2008年08月07日

同じキャストで2種類になる「イノセンス」の英語吹替


まず先に。
本国での発売からは1ヵ月ほど遅れてしまいまし
たが、アメリカ発の、日本のオタク文化専門誌で
あるOTAKU USA(公式サイト 隔月刊)最新号の
8月号が届きました。
リンク先の映像でもわかるように、表紙と特集は
「Fullmetal Alchemist」こと「鋼の錬金術師」です。
執筆者は、フロリダ発のポッドキャストAnime World
Order
のメンバーであるDaryl Suratさんですが、
この記事については、「鋼」を海外の情報まで詳しく
調査してくれている「かわ屋 別館 ちわさき亭」
チワサキタカエさんがぴしっと評価してくださるので
はないかと、(勝手に)期待しています。


まだ全然読んでいないんですが、個人的なお楽しみ
は、AWOのメンバーでもあるClarissa Graffeoさ
んによる、「ブラックジャック」紹介記事でしょうか。
Clarissaさんは、かねてより「ブラックジャック」の
大ファンで、VIZ Mediaからの最初の英訳本出版が
中断された時はとても残念そうにしていたんですが、
今回VERTICALに移って新たに出版が始まったこと
で、とても喜んでいましたから、とても熱の入った文章
になっているだろうと思います。
あ、特典DVDの収録エピソードは、「マリアさまが
見てる」第1話、「創星のアクエリオン」第2話、「To
Heart」第3話です。


short_g.gif


さて本題。
そのポッドキャストAnime World Orderが7月31日
付けで公開していたボーナス・エピソードが、「攻殻
機動隊」シリーズのバトー役で知られる、声優・ADR
ディレクターのRichard Epcar氏へのインタビュー
でした。収録場所は、5月23〜25日に開催されたコ
ンベンションFlorida Supercon(公式サイト)ですね。


長さは約30分ということで、内容的には以前にも
紹介した
もののダイジェスト版という感じなのですが、
その後の新しい話として語られていたのが、ブルーレ
イ版「イノセンス」の英語吹替トラックについてでした。
簡単に経緯を説明しますと、最初にアメリカでDreamworks
によってリリースされた「イノセンス」のDVDには、英
語字幕のみで、英語吹替は収録されていませんでした。
その後イギリスで、Manga Entertainmentからリ
ージョン2のDVDがリリースされる時に、英語吹替も収
録しようということになり、Epcar氏がADRディレクター
を務めて英語トラックが制作されました。
そして、アメリカであらためて、BANDAI Entertainment
から「イノセンス」のブルーレイが発売されるという発表
がされた時に(参考・アニメ!アニメ!2008年4月21日
付け記事
)、また新たに英語吹替トラックが制作されるこ
とも伝えられたんですね。


今回のインタビューでEpcar氏はその判断を「まったく
理解出来ないもの」としています。
Epcar氏も含めて、メインのキャストはイギリス版と同じ
そうですから、既に「イノセンス」の英語トラックは存在
するのに、また同じキャストであらためて収録する理由
がわからない、ということですね。
少なくとも、バトーという、「イノセンス」の主役を演じる
Epcar氏に対して、このインタビュー収録時までには、
その理由は伝えられていないようです。


Epcar氏が困惑しているのには、「イノセンス」イギリス
版で、初めて氏がADRディレクターを務めた、ということ
も理由になっています。
一番最初の映画から、10年以上バトーを演じ続けてい
る氏はずっと、「攻殻機動隊」シリーズでADRディレクタ
ーを務めてみたかったそうなんですね。
実際、素子役のMary Elizabeth McGlynnさんはディ
レクターも兼任していますし、同じようにディレクターとし
ての実績があるEpcar氏がその立場を求めても、おか
しいことではありません。
そしてついに「イノセンス」でそれが実現し、自分が考え
る理想としてのバトーの演技を、思いきり披露することが
出来たわけです。
なのに今回のブルーレイ版では、誰か他のディレクター
の指示に従って、また「イノセンス」のバトーを演じなく
てはならない。それが演技者として面白くないのは、わ
かる話です。


実際のところ、今回のブルーレイ版「イノセンス」で、
イギリス版DVDでの英語吹替トラックを使用しない理由
については、僕個人も知りません。ポッドキャスト内でも、
権利問題なのかとか、色々想像はされていましたが。
で、全く根拠なく勝手に想像してみるわけですが、Epcar
氏によると、イギリス版「イノセンス」英語吹替トラック制
作にあたって、監督である押井守氏からは、なんの接触
やサジェスチョンもなかった、そうなんですね。
確か1作目「攻殻機動隊」の英語吹替トラック制作時は、
押井監督も渡米して、収録に立ち会った筈です。
だから、ブルーレイ版リリースにあたって、今回はちゃん
と押井監督にも立ち会ってもらって収録した英語吹替ト
ラックを制作したいのではないか、と考えたりもするんで
すが、真実はどうでしょう。


posted by mikikazu at 08:34 | TrackBack(2) | 海外情報(北米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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『イノセンス』英語吹き替えについての話
Excerpt: ULTIMO SPALPEEN: 同じキャストで2種類になる「イノセンス」の英語吹替 『イノセンス』英語音声について。アメリカ...
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