Twitterの方でも何度か伝えてきましたが、
ここで記事としてまとめておきます。
アメリカの映画興行情報を伝えるサイト
The Numbersの、3月第一週(1日〜7日)
DVD売り上げランキングによると、アメリカ
では3月2日に発売された、「Ponyo」こと
宮崎駿監督作品「崖の上のポニョ」(米公式
サイト)の初週売上はランキング第3位で、
その枚数は22万2253枚ということになって
います。
この数字はあくまでDVDのみの成績で、同日
に発売されたブルーレイは含んでいません。
Home Media Magazine 3月10日付け記事
によると、発売されたディスク総売上数のうち、
34%がブルーレイによるものだと伝えられて
います。
そうすると、66%の割合がDVDなのだから、
34%の割合のブルーレイの売上は、DVDの
22万2253枚の約半分の数字ですよね。
DVD(定価29.99ドル)とブルーレイ(同39.99
ドル)の価格差を考慮すると、枚数としては
7〜8万枚程度だろうと想像出来ます。
DVD/ブルーレイのトータルでは、30万枚と
いったところでしょうね。
宮崎駿監督の前作「ハウルの動く城」のDVD
初週売上が19万3006枚でしたから、この数
十万くらいが、作品のディスクが発売されたら
すぐに買うという、アメリカの宮崎ファンの数だ
と考えていいでしょうか。
最終的には、「ハウル」と同等の、累計で70
万枚くらいには達するでしょう。オスカーでも
取っていれば、また違ったでしょうけど。
また、「ポニョ」に合わせて再リリースされた
宮崎監督の旧作「天空の城ラピュタ」「となり
のトトロ」「魔女の宅急便」のうち、「トトロ」が
最上位の29位(3万8978枚)でランクインし
ているのも、注目です。

やはり興味深いのは、売上に占めるブルーレ
イの割合の大きさですね。
日本での「ポニョ」の、ブルーレイ初週売上枚
数は、通常版・特別版合わせて1万枚というこ
とでしたから(AV Watch 2009年12月16日
付け記事)、7〜8万枚程度という想像が正し
ければ、日米で7〜8倍の差があることになり
ます。日本で初週に一番売れたアニメ作品ブル
ーレイは、5万6000枚の「機動戦士ガンダム
ユニコーン」第1巻ということですが(AV Watch
2010年3月12日付け記事)、それも上回ります。
もちろん、日米での商品価格差も加味しなくて
はいけませんけれど。「ポニョ」の日本版ブルー
レイ通常版の定価は7140円で、米版の定価は
39.99ドル(約3700円)と、日本版の約半額です。
アメリカで既に、ブルーレイがその割合だけ
普及しているかというと、実はそうでもなくて、
全体のランキングを見てもらえば、作品によって
傾向に違いはあります。
例えば1位の「2012」は、地球破壊の映像スペ
クタクルが売りですから、ブルーレイの割合も
41%と高いですよね。
でも、高画質映像がニーズのトップに来るわけ
ではないだろう、ドラマやコメディ作品では、
10%台もあったりですし。
売上全体では、まだ87%(DVD)vs13%(ブ
ルーレイ)ということなんですが、アニメ作品の
ようなニッチなジャンルだと、今後どうなって
いくでしょう。