以下なのが現実でしょうし、改善の努力を
している人達もいますけれど、そういったファン達の意
識改革を促すのは、相当に難しいと思います。




posted by mikikazu at 11:40 | TrackBack(0) | ファンサブ/スキャンレーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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