2008年09月29日

「プリンセスナイン 如月女子高野球部」第3話、見ました。


この週末開催中のニューヨーク・アニメ・フェスティ
バルですが(公式サイト)、

参考・アニメ!アニメ!9月28日付け記事
「NYアニメフェスティバル 田中理恵さんらゲスト
に開催」


Yuriconのエリカ・フリードマンさんが、ご自身の
ブログOkazuで、さっそくレポートを書いてくださ
っています。
コンベンション全体の状況報告ではなく、あくまで
エリカさん自身の体験についてのレポートなので
すが、そういう個人視点から伝わる雰囲気がいい
ですね。ご苦労様でした。


NYAFのレポートということで他に期待しているの
が、ニューヨーク州在住の人気ポッドキャスター
ということで、たくさんのパネルを主催している
GeekNightsからのものですね。木曜日の更新が
楽しみです。


そうそう、NYAFといえば、ゲストに菊地秀行さん
が招待されているんですが、菊地さんと天野喜孝
さん、それに翻訳者のケビン・レーヒさんが同席す
る、参加者10名限定ディナーに、北米在住の知人
の友人さんが参加されるそうなので、ひょっとしたら
土産話が伝わってくるかも、とちょっと期待してた
りします。


short_g.gif


では本題。
さらに引き続き「プリンセスナイン 如月女子高野
球部」は、第3話「お父さんが立ったマウンドへ」を
見てみました。
如月女子高校への入学が決定した早川涼さんは、
さすがに「だけど、本当に行けるの?」という不安
を口にします。
作劇の流れとしては、お母さんの応援を受けて涙し、
野球部で頑張ることを決意する、というシーンを先に
描いていますから、涼さんの呟きは、自分自身の力
に対しての不安と考える方が自然だと思います。


桂子理事長が、娘のいずみさんや、学園の校長から
もあらためて批判されていたような、「そもそも女子が
高校の硬式野球大会に参加出来るのか」という現実
状況に対する不安にはならないのは、「甲子園出場と
いう目標、お母さんも応援するから」というお母さんの
言葉を経ている以上、涼さんの中で、甲子園出場は、
実現性のレベルは別にして、努力すれば到達可能な、
現実的目標に出来るからです。


ただ、今ひとつ作劇の座りが悪いのは、批判に対して
桂子理事長が、「こういう手を打っているから、女子で
も甲子園を目指せる」という明確な答えを示していない
ことで、涼さんの努力は報われるものだという、ドラマと
しての目標が、いまだ確定していないからですね。
本来なら、面接の際に、涼さんは「けれど、女子でも
甲子園に行けるんですか?」と訊くのが現実的対応な
んでしょうけれど、作劇はそれをさせなかった。
ここで当然生じる疑問は、特待生として入学させるの
はいいけれど、散々努力させておいて、もし甲子園大
会への参加が実現しなかった場合、その子の人生は
どうなるの? ということですよね。


見切り発車ということではなく、桂子理事長にはそれ
なりの自信があるようですが、例えば親御さんの立場
からすれば、その辺はきちんと確定した将来を約束し
て欲しいと思うんじゃないでしょうか。
にもかかわらず、涼さんのお母さんは、「今度のお話は、
天国のお父さんから涼への、贈り物だと思うの」という
お涙頂戴ではあるけれど非現実的な対応を示すのみ
で、思わず「それでいいのお母さん?」とは思ってしまい
ました。


この不安定さは、これから仲間を集めていく過程でも、
ずっとついて回るので、早期に、女子でも甲子園大会
に参加出来るという政治側のドラマを描いてあげて、
涼さん達の努力は、けっして報われないものではない
のだ、という風に示してあげた方がいいと思いますし、
そうしたら見る側も、安心して感情移入出来るんです
けど。



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