2008年09月28日

「プリンセスナイン 如月女子高野球部」第2話、見ました。


というわけで引き続き、ネット配信版の視聴を始めた
「プリンセスナイン 如月女子高野球部」は、第2話
「名門女子高に野球部が?」を見てみました。
とりあえず第6話までは購入してみたので、その辺ま
では見るんじゃないかと思います。


あ、第1話の感想で、北米でDVDをリリースしていた
ADV.Filmsから、いずれまたBOXセットが発売され
るかも、みたいなことを書いてしまってたんですが、
汲景太さん
という方による、「プリンセスナイン」ペー
内の英語版情報によると、北米での「配給権契約
は、期限切れの後更新されないでいるようです」との
ことですね。正確なソースは確認出来ていませんが。
もちろん、十分に有り得る話ではありますし、既に
ADV Filmsの公式サイトには名前がありません。
AnimeOnDVDのフォーラムでも、「権利がどうなって
いるのか、確かめる方法はないのかな?」みたいな
話が出ていましたけど……。
英語版Wikipediaによると、そのAnimeOnDVDでは、
かつて「プリンセスナイン」は「お薦め作品リスト」のよう
なものに掲載されていたらしいので、それなりの評価は
あったのだとは想像します。


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さて本題。
第1話の感想で、「この作品世界における、高野連的
団体との政治折衝の説明は、納得のいく形で、絶対に
不可欠なんですね」と書きましたが、それに相当する
団体の名前として、「高校野球協会」というものがちゃ
んと出てきましたね。
そもそも女子が出場出来ない規則に対して、理事長の
氷室桂子さんは、「変えさせればいいんでしょ、そんな
規則なら」と自信ありげに言い放っていましたが、とり
あえずは、彼女の政治的手腕を拝見させてもらいまし
ょうか、という感じですね。
それが納得のいく描写にならなければ、そもそもこの
作品のドラマは成立しないのですから。


好き・嫌いということはさておいて、この作品は、「女子
野球部が甲子園を目指す」という、現実ではありえな
い設定を用意していることで、フィクションの組み立て
方というものを考える上での、わかりやすいサンプル
になると思います。
「作品というものは、ひとつの嘘を描くために、千のディ
テールを用意するもの」という風なことを仰っていたの
は、故・大藪春彦氏でしたか。
「二足歩行の巨大機動兵器が戦争の主役になってい
る」でも、「クラスメートの女の子が、実はこの世界の
神様かもしれない」でも、「12人の妹がいた」でも、なん
でもいいのですけど、そういったひとつの大きな嘘を語
るには、それを支えるための、作品世界内でリアリティ
のあるディテールの描写が絶対に必要です。「そういう
世界なんだよ」ということを見る側に納得させてしまえば、
あとはキャラクターなり政治なりの、自動的に発展して
いく、作品世界内の現実の流れにまかせていけばいい。
端的に言うと、「上手に嘘をついて欲しい」ということなん
ですけどね。


この「プリンセスナイン」での、根本的な嘘は、「女子
野球部が甲子園を目指す」というもので、それは現実
にはありえないからこそ、そのドラマを成立させるため
の手法が、より興味深いものになっていくと思います。
「幼馴染みに告白」といったような、現実的にも可能な
お話とは違って、現実には不可能だからこそ、語り口の
アクロバットさと、説得力の双方が求められるのは、フィ
クションの作り方として、とても面白いんですよね。
せっかくフィクションを語るのだから、現実には有り得な
いようなお話を作って欲しいし、一方で、もしそういうこと
が起きるのなら、そこでの人間達はどんな風に動いてい
くのだろう、というリアリティも欲しいわけです。
理事長さん側からの勝手な個人的思い入れに対して、
主人公である早川涼さんの主体性が、設定の「有り得
なさ」との間で、どうバランスをとっていくかが、まず当座
の問題でしょうか。


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★更新は個人の好きなペースで進めればいいものです
し、人には人の事情がありますから、お互い楽しめる
範囲でよろしくなのです。
正直、少年向けレーベルにおける商業的ニーズみたいな
ことは全然わからないのですが、スポーツの勝負論は、
お話を盛り上げやすい、ということはありますよね。
日常性と非日常性の割りきりが楽、とも言えますか。
「どっちが勝つのか」なら、勝負が終わった瞬間に、その
非日常のドラマは区切りをつけられますが、「誰を妹に
するのか」だと、それが決まった後も続く、フィクション的
な意味での非日常のドラマは、続いていくわけですから。
って、あんまり上手く解説出来てませんけど(汗)。

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